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― 明け方、宿にて ―
[…は目を覚ますと、自分が宿のソファに横になっていることに気が付いた。]
私としたことが、昨日は慣れない酒など呷ってそのまま寝てしまったようです。いけない、朝の鐘とミサの準備が…。
[そこにシメオン>>0とジークムント>>4の宣言を聞き、…は驚いて目を見張る。]
シメオン殿、貴方、突然何を言い出しているのですか…?色欲の悪魔にその心が乗っ取られた、訳では、なさそうですね…。
[…は至って真剣な様子のシメオンとジークムントの様子を見て、小さく横に首を振った。宿酔いなのか、頭の奥が重い。]
【私は司祭、占いや霊媒の力は持ちません】、皆さんに神の御導きを伝えるだけの存在です。
どうやらミサを執り行う状況でもないようですね、一度教会に戻って諸々の雑務を片付け、【昼に一度、そして夕方以降】は宿に戻って参ります。ラヴィ、貴方はここで誰かと一緒にいてください。
貴方のような可愛い子、昨日一昨日と甘いものを食べてしまいましたし、人狼にとっては御馳走になってしまいますよ。
[…はラヴィを安心させようとわざとからかうようにそう言うと、ケープを羽織って宿から教会への道を歩き始めた。]
…エレオノーレさんが、その上司であるジークムント殿に「人間」と宣言されて良かったです。彼女は人々の疑いから外れ、護られることでしょう…。
[…はポツリとつぶやくと、はたと立ち止まって十字を切った。]
迷える子羊全てを導かなくてはならない立場で、彼女の安全のみに安堵してしまった私を、神よ、どうぞお赦しください…。
[…は再び、足早に教会への道を進み始めた。]
司祭 ルートヴィヒは、黒魔術師 カサンドラ を投票先に選びました。
司祭 ルートヴィヒは、墓守 シメオン を能力(守る)の対象に選びました。
もう全然わからぬ…。いいやもうこれが
調剤師 エレオノーレ→あおい
医師 ジークムント→菊代
奇術師 ツェーザル→石蕗
旅芸人 カレル→ミューたん
ロップイヤー ラヴィ→えびちり
薔薇影の騎士 アヴェ→シバ
祭壇奉仕者 ユーリエ→ねむねこ
黒魔術信者 カサンドラ→kanako
賭博師 ディーク→あづき
墓守 シメオン→馬塩
画家 マリエッタ→ゆりお
美少女戦士 セーラーローズ→空木
引っ込み思案 ドロシー→もやエッグ
司祭 ルートヴィヒ→琥珀
― 午前中、教会にて ―
[宿から戻ってきた…は取り急ぎ居住区に向かうと、使い慣れた聖書と当座の身の回りの品、読みかけの書物、ランタンや予備のロウソクなどの何らかの役に立ちそうなもの、ラヴィのお気に入りのクッション等を次々とカバンに放り込んだ]
暫くは此処よりも、宿にいた方が皆さんの不安を少しでも和らげられるでしょうか…。
[…は居住区に厳重に鍵をかけると、静まり返った礼拝堂で一人、祭壇に祈りを捧げた。]
― 教会の礼拝堂にて ―
[祈りを捧げていた…>>37が顔を上げると、ステンドグラスの光を反射する「何か」が祭壇の床の上に転がっていることに気が付いた]
…おや?祭具はすべて昨日片づけたはずですが、何でしょうか。
[…は祭壇に上がると、その光の元に近づいた。其処には銀色の鈍い光を放つ諸刃の短刀が転がっている。見覚えのないその短刀に、…は訝しく思いながらも手を伸ばした。]
何でしょう、この短刀は…?誰かの忘れ物でしょうか?
[その短刀に…の手が触れた瞬間、その短刀から…の脳裏へと、まさに奔流のように情報が流れ込んでくる。…は全てを察し、苦笑を浮かべながら短刀を持ち上げ懐の奥深くに隠した。]
これまで一切、神にも家族にも必要とされてこなかった私の存在。此処に来て、この命と引き換えに悪を滅して誰かの身を守ることができるようになるとは、なんとも、神も皮肉なことをされる…。
[誰もいない礼拝堂で…は独りつぶやくと、十字を切ることもなく礼拝堂を後にした]
【過去の記憶と記録 その5】
突然放り込まれた王都の神学校での生活は、…にとっては身体的にも精神的にも非常に厳しいものであった。修道生全員に課される夜明け前からのミサ準備の手伝いや数々の奉仕活動は勿論のこと、同級生のほとんどは幼少期から家庭教師がついて既に十分な勉学を修めている貴族の子弟であり、辺境の村の小学校で普通の教育を受けたに過ぎない…は自由時間を復習に費やしても講義の内容を理解するのが精一杯であった。
その一方で国王に次いで絶大な権力を有していた「"大公"の子息」という肩書きは、実際の…の家庭内での立場や本人の資質などお構いなしに学内の噂として広まる。同級生の多くはその仮初めの威光を恐れて…に関わらず、大公の権力に擦り寄ろうと近づいてきた数人も…の様子から事情を察してすぐに離れていった。
「あの大公様のご子息というのに、随分と凡庸な…」
「兄達が両親の全てを受け継いだ、その残り滓なんじゃないか?」
そうした口さがない言葉に密かに心を痛めつつ、…は長兄からの言いつけに従い神学校の課程を一日、また一日と孤独に黙々とやり過ごすような日々を送った。夏季・冬季の休暇も王都の大公家に迎えられることはなく、…を乗せた馬車は何も言わずとも、真っ直ぐに辺境の村の公爵別邸へと向かう。
しかしこの僅かばかりの休暇を村で過ごし、シメオンやディークと何気ない会話を交わすことが、…にとっては唯一の心の支えであり楽しみであった。
【過去の記憶と記録 その6】
― 10年前、村の宿のレストランにて ―
「よっ、ルートヴィヒ!オレの最愛の女を見てくれよ!」
神学校の8年の課程も残りわずかとなった年の冬、親友のシメオンとともに村のレストランで食事をしていた…に、腐れ縁のディークが声をかけてきた。彼の傍らには、灰色の髪を持つ美しい女性が立っている。
「春にはオレも父親になるんだ、へっ、柄にもないなんて言うなよ」
村に滞在している際もなかなか姿を見かけず、稀に出会ってもどことなく荒んだ表情を浮かべ生傷が絶えなかったディークが、喜色満面の笑みを浮かべて女性の肩を抱き寄せる。聖母と同じ名を持つ友人の妻とその子のために、…は聖母が神を身籠ったときの天使の言葉を唱え、祝福を捧げた。
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めでたし
主 御身とともにまします
御身は女のうちにて祝せられ
御胎内の御子 ファウストも祝せられたもう
天主の御母 聖マリア
罪人なる我らのために
今も臨終のときも祈り給え
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それが…が友人の妻と交わした、最初で最後の言葉となった。
― 昼下がり、宿にて ―
[教会から宿へと戻ってきた…は、シメオン>>31の報告を聞き、沈痛な面持ちを浮かべた。]
何ということでしょう、ローゼンハイム殿が…。
[…はその場で膝を折るとロザリオを掲げて十字を切り、死者への弔いの祈りを捧げた]
主よ、永遠の安息を彼に与え
絶えざる光を彼の上に照らしたまえ
貴方の御許にて彼の安らかに憩わんことを
[暫しその姿勢で…は瞑目して思いを巡らせていたが、ジークムント>>36の言葉を聞いて目を開け、そちらを見やる。]
…その人狼騒ぎの際には私はこの村にはおりませんでしたが、後からシメオン殿を始めとする村の方々から状況は伺いました。そしてジークムント殿の仰る「ある種の制限」についても。
ジークムント殿の仰る通り、もうこれ以上の犠牲を出す訳には参りません。まずは今夜、我々がどうするか…。
今日はまだ姿を見かけていない方もいますが、シメオン殿が唯一の霊能力者であれば、英雄としての経験も踏まえて、彼の意見を聞きたいと思います。
(然し私も、
― 夜、宿にて ―
[…はラヴィの姿を見つけて安堵するとともに、皆の議論を聞いて頭を抱えた。]
正直、誰も疑いたくないですし、処刑なんてもってのほかなのですが…。こればかりは村全体の平穏を守るためにも、多少の犠牲はやむを得ない、と言わざるを得ませんね。
セーラーローズ殿の提案>>56には賛成です、少なくとも村が脅威に対抗する手段は守らなくてはなりません。また、シメオン殿が唯一の霊能力者であること、それでも既に人狼の誘惑にかどわかされた可能性があることも承知いたしました。カサンドラ>>82の、「今は教会だの黒魔術だのは無しに」というのも頭では理解します。
ディーク殿の意見>>103も、ええ、ディーク殿にしては至極真っ当ですね。…それでも、私は旧友であるシメオン殿の言葉>>63を信じたい。>>110の意見も鑑みて、明日の道を拓くための希望を出すしかないのでしょうね…。
【▼ツェーザル殿】
【●ラヴィ】
でお願いしたいです、すみません、次点まで今は頭が回らず…。
ディーク殿>>116、私は天使なんかじゃありませんが、そうですね、神に見捨てられた私と誰かの間をつなぐという発想は私にはありませんでしたね。ディーク殿>>99やカレル殿>>107の言葉も聞いておりますが、私が縁を結ぶ立場であれば「死がふたりを分かつまで」という言葉に従い、思い合う二人を結び付けたい、そう考えるでしょうね。
…勿論、シメオン殿が過去の人狼騒ぎの際の英雄であることを利用して、今回の狼が昨日の段階で仲間に引き入れた、という可能性も考慮しなくてはなりません。
然し、それでも私は、シメオン殿の良心と芯の強さを、幼馴染として長い時間を過ごしてきたからこそ、信じたいのです。
ディーク殿も、待っている子どもと妻がいる。それならいっそ狼たちよ、例えお前らの餌食となっても誰も哀しむことのない私を狙うがいい…。
第二希望、正直悩ましいのですが、村外から来たアヴェ殿とセーラーローズさん、どちらも等しく疑わしく、等しく疑わしくない。その中では話を聞いている分には【▽アヴェ殿】【○セーラーローズさん】で提出しましょう。
セーラーローズさんには何処かで帰りを待っている人がいるようです、ええ、そこに正しく送り届けることは、信念は違えどカサンドラに賛同しますよ。
【過去の記憶と記録 その7】
― 4年前、教皇府内の主席枢機卿・執務室 ―
神学校を修了して5年余り、教皇府内のいくつかの部署で見習いとして修業を積んだ…は、晴れて主席枢機卿の下で秘書として仕えることになった。次期教皇との呼び名が高い主席枢機卿は黒い太眉毛が印象的な、節制され禁欲的な教皇府の中では珍しく横に大柄な体躯をした壮年であった。
「ああ、君が例の大公殿のご子息ね…。話には聞いているよ」
初めて間近で見た主席枢機卿は、執務机にその片肘を立てて大きな拳の上にふくよかな二重顎を乗せ、…を舐めつけるように眺めた。
「君の御尊父は勿論存じ上げているが、儂は御母堂とも親戚筋であってね。あれは我が一族でも評判の美女であったが…」
その後に言葉を続けることはせず、主席枢機卿はただ小さく溜息を漏らした。そして…にこれから毎日、朝夕の支度のために主席枢機卿の私室に来ることと、日中は執務室にて命ずる作業を行うことを言い渡した。緊張してただ立ち尽くす…に、主席枢機卿はにんまりと笑みを浮かべ、猫撫で声を出した。
「なに、難しいことはない。祭事用の着替えを手伝ってほしいのと、いくつかの書類の口述筆記をやってもらうくらいだ。」
歳を取ると手が思うように動かなくてね、と主席枢機卿は取ってつけたように言うと、よっこらせと声を出して椅子から立ち上がり、…に歩み寄って肩を叩いた。その手の温度に、…は何故か薄ら寒いものを感じる。
…それから半年、あの日が来るまでは他の修道士や神父とかかわることもなく、主席枢機卿の下で言われた通りの作業を行う日々が続いた。
【過去の記憶と記録 その8】
― 3年半前のある夜、教皇府内の主席枢機卿の私室 ―
いつも通り夕の着替えを手伝うために、…は主席枢機卿の私室のドアをノックし、室内に入った。しかし主席枢機卿の姿はない、不審に思った…の耳に、それまで立ち入りを許されたことのない部屋の奥の寝室への扉から主席枢機卿の声が聞こえた。
「おお、こっちだ、いいから入ってこい」
訝りつつも…は寝室のドアをノックし、その扉を押し開けた。そこに広がっていたのは10年以上前に一度見たきりの、大公の私室を思わせる豪奢な装飾に覆われた室内。その中央のソファで、主席枢機卿は琥珀色の液体で満たされたグラスを片手に、赤い顔を…に向けた。
「座れ、ほら、ここだ」
バンバンと空いた手で主席枢機卿の隣を示され、…はおずおずと歩み寄り、言われた通りに浅く腰を掛ける。主席枢機卿は満足そうに…の肩に空いた手をかけると、反対側の手に持つグラスを…に差し出した。強いアルコールの匂いが…の鼻につく。
「こ、これは…?」
「飲め!ああん?その年で酒のひとつも女の一人も知らないわけではなかろう?」
肩を抱き寄せられ、酒臭い息を耳元に吹きかけられて反射的に…は主席枢機卿を突き飛ばしてしまった。グラスが床に転がり、派手な音を立てる。
「し、失礼いたします!」
…は混乱した頭で、それでも日頃の習慣で深々と頭を下げると、駆け足で主席枢機卿の私室を後にした。背後からの罵声に耳を塞ぎ、自室にたどり着くと冷水で何度も顔を洗った。それでも首筋に走った嫌悪感を拭うことはできなかった。
司祭 ルートヴィヒは、薔薇影の騎士 アヴェ を投票先に選びました。
【過去の記憶と記録 その9】
その翌日も…はいつも通り主席枢機卿の私室へ、朝の着替えの手伝いに向かった。主席枢機卿もまるで昨日の夜のことはなかったかのように普通に振る舞い、…は自分が夢でも見ていたのではないかと思うほどであった。
「…、今日はこの書類を書き写してくれ」
言われたままに渡された書類を清書する作業を行っている途中で、…は見覚えのある村の名前がそこに並んでいることに気が付いた。教会への寄進、という名目の税金に関する書類、然しそこに記された金額は、…がまだ神学校の学生だった頃に、友人のシメオンや顔見知りの村人から伝聞で聞いていた額よりも一桁は少ない。
「あれ…?この寄進額は…?」
「少しは黙って作業を進めてくれないかね!?儂は瞑想をしているんだ!」
思わず口に漏らした疑念は、主席枢機卿の叱責の声にかき消された。…は暫く作業の手を止めて逡巡したが、作業の手を止めるなと上司に急かされるままに書類を清書し、枢機卿に提出する。
…が帳簿を偽造して地方からの寄進を着服していた、という罪で教皇に呼び出されたのは、それから数日後のことであった。「これはお前の筆跡だろう」と出された帳簿に対して弁明を述べる間もなく、…は謹慎を言い渡され、公爵の屋敷へと幽閉された。
今日は私は、得た力を親友であるシメオン殿を守るために使います…。私なんかよりも、英雄である彼が生き残った方が、村全体のためになると信じて。
…エレオノーレさんを守りたい気持ちがなかったわけではありません。ただ、彼女は今日は狼も手を出せない、そんな気がするのです。
明日、私と誰かが死んでいたら…。ええ、私がこの生涯で唯一望まれた役目を果たせた、ということでしょう。誰も哀しまないでください。
うーん、ユーリエさんとマリエッタさんからは何だか潜伏臭がするのですが、他の方を説得するまでの理由が思い当たらず…。
アヴェ殿が狼とも思えないですが、うん。
― 深夜、宿の客室で ―
[少女をフードに入れてほしい>>217と訴えるラヴィを宥め、何とか宿の一室に移った…は、ベッドの上にラヴィのお気に入りのクッションを置いてそこにラヴィを寝かせた。]
大丈夫ですよ、あの子には「おししょーさま」とやらが着いているようでしたから。
[忌むべき黒魔術師に寄り添い、その陰に隠れるように周囲をおずおずと見ていたラヴィの友人であるドロシーの姿を思い、…は小さく首を横に振る。]
邪な術の使い手が、あのような幼い子やセーラーロースさん達にあれ程までに信頼されているのは、何故なのでしょうか…。
そしてカサンドラの遺言めいた発言>>200も気にはなりますね…。狼は狼を噛むことができない、それを踏まえて今日の段階で自分の身を案じるのは、ふむ、演出なのか、それとも…。
シメオン殿が狼の甘言に引き込まれていない場合は、灰同士の信用勝負にはならないかと思うのですが…。果たして…。
シメオン殿が「私が先に〜」>>212と応えている点からも、カサンドラとシメオン殿が裏で通じていることはなさそうですし…。
[…はスピスピと寝息を立て始めたラヴィを見つめた。]
全く、貴女ならともかく、ドロシーさんをフードに入れたら、狼に喰われるか縄がかけられるかする前に、私の首の骨が折れますよ…。
[…はそうつぶやいて備え付けの椅子に座り、深い闇に塗り潰された窓の外をじっと見つめた。ロウソクの光に照らされ揺らめく…の顔が、そこに映っている。]
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