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― スラム街 ―
迷子。……そうとも言うかな。
[本来帰り着くべき場所――
主のもとにすら帰り着いていないのだから二重の意味で、である。
まあ目の前の相手>>0:116に言っても分かるまいと思い、
心の中でつぶやくにとどめておく]
……え。それ困るんだけど。お店の手伝いできなくなるし。
[当分外には出られないだろう、という見立てに思わず反論めいた言葉が漏れる。
目の前の男に言ってもしょうがないのだが。
馬鹿共、という言葉に連想するのはスラム街をうろついていた“やつら”のことで。
こっそりあとを追って目論見を聞いておくべきだったかと今さらながらに思う。
隠れ潜んでの諜報は得意分野だ。
主のため、ひいては村のために、
周辺の村から情報を持ち帰ったことは何度もあった]
[黒髪の30歳ほどの男――に出会った記憶を辿っている最中、男は笑った。
何か含みを持たせているように感じて瞬きひとつ。
そうして告げられた言葉に分かりやすく口を尖らせた]
……どういう意味? わたしはただ思ったままを言っただけ。
というか、――やっぱり会ったことあるんだ。主のことを知ってるなら。
[でもどこで、とつぶやいて男をまじまじと見つめる。
陽が傾きかけている中、ふと思い出したのは、
漆黒の虎と琥珀色の狐の共闘。
3年前、主とおしのびで外に出て結局厄介事に巻き込まれた一幕。
だがあの時のことに思いを馳せている余裕はあまりなく]
―――っ
[全身が総毛立つような感覚。
咄嗟に肩の後ろにある武器の握りの部分に右の手をかけて、
しかし抜かれることはなかった。男がクリーチャーを一刀両断にしてしまったから。>>0:119
見るもおぞましい光景に対し少女は多少眉をひそめるのみ。そして]
……悪いけど。どっちもお断りだよ。
[愉しげな声音で誘う男にばっさりと切り捨てるような返事を寄越す。
もし眼前の男と漆黒の虎がイコールだとしたら、
少女が肝心な共闘場面で隠れてばっかりだったことも、
しっかり、覚えられているのだろうか。
確かにあの時はまだ自分の身を守るので精一杯だったけれど]
……ここを出なければ主に会うこともできないなら、
わたしだって戦う。食われるなんてもってのほか。
………申し訳ありません、主。
[それでも。
何もせず地に伏すよりは戦うことを選ぼう。
たとえそれを宣したのが主以外の何物かであったとしても]
[さて眼前の男はどうするのだろう――と見ればもう歩き出している。
先程の言葉を思い出して一歩を踏み出すのに躊躇したが、
(だって相変わらずわけわからないし)
一人になってしまうことへの心細さが瞬間的に勝ったし、
それに、男には訊きたいことがまだあった]
……ねえ! そういえば、あなた、名前は?
[男が止まってくれるとは限らない。そう考え、
距離をとって追いかけながら背中に向けて問いかけた**]
/*
わけわからない(危険が危ないのはわかる)
そういえばさっきからいっとき2222だの1234だのキリのいい数字に白ptがなってる
/*
仮眠からやっとのことで起きたけどNE・MU・I
いやー昼まで惰眠を貪る予定がなくなってしまってたからなー それがなくても慢性的睡眠不足の気はあるが
[それきり静寂を保つつもりだったが、]
…… え、
[男が足を止めて振り向いたものだから、
驚く声とともに足音立ててこちらも止まる。
名前訊くだけなら歩きながらでもできるとは思うのだが。
足を止めた意味は分からず、ただ、
男の目を見返して答えることができる、という事実がある]
……わたしは、アイリ。
礼なら言う、あの時主を助けてくれたこと。
[だから、じ、と見返しながら名乗った後、
おもむろに頭を下げたのだった*]
[そういえば、と。
店主に持たされ今は服のポケットの中にある携帯端末の存在を思う。
こんな時間に戻ってこないとなると、
店主から連絡がどんどん寄越されていてもおかしくはないのだが、
こうしている今も着信音は鳴らない。おかしい。
――いや、結界が通信機能すら阻害すると考えれば何もおかしくはないのか。
今、己がこうして戦うことを――
“力”を振るうのをためらわないと決めたことを店主に気取られる心配はなさそうな点、
それから、只人たる店主を確実に巻き込まずに済む点。
それだけは“やつら”に感謝してやろう。だがそれだけだ]
これが、『世界』より与えられた祝福だと言うなら。
どうして“わたし達”はこれのために祝福されざる生き方をする羽目になったというの……
[うつむき、呟く声は小さく。
答えの出ない問いは身を斬るがごとく]
ただの獣……が紛れこんだ?
でも“やつら”、たいへん癪だけどこういうことにはぬかりないはず。
[無関係なただの獣1匹だけでも、
この中にとどめたままにしておくとは考えにくい]
……だったら他に閉じ込められた誰かの、手がかり?
気になる。
[ぶつぶつ呟きつつ小さな、ネコに似た獣に近づいていく。
男――タイガの意見を聞かずの接近だが、
何せ彼は主でも保護者でもない。なるべくつかず離れず勝手に動く心づもりでいる**]
/*
祝福された生き方=“家族”に囲まれた暮らし
主はまあ姉みたいなくっつき方ではあるけどねー
幼少の頃から主認識だもの
/*
獲物と認識される確率がゼロになったわけではない
すばらしいな
アイリ「……(うろんなめ)」
・∀・「性癖ならダダ漏れだよ」
― スラム街 ―
[別に助けたつもりはない、と告げていたタイガが、
何かに気付きそれを言葉にする。
何も訂正するところはなかったからただ、静かに頷く]
……何かおかしいことでも言った?
[直後、気難しげな表情でそう付け加えはしたが]
[尽きせぬ問いを口にはしたが、
明確な答えも慰めの言葉も期待していたわけではない。
ただ、そっけないと映る態度にちょっと首を傾げて、>>63]
あなたには、……幸せを心から願う相手はいないの。
[それからはたと瞬きして困ったように目をそらす。
恩はあるとはいえ――親しいわけではないし獲物認識まで受けてた相手に何を訊いているのかと]
……別に。いようがいまいがどっちでもいいけど。
[ここを――“いつも通り”でないことを強いられる空間を出てしまえば、
二度と会わなくなるかもしれない相手のことだし。
……どうやらこの街での、物騒なこともあるにはあるが、
案外穏やかな日常に思いの外馴染んでしまっているようだと、
気付くのは数秒遅れてのこと]
[その後小さな獣の姿を見止めて近付いてみたわけだが。
獣に逃げる様子はない。>>67
それどころか近付く少女に向けて猫っぽい鳴き声まであげてくる]
……案外友好的、って、言うのはちょっと違うかな。
関心は持たれてる?
あいにくと偵察されて困ることなんて、
わたしにはなんにも、ないけど。
[やはりタイガの呟いていた通り偵察要因なのだろうか。
だとしたら本人が直接出向くとは考えにくい。つまりは能力で造り出した分身と考えるが妥当か。
村で少女と同じような役目についていた者の中にも、
分身を造り出す能力を持つ者がいた。その者は確か煙を媒介にしていた。
この獣もああいう分身に近い系統だというなら、
ここで獣をぶっ潰してしまっても術者本人が傷つくことはなさそうという結論に至り]
おねーさん、彼氏行っちゃうけど良いの?
[小カラカルから聞こえるのは青年の声。
驚かせるのを目的としたそれがどう作用するのか、「目」を通して覗き込む*]
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