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彷徨える貴人 ファミル は 彷徨える貴人 ファミル に投票した
[相手が剣を引くより、左手が刃を捉えるのが一足早かった。
右手の赤い剣は形を喪って]
関係ない。
[ぽつりと呟く。
そのまま剣を引かれても構わず、刃を一度深く握り込んでから、離したその掌を相手に向けて]
ならば放っておけば良かったのです。
関わらねば良かったのです。
[そこに今しがたつけられた傷から、太い錘が一本飛び出した。
狙う先は、相手が風を呼ぼうとしている左の腕]
彷徨える貴人 ファミルは、沈黙の水晶 ヴェルザンディ を投票先に選びました。
ファミィ、聞こえているかい?
『舞踏場』の中に、違う狩人が入り込んだ。
その内のひとりは、私が相手をするからね。
[駆け出しつつ、投げかけるのは言外に「手を出すな」、と言い含める声、ひとつ]
[左腕が折れてもなお此方を睨む狩人>>+4に、笑みは未だ微かに浮かんだまま。
それを貫いた錘は即座に液体に戻った。
その手の剣をちらと見れば、未だ先の血――左脇腹と掌のもの――が残っていて]
今更と、言いました。
[言葉と共にぬるりと全体に絡みつく。
剣自体を避ける事はせず、少し押されて後ろへ下がるものの、本来なら切り裂かれている筈の胴は殆ど無傷。
刃を血が覆うことにより、その切れ味を大幅に鈍らせていた]
[そうして出来た隙を付くように、刃に絡んでいた血がまたぬらりと動き。
細い縄のように伸びて二つに分かれ、一つは未だ無事な右の手首へと巻き付き。
もう一つは足を纏めて縛り上げた]
余裕、あります?
[右手首に絡む赤い縄の端を掴み、くいと引く。
締めつける力が強まった]
何かあれば、折れます。
[脅すように告げる顔から、先までの笑みは失せている。
そのままぐると首を動かして、此方を伺う影>>*10へと虚ろな目を向けた]
―舞踏場内―
……。
[ぴく、と身体が動いた。
少し遅れて、唇のみが動く。
声ならぬ“声”を、最も敬愛する同胞へと届ける為に]
了解、しました。ソマリ様。
[加勢に行くとも言い出さなければ、身を案じる言葉もない。
彼を倒す存在などあるわけがないと、そう思っていた]
こちらはひとつ、片付きました。
[代わりにひとつの報告を載せて]
[暫くの間は、狩人らしき影を警戒するように見詰め。
縄を握る手にも少し力が籠っていた、が]
何をしにいらっしゃったんでしょう。
[何もせぬまま影に溶ける様>>*40に、無表情のままぽつりと呟いた。
それから拘束した狩人>>+11の方へ向き直り]
如何しましょうか。
食べられますか。それとも、『こちら』へ来ますか。
それ以外はありません。
[僅かに首を傾げながら、問いかけるように言葉を紡ぐ。
ただそれに相手が何と応えようと、このまま逃がす心算だけは無い、と**]
[返る了解に、微か、笑みを浮かべる。
余計な事を言わぬ子は、奏者にとっては好ましい存在]
そうか、一つは抑えたんだね……ご苦労様。
それをどうするかは、ファミィの好きなようにするといい。
[生かすも殺すも、それ以外の干渉をするのも好きにすればいい、と。
他者の在り方に干渉を望まぬ奏者は、さらり、と告げる]
……。
[どうするか、と問われ、すぐには返事を返さなかった。
目を細めて、睨む目を見返す。
音なき小石の移動には気づかずに]
……了解、しました。
[ぽつ、と呟いた。
小石が飛んで来るのは殆ど同時だった。
その狙い通りに右手とその近くに当たり、走る痛みに僅かに眉を顰めたが]
あの方は好きにして良いと仰いました。
折角機会を与えたのに、貴方は選びませんでした。
だから、私が選びます。
[縄持つ手を緩ませるには至らず。
それを不意に真横に引いて、狩人を地面に転がそうとする。
いつもの無表情に見えて、見下ろす目は冷えていた]
貴方が嫌いな方を、差し上げます。
[周囲には銀色の光が瞬く]
残念。
貴方はもう選べません。
[見下ろす目はやはり冷めきっていた。
相手は尚も抵抗を見せ、周囲に風が巻き起こるが。
片足を上げ、腹の辺りを思い切り踏みつける]
最初に選ばなかった貴方が悪い。
[ぱちり、と指を鳴らす。
周囲を漂う銀色が、倒れる男目掛けて降りて行った。
手を離した瞬間、拘束していた2つの縄は解けるけれど、銀色が彼の元に届くまで片足を退ける心算はなく]
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