情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
8人目、陸軍諜報部教官 ソマリ が参加しました。
陸軍諜報部教官 ソマリは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[頬を撫でる風に誘われるように顔を上げる。
青く澄み渡る空は祝いの席に相応しく思えた。
軍功を上げた軍師の屋敷。
かの庭園で歓談する大人達。
挨拶を済ませ手持ち無沙汰となった少年は、
両親のもとを離れ、見事な庭を散策していた。
ザ、と一際強い風が吹く。
色とりどりの花弁が空を舞う。
その向こう、紫苑の眸に映り込んだのは端整な顔立ちの子供。
これまで聞こえていたざわめきが消える。
時が止まったかのような感覚。
一目見て、心を奪われた。
運命なる瞬間があるとすれば、それは今なのだろう、と思う。]
[それは遠い過去の記憶。
士官学校に入る前のことだが未だ色褪せない。
月日は流れ、その時の子供が、今、青年となり同じ船に乗っている。
海を揺蕩う小型の船は波の影響を受け、慣れぬ者には些か辛い。
陸軍所属とはいえ、こうしたことが初めてではないソマリは
揺れに対する覚悟と、ある程度の慣れがあったが――。]
――…さて、
[訓練生である彼は大丈夫だろうか。
ぽつと落ちた声は最後まで綴られない。]
そろそろ島に着く頃合か。
[荷物を持ち宛がわれた船室から出て
セルウィンのいる別室へと向かった。]
[けれど其処はもぬけの殻。]
………… セルウィン ?
[呼びかける声は波の音に攫われる。
怪訝そうに眉を顰めて、あたりを見回し彼の姿を探すが
それらしき影はその場からは見えず。]
何処に行ったんだ。
[船室から外に出て、歩み行けば船首の方に彼の後姿を見つける。
揺れる船上、常より少しばかり慎重に進み]
此処にいたのか。
姿がみえず心配したよ。
[教官というには軽く、親しげな口調をセルウィンへと向け肩へと手を伸ばした。
再会を再会とは言わず。けれど父君の事を知る旨は伝えて
「写真で見るより美人だ」なんて軽口じみた音色を向けた相手。
もとより本気にされるとは思わぬまま紡いだけれど、
本意は未だ表に出さぬまま浮名の多い男はその背を見詰める。**]
[伸ばした手が触れる前にセルウィンが動く。
それを察すると同時に手を下ろした。
立ち上がる前の、彼の姿勢に思いつくものはあるが
体裁を繕う彼にそれを言おうとは思わない。
揺れに翻弄されるセルウィン>>32を受け止め]
――…、と。
波が高いな。
[すぐさま離れる彼>>33に、ふっと小さく笑みを漏らした。]
いや、可愛い子に頼られて悪い気はしないよ。
[高波にも軽口を綴る余裕を覗かせ、彼の顔を覗き込む。
落ちた視線と吐き出される息に、微か首を傾けた。]
[こうしている間にも島は徐々に近付き
船首へと目を向ければその姿もはっきり目視できる。]
顔色があまりかんばしくないようだね。
島に着いたら少し休もうか。
[自炊野営の訓練が既にプログラムに組み込まれていたが
セルウィンの体調を慮る言葉が零れる。
ふと視線が交わる>>34。
ゆるく、僅か楽しそうに目を細めた。]
接岸の際にはまた揺れるだろうから、
私につかまるといいよ。
[女性にするようにすっと手を差し出す。
軽口は軽くかわされ本気にされることはないと知れど
数ヶ月経とうとも止める素振りなく続く。*]
[呆れる声音>>48に愉しげに喉を鳴らす。
島へと視線移すセルウィンの横顔を見遣り]
……子供を口説く趣味はないよ。
[大人と見なしているからこそのものだと言う声もまた
どうにも軽い響きになってしまうのだけど。]
うちでは船に乗る機会も少ないからね。
こういった特殊なことでもない限り――…
[向けられた眸が和らぐ>>51のが
己に対してでなく案によるものとわかっていても
心が弾むのが隠し切れず口許には笑みが浮かぶ。]
何時いかなる事があるか知れない。
有事に備え休める時に休み、万全を期すも務めだよ。
[揺れの影響を受けているのだろう彼の顔を見詰め
休むことがさも正当であるかのように言う。]
[差し出した手に重なる温度はなく。
苦笑浮かべる様>>51にまたあしらわれたと悟る。]
感謝と共にエスコートも受け取ってくれて構わないのに。
そういう奥ゆかしさもまた可愛いけれど。
[これから訓練を行う相手にまた軽口を重ね]
――…ああ、いずれ必要になるだろうし
そういった立ち振る舞いも訓練に組み込もうか。
[セルウィンの両親を思えば、
同じようにもてなしエスコートする側になる未来も
そう遠くはないように考えられて。
微かな寂しさを覚えながらも顔に出さず
空のままの手を下ろした。*]
[すれ違いざまに降ろされた手の甲にとんと、自身の指先を触れ合わせて。
するりとソマリの人差し指と中指だけに指先を絡めると、軽くそれを握り締める。
視線は重ならないままに。
自身の手の熱さだけを伝えるそれは、ほんの束の間のこと。
指先から手を離せば、船室へと。*]
[探る視線に猫のように目を細める。
澄んだその眸>>64になら、心の奥底まで見透かされても構わない。
伝えばいいと思いながら、ゆるやかに笑う。]
言い掛けて止められると余計に気になる。
わざと意味ありげに、私を誘っているのかい?
[そうではないと思いながらもまた軽口を重ねる。
微かに揺れる肩に、ふっと目元を和ませた。]
そうそう。
教官の指示には従わないと、ね。
[訓練生でもあるが大事な預かり人でもある。
それよりも彼の事が心配なだけだが
心の中でさも正当な理由をつけるあたり
公私を区別しきれぬ自覚があるのだろう。
笑む姿に、くちびるが褒め言葉を紡ぎかけるが]
[目的地に到着すると同時に小さな揺れを感じ、口を閉じる。
教官と訓練生、意識を切り替える前に向けられるのは悪戯な眼差し>>65]
――… それなら。
こちらから強引にでも手をとればよかったね。
[本気になればいいのに、と小さく笑う。]
ああ、ではいっておいで。
私の荷物まで気にしなくていい。
これでも一応鍛えてはいるから。
[そういう意味でないと知りながら、
船室へと荷物を取りにいく彼に声を掛ける。]
[見送るでなく、島へと視線を向ける。
すれ違いざまに手に触れる感触>>66。
繊細な指先が二本の指に絡むと、軽く握り返して
正面をみるまま嬉しげに目を細めた。
する、と離れるのを
名残惜しげに空の手を握る。
振り返り、立ち去る後ろ背を静かに見詰めた。]
――…翻弄されているのは此方の方か。
[ぽつと呟くそれは波の音にかき消される。
気を取り直すかのように、ゆる、と首を振り、
男は荷を持ち、島へとおり立つ。*]
[浮名の一つを指摘されても>>76微笑みは絶やさぬまま]
セルウィン。
[教官としか呼ばぬ彼の名を綴る。]
本気か否か見極めることも課題の一つとしようか。
他と同じか、そうでないか……、
自らの目で確かめると良い。
[他は本気ではない、と言うに等しい言葉。
相変わらず、軽い口調で
望まれぬ返答を口にするが届くか否かは確かめず]
[島に上陸し、その景色を見渡す。
任務に必要な情報は既に頭にいれてある。
確認するような間は僅か。]
ジャニュアリー島での特別訓練。
私が指導するのはセルウィンのみ。
けれど他に同じように訓練する者も居る、と。
[遭遇することもあるやもしれない。
念頭に置くもののそれは心構えであり
それ以上でもそれ以下でもない。]
これからが愉しみだ。
期待してるよ、セルウィン。
[待ち人の名を紡ぎ、
先ほど触れた温度をなぞるように
くちびるに、軽く二本の指を宛がい微笑む。
彼が来れば、自炊野営の準備を、と
短く、彼の力量を確かめるように告げる。**]
[教官と候補生という立場から軽口の音色を崩さない。
軽口をあしらえるセルウィンだからこそ、
未だに軽口のような口説きを続けられる。
課題の解はすぐには出ないだろう。
諜報部の教官という肩書きがハードルとなると踏んでいた。
上陸し、追いついたセルウィンの荷を一瞥する。
彼には訓練に必要なものをと伝え厳しい制約はつけずにいた。
何か問題あるものがあれば、預かることは考えるが
セルウィンならば大丈夫だろう、と思っている。
形良い敬礼>>110に軽く頷く。]
[地形を把握するらしきセルウィンの様子>>111を見詰める。
血筋も、成績も、人柄においても評価は高かった。
彼の行動をチェックして、満足げに微か口の端を上げる。
設営の準備に取り掛かる彼の後ろで荷を下ろし]
手伝いは必要なさそうだね。
[手際よく野営の準備をする彼に声を掛けながら
使い慣れたナイフを荷から取り出し腰に帯びる。]
――…自炊は苦手か?
[小さな呟きに、少し目を瞠り驚いたような表情。]
[手を貸す必要は無さそうだ。
滞りなく、というセルウィンの言葉通り>>117
設営されたものを眺め、頷く。]
ん、その経験が身についているようだね。
キミが相手で良かった。
問題児相手だとこうはいかないから。
[特別訓練では手を焼かされることもあると聞いていたが
彼に限ってその心配もなさそうに思える。
自炊についての彼の言葉には、ほう、と声を漏らし]
意外だな。
[感想を呟き、問い掛けに考えるような仕草を見せた。
笑顔でのそれに答えるべきはどちらかなのだろう。]
……、仮に、そのどちらも何者かに奪われ無くなったとしたら、
その時はどうするつもりかな?
[僅か首を傾げて、たずねを返す。]
[賛辞は正当な評価だと小さく笑う。
セルウィンの声に、一度自分の荷物に視線を落とし]
ああ、ではお願いするよ。
可愛い子に重い物を持たせるのはしのびないが
野営準備を軽くこなすキミには軽いかな。
[訓練は既にはじまっている。
相変わらずの軽口を挟みながらも
今は体面もあり必要以上に甘やかす心算なく
セルウィンの申し出>>123に頷き応じる。]
――…対処法が頭にあるならよしとするか。
水と植物に関しては後で確認を。
動物は、今のところはいいだろう。
血のにおいで狼がきても面倒だ。
……それから、どちらかでいえば乾パンかな。
暫し自由行動にしよう。
[船の上では顔色が良くなかったのを思い
休息も必要かと、そんな言葉を彼に向ける。]
[返される軽口>>129にふっと笑みを漏らした。
セルウィンとの心の距離が近く感じられる嬉しさもある。]
このまま鍛錬すれば問題なくなれるだろうね。
[ただの軍人に留まらず父君のように高みを目指すだろうと考えながら]
ああ、運ばれるところはあまり想像したくないな。
どちらかといえば私がキミを運ぶ方がまだ楽しめる。
[セルウィンを抱き上げることは問題ないだろう。
悪戯な笑みを向けてみせるも、
狼のことを問われれば、重く頷き]
ああ、この島で一番危険な動物は狼と聞いている。
無闇に刺激しなければ襲ってはこないだろうが
自衛の為の道具は持っておくのが無難だろうね。
[任務中は腹が足りれば良い、と考えてはいるが
普段の食生活から考えれば乾パンだけでは物足りないのも事実。]
――…少し無駄に、とは如何いうことかな。
……ああ、キミが何か作ってくれるのなら、
手料理を食べる楽しみが出来て嬉しいけど。
[努力が必要ならば本当に得意ではないのだろう。]
特別に調理指導もしてみようか。
[釣られるようにゆるい笑みを浮かべる。]
ああ、プライベートと考えて問題ないよ。
[確認に肯定を示した。*]
[眼差しに宿る感情を感じ取り目を細める。
隠し切れぬところも可愛らしく感じるが見るにとどめるのは
隠そうとしたセルウィンの意思>>134を慮って。]
重いかどうか試してみようか。
[気付かぬふりでいつもの軽口を綴る。
人並みという彼を改めて上から下まで眺め
抱き上げるのも問題なさそうと判じ頷いた。]
[野生の狼に対する注意もこれで怠りはしないだろう。
セルウィンの反応>>135を確かめ]
遭遇しないに越したことはないけれど。
[念のため、と付け加える。]
その二つも調理のうちなら手料理と言えるんじゃないかな。
[全く出来ないというわけでもなさそう、と
彼の言葉から判断し、考えるように己の顎先に手を宛がう。]
――…人並みに出来るほう、かな。
[先ほどの言葉>>134をなぞり口角をあげる。
その軽口が区切りとなれば、はにかむ表情が見えて]
確かに自然豊かな美しい島だね。
機密に触れぬものなら問題ないだろう。
[条件つきの許可を出し、微かに甘い眼差しを向けた。**]
[初恋の君の、性別を知ったのは暫く後の事だった。
同性に惹かれたという自身に驚き、悩みもした。
その事自体忘れてしまおうかと思ったこともある。
軽薄な、口説き癖がついたのも
異性に興味があるのだと周知させる意味合いもあった。]
――……。
[セルウィンを見詰めるまま、微か困ったように吐息を零す。
過去は過去、今は今。
そう思いながらも気付けば意識は彼へと向いている。]
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新