情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
船の臨時アルバイト シュテラ は 食いしん坊 アイリ に投票した
[頭の中で響いていた声が、唐突に途切れた。]
……シュナウザーさん?
[何度か呼びかけては見たものの返答はない。
もしかして、とスマホを確認すると新着表示がついていた。]
……。
[今日選ばれたのは、彼らしい。]
[――残り六人、被害者はいまだなし。]
[投票画面に並んだ名前を見やる。……本当に、この中に狼獣人はいるのだろうか? ローゼンハイムの壮大な悪ふざけじゃないか――そんな、願望も含めた思考が過る。]
……考えてもしゃーなし、ですね。
[スマホをしまい、船内をぶらぶらと歩き出す。
まずは、まだ会ったことのない彼に会いに行こう。]
[そういえば、とアイリから貰ったクッキーを取り出し、ぱくぱくと口に放り込む。んまい。]
[――こんなうまいものをくれる人はやっぱり狼じゃない気がする。
そんな馬鹿げたことを考えながら、まだ行ったことのない方向へと足を向けた。その途中、誰かと会っただろうか*]
……むぐ。もぐ――は、はい、もしもし。
[ポケットの中で震えるスマホを取り出し、慌てて口の中のクッキーを咀嚼しきって飲み込んでから、かけられた電話>>9に出た。]
ああ、ドロシーちゃん。
……人探し、ですか?
[なんだか昔聞いた怪談みたいな挨拶だな、と笑うが、
続く人物の特徴を聞いて眉をひそめた。]
……ジークさんとイェンスさん?
その二人なら、船倉――船の後ろの方にある、物置っぽいところにいるらしいです。
でも、多分会いに行っても、その二人にはきっと会えないんじゃないかなぁと思いますよ。
[この子はどこまでこのゲームを把握しているのだろう、
そう考えながら簡潔に述べる。]
はい。一番投票を集めてしまった方が――えっと、投票結果っていうのがありますよね?――船倉へ送られるらしいです。
[少女の問い>>15に答えながら、ドロシーに投票してしまったことを思い出して苦く感じる。]
――ドロシーちゃん、いいですか?
投票は「狼獣人だと思う人」にお願いします。……多分ですが、狼獣人さんを投票によって送ることが出来れば、きっとジークさんたちは船倉から帰ってきます。
[恐らく今やっとルールを把握した少女へお願いをする。
可愛らしく甲板を駆けまわっていた少女が狼獣人とも思えない。]
ふむ……そうですね、ドロシーちゃんは怪しい人は見ませんでしたか?
[ついでに、船内を歩き回っていたこの子なら何か怪しい影を見ているかもしれない。そう思って質問した。]
って、きゃ……あ、アイリさん!?
もう、違いますよ!
[話していた内容が内容だけに唐突に声をかけられて驚く。
ぴったりと寄り添うアイリからぱっと距離を取った。]
しかも……彼氏なら小指じゃないんですか?
ドロシーちゃんと話していたんですよー。
[じっとりとした目でアイリを見やり、
スマホを指しながら誰と話していたのかを教える。]
へぇ……なるほど、そうなんですか。
[手話の話にはじめて知った、と感心顔になる。]
あ、ドロシーちゃんごめんね。今アイリさんと会って――
[放置してしまっていたドロシーに気づき、現状を説明しようとしたところにアイリの挨拶がかぶさる。これで、ドロシーにもアイリと出会ったことが伝わっただろうか。]
いえいえー……あ、お菓子美味しかったです。ありがとうございました。
[謝罪を残して去ろうとするアイリにお菓子の感想を伝えて目礼。
去っていくアイリを、ぶんぶんと手を振り返しながら見送った。]
船の臨時アルバイト シュテラは、魔法学園生 ノトカー を投票先に選びました。
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新