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[他の人の名を挙げられて、ようやくクレステッド以外にも人がいる事に気づいた。わずかばかりに顔を向ければ、リエヴルの姿が目に入る]
…ああ…。
私は、騎士はまだここにいないと思っていましたから…
本日はまだ…皆に情報を一つ渡せると…
リエヴルさんは、昨日の段階で
…あなたが騎士だと知っていたのですね。
複雑な気分ですよ。こうして同じ場所にいると。
[ぼんやりと、眼は閉じていないのだが、寝台から起きる気配はみせず。活動を停止させていた。クレステッドが視界から消えて、リエヴルの声が聞こえた。目の端でクレステッドが獣に変わるのも見ていた。
けれど、言葉を紡ぐのが億劫で。
身体がまるで鉛のように感じる。
最早「人」の血を吸う必要は無い。私の「仕事」は終わった。
鑑定のために出掛け、結果を手にする前に襲われたた。
鑑定による消耗と吸血によるダメージで身体が重いのもあるが
何より為すべき事が無いのなら、動く必要も無い。
ここでは狩もできず。飢えを満たすどんな手段も無いのなら
私の「吸血種の本能」が目覚める事の無いように
体力を温存しておきたかった。
ソマリ程では無いが、自分にも非常事態には何をするか分からない「何か」が潜んでいる。その自覚はあった]
[ちらりと目の端に映る銀の獣は美しく、あれがクレステッドのもう一つの姿としると、少し笑った。
いいな…。穏やかで、クレステッドらしい…
リエヴルが立ちあがるのを見ると、やはり車椅子は人を欺く擬態であったか…と納得し。この人の真の姿は…穏やかな顔の下に隠した鬱屈した…もっとドロリとした情念が流れているのだろう。そちらのリエヴルにはほとんど興味は無かった。
レトの元気な声に贄にした事の罪悪感が薄らいだ。
ベリアンが変わらない事に少し安堵し…
血の誘惑には抗い難く。恐らく提供されれば無心に飲むだろう。
「仲間」では無いベリアンは 魅力的な「エサ」にしか見えない。
ほぼ動かないカシムと、今の自分はそれ程差の無い存在だった]
[地上の様子をイドが運んで来る。
もう一つ…情報を届けたかった
その思いが湧きあがると枯れた涙が再び静かに零れる
けれど「泣く」事はせず。ただ水が溢れるに任せて。
自ら動く事は無いが、誰かが声を掛ければ反応は返すだろう。
血を分けて貰ったのなら、身体を起こすぐらいには動けるかもしれない**]
/* 合ってた。オズワルド ルージュで。
それにしても…
ディーク…
二人のルージュが身内と恋慕対象www
これは情が切れないでしょう…
自分が犠牲になってルージュの勝利に貢献www
「ごめんなさい、ごめんなさい」って言い続けそう。
でも、信じたルージュが勝った時にはどんな顔をするんだろう…
2日連続RPPの可能性あるな。
この先の勝敗は「運」でしか無いな。
/* レトが返魂師として…
仮に生きていたとしても、……その身を犠牲に
私を蘇らせるドラマとか 想像しずらいwww
…あー…もしかしたら、そのために鑑定師CO後に
来てくれたのかもしれないなぁ…。
結果「おまえなんて嫌いだ」になったけどwww
[身体活動を意図的に停止させてはいるものの、意識はある。
肉体にあわせてぼんやりと、半ば眠るように、夢を見るように
一見植物状態になったかのように過ごしながら
心は遥か遠い場所にいた。
吸血種になったとは言え、心は人の頃と変わりなく。
人間より強靭な肉体を持ち、血に飢える以外は。
そして、覚醒してしまうと、再び「人」に戻りたいとは
思えなくなっていた。
有限の人の人生を超えた無限の時間を与えられ、それを放棄したいと思う程まだ生きてはいない。
吸血種の目で見た世界と、人だった頃に見ていた世界の差
それは「老化」「死」からの解放。
そして何をしても「死なない」という保障。
人を超えたからこそ挑戦できる様々な事柄に思いを馳せる。
やりたい事が…いくつも浮かんできて、吸血種としての人生も
面白そうだ…と微笑する]
[Es入隊の経緯は人それぞれだが、ジェフロイはそう悲惨な経過を経てはいなかった。
中級役人の父と、商家の出の母の元、一般的な教育も受けごく普通の中流階級の生活をしていた。
その土地で一斉に適合検査が行われた時普通に受信して「因子持ち」である事が判明したようだが、親衛隊への誘いは普通に「就職」として舞い込んだ。
22才の頃、自分は下級役人の仕事を得て実務経験を積んでいる最中であった。王宮の親衛隊の職は望んでも手に入るような地位ではなく。家族には驚きと喜びで迎え入れられた。
自分に「親衛隊」に入隊できる才能があるとは思えず、直に募集官から話を聞き「因子持ち」を王子が集めている事、そしてその要素があると聞かされる。自分に「因子」がある事には半信半疑であったが、これはチャンスであると思った。
提示された報酬は破格で……その分拘束もされるようだが、どこの仕事でも一人前になる前は似たようなものだろう。
ある程度の実験を受ける必要も、王子には絶対服従である事も、常識の範囲と受け止め、親元を離れた。
……よもや ここまで 非人道的な場所だとは
想定していなかったが]
[「就職」であったから「契約内容」として「覚醒」するか「因子」が覚醒しない事が判明した時…
自分の進退を選択できる条項があったはずだ。
この「ゲーム」が終わったら…
私は法的な自由を主張して、正式に除隊を要求できる権利がある。
…尤も、王権の前には握り潰される可能性も高いが。
それでも、自分の自由に関しては自力で勝取れる算段を立てておこう。そして、報酬として得た財源を基に、新たな人生を始める。
このまま焼却処分されなければ…
そんな事を考えていた]
………
[ 渇く
血が欲しい
身体を保つ成分が足りない
欲しい… ]
……ぅ……
[なんとやっかいなのだろう。
人とて毎日「食事」は必要で、摂らないと空腹になる。
けれど、この飢餓感は「人」の時のそれとは異なり
放置すると、限界に達した時に自動的に…手当たりしだい
人を襲う]
[部屋の片隅で震え続けるカシムが目に入る。
私は…もう…人を襲う必要は 無い
渇いても死なない
まだ 大丈夫だ… ……これに慣れる必要がある だけだ…
そう念じながら寝返りを打ち
自分の身体を抱え込むように衝動を抑える]
[まだ…限界までは…ある
けれど、いつまで持つのだろう
……苦しい
渇きは棘のように 深く臓物を傷つけられたように
身体を苛む]
…はぁっ……っ
[呼吸が乱れて 嫌な汗が出る
こんな反応は人の時と似ているのか…と
どこか冷静に自分の状態を見降ろしながら
波のように寄せては引く衝動をやり過ごす
吸血種である限り、つきまとうこの感覚を
どう制御すべきか 制御できない限り
人の中で暮らす事はできない…と思った]
[身を横たえていた寝台からするりと起き上がる。
鉄格子の向こうで掌を切ったベリアンの方へ真っ直ぐに歩みを進める。その眼光は 紅く 光り 表情は消え まるで ドールのように
そして、もしベリアンが鉄格子の近くにいるのなら、その手を掴み直にその血を啜るだろう]
―――!!
[痛みと衝撃が走る。
腹部に焼けるような感触が走り、受け身を取るように身体が動く。
そして、気がつくと鉄格子の向こうにベリアンが必死の形相で警棒を突き出している]
……ベ リアン?
[口の中に血の味がする。喉を潤し、渇きは和らぎ。
空腹を満たす程では無かったが、意識は戻った]
あ―
[目を閉じて、記憶を探るが、思い出せない。
ただ、焼けつく渇きは消えていた。そして、ベリアンの表情と、片方の手から零れ落ちる 血
吸血に向かい、反撃された…と推測する]
私が襲ったようだな…
[腹部の痛みはもう消えている。怪我をしたとしても治っているだろう。
ベリアンが鉄格子の向こうにいる事を確認すると、これ以上彼に近づく事はできないと見て取り…
「エサ」が手の届かぬ場所にいるのを認識すると立ちあがって呟く]
……空腹を満たすには足りないが
「渇き」は多少…治まる…ようだな。
[ベリアンの顔に張り付いた恐怖の表情を見て声を掛ける]
すまんな。私は最早「人」では無いのだ。
[にっこりと微笑みを向ける。それはいつも彼に向けていた笑顔より一層晴れやかな表情で]
鉄格子があって良かったな。
[そう言うとベリアンに背を向け、寝台に戻る。
リエヴルが視界に入ると軽く黙礼を送り。
カシムには気の毒そうな視線を向けるのみ。
眠っているレトと、その側の銀の狼が見えると寝台から毛布を一枚取り、レトに掛けただろう。
そして、狼の側にしゃがみ込むとその毛皮を撫でた]
クレステッド、か…。
[クレステッドが毛皮を撫でられる事に嫌な素振を見せないのを見ると、側に腰を下ろし、抱え込むように引寄せてゆっくりとその毛皮に手を滑らせる。
頭の上から尻尾の先まで慈しむように何度も手を這わせる]
親切に見返りを期待するとは…
随分打算的なつきあいだな。
そんなのはビジネスだけで十分だ。
クレステッドにとって「友人」とはそのような存在なのか?
[狼の姿に敬語を使う気にはなれず。狼から人語の言葉が返る事は期待せずに、顎の下をわしわしと撫でながらその感触に楽しそうな表情を浮かべて話しかける]
[ひとしきり狼の姿のクレステッドを撫でると、最後にぎゅ…っと抱きしめて、その心音に耳をそばだてる。
目を閉じて、生命の音を聞くと満足げなため息を漏らし。
その前足を取ると、軽く口付けを送る。
感謝の言葉を残し、寝台に戻ると目を閉じて*眠りについた*]
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