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忘れてた、提督、シュテルン情報ありがとうございます。万一があった時、これ知ってるかどうかで随分違うからなあ。
迷っていた、というと?
[ ファミルとウェルシュが直接会話している間は、正直暇でしかない男は、当然養い子の情報には敏感に反応した。
そして聞かされた話に、嘆息を落とす ]
そうですか...やはり忘れたまま、というわけにはいかなかったようですね。
[ いつかは来るかもしれないと、思っていた事だった。モルトガット軍の中にシュテルンの過去の知り合い、或いは親族が居るということも、可能性としては決して低くはなかったから、男に驚きは少ない ]
出来れば戦の中で向き合わせたくは無かったですが。
[ ゲオルグがシュテルンに告げたとおり、迷いが死に直結する場だ、それを思えば男の声は沈む ]
[ けれどゲオルグに、あいつも大人になった、と言われれば、ほろ苦く笑った ]
俺だけがいつまでも子供扱いするわけにはいきませんね。
シュテルンには、自分で自分の生き方を、飛ぶ空を選んで欲しい。その力があいつにはあると、俺も信じます。
[ やがて話しがファミルの事へと移ると、今度は途中でゲオルグの気配が、ほんの僅かに変わった。
そういえば、これまでも、ゲオルグが彼女に対する様子が他とは少し違って見えると、どこかで感じていた事を思い出す ]
使い捨て、とまで言えるかは疑問です。
護衛らしい兵はついていましたし、彼女の乗って来たのは商船に偽装した高性能の武装艦...先代ストンプ候の傑作だそうですから、出逢ったのが俺の艦だったのが不運だったというところでしょう。
[ 並の貴族の私兵程度なら蹴散らして逃げ出せる、その程度の計算はあった筈だ、と言って ]
それでも危険な事に代わりはありませんが、恐らくアンディーヴ候にもそれなりの覚悟があるんでしょう。
[ その覚悟を皇帝が買った、ということなのかもしれない、と、モルトガット皇帝を弁護するような事を、敢えて男は口にする ]
[ そうして、最後に問われた言葉に、男は暫しの沈黙を挟んで ]
.........可能ならば、このままシコンへ引き返すよう促すつもりです。
モルトガット側に、俺が援軍を率いている事が伝わることになりますが、ここに居るのは巡洋艦三隻、実際の兵力の半分です。
どうせ援軍があるかもしれないこと事態は、あの扶翼官殿に予想されているでしょうから、伝わった情報で逆に混乱させることも出来るかも知れない。
[ それは半分真実で、半分は言い訳だ、とは、ゲオルグにも伝わるかもしれない。ファミルを死なせたく無い...彼女を許さない、と言った男は、その思いを確かに持っている ]
...ですが、ファミル嬢が、従わないと言うなら...ここで、沈めます。
[ 沈めてもいいか、と、許可を伺うのではなく、躊躇無く沈める、と、感情を殺した声で、そう告げた* ]
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偵察機、ファミル嬢の状況把握なのかも、と今思いついた。そうかも、多分。
[ 撃ち落としちゃだめじゃん ]
[ 巡洋艦三隻と別れて先行し、リオレ島東を抜けていった新造小型戦艦は、本来の艦長が不在のため現在は副長が艦長代理となって運用されていた。水上機母艦と、巡洋艦には、ベテラン艦長が乗務していたので、現在この小艦隊全体の指揮は年嵩の水上機母艦の艦長が採っている ]
「リオレ島方面から航行中の巡洋艦を確認>>410味方艦です」
[ 偵察に出ていた複葉機からの報告が届くと、艦長はその艦に向けて連絡機を飛ばすよう指示した。
それは、二つに分かれる前から打ち合わせされていた方針に従ったもので、途中合流可能な友軍の艦を見つけたら、随時連絡して可能ならば艦隊に加え行動するという……要するに、かき集められるだけかき集めていく、という行動基準によるものだった ]
[ 巡洋艦ヴァイから、艦隊に合流可能との返事があるまで、三隻の小艦隊は、更に速度を落として、待ちの体勢に入る。
或いは、ヴァイが合流するとほぼ同時に、後を追ってきた巡洋艦三隻も合流する事になるかもしれなかった。
帝国の偵察機>>374が姿を見せれば、当然に水上機母艦からは撃墜のための複葉機数機が飛び立つことになる* ]
[ 敢えて求めなかった命が、ゲオルグの意志を乗せて伝えられる ]
了解しました。
[ こうしてまた、
だから、男はそれ以上は何も言わず、常のように答えを、返す ]
[ 男の正しさを憎らしくも思う、と、ファミルが口にすると>>462男は僅かに目を伏せる ]
[ 彼女の言う正しさは、保証されたものではない、と反駁すれば出来たろうが、恐らく意味はないだろう ]
[ そして結局、シコンへ戻るとの確約はないまま、ファミルはカストルへと戻っていく ]
...昔から口説くのは下手と言われてたからな...
[ 青い花の名にかけて、彼女自身が裏切り者と呼ばれることを残念だ、と、伝えようとした意図は伝わらず、男は苦く笑う ]
― 巡洋艦ヴァイスリーヴェ ―
[ 前方に味方巡洋艦と水上機母艦の艦影捕捉、との報が飛び込んで来たのは、まだ双子星が動き出す前 ]
まずいな...
[ 向こうからもこちらの状態は見えている筈だったから、下手をすると、味方と対峙する形でいるカストルとポルックスを即座に敵と判断して撃って来る可能性がある ]
信号弾上げろ。
「援護の必要なし、合流のため待機されたし」
[ 二発の信号弾が上がり、その意図をファミルの船に照準を合わせた艦に伝える ]
連絡用水上機をあちらに飛ばして相手は民間の避難船だと教えておけ。
[ 男の命により、飛び立った複葉機はしかし、上空から双子星の動きを監視する目ともなったろう// ]
[ 双子星を沈めぬように手をうちながら、ヴァイスメーヴェの主砲は、カストルに照準を合わせたままでいる。
ファミルも、いや、戦場に或る唯一人以外は知らぬことだが、男は例え砲を向け抵抗されることなくとも、ファミルの船が、シコンへと戻るコースを少しでも外れる素振りを見せれば躊躇いなく沈める、と、すでに、宣していた* ]
「大佐!」
ああ、見えている。
[ やがて海に浮かぶ双子の星は、その美しい姿を波間へと滑り出す。瞬く間に速度を上げ、東へ、二度と戻れぬ海へ、と ]
[ 突撃とも見える急な動きにも、ヴァイスメーヴェの砲手は動じなかった。戦場では突撃してくる水雷艇を狙う巧手だ。焦りに手元を狂わせることなど有り得ない ]
[ 男の右手が挙がり、今まさに擦れ違わんとする兄星に向けて降ろされる ]
撃て!
[ その瞬間、ウェルシュがどんな顔をしていたかを男は見なかった。ただ揺るがぬ声で、命じると同時、主砲が放たれる轟音が響き渡る ]
[ そして、続けざまに、ポルックスへ向けての砲撃...或いは、装甲が厚いというその船は、すぐには沈まずにあったか。
だが、いずれにせよ、双子星が動き出したと同時にヴァイスメーヴェから距離を置いて回頭を始めた残り二隻の巡洋艦から放たれる砲撃から逃れる事は、至難の技だったろう* ]
[ 横っ腹に大穴を開けたまま、カストルはそれでも止まらず、後追うように往くポルックスは、巡洋艦の船腹に並ぶ副砲から容赦ない砲撃の雨を喰らいながらも、我が身を犠牲にカストルを逃がそうとするのかのように、その巡洋艦に体当たりの勢いで突っ込んでいく。
しかし、砲撃によって機関部を撃ち抜かれでもしたのだろう、その速度は徐々に落ちて、回頭しようとする巡洋艦の舳先を漸く掠め回頭を止める障害物となるのが精一杯の体で、そのまま黒煙を上げて停止した ]
どこに、行く気だ…
[ どこにも行き場など、ないはずなのに。と、男は火薬の匂いの濃くただよう海風の中、呟く ]
[ 回頭を止められたことによって、一番近い巡洋艦の砲は、すでに大分距離を稼いだカストルへは直撃できなくなっている。その間を縫うようにランチが降ろされ、退避しようとする様子が見えた。そして複葉機が水上に降ろされるのも ]
「追わせますか?」
[ 尋ねた下士官に、男は黙って首を横に振る。その目は双眼鏡の向こう、砲弾の上げる波しぶきの狭間に見え隠れする金を追っていた。
何かが、きらりと太陽に反射して光ったような気がした、そして、その光を追うように、白い、たおやかな…戦いなど似合わぬと、胸の内、何度も思ったその腕が伸ばされるのを…男は、確かに見た ]
[ 波間に白い泡が揺れ、その先に紅く燃える炎に舐められ、黒い煙を吐きつくしながら、沈みゆく美しい…美しかった船 ]
[ 水上から飛び立った複葉機は、ファミル・アンディーヴの死と、彼女の船を沈めた巡洋艦、そして或いは、その艦の指揮を採っていた男の名をも、モルトガット皇帝へと届けようと空を翔る ]
[ その翼が、すでに海戦の始まったシコンの前庭を越えて無事届くかどうかは、神のみが知ることだろう ]
ランチを出して、生存者が居れば救助を。
救助後は捕虜として扱う。
言うまでもないが、私刑など行う事は一切禁ずる。
尋問の必要があると判断された者があれば、俺に報告しろ。
[ 生存者の中に、ファミルの護衛としてつけられた帝国兵が混ざっている可能性はあったから、男はそう指示して ]
ウェルシュ殿...ポルックスの体当たりをうけた巡洋艦の修理と整備を指揮していただけますか。
[ 淡々とかけた声に、ウェルシュはどんな顔を見せただろう? ]
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