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希望が通ったね、意外だ。嬉しいよ。
私の予想が正しければ……カナン君の中の人と桃るのは二回目だと思うが、どうかな。
装幀家 テオドールは、詐欺師 カナン を投票先に選びました。
[アヴェからのメモには拙いローマ字が並べられている]
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teodooru
n
o hige wo watasi nimo sawarasete kudasai
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そして私の予想が正しければ、カナンとはセックスまでは出来そうにないが。(中の人的に)
さて、どうかな。私も前の村でそちらは堪能したから、無理強いするつもりはないが。
[目を閉じる。深く、息を吸う。
思い浮かべる。矢印。その上を、猫が歩く。
青い目の、長毛の白猫]
に ゃ あ お
に ゃ お
[猫の向かいに、ふた筋の光が見える。
瞳だ。こっくりとした黄色い目をした、黒猫。
猫たちは体を擦りつけ合い、尻の臭いを嗅ぎ合い、お互いを舐め合い始める。
ざりざりと、舌が毛を絡めとる微かな音が、響く。
猫たちの頭上に、文房具が降ってくる。
鉛筆。消しゴム。定規。ボールペン。蛍光マーカー。
中央に、スマートフォンが落ちてくる]
――…… パ チ ン …
[指を鳴らす。スマートフォンの画面が割れる。ケースが外れる。瓦解する。
全てが黄金の水に飲み込まれる。だくだくと溢れ、泡がはじける。
黄金色の幕の張った目を、ゆっくりと開く。
息を吐く。依頼された二人の胸に、矢が刺さっている]
[間に合わなかったみたい、というメレディスの様子には、「残念」とか「悔しい」と言ったものは感じ取られない。
賑やかな輪を、羨望するでも焦がれるでもなく静かに一瞥した彼の視線に、すこし心配になった]
そうか。
……では、乾杯。
[冷酒>>1:125の入った切子の杯を、小さな音を立てて合わせる。カナンも何か頼んだなら、それに従うだろう。
ナネッテに忠告じみた物言いをして>>1:126から、元の場所に戻ってきた]
君は随分落ち着いているな。30以上も離れている気がしないよ。
次の謎が提示されたが……どうだ?私には全くだが。
[見せたメモには
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teodooru
n
o hige wo watasi nimo sawarasete kudasai
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と書いてある。
どこか冷めた調子のメレディスは、20歳という年齢を感じさせない。
彼が誰かに胸を熱くすることはあるのだろうか。不安に、なる**]
―廊下―
カナン君。ちょっと、いいかな。
[唯一、…と肩を並べられる相手。口元からほど遠くない耳に、耳打ち。カナンを応接間から外へと誘い、廊下へと呼び出した。
ただでさえ目立つ、一際年齢の高い…と、モデルのような容姿のカナン。
仕方ないので、皆が酒や酔ったナネッテに夢中になっている間に、堂々と連れ立って応接間を出た。
後ろ手で、扉を閉める]
呼び出した理由は、見当がついているかい?
[君が。誰と結ばれることを期待していたのか、私は知らないが。
でも私は、君のことをとても美しいと。一目見た時から、そう思っていたんだよ。
カナンの肩に手をやり、そっと扉脇の壁に、彼の背中を付けるようにする。
僅かばかり、彼より高い身長。ほんの少しだけ見下ろす形で前に立って、彼の視界を自分の姿でいっぱいにしてしまう]
君。私と恋愛しなさい。
[相手の顔に、息もかかってしまうような距離。
こちらの視線の中も、美しい彼でいっぱいなのは同じ。
囁くような声音で、けれどはっきりと。告げた]
― 廊下 ―
ずいぶんと大胆なのだね、トオルは。
少しびっくりしてしまったよ。
[そっと寺脇に耳打ちされ、廊下へと呼び出される。
逸る心臓とは裏腹に、その表情は紳士めいた営業スマイルのまま。
己の内を悟られぬよう、詐欺師は必死に外面を取り繕っていた]
そりゃあ、まあ。
当然、見当はついていますとも。
[トントン、と自らの胸を差して。曖昧に微笑んだ。
恋矢の刺さった心臓は、今にも飛び出しそうなくらい鼓動が速くて。
初めての感じる淡い恋心に、気持ちの整理がついていかない。
はっきりと分かっているのは、目の前のこの初老に近い男に対して。
抗いがたいまでの魅力を感じているということ]
困ったな。女性に好かれた経験は数多あれども。
男性に好意を向けられるのは初めてだ。
[冗談めかしてすくめた肩を、寺脇が掴んだ]
……トオ、ル。
[息が詰まった。抵抗できない。壁に追いやられてしまう。
寺脇の顔が。息がかかるくらい近くにあった。
なんでも見抜いてしまいそうな、その寺脇の瞳を前にしたら。
何も隠し通すことはできないだろうと、詐欺師は悟った。
否。彼を騙し続けることへの、罪悪感に。
自分が耐えられそうもない]
私は、あなたが思っているような人ではない。
あなたと、釣り合うような人間じゃあないんです。
[ついには観念したように。
泣き笑いのような顔で、詐欺師はそう言った。
そこにあったのは上流階級の紳士ではなく。
ただ思いの丈の吐露する、惨めな若者の姿だった]
本当の私を知ったら、きっと貴方は幻滅してしまうと思うから。
……だから。私は。貴方と、恋愛をする資格なんて。
[見合いに来たというのだって嘘なんだ。
カナンという名前も、宝石商という身分も何もかも。
虚飾にまみれた自分という存在が、寺脇と釣り合うはずもなくて。
詐欺師は、言葉を詰まらせた]
[分厚い切子と、薄いワイングラスが、繊細な音を立てる。>>15
女性的なフォルムのグラスに、透明に近いクリーム色の白ワイン。触れ合えば、表面は微かに振動して、揺れた。
カナンの細い喉に吸い込まれるそれを、見てる]
私のと似ているな。「no」と「ha」を分けているのには意味があるのかな。
[きりりと冷えた清酒は、喉を通って、胃を熱くする。
そう言えば、空腹だった。
若いネナッテ達が酔ってしまうのも無理はないなと思い立つ]
ウェイター。何か、軽食があると嬉しいのだが。
[傍を通った男に、頼む。寿司は出ているようだが、なにか軽いものが食べたかった。
ほどなくして、つまみの類が届く。3(7x1)と7(7x1)を手に取り、冷酒を煽った。
1:オリーブの塩漬け
2:生ハムのカプレーゼ
3:牡蠣の燻製
4:ホタルイカの酢味噌和え
5:蛤の酒蒸し
6:エビとマッシュルームのアヒージョ
7:薄切りバゲットとレバーパテ]
へえ。そうなんだ。
[『男性に好意を向けられるのは初めて』というカナン。
その瞳が、…を見ている。
鼓動が高鳴っているのは、…も同じ。きっと、彼も。
例え矢のおかげ。まやかしの恋だとしても。美しいこの男の視線を一人占めできるなんて。どろどろとした征服欲が、胸の内に巣食う]
意外だな。君はこんなに、美しいのに。
……気が付いていないだけじゃないのか?
君に惹かれる男は、多いと思うよ。
[君自身だって。
どんな目的であれ、人を惹き付けることを快楽としていたんじゃないのか?
女性陣に対するあの態度。>>0:95>>0:97
今思えば、彼に対する好意の兆しをはっきりと自覚したのは、あの時かもしれないなと、…は思う]
どうした。カナン君。
[名を呼ばれれば、こちらも。
自分で呼ぶように頼んだ、ファーストネーム。
カナンの口から発せられれば、甘い響きで…の胸を締め付けた]
君は、シートにフルネームを書いていなかったね。
……教えてくれないか。
[カナンは、苗字だろうか。名前だろうか。そういった意味で告げた、質問。
カナンはどんな受け取り方をするだろう。
偽名だとまでは、…は気付かない。
聖書での『約束の地』という意味のその言葉が、名付けにはあまり用いられないということだけは、分かる]
資格、なんて。
君は随分と色気のないことを言うんだね。
[泣き笑いの顔で、辛そうにしているカナン。
眉間によるその皺さえも、愛おしく、美しく見える。
彼の手を、そっと取る。抵抗されなければ、そのまま…の胸に]
……ほら。
[せわしなく、動きを速めている心臓。
君を見て、こうなっている。生きている、ここで。
圧倒的に君より先の短い心臓が、血液が。…の体に、巡る]
おじさんでも。こんな風になるんだよ。
君ほどこの先長くない私への慰めとして、恋愛ごっこに付き合ってくれ。
[荒れて、ごつごつと骨ばったカナンの手。
どうしてとか、なんでとか。そういった無粋な問いはしないし、頭にも浮かばない。
爪の脇にめくれ上がったささくれが、愛おしい。
…の乾いた唇で、そっと口付けようと*]
[指への口付けが許されたなら。
慈しむように、そっと。
唇を離し、壁に押し付けるようにしていた手も離し。カナンから、距離をとる]
ここでは、ゆっくりできないから。
二人で、出ないか?
[ちらりと、応接間への扉を一瞥。
中にいる、若い人々は、謎に酒にと盛り上がっていることだろう。声が微かに聞こえる。
せっかく主催者が用意してくれた、謎。酒。料理。
でも、今は。
もっと静かなところで、君と。ふたりで]
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アイリさんは白々しいな、なんて。予想が正しければの話だけれど。
身内村だとどうしても中身を想像してしまって嫌だね。
え?……いや。
[怪訝そうに、メレディスがこちらを見ている>>49
指の震えを気付かれただろうか。言葉少なに取り繕って、続ける]
少し、冷酒には合わなかったかなと思って。
……君のももうないね。次は何を飲むかい?
[続いて、>>20から3(7x1)と1(7x1)を取る。
冷酒を煽れば、…のももう空だ。次は何を頼もう。
ウィスキーはないのだろうか。梅酒ロックも良いな……なんて考えながらスタッフに声をかけようとして。
少し考えて、アヴェに頼むことにした]
アヴェさん。君は、次は何を飲んだらいいと思うかな?
[物言わず、佇んでいるであろうアヴェに声をかける]
ほら。会いに来たよ。
……嬉しいかい?
[突き放したり。愛に来てと言ったり。不思議な男だと、思う]
けれど。……もう、遅いな。
君は知っているんだろう?
[…の胸に、刺さった矢。
…の希望が、願いが、かなったことを]
ふふ。なんのことやら。
私は、貴方達とは、違いますから。
[自分には矢は見えない。ただ、空気が変わったことだけはわかるような気がする。ここはそういう場なのだ。]
謎解き、お疲れ様でした。
またしばしご歓談くださいね。
[恭しく。今日は私はホストだから。]
……フルネーム。
[寺脇の言葉を、鸚鵡返しのように繰り返す。
ずきん、と胸が痛んだ。「カナン君」と自分を呼ぶその声が愛しくて。
だからこそ、その甘い囁きで。
本当の自分の名を呼んでほしいと願った。
詐欺師は、詐欺師であることを。やめた]
嘘なんだ、全部。
カナンなんて人間は、いないんだ。トオル。
[どうなっても構わない、と思った。
自分が薄汚い人間だということを晒すことへの抵抗感が。
詐欺師の声を小さく震わせる]
……あ。
[そっと手を握られて。彼の心臓の鼓動を感じた。
寺脇の温もりが。鼓動が。じんわりと胸の内に広がっていく。
繊細な指だなと思った。年月を重ね、皺を刻んだ寺脇の掌。
育ちの悪い、ごつごつとした自分の手とは明らかに違う。
その美しい指先が自分の手を掴んでいるという事実が。
詐欺師の顔を熱くさせた]
[恋愛ごっこ。寺脇の口から出た言葉に、チリと胸が痛んだ。
ごっこ。ニセモノ。
それじゃあ今まで自分と。まったく同じではないか]
……ごっこ、じゃ。嫌だ。
トオル、私の。本当の名前は―――
[言いかけた言葉は、寺脇の唇によって塞がれてしまう。
驚きに碧眼を大きく見開いて、その永遠とも思える時間を過ごした。
つ、と唾液が細い糸を引いて。寺脇の顔が離れる。
たぶんその時の自分は。まるで初恋をする少女のように。
初心で、間抜けで、呆けた顔をしていたように思う]
ふたり、で。
[逆らうことを知らない赤子のように。
寺脇の言葉に、こくりと頷いた]
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ああ、やっぱり唇に、だと思うか……(指のつもりだった)
そうだよなぁ。自分でも投稿してからしまった、って思ったものなぁ。
メモで補足するにもいかないし。まあ、唇にでも別にいいのだが……。おじさん肉食すぎる気がしてな。
[指へのキスのつもりが、カナンがあまりに可愛い顔をするものだから。
思わず、彼の唇へと口を寄せていた。
目を閉じて、柔らかい感触を唇だけで感じる。
決して深くはならない、優しい接吻。けれど、長く、永遠に届きそうな繋がりだった]
随分可愛いことを言ってくれるんだね。
[『ごっこじゃ嫌だ』なんて言われたら。堪えきれなかった。
知命を迎える自分の中に、こんなにも若い衝動が残っているなんて、思いもしなかった。
今度は優しく、指へのキスを落とし。少女のように頬を赤らめる彼を見つめた]
嘘だとは思わなかったけれど。咎めたりはしないよ。
君は素直に話してくれたからね。
よく、頑張ったね。
[手に取った、荒れた手を見て。彼を湛えたくなった。
そのまま体を離して。改めて、問う]
君の、本当の名前は?言ってごらん。
[それを聞いたら。二人きりになれる場所へ、行こう]
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