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―雪の中―
なんだ、わざわざもって来てくれたのか。
ありがとう。
[弟>>11からチョコの小枝を受け取るとすぐに齧る。
見た目よりもほろ苦い甘さに笑顔を零し。]
甘ったるいだけだと思ったけど。
美味しいな。
[片手でくしゃくしゃと弟の頭を撫でると、宿屋へと歩き出した。]
―宿屋―
[宿に入ると知っている顔に出迎えられた。]
は?
ああ、このお菓子の家、宿なのか?
[なんだか雰囲気の違う知り合いの姿。
知っている筈なのに疑問系で呼んで来る女将>>30に、露骨に訝しげな視線を送るが。]
あのさ、あんま金ないんだけど高く、ないよな?
金が足りないようなら荷物運びでも雪掻きでもなんでもして働くし、あたしは物置とかでもいいからさ。
ペーターには何か食べさせてやってくれない?
[知っているレジーナの宿ならともかく。
お菓子の家の宿の宿泊費など分からず、きょろきょろと周囲を見回すと弟>>17が視線を泳がしているのに気がついて。]
お茶は後でペーターに入れてやってくれ。
[まだ違和感のあるヨアヒム>>23へとそう返し。
女将に促されるまま宿帳に名前を記入する。]
ここまで丸々してるとなるとうちの羊じゃないなあ。
食べ応えはありそうだが。
[捌き方を考えられているのを知ってか知らずか。
すやすやと眠っている羊と弟をチラリと見ながら部屋を何処にするか考える。]
あ、悪い、ヤコブ。
この宿屋で入り口が向かい合ってる部屋って何処かな。
[丁度近くに来たヤコブに部屋の配置を尋ねる。]
んじゃ、部屋は201と205でいいかな。
向かい合ってれば、護るのも簡単だろ。
ありがとな。
[何から護るのか。
それは思い出せなかったが、当然の事のように言う。
それから、ふっと声が聞こえた気がして玄関の方を振り返る。]
……元の場所に帰れない?
[誰にも聞こえぬほど、小さく呟き。]
ペーター、ちょっと外行って来る。
大丈夫、置いてったりしないからいい子にしてろよ。
ちゃっかりマシュマロでも分けて貰え、な?
[それだけ言うと、声に呼ばれるようにしてお菓子の家を出た。]
―お菓子の家の外―
[宿の外に広がるのは白く甘い景色。
羊飼いは導かれるように先へと進むと、空を睨み上げる。]
おい、元の場所に帰れない、返さないってどういう事だ。
[返事はなく、びゅうびゅうと風が吹くだけ。]
……あたしは帰るさ。
待たしている奴が居るからな。
[あの宿の暖かさを思い出すと何故か心が揺らぐ。
けれど、ぎゅっと唇を噛み、踵を返したが。]
あ、あれ……?
[振り返ったらお菓子の家が見当たらない。
暫し、呆然と白いマシュマロの平原を眺めていたが。]
よし、殴ろう。
[誰のせいだか知らないが、殴ろう。
ついでに『めりーさん』だかも探そう。
そして、弟を迎えに帰る。
そう決意し、ふわふわのマシュマロの上を歩き出した。**]
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ペーターかわいいよペーター
しまったなあ。
他の見学組が居なくなった時点で地上組にすべきだったか。
何をしたらいいのか分からないから、肉食系女子によるお菓子の国冒険譚をしよう(
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