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――中 庭――
[ユーリエの髪の色ならば、すぐこの緑のなか見つけられるだろうが、残念ながらここにも彼女は居なかった。代わりに]
(あっ……アラカワさん)
[ごろりと横になっているタクマを見つけ]
…寝てる、のかな?
[隣に座ってしげしげとその顔を見つめた]
(父さん以外の男の人の寝顔、初めて見た)
[こうやって目を瞑っていると、なんだか起きている時より幼く見えて、ふふ、と自然に笑みがこぼれる]
疲れちゃったのかな…
朝から働き通しでしたもんね
[広間の空気を変えるために彼が提案した、精一杯の気遣いが嬉しかった]
ありがとうございます
[そう呟いて、彼の額にかかった髪の毛をそっとよけた*]
[覗き込まれる感覚にうつ伏せのままきゅっと身体をちぢこめて]
ちが…あの…ごめんな、さい…ッ
勝手に触わっちゃったりして…寝てるかと、思って
[寝てたら触れていいのか、とかそんなことはないけれどもう恥ずか死にそう]
[探してたユーリエがやってくることに、顔を伏せながらあれ?結局どこにいたんだろとぼんやり考える。見つかって良かったなと思いつつ、恥ずかしくて顔は上げられなかった]
[タクマの説明する声に耳を傾ける。低すぎず柔らかい彼の声は心地好い]
静の庭。動の庭。
[彼の言葉を繰り返すように呟く。確かに、東方の花と此方の国の花では大分形が違うようにおもう]
薔薇の庭園も好きですけど、
私、フィオンさんの絵に描かれてた花、好きなんです。
ツバキ、とかアヤメ、とか?
[こちらでは見かけないので、東方の花なのかと思ってたんですけどと言っていたら、電波発言のユーリエにタクマから聞かれ>>366]
電気仕掛け??夜はイルミネーションが見れるとかそんな感じでしょうか…?
[それはそれで素敵ですね、と微笑んだ]
そういえば、ユーリエちゃんの漢字は
どう書くのです?
[くいくい、とタクマの袖を引っ張り教えてもらおうと]
ああ!あのユリからとってるんですね。
たしかに、ユーリエちゃんの髪の色も真っ白のゆりみたいですものね。
アラカワさんは名付け、お上手です。
[ふふふと柔らかく笑って、あ、そうだと掌を差し出して]
ユリの花の漢字はどう書くんですか?
[タクマの手が自分の掌に文字を書いていく。くすぐったいなとふふと笑いながらその節ばった指先に集中する]
ひゃく……あう……
[へーこんな字を書いてユリと読むのか!と面白くて、顔
をあげると予想以上にタクマの顔が近くて]
わっ……あ、ありがとうございます
覚えますね…!
[耳まで赤くして俯いた。きっとずっとこの花の漢字は忘れないだろうと思いながら]
[忘れないうちに、と]
ユーリエちゃん!こうやって書くんだって!
[と、タクマがしてくれたように手をとって]
百に、合うって書くんだよ
[覚えたての知識を嬉しそうに披露した]
(いいなあ…ユーリエちゃん、好きな人いるんだ…)
[だとしたら、なんとしてもアーヴァインの魔の手からは救ってあげなきゃ!と改めて決意を固める。
ふと、タクマが気になり、]
アラカワさんは、意中の方、とか、いらっしゃらないんですか?
[首を傾げて聞いてみた]
[タクマの回答に>>397]
はあ…お仕事が大変でいらっしゃらなかったってことですか?
(恋人、いたことあるんだ…そうだよね、タクマさん優しいし頼りになるもの)
[ふんふん、と頷いていたら爽やかな切り返しに]
ひにゃっ!?
わ、わわわ、わたし、ですか!?
ええと…ええと、私もその、花屋の手伝いをし始めてから
お花と商売のお勉強ばかりしてて、その
こ、恋人とか…そういうのは、できたことなくて…
[顔が紅潮するのと同時に涙腺もかっと熱くなってくる]
情けないですよね、この歳で…っ
だから、このお見合いも私がアーヴァインさんとくっついちゃえばみんな自由になれるよなって!
[ほら、ユーリエちゃんも好きな人と一緒になれるし!と精いっぱい明るく笑って]
そう、ですか…?
でも、わたし…というかそのほうがみんな…
妹の代わりにもともとわたし…
…わたしが我慢すればッ
[タクマの言葉の、ひとつひとつが心に刺さる。それはきっと彼が自分の為を思って心から叱ってくれているからだというのがわかる。
わかるからこそ苦しい。
もともと妹が犠牲にならないように、とここへは来たし
好きな人がいて、その人に褒められたい、触れられたいと願うユーリエのような子の為にも、
何も失うもののない自分が犠牲になればいいのではないか]
ずっと、そんなふうに考えてきたから…
でもそれは自己満足…だったんでしょうか、わたし…
[わからない。
これからどうすべきなのか。
自分はどうしたいのか。
気付けば瞳からはぼろぼろと涙がこぼれていた]
[頭に乗せられた手の温もりに、段々心が落ち着いてくる。ゆっくり撫でるその動きが心地よくて、うっとりと目を閉じる。幼いころ母にそうしてもらったことを思い出したりして。
きつい物言いという彼の言葉には、ゆるゆると首を振って]
そんなこと、ありません。
アラカワさんの言葉、うれしいです。
[嗚咽を抑えながら、タクマの方を見上げる。続く彼の言葉に]
こころの、おもむくままに…?
[首を傾げ、]
じゃ、じゃあ…
わたしも、タクマさんって呼んでも…いいですか…?
[返答が怖くてきゅっと目を瞑って]
[奥ゆかしい、という言葉に、勿論褒められているのは分かっているのだがなんだか頭を撫でられているのも相まって子供扱いされているような気分になり]
お、奥ゆかしくなんか、ないんですから!
わた、私だって、わがままで強引なんですよっ
[ここで対抗心を燃やすのは違うだろうと思うのに、なんだか止められない。人前で泣いて心が軽いせいだ、そうだそのせいということにしておこう]
だって、私…その。
…そうです!ええと…
[目を右往左往させながら、おずおずとタクマの胸元に額をくっつけた]
[頭上から投げかけられる言葉が困惑している様な気がする。いや、困らせている。確実に。けれど]
(こころのおもむくまま、だもの)
[額をすり、と胸元に擦りつけたまま、おっかなびっくり背中の着物を握りしめた]
ごめんなさい。ごめんなさい…
困らせてるの、わかってます。けど…
もうちょっとだけ、こうしててもいいですか…?
[きゅっと目を瞑って真っ赤に染まった顔を隠す。背中に回した手は震えが止まらなかった]
/*
ロヴィンくんかわいいよロヴィンくん…
この面子の中で一番苦労症な気がするよ
男の人はみんな優しいねえ。
女の子主体で動いてるワロタwwwwwww
[背中を撫でられる感触にきゅうううっと胸を締めつけられて、思わずさらにタクマに身体を寄せる。もぞもぞと顔を上げて、タクマを見上げながら]
タク、マ、さん…
背中、撫でられるの…すっごく好きです。
[心の中に湧きあがった気持ちを、素直にタクマに伝えて。伝え終わるとまた、彼の厚い胸板に頬を擦り寄せた]
(あったかい…きもちいいな…)
[そろそろ離れないと本当に迷惑をかけてしまうな、と名残惜しげに身体を離しながら、ひとつ思いついたことを思いきって言ってみる]
タクマ、さん。
あの、タクマさんの国で、「すき」って字は
どう書くんですか…?
[おずおずと彼の瞳を見つめながら]
[ポケットに入れていた通信機の様なものがザザッと鳴った気がして。広間へ向かう途中手にとって確認してみたが]
うーん…?なんだったんだろ。
何となく人の声が聞こえた気がしたんだけど…?
[首を傾げた]
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