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ー独白ー
アリーセとアレクシスは………
いくら俺たち種族の繁栄のためとはいえ、恋人として選んでしまって悪い事をしたと思っている。
恋人として選ばれた事を君たちはまだ知らないかもしれないし、俺が選んだ事なんて尚知らないだろうな
君たちにこれ以上の危険は及ばない。
でも“人として”謝りたいと思ってる。
すまない
本当はすぐ言うべきなんだろうが……
“恋人として選ばれた事”を伝えるのが正解か分からないんだ。君たちの間に芽生えた感情を否定してしまうかもしれない事だからな。
でも……
君たちの間に芽生えたその感情は“偽りの愛”なんかじゃない、そう信じているよ。
“恋人として”じゃなくて“アリーセとアレクシスを”大切に思っていたことを。君たちが死んだ時の悲しみは本物だと………
……いや、すまん分かるはず無いよな
言っておきたかっただけだ。君たちは大切な存在だよ
ー独白ー
俺の産まれた星は緑の少ない酷く貧しい星だったよ。
かつてはもっと豊かな星で暮らしていたんだ。
…でも、連邦に危険種族に指定されてからというもの、追求を逃れるために次第に人気の少ない資源の乏しい星に移り住み…
…今は恋天使たちは一見すると人が住んでいるかどうかさえ怪しいような星に住んでるよ。
そんな辺鄙な星だから、元々知ってる人も殆ど居ないし、俺たちも他人には決して言わないから、連邦さえその存在には気付いてない。
だからこそ…っていうのかなぁ。
貧しいからこそ生まれた習慣
______『捨て子』
次代の繁殖に役立てない者は捨ててしまえ。そんな風習があったんだ
恋人を連れ帰れなかった恋天使が処刑されるのもその一貫。
種族の繁栄に資さない人物は徹底して排除する。それが俺の故郷だ。
20数年前に俺の娘が産まれた時……
娘の身体は完全に人間の物だった。恋天使の能力も無ければ姿も人間。
おそらく人間界で産まれていれば、ありのままの姿で人間として皆に愛される存在であった筈の…。
俺は捨てられるのを恐れて、能力が無いことを必死に隠そうとしていたけど…上手く行くはず無かったんだよなぁ。
一ヶ月の誕生日を迎える前に能力が無いことはバレて、娘は何処かに捨てられてしまった。
娘の居場所を上手く聞き出してすぐ探しに行けば、見つけられたかもしれない。
でも俺バカだからさぁ。能力がないことを揶揄して娘を侮辱した奴に我慢出来なくて喧嘩になったから、探しに行かせない格好の口実を与えてしまった。
そんな後悔があるからだろうなぁ
娘のあどけない笑顔が今も頭から離れないんだ。野の花を見るのが好きで、俺の作った不格好な花飾りでもニコニコ笑ってくれるような素直な良い子だったよ
それに娘には、フリージアの刺繍が施されたハンカチ以外には何一つ…名前さえ与えられなかった
俺がシルバーメリー号に乗り始めたのはその後の話。広く宇宙を飛び回るシルバーメリー号なら何か情報が得られるかもしれないな…と思って。
生後間もない子が生き残れる筈もないのにな…
それから十年以上たった頃、カサンドラがシルバーメリー号にやってきて…
まだ娘が生きていたらこの位の年かなぁと思ったから、勝手に娘の笑顔と重ねて居たんだよなぁ
ー船内某所ー
誰も死なない道は無いものかねぇ
もう…誰が傷付くのも見たくない
[それぞれの抱く思いは知らねども
守るために殺す
守りたい、傷付けたくないと願えども消せない衝動
今生きてる者たち、皆が好きだ
“好き”の種類はもちろん様々だろうが
何も出来ない男は、無力さを感じながら
ふわふわと悲しそうに船内を巡る*]
ーNルームー
[自分を含め、多くの物言わぬ者たちが眠る部屋の中
緋色の瞳を宿し>>5:273金色の毛皮を纏う獣>>81と、それに対峙する切れ長の瞳を持ち>>7頑なにナイフで応戦する女性>>142
恐怖より畏怖より先に現れた感情……
“美しい”
彼らは、目的のため目の前に対峙する大切な人を傷付ける覚悟を決めていた。そして自分が傷付く覚悟も出来ていたのだろう
その覚悟が恐ろしい姿を哀しい程に美しく輝かせていた
『誰も傷付く所は見たくない>>+31』
それは叶わない願いだ。
それはソマリも>>31カサンドラも>>87も承知の上なのだろう
あーあー
何だかよく分からないが、死んだ後に生きてる者を見せつけられるのは辛いねぇ。
俺にはもう…
誰も助けられやしないんだから。
どういう仕組みかは知らねぇが、酷なシステムだよほんと。
[確かに死んだのに生きてる。
理由の分からない状況に思わず溜息が零れる。
でも………大切な人を守れなかったのは、生きてた頃も同じ……か。
自嘲の笑みが頬に張り付いた
]
[
共に宇宙の一部になろうという話を聞き。
本当はソマリにもカサンドラにも死んで欲しくない。死ぬなんて良いもんじゃねえぞと言ってやりたい
人とは異なる存在だが、それが何だ
人間を拉致して生贄にする俺だって負けず劣らず化け物さ。
……でも。
『生き残ってしまった』者達の約束を果たそうとする泣きそうなくしゃっとした微笑みと>>145
星と人間は同じようなものだと考え>>101宇宙を構成するものの一部になろうと誘う少しだけ気障な笑顔>>175
そんな物を見てしまったら。]
止める事なんて出来ないよなぁ…
[また別の所ではローが人狼である事を自ら明かし>>167カレルが絶望を感じつつもその意図を探ろうとしている事は>>184まだ知らず]
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