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ちらりと天魔対戦に反応しつつ。
そういえば天使の軍勢が来てるって描写どこかにあったかなぁ?と思いつつも探すの面倒だったので勝手に出しておいたぞ。(どやぁ
ラスボスッぽいなにかが出てきたのも把握。
残りの聖柩とやらを破壊する作業に移ろうか。
って、海の中か、それ。
ひ、いぅ
[頭蓋が歪むほどの加圧に鼻の奥がツンとする。
柔らかく敏感な場所ばかり貫く針は絶え間なく疼く責苦となっていた。
胸肌に刻まれた傷を塞ぎ癒すよりも早く、新たに食い込む指が新たな激痛をもたらして人形はガクガクと痙攣する]
ぁ、っぁあ
[ザザ、ザと頭の中で何かが拍動する音。
支配者の声が痛みそのものとなって流れていた。
伸ばした手指が魔の頬へ触れ、爪たてようと微かに曲がる]
がぁ、ぁ、
ぁぅ …
、
[上体を割り開かれた人形から、抗う意志と全ての力とが抜け落ちていく。
裂かれた胸の肉を盛り上げようとした自己修復が鈍り、止まり。
覗き込む魔の顔を映したまま
薄蒼は半透明へと還元して
やがてもろく輪郭崩し
機能停止たる死、
溶け始める
──…
**
[崩れ、溶け、消えていく人形。
頬に触れた指もまた、形を失くして流れていく。
ふむ。と、思案する顔をした後、手を前へ伸ばした。]
ツィーア。もう一度できるか?
我の前に、其の形蘇らせよ。
[言葉は力。魔力そのもの。
流れた力に、魔導鉱石が地底の緋色に瞬いた。]
『致そう。先ほどより同調は下がっているが、どうかな
また接着がほどけたら困るが…
そうしたらまたお前が結うてくれるか?』
[引き裂かれ壊される五感は鮮烈で心地よいものだった。ツィーアと同じく、響き合う我が王もそれを楽しんだと感じる。
壊れても幾度でも元通りにできるならば、これほど愉しい戯れを気に入らぬわけはない。
瞬き光る核の周り、溶け流れた魔導鉱石が緋色に赫いた]
……、ぁああああああああああ!
[再び形を蘇らせた人形は、意識を生じると同時に絶叫した。
参照された死者の記憶と、魂に刷り込まれた王の声、そして責め苛まれて墜ちる絶命の体験と。
全身を跳ねさせ、四肢を闇雲に動かし、悲鳴を迸らせ。
起動時の最初の恐慌を押さえ込まれればやがてその反応も弱り、震えながら王の胸へ額を押し付けた]
いやだ…
無論だ。
またほどけたら、我が手を入れるとも。
おまえのことだ。心配はしていないがな。
[ツィーアは仄かな懸念を示していたが、見事に人形は形を取り戻した。
苦痛の記憶と余韻に惑乱し、暴走する人形を両腕で抱きしめて押さえこむ。大人しくなれば少し力を緩めて覗きこんだ。
顔は、胸の上に伏せられていたけれど。]
なにが嫌なのだ。
[大人しくなるなり口にした拒絶を拾って、顔を上げさせる。]
おまえは、我が傑作たる人形で、我らの玩具だ。
おまえの抵抗と嘆きと痛みは、我らを喜ばせる。
おまえは我らの寵を受ける器になったのだぞ?
[おまえにとっても喜ばしいことだろう。
そういうニュアンスで告げて、顎を掴む指に僅かな力を加える。]
いずれにしても、
おまえは我らに逆らえるようにはできていない。
[獲物をいたぶる猫科の猛獣の笑みが浮かんだ。]
寵…
[魔物が慰みに弄ぶための、奴隷ですらない文字通りの玩具か。
胸の痛みの中で、決して逆らえない運命を思い知る]
悪趣味、だ
早く──飽きて棄てるが、いい
[上げさせられた顎の先、嗜虐の笑み浮かべる魔の顔を見るまいと瞼をきつく瞑った。
抵抗も嘆きも痛みすら戯れの種だというのなら、せめて遊びがいのない玩具になろうと心に定め。
罵りの言葉を呑み奥歯を噛んで体を強張らせて、抗わず従わず、何をされようとも、と]
[愚かしくも愛らしい泡沫の決意など、打ち崩す過程を楽しむ程度。
我らはより強い反応を引き出す痛苦を探り出し、啼き声のバリエーションを収集し。
流動鉱石の受肉が壊れて絶命すれば、再生の力を流して新たに其の形蘇らせる。
素体の記憶が衰弱しきって感覚が遠くなってしまえば、また王によって魔力が注がれるよう強請った。注がれる灼熱もまた喜ばしいもの]
『傑作だな、本当に
私はお前と一つになれ、また新しき遊びを得たのだ
長き退屈な時において、お前に見出された以上に嬉しいことはない』
[陰惨な寵愛が人形に注がれる、
それはとりも直さず私が我が王に寵愛され、私が我が王を愛でるということだった]
[ツィーアと共に、人形の身体を幾度も探索した。
反応を見せないのはいつだって最初だけ。
どこを突けば身を捩るか、どこを貫けば声を上げて身体を震わせるか。すべてを知り尽くしたと思っても、まだ先がある。奥が深い。]
おまえと共に楽しむのは我の歓びだ、ツィーア。
おまえと共に世界を探求するのはなお良い。
我らは出会うべくして出会ったのだな。
退屈であった時など忘れ去るほど長き時を、
我と共に歩めばよい。
[その傍らには、人形もまた常にいるだろう。
あれ程に愛しく素晴らしい玩具を、飽きて捨てるなど*ありえない*]
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ふふふ。大体このあたりで良かろうかな。
非常に堪能した。堪能した。ありがとうツィーア、好きだ。
[スライム風呂からようやく脱出の気配]
愛が表にも溢れるなぁ。早く自慢したい。
― 天魔対戦〜光牙 ―
[黄金の流星雨が溶岩弾やそのほかの攻撃によって薙ぎ払われた後。上空にある黄金の輝きはより一層強さを増す。
空が白銀へと化してから、地上に注ぐ太陽の色は妙に薄青く褪せて感じられた。
元より地上に生きていた者達は、そんな太陽よりも今宙を飛ぶあの光をこそ太陽と信じる。そんな輝かしくも温かな光が、今度は太さをより増して飛来する。>>245
光あれ。人間どもの祈りの言葉が、どこかで唱和した。]
───…ふ。
[翳した掌から膨大な魔力が流れだし、緋色の光放つ障壁を形成する。
光の槍が障壁に触れた瞬間、いくつもの爆発が連なった。
受け止めるのではなく吹き飛ばす。
より攻性な障壁は、双方のエネルギーを光弾へと変化させ、周囲へ敵味方関係なく降らせた。]
[だが殺到する光の槍は、全て防御するには多く、完全に防ぎきるには強すぎる。
防ぎきれない槍がいくつかツィーアに突き立って周囲を消失させ]
……っ。
[魔王は肩口から失われた右腕を、意外な、という目で眺めていた。]*
[いずれにせよ、その人間が魔王を倒す『勇者』とやらであるのならば、することは一つだ。
珍しい色の双剣を携えて向かい来る彼の動きに目を細め、左腕に魔力を溜める。
それを撃ちだしていては迎撃に間に合わない。
相手の速度を冷静に見切った目が、次なる手を見出していた。]
止まれ
[吐いた気ひとつ。
足元に向けて放った拳が衝撃波を産み、全てを吹き上げる暴風の壁となって波紋のように広がっていく。
それは風の刃の大部分を飲み込み、さらに吹き荒れた。
衝撃波の壁を裂いて飛来した矢が首の皮を薄く削っていき、そこにも緋色がわずかに滲む。
別の矢が胸の中心へ吸い込まれようとするのを、魔力帯びる手で掴んで止め、握り潰した。]
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