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[引き続き任せる、という言葉。>>*12
己の在り様を認めし者の紡ぐそれは、影にとっては何よりも心地よい響き織りなすもの]
…………主?
[言いかけて、途切れた言葉。
思わぬ響きに怪訝な響きが零れて落ちるものの]
[苦笑めいた響きの後、紡がれた言の葉。>>*14
『終いまで見届けよ』と。
告げられるそれに否を唱える事はない]
……御意。
主命、しかと受け取りました。
[何より、唯一主と定めし者がそれを己に望むというなら。
影は何としても、それを果たす──ただ、それだけの事。]
[響きに響き返した直後、届いたのは己が名を呼ぶ声。>>95
にぃ、と楽しげに口の端が上がる]
は……本当に面白いな、アレは……!
[落ちるのは、楽し気な響きの声音、ひとつ。
打ち出された銃弾を避けるべく、一度、高く飛んだ影は隠形を解き、月白色を大きく広げる]
隠れんぼ、とは失敬だな。
陰に潜むは、俺の最も自然な在り方なんだが。
[場違いな文句を紡ぎつつ、右の手に刃を、左の手には影の華を浮かべる]
ま、理屈はともかく、あれだ。
ここで会ったがなんとやら、ってヤツだ。
……堕ちてもらうぞ、コンラート・フリーデル。
[天使憑き、とは呼ばない。
それは、向こうが己が名を呼んだが故。
笑顔で言い放つと同時、左手の華を叩きつけ、炸裂するその衝撃に重ねるように一気に距離を詰める。
振りかざす右の刃が狙うのは、鋼の翼。*]
……大分、耐えるな!
[影の華を跳ね除けた様子>>105に上がるのは、感嘆帯びた声。
とはいえ、魔化によるものであれば限度もあろう、というのは察しもつく]
……って、おおっとぉ!?
[機体が回り、刃突き立てんとした翼、それ自体が巨大な笏か何かのように打ちかかって来る。
予想外の動き。
とっさに影を集めて防壁を築くものの、衝撃を完全に止める事はできず。
その勢いのまま、高度ががくん、と下がった]
……やれやれ……やってくれる。
[先に受けた衝撃は、未だ完全に癒えてはいない。
その状況での一撃は、さすがに堪えたが]
……ここで簡単に堕ちちまうのは、俺の主義に反するし……何より。
[ぐ、と刃握る手に力が籠もる。
左手にも刃を握り、両手を下げた状態で交差させた]
……主命、果たすためにも。
俺は、消える訳にはいかんのでな!
[放つ宣に、揺らぎはない。
響く声音にあるのは揺らがぬ意志。
それを影へとのせ、二振りの刃を振り上げる]
……舞いて切り裂け、我が根源!
[直後に紡ぐ呪が生み出すのは、薄墨色の刃乱舞。*]
/*
『整合性よりノリと勢い。』
昔もらった至言である、が。
この精神が最近衰えている気がするなぁ。
ばとるは考えるより感じろ、だったのが、いつの間にか整合性と読みやすさの追求に走ってるとゆーかなんというか……。
いや、それも大事なんだが!
[放った影の刃は、空舞う鋼を捕らえ、その内側にも鋭き閃きの軌跡を描く。
それに対して放たれたのは──]
なん……網かぁ!?
[どこまでもどこまでも、予想外の反撃は、影の刃を取り込みながらこちらへと迫って来る。>>113
強化を施されたそれは影の刃に触れてもすぐには断たれる事無く、刃ごと影に覆い被さった]
[影が得意とするのは、直に刃を用いる技。
魔法の類は、地上であるならば自在に操れるが、空にてそれを用いる際は幾つかの制限を受ける。
その内の一つが、動作の制限。
術を使うとすぐには動けない、という単純なものだが、この状況ではそれは大きく作用した]
……くっ!
[網に取り込まれた影の刃が黒衣を裂くのも構わず、短刀を振るって網を切り払う。
己が生み出した刃は傷を与える事はないが、掠める際に少なからぬ衝撃を与えていった]
……ほん、とう、に!
予想外で驚かせてくれる、な!
[状況は、決して芳しいとは言えない。
けれど、高揚は留まるところを知らない。
次は何が来る、それにどう対する。
廻る思考は、単純なもの。
その単純な思考のまま、再び鋼の翼に迫らんとした時──目指すそれから、何かが飛来した]
……っ!
[白と赤、二色の針。
とっさに翳した左の腕──ひとの子束ねる将の刃によって裂かれた箇所に突き立ったそれらからは、真逆の力が感じられる]
これ、は……!?
[それが何を意味するのか、知る由ないまま。
影は月白色を羽ばたかせ、距離を詰めんと試みる。**]
[遠い昔、影は闇に近い場所にいた。
異端と見なされ、関わるものもなく。
何れは堕ちるか狩られるか、そんな予測すらあった。
それを覆し、今の在り方に留めてくれたのは主たる光。
だから、己が力は、彼の存在の望むままに。
そう、思い定め、これまで務めを果たして来た]
― 上空 ―
[だからこそ]
……は。
その点は、お互い様という所かな!
[諦めない、という叫び。>>126
それに、口をついたのはこんな言葉。
直後、力が動くのが感じられた。
発端は鋼の翼の内、実際に動いたのは──自身の左の腕]
……っ!
これはっ……!?
[傷に突き立った二色の針から、糸が伸びる。
闇と光、二つの力。
絡み合うそれは、その狭間の存在たる影を巧みに捕えて行く]
……ちっ……こういう面倒なのは、歓迎しねぇんだがな!
[何とか振り払おうとしても、闇と光は影を逃さない。
舌打ちひとつ。
それでも、辛うじて右の手だけは縛の外へと逃して]
…………。
[縛の内で感じ取るのは、術の紡ぎ手に宿る天の加護。
大天使の術を持ってしても、掻き消えてはいなかったのか、と。
過るのはそんな思いと]
……きみに、加護を与えたものは。
相当な負けず嫌いでもあったのかねぇ。
[ぽつりと落ちたのは、そんな呟き。
糸の源たる左の腕は完全に使えず、翼の動きもだいぶ制されている。
さて、どうするか、と思案を巡らせつつ、影は自由な右の手に力を集める。
果たさねばならぬ命がある。
故に、ただ堕ちるを受け入れる事はできない。
ならば、と思いながら影は呼吸を整えた。*]
……主。
彼の天使憑き……コンラート・フリーデル、本当にただ者ではないようです。
[ほろり、と落ちる響きは、どこか楽し気なもの]
天の力だけでなく、闇の力まで手繰れる様子。
……付け加えるなら、未だに天の加護を失してはいない様子。
ここまで予想を超えてくれると、いっそ、楽しくなってきますよ。
[く、と笑う気配がひとつ、落ちた。*]
― 上空 ―
……あくまで、そこは知らん、と。
そこまで拒否られていると、いっそ、哀れに思えるな。
[ぼそりと落とした呟きは風に散る。
とはいえ、告死の影に哀れまれても、彼の加護の源は嬉しくはないような気はするが]
……ふ。
必死……必死か。
いい言葉だな。
[叩きつけられる声に楽し気に返しつつ、右手に集めた力を無数の矢に変える。
どうせ動けないなら、遠慮なく術を行使してやれ、という内心は知る由もなかろうが]
……ならば、限界まで。
足掻いて、みせろ!
[唐突な旋回が何を意味するか。
逃げるようにも見えるが、そうではない、と思った。
理由はない。単なる直感。
少なくとも、ここで尻尾を撒いて逃げるような男ではあるまい、と。
そう思うが故に、影は警戒を解く事はせず]
……舞え、そして、貫け!
[生み出した影の矢を、鋼の翼へと差し向けた。*]
― 上空 ―
[放たれる影の矢に対し、防御の術が用いられる様子はなく。
それが、影の笑みを深くする]
……さて、これで堕ちはすまいよなっ!
[高く飛んだ後、回転からの急降下へと切り替えて突っ込んで来る翼。
穿たれながらも確かにこちらへと向かい来る様に笑みを浮かべつつ、影は右の手に力を集めた。
全力で来るというなら、それに応じるのみ、と。
そんな意思を滲ませて]
……っ!?
なん、だっ?
[直後、微かに感じた波動は覚えあるもの。
出会いの最後に投げた矢、それが転じた羽根。
それが放つ気配に気を取られた──それが、隙となった。
刃が投げ落とされる。
避けるべき、との判断に、翼の動きは追いつかない。
降下の勢いと、そして、揺らがぬ意志を帯びた刃は狙い違わず、影の身を貫き──月白色が、ふわりと舞った]
……ふ……は。
本当に、きみ、は。
俺を、驚かせてくれるな、コンラート・フリーデル。
[間を置いて、零れ落ちたのは楽し気に笑う声]
……そんなきみに、問おう。
きみは、なんのために俺を堕とす?
なんのために、俺の死を望む?
[問う声音は静かに響く。
その間にも、はらはら、はらはらと。
月白色が零れて落ちてゆくけれど。
問いの答えを得るまでは、そして、主命を果たすための策を打つまでは堕ちぬ、と。
影は己が存在の維持に全力を傾ける。*]
……主……いとし子殿。
してやられました。
[紡ぐ響きは、変わらずどこか楽し気な響きを帯びる。
それでも、その力が薄れているのは気取られるか]
刃振るう力を維持できぬやも知れません……が。
見届けの、務めは……なんとしても、果たします。
[今のままでは、己が存在を維持する事は叶うまい。
しかし、それでは己が主義に反する。
だから、できる限りの事をするつもりだと。
響きに乗せるのは、そんな思い。*]
[問いの答えを待つ間も、右の手にはふわりゆらりと力が集う。
握られているのは、影の短刀。
それを包み込むように、月白色の光が集い始めていた。*]
[声を投げた先から返る問い。>>*24 >>*25
それに、影は小さく息を吐いた]
……いえ。
助力は無用。
お二方は、お二方の為すべきに、全力を向けていただきたい。
……どうか、思うままに、思い遂げていただきますよう。
……影より、祈ります。
[次いで、告げるのは。
影の天使が抱く、個としての願いの言の葉。*]
― 上空 ―
……そうか。
[紡がれた答えに、真紅を細める]
ふ……小難しい理屈やらかたき討ちやらを理由にして来たら、『気が向く』事はなかったんだがなあ……惜しかった。
[冗談めかした口調で告げて、は、と小さく息を吐く]
命のため……『生けるもの』のために死を望むというなら、それは正しき在り様だ。
[次いで、告げる声音はごくごく静かなもの]
……ま、気が向いちまったから仕方ない。
クレメンス・デューラーからの伝言を特別に伝えてやろう。
『まだ目はある』だそうだ。
意味は自分で考えろ。
[そんな言葉をさらりと告げた後、影は天へと真紅を向けて]
……我が魂より生じし刃……主が元へ飛べ。
彼の方の影にあり、全て見届けるために……!
[直後、右手に生じた月白色の光が天へと飛び立つ。
それを見届けた後、影は己の内へと意識を向けた]
……我を構築するもの、全て影へと帰せ。
刻の果て、己が務めを果たすために!
[直後に紡がれるのは解放の呪。
それが発動した直後──月白色の光が周囲に零れて、散った。**]
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