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ちょ、ちょっとまて……。
[ねーちゃんなんか、いない。
そう、たしかにいなかった。
ということは]
もしかしておかあさん?
[頬ひくり]
お前を、男に戻してからでないと、帰れないな。
[戸惑ったが、そのあとは、また頭を撫でて。
やや頬を赤らめる。]
――……困ったことになったな。
……リエちゃんどうしたの?
やっぱりちょっと現実を受け入れがたい?
[なんとなく視線の合わないのを、追いかけて。]
そうだよね、
いきなりこんななってたら吃驚するよね……、
ちなみにまだ俺も怖くて下確かめてない。
[余計なことを言ったりしてました*]
[手段に関してはさらり。ちなみに杖はしっかり取り落としていた。]
人間じゃない?
いや、残念ながら、人間だな……。
というか、むしろ説明するなら。
[魔界に来れる人間などと、人間ではない、と言われかねない。
そこで正直に申告する。]
どうやら、この脚が人間ではないらしい。
この脚を介してならば、魔界との干渉が可能であるんだ。
[その意味がわかってもらえるかどうかはわからないが。]
あ、ああ、静かだな。
どうしたんだろうな。
[変に意識してしまったせいか、話半分である。
むしろ、しがみつかれたその頭、金色に身長的になんでかぽふっと頭を乗せた。**]
い、いや、ちょっとびっくりしただけだ。
気にするな。
[心配げなフレデリクの声に、息をゆっくり吐いてからそう答える。
ただ、下確かめてない、には、あきらかに真っ赤になった。]
ちょ…
って、……フィー
おまえ、自分がどんな状態とか、
ああ、もう……。
[いかんいかん、と思うのに、
みると、可愛いのだった。
というか、どっからどうみても、もう、美少女にしか見えないのだが、しかもウェディングドレスだし。]
下、確かめてほしいのか?
そういうわけじゃないんなら、
こう、焚きつけることをいうな。
[そういいながら、その身をぎゅっと抱きしめ、しばらくはじっとしていたけれど、
やがて、勝手にため息をついて、フレデリクの顔を覗き込む。]
男に戻れなかったら、いろいろ よろしくなら、
男に戻れたら、忘れろよ?
[次の行動が唐突なのは、
きっと状況が悪いからだ。なんて、こう、理由を作って。]
っていうか、2回目だっけ?
[顔を近づけると、その唇に触れるだけのキスをした。]
[乗っけられた、ので、真っ赤になった顔は見えなかった。
けれど、言葉の響きには確かにあせりの様な困惑が見えて、
なんだか少し嬉しいような得意げなような気がするのは]
……もしかして俺美少女してる?
[ふふん、って感じで口にした、のだけど]
下を確かめる……、
いや、えっ、それはちょっとやっぱり、
……恥ずかしい、か も?
[言われて思わず想像してしまった、
つまりはリエヴルに脱がされたり、確かめられたりするということで、
追い討ちをかけたのは、抱きしめられた腕だ、妙な緊張と動揺とに覗かれた顔がちょっと熱い]
……リエちゃん、なんか珍しい、ね?
[いつもは、自分が勝手に纏わりついてぎゅーとかしてるだけだから、
抱きしめられるのは何か違和感というか、少し驚いたというかやっぱり緊張する。
覗き込まれた顔も、近いし。ものすごく近いし、って]
へ?
[何を忘れろ、なのか、と思って、訪れる行動に理解する]
――……あ、
[掠めていった口唇と言葉に、2回目。2回目――?
確かにそうだ、確かあれは従姉妹のドレスを拝借して遊んでた時で、
その頃の自分はそれは恥ずかしげもなく、言ってた気がする]
――俺、大きくなったらリエちゃんをお嫁さんにする!
[ドレス着て言う言葉としては、
根本的に間違っていたが、幼いなりに真剣だったのだ。
今の今まですっかり忘れていたけれど]
― 魔王の城・中庭 ―
[炎の妖精が消えてしまったあとを眺め、その空を見る。
眉を寄せたのはあ、何か大きな暗雲が、いや、雷雨とかでなく、その空のもと、よくないようなものが押し寄せる気配がしたからだ。]
ここは、あまりいてはいけない気がする。
[フレデリクの様子はどうだっただろうか。]
それ、なんか間違ってないか?
[素直につっこみをいれた。
けれど、まぁ、そのあとは、おかしそうに笑む。]
いや、昔そう言ってたの、思い出しただけだよ。
……リエちゃんは忘れちゃった?
[自分もまあ今の今まで忘れてたわけだけれど]
そんな面白言葉、忘れるわけがないだろう?
というか、あの時もこう返したんだ。
忘れたか?
[そして、手の力を緩める。
茶化されて返された気もしたからだ。
少し、正気に戻ったともいう。]
……そ、そうだったっけ?
[忘れてた、そう忘れてたのは、
確かその後で厳しい現実を知らされたからだ。
お前達は結婚できない、とそれはさらっと言われて。
リエヴルの手の力は緩んだけれど、
じぃっと見上げたまんまで、
それからふっと、指先で口唇を押さえた]
……ねえ、も一回して?
そしたら、ちゃんと思い出すかも。
ちゃんと思い出す?
何を思い出すんだ?
[幼い頃のたわいない会話がきっとそれまで。
ただ、唇に手を当ててねだるようすには首を傾げて]
したいなら、自分で背伸びしてごらん。
[顔は近づけるけれど、その前で止めて。]
[フレデリクから杖を渡されれば、
その石を自分の脚に近づけて…やや眉を寄せる。]
どうやら、
この脚は、この世界のものみたいだな。
[違和がひどい。
それは痛みとかではなく、別の
そう、少し、わかっていた。
フレデリクを助けた魔の力がその脚に取り付いたこと。]
戻ったら忘れる、なら、いいでしょ?
ちょっとくらい、思い出しても。
……あの頃の、気持ち。
[仕舞いこまれたものが、確かにある。
今だって彼のことは大好きだけれど、
ドレスを着て無邪気にそんなことを口にしたその時と、
今とはもう取り巻く全ては違うから]
え?
[ねだった唇は寸止めされた、
けれど背伸びすれば届く位置で――、
自分のいってることも、行動も変だとは思ったけど]
リエちゃんの意地悪……、
[爪先立ちで、重ねる口唇。
やはり重ねるだけだけれど、
つま先立ちを保っていられるまでは、そのままで]
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