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ま、どうしてもお礼がしてえっつーんだったら遠慮なく貰うわ。
…あんたの肩に乗っかってるそいつ。
「きゅ!」
酒場についたらそいつにミルクを一杯奢ってやってくれや。
なんかそいつ、あんたに懐いてるみてーだし。
[そんなことを話しているうちに、酒場のほうへとたどり着いただろうか]
マスター、とりあえずエール二つな!
それからミルク一杯とつまみ適当に見繕ってくれや。
で、あんたはなに食べる?
[酒場の中に入ると早速マスターに注文をつけると、傍らにいた彼女に注文を聞く*]
いやおとなしくひっかかってんじゃねーよ。
[だめだろそれ、とツッコミを入れてから、
ぺし、と裏手でえあツッコミを入れる。
まあ、穴の底で畑を作ってしまうような奴なら、
もしかしたら大丈夫なのかもしれない。……いや無理だろう]
つーか、な。
俺が仮に「一発ヤらせろ」っつったって、
あんた、別に俺っちを好いてるわけでもなんでもねーだろ?
ま、あんたが俺を好いてくれるっつーんだったら別にいいが。
[そう言って少し意地悪く、どことなく諦念漂う顔で笑う。
ぐぅ、と腹の虫が聞こえてくる>>98
自分のかと思って思わず腹に手を当てたが、
どうやら音の出どころは隣にいる彼女のようだった]
……ま、なんにせよまず腹ごしらえだ。
― 酒場 ―
…おいおい、大丈夫かよ。
[傍らで手を繋いでいるエレオノーレの>>100
普通に酒場についたことに驚いている様子に思わず呆れたような声を出す]
つか、あんたのこと、何度かこの酒場で見かけたしな。
他のところっつっても他に思い浮かばなかったし。
[ぽりぽりと頭を掻いたあと店に入って注文する。
彼女の注文の仕方を見るにどうやら殺生した食べ物は食べられないらしい。これがエルフの風習なのか、それとも彼女個人のものなのかは人間の中で育った自分にはよくわからないが]
ま、いいや。
あ、お嬢ちゃん今日のおすすめは?
ふむふむじゃあこいつとこいつ頼むわ。
[メニューを指さして他にも注文を頼む。
先に頼んでいたエールがやってくると]
そんじゃ乾杯といこうや。
「きゅ!」
[既にミルクの入った木杯に首を突っ込んでいた龍の子が一鳴きする。
それから暫く、エール片手に一人と一匹の様子を眺めつつ食事をとっていたが腹の調子が一段落したところで周囲を見回す。
今日が最終日ということもあってか、普段よりも店の中は賑やかなように思う。
そうして店の中を眺めていると、何人か知り合いの影もちらほらと見えて]
ん?ありゃグレートヒェンか?
[女の子たちの中に、見知った顔を見つけてぽつりと呟く。>>142
以前、何度か冒険のときに同行した仲ではあるが]
……相変わらずのナイチチだな。
[ぼそ、と呟く。
彼女がそのことを気にしているのは知っているが、反応が面白いものだからついいつもこんな調子で話しかけてしまう。
当然のことながら、彼女からの評価は芳しくなくはない、と思う。
まあ、顔馴染ゆえの気楽さもあってのものだが]
[そうしていると、エレオノーレがうつらうつらし始めて>>132]
っと、おいおい。
無防備なやつだなぁおい。
[俺がおおかみだったら襲っちまうぞおい、と呟くものの声が聞こえているとは到底思えず。
しゃーねぇなあと苦笑してから、ひょい、と彼女の身体に上着を掛けておく。ついでに彼女の持ち物も上着に隠れて見えなくしておこう*]
[どうやら独り言が聞こえてきたらしい>>148
近づいてくるグレートヒェンに一瞬「あ、やっべ」という顔をする]
ようお嬢ちゃん。
[できるだけ、軽い口調で先ほど呟いた独り言を誤魔化すように笑って話しかける。
近づいてきた彼女はいつものように怒りつつ、だが少し落ち込んだ様子で抗議をしてきたので]
んー、どうした? なんかいつもより元気ねぇな?
[首を傾げつつ、ぽふぽふと頭を撫でようとするだろうか]
まあ、俺は正直なのが取り柄でな。
[実際には一言どころか軽く三行分多いというのが実情だが]
んだよ、気にしてんのか?
あんたのそれは個性っつーか。
需要あるところにはあるんだし、あんま落ち込むなよ。
[そして元凶が言っていい台詞でもない。
頭を撫でたことに対する抗議>>158にはゆるりと首を振って]
んにゃ、子供扱いはしてない。
可愛いと思ってつい撫でちまうことはあるが。
……つーか、身長気にしてんのか?
ナイチチと同じくそれもグレートヒェンの個性だと思うんだがなぁ。
女の子は多少小さいほうが抱きしめやすそうだし、抱え上げるのも楽そうだ。
んー……、そうだな。ひとつ加えることがあるとしたら。
[そう言うと、テーブルの上にある先ほど注文した>>144果物の盛り合わせからイチゴを一つ手にとってグレートヒェンの唇に軽く押し当てる]
俺っちの好みもあるが、
女の子は少し肉づきがいいくらいが可愛いと思うぜ。
胸云々っつーより、もうちっとぽちゃっとするくらいであんたは十分魅力的になると思うんだがな。
あと、笑顔だ。女は愛嬌っつーしな。
[そう言って、にっと笑ってみせる。
ひとつではなくふたつになったのも、ついでに愛嬌ということにしておいて欲しい]
お貴族様みたいに世辞やら美辞麗句を並べ立てるのは苦手だからな。
そういうのは本職に任せておけばいいのさ。
[>>166軽く肩を竦めてみせる]
でかい乳が好きって連中はそりゃあいるだろうさ。
でも世の中にはそうでない男だっている。
……なんでも、お貴族様のなかにはそんな趣味の奴もいるらしいぞ?
[あんたなら玉の輿に乗れるかもなぁ?なんて、冗談めかして笑う。
少なくとも、グレートヒェンは器量は悪くないと思う]
抱きしめやすいってのは男にとってはいいことさ。
お嬢ちゃんにはわからねーかもしれねーけど、
男の自尊心を傷つけないってのは結構重要なことなんだぜ?
[ここまで彼女の怪力云々については敢えて触れていないが、
まあ、障らぬなんとかというやつだろう、うん]
そうそう、抱き心地はマジ大事。
ついでに、笑顔もな。
[イチゴを手で持って食べる様子に、小動物みてぇだなと
内心ぽつり呟いておく。
口に出すと、折角直った機嫌がまた悪くなりそうだし。
ふふっと笑顔を見せる様子にこちらもくすっと返してから]
ところで、あいつらとはなんの話してたんだ?
[さっきまで話していたアリーセのほうに視線を向ければ、
此方はなにやら別の男と話している様子。
アリーセもそうだが、男のほうにはより見覚えがあった。
確か、自分の同業者だったかと思う。
尤も、技量も経験も此方よりもずっと上であるし、
自分のような半分チンピラに片足突っ込んでいるのとは訳が違うが]
つか、ここで酒を飲むのも今日で終いか。
……寂しくなるわなぁ。
[最後の言葉は割と本心からだった。
マスターは日頃の言動こそおかしいが、料理と出す酒の品揃えは確かで、そこに集う冒険者たちもひと癖もふた癖もあるような連中ばかり。
この街に来てからここで過ごした日々は、なかなかに充実したものだった]
まあ、俺とあんたの仲だ。
まあ、言ったとしても笑って許してくれよ。
ほら。笑顔が一番、ってな。
[軽口と冗談を挟みつつ>>181
以前、街のチンピラ――ちなみに俺とは特に関係のない――を8人ばかり吹き飛ばした事件を思い出す。
あれは嫌な事件だったね]
そうそう、お貴族様の趣味なんてよくわからんものが多いさ。
まだ胸の大きさなんて可愛い可愛い。
……愛するもの、とね。
そうできればいいよな。
[そう言って、彼女の頭に手を伸ばすとぽふぽふ頭をなでる。
そのときの顔はどことなく苦笑いのような、諦念の混じったものであったか]
ってか、気になる奴いんの?
[ここでこういう一言が出てくるのが余計であるが]
ん。まあ俺は変わらねーと思う。
トレジャーハンターの仕事で食ってけるかはわかんねーけど、
ギルドは変わらず存続し続けるだろうし。
むしろこれからは魔王という共通の敵を失った人間たちの時代だからな。
案外、傭兵業はこれから栄えるかもしれねぇぜ?
ま、盗賊業で食ってけなくても
なんでも屋でもなんでもやってくさ。
[俺自身は今までとなんも変わんねぇよ、とけらけら笑う。
そう、恐らく何も変わりはするまい]
あんたはどうするんだ?
気になる相手がいるんだったら、アタックしてみたらどうだ?
[お嫁さん、という選択肢を安易に押すつもりもさらさらないが。
本人たちにその気があるならやぶさかではない*]
ま、気をつけるさ。いちおうはな。
[彼女からの注意をさらっと流す。>>198
このあたりはだいたいいつもの流れである。
……そして歴史は繰り返す。
とはいえ、本気で落ち込まれては夢見が悪いのも事実なので
本気で怒り出すギリギリの線を攻めるようにしているが]
世の中には男を美少女に変えてその動揺を楽しむ性癖持ちもいるからな……。
流石にあれは引いたわ。
[自分が被害に遭わなかったのは幸いだったが。
とはいえ、如何にも筋肉と言わんばかりの屈強な戦士が目の前のグレートヒェンよりも小さな少女になったときは流石に内心の動揺を隠せなかった]
いつの時代も、好きあったもの同士が結ばれるとは限らんからな。
あんたとは長い付き合いだし……ま、幸せになれるといいよな。
[そう言って、ぽん、と軽く頭を撫でてから手を離す。
「ハーフエルフは異種族同士の禁じられた愛の結晶」だとか、
「種族の壁を超えた存在」だとか。
そういう話は今まで何度か聞かされたことがあるが、生憎自分は「取り替え子(チェンジリング)」なのでそういう異種族同士の恋愛というのはピンとこなかった。
もしかしたら遠いご先祖様とやらはそういったロマンスに身を投じたのかもしれないが、今を生きる自分にはよくわからないものでしかない]
[言いながら、思い出すのは先ほどのエルフのこと。
エルフにとっての愛とはなんなのか。
自分から聞こうとは思わないし、彼女自身ピンと来ていないとは微塵も知らなかったが]
好きなことねぇ……俺っちは三度の飯と昼寝が出来れば万々歳なんだがな。そういうの探そうってあたり、お嬢ちゃんは真面目だな。
ま、お互い頑張ろうぜ。
[そう言うとまだエールの残っていた杯を一気に開ける。
お代わりを注文するついでにグレートヒェンにも何か頼むものはあるか、と先に聞くだろうか*]
― 回想 ―
[自分がハーフエルフ、それも取り替え子(チェンジリング)というものだと知ったのは子供の頃。
育ての親だった魔法使いのおばばが酔ったときに自分の素性を教えてくれた。
辺境の、森に囲まれたちっぽけな田舎の村。
そこの領主と、彼にたまたま目をかけられた若い女中とのあいだに生まれたのが自分だったらしい。
そのこと自体は、別に珍しくもなんともない。
自分が他と違ったのは、生まれてきた子供がハーフエルフだったということ。
ただ、それだけだった。
父である領主か、母である女中か。
いずれかのほうに異種族の血が流れていた。
それが血統と世間体を気にする領主の家では、到底認められぬものだったらしい。
若い女を味見しておいてよくもそんなこと言えたもんだと思うが。
なんにせよ、そのことによって女中とその家族は村八分に遭い、
困り果てたその家族から、そのときたまたま弟子――という体のいい召使い――を探していた魔法使いのおばばが自分を引き取ったのだという]
『だというのにお前は魔法の才がてんでないときた。
おまけに畑も家畜の世話もできやしない。
本当に、煮ても焼いても揚げても食えないとんだ役立たずだよ』
[魔法使いのおばばに言われた言葉を思い出す。
実際、魔法に関してはおばばのいうとおりで。
魔法に適性があるイメージが強いエルフの血が流れてると言っても
自分はてんで魔法を使う才能がなかった。
おばばが言うには魔力自体は有しているらしいのだが。
畑や家畜の世話が肌に合わないのも事実だった。
それに、そういうことをしているといつも近くの子供たちが仕事を邪魔しにやってくる。
石を投げられたことだって一度や二度じゃない。
その代わりやられたことはきっちり倍にして返してやったが。
当時から腕力こそないが、すばしこさでは誰にも負けなかったし、
子供の割に弁は立つほうだったので、精神攻撃は基本だった]
[そんなある日、魔物に襲われて村は滅んだ。
そうしてこちらに出てきて数年。
戦士や魔法使いといった華やかなものとは縁がなかったが
幸い盗賊やレンジャーとしての才には恵まれていたらしい。
ついでにおばばに仕込まれた薬草類の知識も役に立っている。
ハーフエルフとして偏見で見てくる連中もたまにはいたが、
どちらかといえばここではそちらのほうが少数派ではあった。
今の状況は、割と生きやすい環境ではあるし気に入ってはいる。
ただ、皆がよく口にする色恋については正直よくわからない。
己が欲に身を任せ、異質なものが生まれてくれば
それから目を逸らして遠ざけようとする。
それが気に食わないと言えば気に食わないし、
元より己の出自に恋だの愛だなんてものは微塵も絡んじゃいない。
どうしたってピンとこないというのが実情だ。
それより、元来自分はがうしようもなく薄情なだけかもしれないが]
――ま、そんなことはどうだっていいんだがな。
[昔は昔、今は今だ。
それに今日はこの店の最後の夜。
思う存分飲んで騒いで、気持ちの良い夜にしよう]
よっし、そんじゃまあもう一杯エールな!
[グレートヒェンとともに注文したものが届けられれば
再度飲み直すとしようか]
……おいおい大丈夫かよ。
てか、あんたほんと酒弱いな。
[カクテルを何杯か飲んだところでぐったりし始めた。
どうやら悪酔いしたらしい。例によって本人に自覚はないらしいが]
マスター、俺にも水を一杯くれや。
[マスターに水を要求するのを見て、此方からも水をくれるよう頼んだ。
そういや、今日は二階開放してくれんだっけか?
じゃ、部屋二つ頼むわ。
[もしかしたら三つ頼まねぇといけなくなっちまうかもしれねぇな。
そう思って、先ほどのエルフが眠っていたほうを振り返ると既にその姿はなかった。
どうやらグレートヒェンと話しているあいだにいってしまったらしい]
おいチビ、あのお嬢さんはどうした?
[上着の上ですよすよ寝息を立てている龍の子を起こす]
ん、ありがとうって?
……、別に、大したことはしてねぇけどな。
[ぽりぽりと頭を掻きつつぽつり呟く。
それよりちゃんと二階で寝る場所を確保できたかが心配だったりするが…流石にそこは信じるとしよう。
上着と龍の子を回収すると、二階の部屋へと移動する]
んじゃ、おやすみ。
[もし、グレートヒェンもそこにいたならば彼女に一言そう声をかけてから部屋に入る。
金品や貴重品の類を枕元に置くと、革長靴を脱いでひと息つく。
それから横になるとそのまま龍の子と一緒に寝息を立て始めた**]
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