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10人目、軍師 ジークムント が参加しました。
軍師 ジークムントは、おまかせ を希望しました(他の人には見えません)。
― アーヘンバッハ邸、自室 ―
[はらり。と、軽く紙を捲る音が静かな室内に響く。
部屋の主は白銀の髪を緩やかに纏め、書面に視線を落としていた。
私室であるのだが、この部屋は執務室らしき趣が強い。
事実、彼が手にしているのも公的な書類である。
急ぎ復興を目指すランヴィナスには、仕事も問題も山積みだ。
それらを片付けるに、男は今も寝る間を惜しんで働いていた]
…、おや。
[ふと、顔が上がった。
赤い光が窓から差し込んできて、手元を眩しく照らしたのだ。
見れば、陽が随分と傾いている。
相当な時間をこうして過ごしていたことに気がついて、苦笑した。
思えば昼も摂り損ねたのではなかったか]
[背を少し伸ばし、息を吐いて書類を置く。
立ち上がって窓辺へと歩み寄り、目を細めた。
若草色の双眸に、夕暮れの赤が鮮やかに映りこむ]
───三年、だったな。
[鮮やかな赤が思い起こさせる友の面影へと、低く囁く]
[あの時、友と───ギィ・ルヴィエ・ド・コルベールと、約束したのだ。
三年でこの国を復興してみせる、と。
再びこの国が戦火に踏み荒らされぬように。
また悲劇を繰り返さずにすむように。
また───…友と笑いあえる日が来るように]
………。
[ふっ、と。男は、音もなく息を吐いて笑みを浮かべた。
こつりと拳で窓を叩いて、再び机へと歩み寄る。
暗くなるまでもう少し、片付けてしまいたい仕事がある。
夜の休息は、まだ少しの間訪れそうに*なかった*]
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