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……さて、その辺りは皆目見当もつかん。
[ぽつり、置かれた疑問>>*26に返せる答えはない]
とはいえ、天に在る者が多様なのもまた、事実だ。
黙示殿のように光輝けるものもいれば、俺のように影に在る者もいる。
……何らかの由縁で、加護を与えたものがいる可能性も、ないとは言えないだろうな。
[だとしたら何故、という疑問も過らなくはないが。
それこそ、影には知り得ぬ事。*]
……そうだな、真なる天の加護であるならば……。
[少なくとも、天へ向かう前に何らかの干渉はあろう、と。
そう、思うが故に否定は紡がれない]
悪魔に唆された、か。
今回のひとの子も所業も、その手合いやもな。
[手が取られなかった由縁は知れぬ。
知れぬが故に否定も肯定も紡がず、ただ、落とすのは思うままの言の葉のみ]
[あまり例のない響きに対する声音は引き締められたもの。>>*30]
……ああ。
心遣い、感謝だ、黙示殿。
なれば俺も、己が務めのために為せる限りを為すとしよう。
[こちらの矜持を尊重する意思に返すのは宣。
飛行船を巡るやり取りには、口を挟む事なく、僅か、案ずる気配を滲ませるのみ。*]
やれ、鋼以外のものも用いるか。
[空舞う竜の姿に零れるのはぼやくような声]
あの手は、足場にし難いから、厄介なんだよな。
[それが厭う理由になるのか、との突っ込みが飛びそうなぼやきと共に、操縦士を無くした鋼の翼を蹴って跳ぶ。
翼開かず、文字通り空を駆けるもの。
実際には、翼の力を用いているのだが、それを見せる事はない]
さて、それでは……と。
[宇宙船周辺の攻防は熾烈を極めている。
しかし、そちらは黙示天使の領分故に、手出しはしない。
さて、どこ辺りを削り落とすか、と。
そんな事を考えながら見回した視界を掠めたのは、よく知る波動の光弾と追いつ追われつをする翼。>>90]
……黙示殿の光弾を落とした……?
中々、やってくれるもんだなぁ。
[紡ぐ声音は、どこか感心するような響きを帯びて]
……ああ。
そう言えば、返しておかなくてはならんか。
[ふと、思い出したのは、影の帳の内に潜めし刃]
黙示殿にも気を使ってもらって、それでやり損ねるのは決まり切らんから……な!
[言い切りながら、目をつけた戦闘機へと飛び移り、幾度目か刃を突き立てる。
空の色の上に黒がふわりと翻った。*]
……おおっと!?
[また一機を落とし、次の標的を、と視線を巡らせた先。
目に入ったのは、こちらへと向けて撃ち出される機銃の弾丸。>>107]
さすがに、こいつは喰らってられん、な!
[手にした刃を自身の前で交差させ、その動きに影を添わせて防壁を作り出す。
同時、響いたのは翼が大気を打つ音。
漆黒のマントの下から月白色が覗き、その羽ばたきは影の身を上へと運ぶ]
こちらから出向くより先に、仕掛けてくるか……手間が省けて何よりだ。
[見下ろす鋼の翼からは、以前も感じた気配が伝わってくる。
ならば、と影は躊躇う事無く薄墨色の帳の内から過日の刃を引き出して]
……返しておくぞ。
いつまでも引きずっているのは、邪魔なのでな!
[宣と共に、翼に向けて刃を放り投げる。
一見すると無造作な動き。
その実、薄墨色の影を纏いつかせたサーベルは、本来以上の重さと降下の勢いを乗せて飛来する、一種の物理兵器と貸していた。*]
さすがに、あれに撃ち抜かれては動きが鈍るからな……。
[一撃で消える事こそないが、直撃を受ければ動きは鈍る。
力らしきものを感じる以上、危険を冒さぬは影の信条。
開いた翼、それが思わせたものは知る由なく。>>129
投げ落とした刃が鋼の翼を貫き、堕とす様子に微か、口の端を上げた。>>130]
とはいえ、あれで終わるとは……。
[到底思えない。
なれば、追って確実な終わりを、と思う矢先]
……ん?
[離れた場所で、己に由来する力が揺らめいた>>133ような心地がして、ふい、と真紅を移ろわせる]
……む。
[真紅が捉えたのは、炎に耐え、それでも聖句紡がんとする姿。
その様子と、先に届いた響きから手出しは無用、と。
そう、思い定めたものの。
立て続けに響く銃声>>135と、箱舟に覆いかぶさる飛行艦の様子に、影の意識はそちらへと向いた]
……矜持を傷つけたくはないんだがな。
[それでも、為すべきを為せぬよりは、と。
翼巡らせ向かわんとするものの]
……ち。
[空にありて異質な彩が近づくのに気付いたか、飛行艦を守る翅が行く手を阻む]
……ここじゃ、まとめて薙ぎ払うってわけにも行かんのだよな……!
[影の力、大掛かりな術の類は地に在って本領を発揮するものが多い。
その辺りが、黙示天使と在るべき場所を分かち均を取れる理由の一つである、というのはさておいて。
今いる位置からは、箱舟の様子ははきとは見て取れぬ。
もう少し近づけぬか、と思いつつ、影は阻む翅へと刃を向けた。*]
いとし子殿。
[そう、と呼びかける声音はそれでも静かなもの]
……無事か、とは問わん。
耐えられるか?
[投げる問いはごく短いもの。
もし、耐えられぬというならば、助力も吝かではない、という意思は伝わるか。*]
/*
落ち周りの邪魔をせず、かつ、近くで状況を把握する距離感をどうとるかについて悩んだ結果がこうだったという。
しかし、予想より早く翼出させられたなー。
まあ、空中でれば已む無しとは思っちゃいたが。
……わかった。
[投げた問いへの応え。>>151
ただ、状況のみを分析するのであれば、介入するが得策だろう。
だが、己が力で為す、為したいというならば、影にその選択肢を否定する事はできない]
……なれば、俺は見届けよう。
きみが己が務めを、思いを全うするその刻を。
[微かに感じた波。
それを感じつつ、影はそれを矜持に根差すものと受け止める。
故に、為すべきを見届ける、と。
静かな宣が響く]
……いい加減、鬱陶しいな。
[行く手を阻む翅に向け、向けるのは苛立ち]
上では効果が低いが、そうも言ってられんか……!
[小さく呟き、右手の短刀を高く差し上げる]
……貫け。
[紡ぐのは短き音節、それと共に刃振り下ろす、その動きに従い、影の周囲に漂う薄墨色から同じ色の矢が飛び立った。
狙いもつけない一斉掃射、目的は自身から注意を逸らす事。
生じた隙を突いて月白色を羽ばたかせ、箱舟へとより近づいて]
……!
[真紅が捉えたのは、刃に貫かれる姿。>>153
流れた血は光と転じ、それは箱舟を覆ってゆく。
包み込むように編まれて行く、繭。
それから逃れるように飛び立つ竜を追う事はしなかったものの]
……なに?
[先に堕としたはずの翼、それが光を纏って上昇する姿>>169に、真紅は細められた。
それでも、箱舟に害為さぬ様子に、一先ず、刃を振るう事はせず。
風に流されるように降りて行くのを視界の隅で捉えつつ、箱舟が繭に包まれる態を見届けた。*]
[天上の響きが遠のいていく。>>*52
それが何を意味するかは、目の当たりにした状況からも察しがついて]
……やれ、まったく。
[ぽつ、と零れ落ちたのは小さな呟き。
どこか、ぼやくような響きを帯びたもの]
[ぐるりと周囲を見回す。
箱船に伸し掛かっていた艦は高度を上げて離れて行く。
追って制裁を与えるべきかとも思うが、この暴挙への裁きは天の名の下に行うが相応しかろう、と思うが故にそれを選ぶ事はなく]
……よく、務められたな。
[ふわり、月白色の翼を羽ばたかせ、近づくのは箱舟の舳先に見える姿。>>164]
導き手の奇跡の業。
この、告死の影翼シメオン・シュネーグレックヒェンがしかと見届けた。
[向けるのは労いの言の葉と、これまでは正式に名乗る事のなかった自らの名。*]
/*
ここで追撃かけちゃうと、戦場区切れんからなー。
なんかこう、妙に機動性高いせいか、どうやって止まるか、の思考がすげぇ多い。
[既に声を出すも叶わぬであろう事は、傷の深さからも見て取れる。
けれど、天上の響きはその想いを、願いを影へと届けていた]
……ああ、わかった。
主に、お届けしよう。
[小さな繭に包まれてゆく身体。
ふわりと近づき、指先が指し示したもの──首飾りを外し、己が手に握った]
……ん。
[ふと、風切る気配を感じて視線を巡らせる]
後からあとから、色々と出してくるものだな。
[天使たちの攻勢をすり抜けて飛ぶ、小型の機体。>>191
先に幾つも堕としたそれとは違う形に、呆れたような声がひとつ、落ちた]
とはいえ。
避けるばかりで仕掛ける気はない、か?
[最後の繭が編まれるのを阻むというなら、遠慮なく叩き堕とす心算だが。
そうでないのなら、と、今は見知らぬ翼を観察する。*]
― 箱舟 ―
[空駆ける翼はやがて上へと消えて。
影はは、と小さく息を吐く。
遥か高みで零れたものは知る由もなく]
……黙示殿か。
[天より降り、近づく気配。>>214
それに気づけば小さく紡いで、場所を開けるように緩く、引いた。*]
― 箱舟 ―
[舞い降りた黙示天使が繭へと近づく。>>221
紡がれる言葉は何も言う事無く。
天より六翼が舞い降りたなら、向けるのは無言の一礼。*]
……ああ。
一部始終全て、というわけではないがな。
[向けられた問いかけ>>*60に、返すのは嘆息めいた声]
例の、作り物の竜を駆る者と対峙し、最後まで引かずに己が務めを成し遂げた。
炎に焼かれ、それでも聖句唱えるを捨てず。
銃弾と刃を受けてもなお、最後まで心静かに、己が務めを全うした。
……見事だった。
[静かに声たる声にあるのは、務め全うした事への賞賛の響き。*]
……仮初の死?
[主より告げられし言葉に、声音に驚きが織り込まれる]
……新たなる在り様を導くための試練。
なるほど、もっとも高き天は、相も変わらず手厳しい。
[冗談めかして紡げたのはそこまで]
……御意に。
主の望み果たすは俺の在り方。
[目を伏し、頼むと紡ぐ大天使の姿。
元より、その命を絶対とする影に拒む由縁は存在しない]
そして、導き手殿の目覚めは、俺自身も望みたい。
[それと共に、無垢なるいとし子の目覚めを導けるならば、為すを躊躇う由縁はなく]
死の側に在る者として。
いとし子殿が正しく向かうべき路を示しましょうか。
[堕とすのではなく、還るための路を示すと。
返す諾は、常と変わらず、軽いもの。*]
[祈りを、と短く請う、声。>>227
天上の響きにて告げられるその理由に、逆らう由縁はなく。
影は月白色をひとつ羽ばたかせ、請われるままに祈りを紡ぐ]
……迷いなく、正しき路を進み行かれよ。
[行くべきを違えるな、と。
紡ぐのは、願い込めた祈りの言の葉。*]
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