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― 中央平原 ―
[小隊に分かれ駆け巡る
各所に散会しあちらこちらにちょっかいをかける、そんな動きをしている隊の一つが、ふと、疑問を感じていた]
『……あれ、あの中央の歩兵』
『おう』
『……なんかこう……異様だよな』
[ひたすら何かを待つが如く、耐え忍ぶが如き陣容。
なんか歌ってるっぽいのにはちょっと引くが、うっかり距離を測り損ねたら遠慮ない弩の一撃を受けた>>2:163ため、そこは十分に注意していた。
何かあれば、集中打を叩き込むのも辞さない、という意味で。
もっとも、今は牽制程度にとどめているが]
っかし、南側は派手だねぇ。
[射撃は控え距離を詰めて目の前で切り返す、という撹乱行動を主体としつつ、ふと見やるのは南の戦場。
南にレトが向かって行ったのは知っていたから、恐らく彼が駆け巡っているのだろう、というのは容易に想像できる]
後は、あっちがどうなったかねぇ……。
[言いつつ、視線を向けるのは王都方面。
それと前後するように、狼煙が上がり、遠く、角笛の音も響いて来た。>>6]
おう、やったか、さっすがぁ!
[狼煙が何を意味するかはわかるから、口をついたのはこんな一言]
『さっすがぁ、はいいですけど、ここからどう動くんですか?』
あ?
ああ、基本は変わんねぇよ。
我らが大将がやろうとする事が、スムーズに進むように引っ掻き回す。
……引っ掻き回しは俺らのお得意、若い連中に負けてらんねぇぞ!
[南側にもう一度視線を向けつつこう言って。
そろそろ、こっちも必要かね、と視線向けるは愛用の双剣。*]
/*
本日分の投票です。
【ノーラ(自分)】。
立候補ではなく、自分に一票、という意味です。
― 中央平原 ―
[旗が高く掲げられ、角笛が響く。>>28
それを合図に、本陣が動いた]
『当主!』
わぁってるっての!
波、作るぞ!
[横合いから中央の激突に波状掃射を入れては離脱する、という指示。
分散撹乱よりも、纏まっての一撃を重視した動き。
狙いどころ近辺での伝令のやり取り>>42などは、当然の如く知る由もなく。*]
― 中央平原 ―
っと、そっちが来たか!
[駆けるこちらに応じるように、騎兵隊が突っ込んで来る。>>48]
『当主!』
騒ぐな、ハーヴ!
[弓ではなく、もう一つの愛用を手に取りながら出すのは大雑把な指示]
[指示受けた
本隊たる
残る半数は]
矢ぁ放つだけが仕事と。
思われるのも、ちょいと不本意なんでね!
[弓は鞍に引っ掛け、手にするのは片刃の剣。
当主は左右に一対ずつの二刀、他は利き手に一刀をそれぞれ握り、掃射で崩れた所を狙い、すれ違いざまに斬り付け、態勢を崩させては離脱していく。
勿論、こちらも反撃で少なからぬ脱落者はでるだろうが、向こうの虚をつく事はできるだろう。
何れにせよ、細流が選択するのは留まる事無く、素早く転進してまた距離を取る事。*]
― 中央平原 ―
へぇ、中々……!
[波状射撃にも怯むことなく向かい来る騎兵隊。>>60
その在り様に零れ落ちたのは感嘆の声。
突っ込み担当の副官は別働指揮のために離れていたから、それへの突っ込みはなかったが。
細流の刃舞は短い時間、損害が大きくなる前に離れようとした、その矢先]
っとぉ!?
[タイミングと角度をずらして降る矢雨。>>61
せせらぎの如き緩急をつけた驟雨は、己が先に放ったものとよく似ていた]
って、さっきの連中かよ!
避けるか止めるか、どっちかに専念しろ!
[部隊の大半は散開機動に入っていたから、直撃を喰らった者はそう多くはないが。
殿となった本隊の損害はやや大きい]
ちょいとやられたが、ま、まだいける、ってな!
[先にぶつかった騎兵は後退したが、今度の連中はどう出るか。
距離を取り、態勢を整えつつ、口の端を微かに上げた。**]
― 中央平原 ―
[矢雨降らせた敵騎兵が西側へと弧を描く。
これまでのように撃ち合いに持ち込むか、と思いきや、向こうが選んだのは近接。>>81]
は……散って薄くなってるなら抜ける、とでも?
どーせ下がる後ろはねぇ、真っ向う、打ち返してやれ!
最前列が撃ってる間に、後列は武装変換!
そのまま、真正面から突っ切れ!
[前列が突撃を選ぶなら、後列は退路を断ってくるだろう。そのくらいはやる、そんな気がしていた。
ならば真っ向突っ込んだ方が、相手の虚を突けるだろう。
そこからの立て直しも厄介だが、向こうの思惑通りに追い込まれるなら喉元に喰らいつくのがこちらの流儀だった]
『当主!』
どした!
『こっち、狙ってくるのがいますよ!』
[副官からの報に視線巡らせれば、南から突っ込んで来る隊が見える]
……て、アレ、さっきの……。
[バケモノハルバード使い、という言葉はぎりぎりで飲み込んだ。
矢を叩き落とす動きがそう見えちゃったんだから仕方ない、なんて言い訳めいた思考は置いといて]
ハーヴ!
『わかってますよ!』
[短い号に応じ、先ほど射撃を担当した半数が出迎えの矢を放つ。
とはいえ、絶対数の少なさは如何ともしがたいから、大した効果は期待できないが。
いずれにせよ、掃射の後に構えられるのは刃。
その中で、二刀携えた当主が見据えるのは、おそらくあの中で最も厄介であろう、ハルバードの持ち主。*]
― 中央平原 ―
[後退を選ばなかったこちらに対し、向けられるのは隊を分けての波状突撃。>>99
近接となるなら弓は使えぬ、とこちらも短槍、或いは小剣に武装を変えて、撃ち合う事数回。
それでも、向こうが後退するならば、深追いはしない。
今の状態で突っ込んでも自滅するだけ、というのは自明の理。
矢数もそろそろ乏しい状態、このまま前線にいても荷物になる頃合いか、と思いつつ、自部隊の指揮官を見やった
あー、やれやれ。
めんどーなのと目ぇ合わせちまった。
[当のリンザール当主はと言えば、自分に向けて一直線に突き進む姿>>100に、ぼそっとこんな呟きを落としていた]
『自業自得です』
るっせーよ。
……それより、ハーヴ。
『わかってますよ。
そういう所は、本当に、御兄弟ですよねぇ』
[揶揄するような言葉に、うるせぇ、と返して双剣を握り直す。
自身の前にいた兵が斬り倒され、返し刃がこちらへと迫る。
その一閃は、とっさに出した後退指示に反応した愛馬がぎりぎりで避けてくれた]
マルール王国が一領、リンザール家当主、レオノラ・リンザール!
ぶっちゃけ、あんたみてーなのはいっっちばん、苦手だけどな!
[そこぶっちゃけるんかい、と突っ込まれそうな事をさらっと言いつつ]
このまま黙って下がらせちゃあもらえそうにねぇし、一手、お相手願おーか!
[足の動きで愛馬に前進を伝えて、距離を詰め。
繰り出すのは、払いと突きの二段攻撃]
[なお、当主以外の
まともに打ち合えばこちらが折れる、と。
察しているが故の機動は、回避を重視ししていた。*]
― 中央平原 ―
……か弱い、って言葉の意味、調べ直してきていい?
[つい、真顔になって言った。
勿論、そのために下がるつもりなどはないが。
ちら、と視線を向けたなら、自部隊の状況>>115が目に入る。
引き時は外せねぇな、と思いつつの二段攻撃は止めと払いで返されて。>>116]
……!
[回り込まれた背面からの斬り下ろしの一撃。
避けるには、色々足りない。
わかっているから、無理には避けなかった]
……跳ねろ!
[背中に熱を感じつつ、あげる声。
応ずるように愛馬はその場で前脚を跳ね上げ、かなり強引な方向転換を決める]
……ハーヴ、引き鐘!
無駄死にするようなバカはいらねぇ、速やかに後退しろ!
[方向転換の後、副官に出すのは後退指示。
それと同時に二刀を高さとタイミングをずらして連続でつき出した。
狙いはほとんど定まっていないし、かなり不安定な態勢からの連撃。
取れる取れないは思考にない。
取りあえず、このぶっ飛んだ存在を部下に向かわせないようにする事。
何より、それを優先していた。*]
― 中央平原 ―
[感心するような物言い>>127に、浮かぶのは笑み]
そりゃあ、あいつらは大事な『預かりもん』でもあるからねぇ。
[その命を、未来を。
預かるのが、自分の立場であり、責である、と。
それは兄から引き継いだ自戒のひとつ。
もっとも、そこまで細かに説明する余裕はない。
『引き鐘』を告げられた副官は、速やかに撤収にかかる。
疲労故に手間取る所もあるだろうが、追撃が為されぬのであればじわじわと、騎兵隊は後方へ向けて離脱の動きを見せていった]
[初撃の一閃は、浅い手応えを伝えて来る。
二撃目が伝えてきたのは、軽い手応えと白混じりの金が舞う様子。>>128]
…………しろいのなけりゃ、素直にきれー、って言えたんだけどねぇ…………。
[うっかり本音が落ちたのは、極限状態だから仕方ない。多分。
無茶な切り返しの直後なだけに、接近を阻む術も下がる余裕もない。
それでもどうにか、急所直撃だけは避けようと試みるが、振り切られる刃を避ける事、それ自体はできず]
……っ!
[刃が身を裂く感触に、息が詰まる。
ふらり、身体が傾いだのがわかった。
あ、これ、かなりまずいな、なんて思考が過り、それから]
……ったぁ……。
…………めんどーごと。
ウェルに、まわしたか、ないん、だ、が、なぁ……。
[そんな、場違いとも言えるぼやきと共に、牧草地へと滑り落ちる。
程なく、意識が遠のいて]
……みー……。
[小さく誰かを呼び掛けた所で、意識も感覚も全てが遠く、遠のいた。**]
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