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─ 回想・霧の海/『八幡』 ─
おー…これはまた…
[定刻になり、ディーク達と共に八幡へと移動して。
そこで知った調査隊の人員構成の中にカナンまで入っている事に、女は何とも言えない呟きを落とした。
結構な人数が眠り病に陥っている現状少数精鋭でとなればカナンが入るのも納得だし、自分こそ報告を待つより動きたいと思って参加した身だから人のことは言えないのだが。
ディークや残って報告を待つ艦員達の胃は大丈夫だろうかなんて自分を棚上げした心配は、聞こえた声>>2に一寸途切れた]
─ 回想・霧の海/『八幡』 ─
クレステッド殿。
あぁ、ちょっと無理を言わせてもらった。
世話をかけねぇように気をつけるな。
[手を取られての挨拶は流石にもう慣れた。
軽くはあるが節度はちゃんと守ってくれる相手であるし、以前共闘した時からその力量は信頼に値すると解っているから尚のこと。
水夜の乗員達は未だに彼が幼馴染に近付く度睨みを利かせているらしいが、あそこはほとんど幼馴染の親衛隊だから仕方ないのだろう]
ゲルト殿、リォウリーもよろしく頼むな。
[クレステッドが呼びかける>>3のに合わせ、ユウレンの艦長と綺麗な色の仔龍>>17に挨拶し手を振りやる。
それから程なく、カナン>>0:72の言葉と号を受けて、調査隊の面々は幽霊船へと向かい出発した]
─ 回想・霧の海/幽霊船 ─
うっわぁ…これか。
確かにあからさまに怪しいなぁ。
[近付くにつれ露になった幽霊船に、ディークの言ってた通りだなぁなどと思い呟く。
クレステッドの表情が強張っている>>4のには気付いたけれど、これで怖気づく様な人ではないだろと触れはせず。
更に近付き乗船の際に先行する>>5と聞けば、当人の胸の内など知らずやっぱり頼りになるなと思いつつ頷き、ロープを登っていくのを見送ったのだが]
─ 回想・霧の海/幽霊船 ─
……っ、今の!?
カナン様、急ぎ上に!
[聞こえた声>>0:72に見上げるも、霧の先に隠されていて状況は見えない。
何が起きたか焦る気持ちを抑え、カナン>>7に続いて船壁を伝うロープを登り、甲板へと上がり。
殿を務めたゲルト>>19よりも数拍早かった位、登りきった先で目にしたのは甲板に下ろされているディークの姿だった]
ディー!っ…はい。
[思わず駆け寄ろうとするも、ヤクモを頼む>>8というカナンの声に留まり陽竜の傍へと寄り添い]
─ 回想・霧の海/幽霊船 ─
ヤクモ、大丈夫か?
一体何があったんだ。
落ち着い…え?
[様子のおかしいヤクモの羽を撫で、どうしたかと問いかけた所で新たな声が上がり>>10。
振り向くと目覚めたディーク>>11がそこにいた、が明らかに様子がおかしくて。
ヤクモを軽く叩いた>>12かと思うと、がらりと変わってしまった姿>>13に呆気に取られた]
─ 回想・霧の海/幽霊船 ─
………冥狐、って…
[カナンの問い>>26に返された答え>>14は聞き覚えの無いもので。
妖の類らしいと、ゲルトの呟き>>21やそれからのやり取りで理解は出来たものの現状は中々受け入れ難い。
だが、戸惑ってばかり居られる状況ではなく、ディークの体を使っているという相手の話の端々から剣呑な気配が伝わってもくる。
ディークだけでなく眠り病に罹った皆も危ないとなれば、断ることなど出来る訳がない。
協力するというカナン>>28の言葉にからかい混じりで返す相手>>35の思惑通りというのは癪ではあるが]
─ 回想・霧の海/幽霊船 ─
………契約が済んでるってことは、ディーも了承したってことだもんなぁ。
[妖であれ何であれ、契約というのは双方の了が無ければ成り立たない。
多分にディークの事だ、今されたものと同じ説明を聞いて即座了を返したのではなかろうか。
眠り病に罹った仲間達の為もあるが、この冥狐にカナン達の身体を使われない為に自分が引き受けたとか容易に想像出来る。
身体の持ち主が了承したことを、他人が納得いかないと喚くのは筋違いというものだろう。
いや、物凄く納得いかないし面白くないし冥狐とゲルト達の会話を聞けば聞く程心配にはなっているのだが。
冥界と夢の領域とかあの世とこの世の境とか不穏過ぎる話題に、此処でのんびりしてる状況では無いとひしひし伝わってきて仕方ない。
結論付けたゲルト>>40とカナン>>44に対して冥狐が否定を返していない>>46のがそれを更に助長させた。
安心していいとか言われても正直信用はできないが、夢の世界に飛び込む以外の選択肢など無い]
─ 回想・霧の海/幽霊船 ─
では、様子見を済ませたらすぐに…ん?
[冥狐の勧め通り、まずは今から向かう世界の様子を覗かせてもらおうと思いながらカナン達に伺いを立てかけて。
ふと、そこの嬢ちゃんと呼ばれて続いた言葉>>47に微か瞬いた。
煩いとはどういうことかと思えば、ヤクモから上がった『キューイ』という声に、どうやら相手はヤクモとも意思疎通できるらしいと解った。
ヤクモが同行してくれる方がディークとの合流もしやすそうだし断りなどするはずもないが、そのまま相解ったと素直に頷くのは何だか面白くなく]
─ 回想・霧の海/幽霊船 ─
言われなくたってヤクモと離れる気なんか無ぇよ。
それより、冥狐?だっけか。
こんな事言わねぇでも承知はしてんだろうけどさ。
お前が今入ってるその身体、大事に扱えよ。
…人の大事なもんにこれ以上勝手したら、容赦しねぇからな。
[一応ここまでは抑え込んでいた「面白くない」を前面に押し出して、指を突きつけ念を押す事で溜飲を下げることにした]
[そんなやり取りを経た後、冥狐が呪により映し出した『夢の世界』>>48>>49を目の当たりにすれば、やはり濃い霧に視界を妨げられることに眉を寄せ]
…思いのほか霧が深いな。
やっぱウルに光玉借りてくりゃ良かったか。
[『蛟』に同乗している幼馴染の一人である彼女は、治療術が使える為に艦に残って眠り病患者の看護に当たってもらっているのだが。
光精と相性が良い彼女ならこの霧の中でも光を用いることが出来たかもしれないと独りごちた。
今から戻って連れてくるなんて悠長なことも出来ないし、と思いながら霧の中を見つめると見慣れた影がその中に浮かんで]
…ディー!!
っ、あぁ、くそ、もう見えなくなった。
[ヤクモも同じ姿を見つけたならキュイと鳴いて呼んだだろうか。
クレステッド>>54の言葉に、少し髪をかきあげて彼を見て]
そうだな、気をつけねぇと方向感覚も狂いそうだ。
[声が届かない時もというのに同意して頷き、カナンがあげた疑問>>52でそういえば聞いていなかったと冥狐に視線を向けたが返った答えは何とも無責任なもの>>57だった。
が、文句を言おうとするより先に続いた言葉>>58に何とか唇を閉じ。
仲間を連れて戻れるがディークは無理>>59という言い切り様に、本当事が済んだら容赦しねぇと内心で呟いたりもしたのだが]
カナン様?
[不意に驚きの声>>53が聞こえて振り向くとゲルトに視線を向けるカナンの姿。
霧の向こうに映る世界にその人物の姿はまだ在ったが、他国の王との接見の機会がある身ではない為カナンが驚く理由は解らず首を傾げた。
それに返る言葉はあったかどうか、ともかく『夢の世界』にはディークや眠り病に罹った仲間達以外にも居ることが実際に見られたのは間違いなく]
…何処の誰が居るかの確認も必要かもしれませんね。
とはいえこれも、『夢の世界』とやらに入ってみないことには無理そうですし。
[改めて「行きますか」とカナン達に伺いを立てた後、冥狐に頼み『夢の世界』へ入っていった**]
─ 霧の海/幽霊船 ─
ここに居ないはずの方…ですか。
[カナンからの答え>>75は明確ではなかったが、ゲルトの反応>>80>>81も合わせればユウレンの要人だとは解りやすい。
例え実体はなくともそんな方が不明瞭な場所に在るというのは確かに大事だ]
承りました。
[カナンからの『夢の世界』出立への是を受け取ると頭を垂れ、ヤクモの羽に護られる形で包まれ眠りについた*]
[意識が途切れたのはほんの一瞬か。
気付くと側にいるのはヤクモだけになっていた。
女は一瞬動揺するもそれ以上取り乱すことは無く]
…そういやあいつ、行くならヤクモと一緒にっつってたもんなぁ。
[出立前の冥狐がわざわざ断りを入れてきた>>47のを思い出し、諦観混じりの溜息を吐いた。
あの言葉は、『こちら』に入る際に散り散りになるという前提があったのだろう。
とは言え今更それが解ってもどうしようもない、幸いと言おうか同行した面々はこちらが心配するのも失礼にあたる程の実力者揃い]
[周囲を改めて見回せば、やはり濃い霧に視界が阻まれる。
動く視線を掠める様にふより漂う青い狐火に、今度は小さく息を吐き出して]
…カナン様達との合流は出来れば重畳ってところだな。
目下の所はあの狐の言ってた卵探しと眠り病に罹った連中を連れ戻すのを優先する…と。
ヤクモ、悪いけどディーと合流できるまでは俺のこと助けてくれな。
[竜と騎竜師の繋がりは何よりも深い。
常ならば互いの気配を頼りに合流するなど造作も無いことだろうが、今のヤクモにはそれが出来ないようだ。
幽霊船に居た時よりも落ち着いているのを見れば、どうやらぼんやりとした所在は感じられている様だが。
本当なら相棒である騎竜師を今すぐ探しに行かせてやりたいが、此処の勝手が解らぬ以上離れるのはまずい。
時間の猶予がどれ程あるかも解らない現状ディーク探しを優先することも出来ないと、申し訳なく思いながら陽竜の背を撫でた]
[ヤクモの反応はどうだったか。
行動を共にとはヤクモからの希望だったこともあり、了承してくれたことは間違いなく]
ありがとな、ヤクモ。
出来るだけ早く、ディーと合流できるように頑張るから。
…それじゃ、そろそろ行くか。
動かんことには何も出来そうに無いし…ん?
[ヤクモの背をもう一度撫でてから歩き出そうとして。
ふ、と視界の端に走る影を捉えて、無意識それを追いかけた先には霧より更に白く濃い靄が在った]
ち…っ!
[靄を散らす様に蹴りを放ち、後ろに飛んで距離を取る。
幸い濃い靄は散り散りに四散して消えていったが]
…ヤクモ。
[何であったかは解らずも警戒には値すると、陽龍を促し狐火が漂い向かう先へとついていこうと**]
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