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公子 セルウィンは嵐激の騎竜師 カークに投票を委任しています。
公子 セルウィン は 精霊師 コンスタンツェ に投票した
[ ローランドがトールの治療にかかっているのを見ると目を細める>>156 ]
治療を先延ばしにするようなら、主を突き飛ばした不敬を問うてやろうかと思ったが、必要なかったようだな。
万全の状態でない近衛等、俺は傍に置く気はないからな。
[ だから、きちんと治療しておけ、と、目線でトールに念を押す ]
ローランド、血止めの出来る薬を持っていたら貸してくれ。浅い傷だが、血脈に近いせいか出血が固まるのに手間取っている。
[ 言って示すのは胸に残る裂傷 ]
次の相手は水の信徒らしい、聖性も強い神獣だそうだから、そのつもりで備えておけよ。
[ その合間、白角についての情報も皆に伝えておいた* ]
投票を委任します。
公子 セルウィンは、嵐激の騎竜師 カーク に投票を委任しました。
[ 怪我に気付いていたことに一瞬驚いた顔を見せたトールに、笑みを深くする ]
お前の動きは特段に美しいからな。
[ だから僅かな乱れも目に止まる。そういう意味だが、さて伝わるか否か。
その一方、返礼のようにトールから返された言葉には>>10僅かに首を傾げた ]
何の事だ?
[ 別に隠しているのでも、誤摩化しているのでもなく、右手の火傷は治療の必要な傷ではない、と、本人は心底思っているのだが、氷の溶け始めた右手を見たローランドの見解はどうだったか。
ともあれ治療した方がいいと言われれば、逆らいはしない ]
治療に関しては、お前が専門家だからな。
[ 自らそうと見込んで同行した者の意見は己の意地やプライドより優先する。それが公子の基準だった ]
礼を言われるようなことをした覚えは無いが?
[ そのローランドから告げられた礼>>15にも首を傾げる羽目になったのは、何の因果か。
それでも、自分の言葉が彼の役に立ったのだと伝われば「そうか」と頷いて微笑みを返した ]
ユーリエ、お前を連れてきたのは実に正解だったな。大した腕前だ。
お前も痕の残らぬように治療してもらっておけよ。名誉の負傷とはいえ、娘が身体に傷など残すものじゃない。
[ やがてユーリエが戻ってくれば笑顔の賞賛と同時にそんな忠告を口にし ]
コン・ス・タンツェ、次の神獣は強い封を張れる力をを持つそうだ。そのような力を持つもの相手となれば、お前の術は要の一つとなるかもしれん。頼んだぞ。
[ 最後には、精霊師の娘にも、次の試練への心構えをと、促した ]
[ やがて、皆の治療と僅かな休息を経て、双角の力により、水の信徒の間へと送られる ]
知っていても、面倒は面倒に変わりないな。
[ 今度は、ほぼ予想通りの白き神獣とその眷属の様子に、公子は、今度もぼやく調子でそう零し、剣を抜く ]
氷牙招来...
[ 呪言と供に、剣で目前の空間に六芒星の印を切ると、水気が剣の冷気によって凍り付き、鋭く長い刺のようになって刃から伸びる ]
行くぞっ!
[ 放った氷の牙は、真っ先に突進してきた白い狼を過たず貫いて光と散らした ]
悪いが、こちらも狼の牙でな。
[ 言い捨てて駆ける。
大公家の紋章は翼持つ青い狼......テンガの貴族の内には公子その人を狼と呼ぶ者も在る。
その半分は獣の如き気性と揶揄を込めて、残りの半分は、その牙の鋭さへの怖れを抱いて** ]
はっ!
[ 気合と共に閃いた氷の剣に翼を切り裂かれ、白鷹はくすんだ光となって空に消える ]
ふ...
[ 軽く息をつき、ふいに、感じた予感に足を止めると、水の中で何かが動いた気配がした ]
[ 水中から飛び出してきたのは、巨大な白いワニ、額から伸び角は短かったが、その牙が公子の剣持つ右腕を狙って食らいつかんとする ]
...くっ!
[ 避け切るには水中に慣れた相手の動きが速い。そう判断して、剣を開いた顎に突き入れようとするが、一瞬早くがちりと剣先を銜え込まれてしまう ]
[ ごう、と口の中で燃え上がった焔に、ワニはのたうちながら、水中へ沈む ]
ぐあっ!
[ 光と消える一瞬前、最後の反撃とばかりに、振り回された固い尻尾が、公子の脇腹を強かに打ちすえ、思わずよろめいた ]
く、そ...
[ 痺れるような痛みはあるが、まだ動ける、いや、動かねば逆に危ない。
ほとんど本能でそう判じ、再び前へと足を踏み出す ]
はあっ!
[ 正面から何かが突進してくるのが見えると、それが何かも見分ける前に、身を捻りながら鞭を揮った ]
[ 火花が水面に触れると、そこには僅かに白い蒸気が生まれ、ゆらりと水の上に揺れた ]
[ 公子は近付く白い猛禽を弾き跳ばしながら、尚火花散る焔の鞭を旋回させる、蒸気は薄い霧となり、水面を白く覆い始めている** ]
[ ユーリエの放った闇の雲が白角の視界を閉ざし、トールの放った矢がローランドの香の効力を聖獣に直に打ち込んで、護りの水柱を崩す。コンスタンツェの術の力もその連携を助けたようだ ]
...つくづく、俺の人選は正しかったな。
[ その間も休み無く空を待っていた火花の舞いが水面から立ち上らせた霧は、今や公子の身を、ほとんど包み込んでいる ]
華嵐!
[ 渦巻く霧は竜巻のように、小島へと迫る。闇に視界を閉ざされた一角獣が、近付く熱気を感じたか、高く嘶いて地を蹴った ]
[ 香の効果もあるのだろう、その動きはどこか乱れた、迷いと混乱を感じさせるもの。純白の角を振り立てて、迫る気配の方へと駆け出すが、時折ぶるりと頭を振り、その歩速は本来の疾駆とはかけ離れたもののようだった ]
凍波!
[ その間に鞭を青い氷の剣へと変化させた公子は、周囲に漂う霧を一瞬にして凍り付かせ、今度は小さな氷の粒を含んだ冷気の嵐を自らの剣に纏わせる ]
そろそろ、頭を冷やしてもらおうか!白角とやらっ!
[ そうして、足を踏み出せば、水場は、纏う冷気によって、瞬時に足元で凍っていく。
まかり間違えば、滑り落ちそうな、けれど固い足場を自ら生み出しながら、公子は一息に迷走する一角獣の目前までを駆けた ]
[ 先に放たれた蒸気の竜巻は、黒雲を散らしたが、その熱波で白角の足を止めさせる ]
はああっ!!
[ 同時、氷の足場を蹴って、公子の身が宙に躍る。冷気の衣纏い、小さな嵐そのもののように、頭上から剣を振り下ろす姿に、恐らくは純粋な防衛本能から、一角獣は角持つ頭を突上げる ]
ぐ...!
[ まっすぐに、跳んだ公子は身を躱すことなく、左肩を貫かれながらも、右腕を大きく横薙ぎに振り抜いて、白い角の根元に向けて吹雪纏う剣を叩き付けた ]
己が真の勤め、思い出せっ!!
[ 青い刃は固い角に食い込み、熱波と吹雪が混ざり合って、神獣と人間の周囲に弾けるように爆散する ]
[ ............やがて ]
[ ......公子の流す血に染まった純白が、ぴしりと音を立てて罅割れ、純白の神獣は、雪のように降り積もった氷の中に崩れ落ちた* ]
は...使い過ぎたな...まったく、てまを、とらせおって......
[ 切れ切れに漏らす声は、常よりも大分弱い、が、その口調はいつもと変わらぬ尊大さだった* ]
/*
生真面目で純粋すぎる神獣には、今のテンガの皇太子(従兄弟)の気性に似たものを感じて、ちょっと入れ込み過ぎた結果がこのばたんきゅーである、という裏話は多分やってる暇ないので埋めておきます。
[ 埋め埋め ]
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