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― しばらく後:シュビト近郊 ―
[大規模な集会から始まった――王府軍と反政府軍との衝突が、ひと段落した頃か否か。
ともあれしばらくして、巫女姫率いる一万の王府親征軍がシュビト近郊に其の姿を現した]
街に踏み込む必要はありません。
私共は、無用な争いをしに遠路はるばる来た訳ではありません。
街の動乱から逃げてきた方々がいらっしゃれば、
その皆様の保護を最優先してください。
[指示を与え、巫女姫は真っ直ぐ前方を見つめる。
肩に羽織った軍服の裾が、ゆると春風に靡く。
視線の先には、賑わいと知識の宝石箱たるシュビトの街並み。
前線に投げた尖兵からの報告は、濃く淹れた茶の湯のように…ほろ苦いか*]
/*
どうしようかな、と思いましたが
さっくり殺してしまいました。
さようならステファン。
ちょっぴり遊んでしまったのは、
優等生な巫女姫だと色々ボケれないからです…(
― 5年前のある日・ベルサリス学館 ―
…ん。此の学館の生徒の熱意は高い。
けれど一歩間違えばこれ、危険を伴うかもしれない―――ですね。
[その“声”で、独り言を呟くのが
学館でのキールの癖になっていた。
昔から使えた“声”だが、何せ届く相手が居ない。
つまりは決して聞き耳を立てられない心の声なのだ!と解釈していた。
神殿と違い、身分を隠して勉強している学館では色々と気が抜けない。
ゆえに、思考を吐露する此の捌け口は何かと便利だったのだ]
っ、 …あ、
――――、見つけ ました…
[まさか、ほんとうに、 いたんだ。
呆然とした面持ちで、吐息を零すように震える言葉を落とす。
それが、後に影の軍師と呼ばれるアレクシス・ユレとの
真なる出会い――…*]
/*
これ、アレクシスにもシュビトに来てもらうのが
正解だったのですかね…。
完全に身動きできない状態にさせてしまった気がして
心が痛い…。
シュビトを、早く撤退したいところ。
しかし温泉だと…。そこ拾いたいじゃないですか、どうしよう。
もういっそ呼び寄せる…?
ちょっとあれこれ考えましょう。あれこれ。
/*
やっと…体調がマシになってきた気がします。
良かった…。
この状況、やはりアレクシスには来て頂きましょう。
で、温泉の魁側の対応をお願いする。
その間にこちらは地側との対応を進める。
ジェフロイが言っていますが、面会は、ですよねー。
寧ろ会う為に出向いたというのもありますし。
序盤か終盤でないと、お会いする機会って
難しいかなと思ったもので。
中盤は戦闘でしょうし…。
― 南島入り後 ―
[ソマリが兵を率いて親征軍を去ったのと前後するように、
巫女姫がシュビトに投げていた偵察兵からも、
ソマリに届いたのと同様の報告>>350がもたらされる。
しばらくして、第二報。
其れはシュビトでの衝突が始まったことを告げる内容だった]
…、鎮圧部隊が突入。
狂熱に浮かされた民の皆様が武器を手に反抗しており、
対処には困難を極めている、……ですか。
また学徒を唆したとされる異国の徒は、
混乱に紛れて姿を消した――――と。
[彼女の知る異国の徒は、首都で出会った銀髪の持ち主。
彼らが合流しているとまでは知り得ていないけれど、
同郷の仲間であれば、遠からず出会っているだろうという予測はつく。
しかも、シメオンにシュビト行きを促したのは、他ならぬ巫女姫自身でもあるのだから]
庇護者は、……オプティモ近郊を治める
クレメンス卿、でしたね。
[シメオンとの会話を反駁しながら、
記憶の片側に、かの貴族の情報を展開する。
若い頃に結界を越えんと外洋を目指した、無謀とも呼べる人。
その領地は広大な保養地を抱え、
ナミュールでも有数の財力を持つ貴族だ]
外の国への関心があり、
儲け話への感度も高い卿から見れば、
マチュザレム共和国の使節団は、
さぞ魅力的に映りましょう。
[シュビトからオプティモ近郊に戻るのであれば、
必ず通るのがデ・モール火山。
その麓には数を連ねる温泉宿。
ナミュール観光名所のひとつだが、旅行者でない彼等が
どこまでのんびりしていくかは分からない、が]
とはいえ、……使節団の方々が
反政府運動に味方をするのは厄介です。
[シュビトの集会が此処まで熱狂的なものになってしまったのは、
おそらく彼等の存在が大きいだろうゆえに。
そして、――――彼等のもたらす技術力への、危惧もある]
…。放っておく訳には、参りませんね。
[思案するように、しばし宵藍を細めて]
――――、アレクシス。
おそらく、ですが、……マチュザレム共和国の方々が、
シュビトでの集会に一枚噛んでおりました。
学徒側と何処まで結託したか、仔細は分かりません。
けれどこのまま捨て置くのは危険でしょう。
彼等は、シュビトを離れ――…
デ・モール火山を越えてオプティモ近郊のクレメンス領に
戻る可能性が高いです。
ですから貴方に、その道中を抑えて頂きたいのです。
彼等との接触をお図りください。
開国への同意は出来ないお話ですし、
こちらに組させる必要はありません。
けれど、正統ではない反政府組織に力を貸すなど
国家を代表する人間が、最初になさる態度でしょうかと
真っ当な理由を片手に、彼等を責めることは可能でしょう。
ブラバンドから此方までは、どうぞ海路をお使いください。
行程に掛かる時間もだいぶ削れましょう。
私は、シュビトの動乱を抑える為、尽力いたします。
ですから、外の国の方々への対応は、
…――貴方を頼りにしていますよ。アレクシス。
[ひと仕事を終えて、…ふ、と一息つく]
追いつけると、宜しいのですけれどね。
[外洋に出る必要はないが、
海に囲まれた島国にとって、船は便利な代物である。
特に北島と南島が分断されていた時代は、
物資の運送に、貨物用の船が大活躍していた。
首都ブラバンドは、街の南部に規模の大きな湾を持つ。
外海の荒れた波から守られている此の入り江は、
物資の消費量の多い首都の傍ということもあり、
貨物船が多く係留されている場所でもある]
あとは、お任せいたしましょう。
[陸路では5日の長旅も、海路ならば――――と**]
/*
動きづらそうだったので、投げてみました。
命令ではないので、自由に動いて頂いて構わないのですけれど。
あれだ、真面目なことばかりしていると
息抜きしたくなる…(
緑で気の抜けた回想を投げたくなりますね。
その前に、スカウトした過去回想も投げたいんです、が(それ息抜き違う)
― 親征軍・道中 ―
それにしても…、
先行されている騎士団の皆様を率いている方は、
随分と優秀な御方の様子。
お名前は、なんとおっしゃるのです?
[騎士団の主力は親征軍に同行しているが、
三百だけは、鎮圧部隊の軸として随行してもらっている。
先程届いた早馬によると、先発として踏み込んだ鎮圧部隊が崩れた後を支えるように騎士団兵が暴徒と相対し、大きな被害にならぬよう食い止めているとか。
朱馬車を護るように横を囲む騎士団の兵長に尋ねれば、
フィオン・ヴァイサネンの名が返ってくる]
…フィオン、?
[彼女は、その名に憶えがあった]
― 回想:5年前・ベルサリス学館 ―
[その日は医術の授業だった。内容はごく初歩的なもの。
二人一組になって、包帯を巻く実技実習を行うという其れで、
組んだのがフィオンだった]
……、う、… え と、 こう…?
[何度も首を傾げつつ、慣れない仕草で、
キールは借りたフィオンの腕に包帯を巻く。
巻き方を試行錯誤しすぎたせいか、
周りの生徒と比べると、どうも二回り半くらい出来が分厚い]
あの、ごめんなさい……。
[さぞ腕が窮屈だろうと、謝罪の言葉が口を零れる]
………、これは、訓練ですけれど。
実際に武器を取って立ち上がれば、
望まなくても何処かで血は流れるでしょう。
その時は本当の意味で、
武器を――刃物を扱うとは、そういうことです…。
[はらり、はらり。
無傷の腕に巻かれた包帯は、赤に染まらず白い侭だ。
平和な、証]
……ん。戯言が長くなってしまいましたね。
はい。全部解けました。
[巻き取った包帯を脇に置き。
フィオンの枯色の瞳をほんの少し覗き込んで、軽く笑む]
貴方は、どう思われたのでしょうね――――。
[そんな他愛のない雑談混じりの、授業の思い出……*]
― 親征軍・道中 ―
[彼女が騎士団の一員だとは知らなかった。
巫女姫と騎士団は、当然そこまで接触が多くはない]
そうですか、あの方が……。
それは頼りになりそうですね。
[口元に笑みを刷いて呟けば]
『巫女姫様、フィオンをご存知なのですか?』
[不思議そうに問いかける声。
だからそれには、]
――――、秘密です。
[と応えておいた*]
/*
伝え方が上手くなかったなあ私…うぐ。
いっそのこと温泉宿行ってもいいんですy
というか船は、その為の足でしたCO…。
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