情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
― 八幡 ―
[船に着くとウルズを抱えて船室に運んでおく。
それから精霊師を呼ぶ男の元へ、
水夜から船員らの一部が徒党を組んでやってきた。
用件は水夜のアイドルマリエッタの無事についてだ。]
………………。
[言うまでに間があいたのは止む無し。]
マリエッタは妖魔に襲われ、行方不明だ。
……行先や無事の如何は、
ユウレンのファサン殿が知っておろう。
[そう真実告げた時の親衛隊らの顔は、
筆舌尽くしがたい物があった。
直ぐさまゲルトの元に駆けていく様を見送りながら。]
………これで水夜の士気が上がるか下がるか。
どっちであろうな。
[ぼそりと落ちた呟きだったが、
>>16後のカナンの激のおかげで下がる事は無いようだった*]
― 八幡 甲板 ―
また海老か…。
[甲板に上がり出て来たそれに、男は微妙な顔をする。
振り返り龍社を見れば、鳴丸の方は尾の先を振っていたが。]
まだ食べるつもりか鳴丸。
[やや呆れて言うと、当然というような気配が返ってきて苦笑する。
一仕事はしたからかと思うも口にはしなかった。]
まぁやる気ならば良い…ゆくぞ鳴丸。
[鳴丸を龍社から出すと太刀を抜き、
再び甲板にわらわらと出てくる甲殻類を睨む。
気付けば蟹まで出てくる大盤振る舞いに、
男は渋面、龍は嬉々としてそれぞれに当たった。]
破あっ!
[男は大鋏の根元を横から一閃して断ち切ると、
蹴り倒して蟹を向こう側に倒した。
鋏が一本失われたからか、なかなか起き上がれそうにない様子に、
男はなる程有効かと思い振り返ると、
海老の頭を齧りとった残骸が残っていた。]
[今度は蟹の腹にかぶりついたらしい鳴丸を見つけると、
その後何やらずずずという音を男は聞いた。]
蟹味噌を啜っておるのかお主。
[そういえば海老も頭ばかり食べていたように思う。
考えれば竜が満足する量、味噌ばかり集められる訳もなく。
ならば多少は仕方がないかと、男は思う事にした。]
[甲殻類に夢中な鳴丸はしたい様にさせておく事にすると、
男は周囲を油断なく見る。
蟹が燃える匂いに向こうを見れば、
ウルズが先程の戦いの消耗のせいか、
やや勢いのない炎を揺らめきを見て、
其方側に向かおうとする甲殻類の足止めに匕首を放った。]
[足止めは程ほどに有効だったらしく、
動きの鈍ったそれは他の船員に食材へと変えられて行ったが、
それを最後まで見届ける前に、男はカナンの方へと向かう。
以前の事を覚えているならば、
無茶や無理はしていないだろうという信頼はあるが、
それでも長い事傍らを空けるのは、
男の任から外れる行為であるとは認識している。
それでも左程の距離はないため、直ぐにたどり着けるのだが。
>>87カナンが海老と対峙し、
見事一撃を繰り出したのは見て取れた。
もう一匹の妨害が無ければ倒せただろう。]
腕の方は大事ありませぬか。
[外殻への一撃が有効打にならなかったこと、
筋良くまた効果的な一撃に成り得た事が伺えたからこそ、
男は蟹を切り捨てながら、
カナンの元で気がかりをまず口にする。
>>103それから視線の先を見て。]
……あの娘が気になりますか。
[見たままを指摘し口にしてみた。]
/*
明日は出かけるんだよなぁぁ!
いや今夜じゅうにやるなら…と思ったが、
どちらにせよ時間十分とは言い難いのが。。
― 八幡 甲板 ―
ならば良いのですが。
[>>115先立っての時よりは幾分余裕のある顔に、
僅かの間に成長した様子が見て取れて、
男はゆると笑みを作った。
>>116引き締まるような顔のわりには少し言い澱むような様子に、
内心ふむと思いながらも、男は表にはそれを出さぬよう心掛けながら、
>>117乗船前の事を思い出して成程と。]
内側に気質を秘める性質なのでしょう。
― 八幡 甲板 ―
ならば良いのですが。
[>>115先立っての時よりは幾分余裕のある顔に、
僅かの間に成長した様子が見て取れて、
男はゆると笑みを作った。
>>116引き締まるような顔のわりには少し言い澱むような様子に、
内心ふむと思いながらも、男は表にはそれを出さぬよう心掛けながら、
>>117乗船前の事を思い出して成程と。]
内側に気質を秘める性質なのでしょう。
…カイエン家は生まれつき持ち得る激情を、
飼い馴らす事を家訓としておると聞いたことがあります。
強い感情は強い力を生みますが、
強いがゆえに扱いが難しい。
それを抑える為に、幼少の頃から感情を抑える訓練をしている、と。
まだ若い娘故、完全には飼い馴らせておらんのかもしれませんし、
ふとした時に抑えていた物が零れる時もあるのでしょう。
[>>117助けを求めたのはそれ故なのか、
あるいは別の何かがあるのか男は解らなかったが、
知りうる事を主に伝えておいた。
視線は周囲を警戒していたものの、
それはこの周囲であって、先程居た場所とは遠く、
ウルズに背を向けている状態では、彼女の事までは気づけなかった。]
― 八幡 甲板 ―
!
[カナンが動いたのに遅れて、男もウルズの危険に気づくも、
無事退けたらしい事を知れば、安堵の息を零した。
そのうち親玉の龍の事で指示があれば、
男もまた鳴丸と共に向かう事になるか。]
[ところで鳴丸を好きにさせておくと、
そのうち海老と蟹を積み上げ始めていた。
持って帰るつもりらしい。
後ほど何をしているのだと問いかけると、
竜仲間のヤクモへの土産用と返ってきたので、
呆れるにも呆れられなかったのだが**]
― 八幡 甲板 ―
某は大事ない。鳴丸もな。
[>>142カナンに続いてウルズの傍に寄った後、
怪我の有無を問われればそう返す。]
此方よりはお主の方だ。
…腹の傷具合によっては無理をするでないぞ。
[自ら傷を癒す様子に、やや険しく目を細めて言った。]
[>>150カナンに命じられると男は然りと頷いた。]
無論。
此度の最後の大仕事と参りましょう。
[言われずとも己の役割は
おおよそ理解しているというように男は礼し、
ふとウルズに囁きひとつ頭を下げてから、
鳴丸の元へと向かった。]
無理をするなとは申したが…
済まぬが若を頼む。
御一人で居られるよりは、
おそらく誰かが傍に居るほうが、
あの方は己を御しやすい。
万一何かあろうとも
回復手のお主が居れば安堵も出来よう。
[頼むと短く告げると、男はその場を離れた。]
[甲殻類の小山を作って満足げあった鳴丸だが、
龍の出現とその唸り声に、落ち着きなく周囲を這っていた。
それを宥めるように鬣に手を添え動きを止めさせると、
男は鳴丸を見た後に海の方を見た。]
相手はお主に類する物故やり難いだろう。
だが某の騎竜ならば、やってもらう。
それがシンシャを、
引いてはシンシャに住まう者を
護るという我らの役目ぞ。
[その土地を守護するという騎竜師の本文を、
違える事なかれと言えば
龍は暫しの沈黙の後、鳴きもせず羽を広げ、
男はその背に乗った。]
― 上空 ―
[海風に流されぬよう、男と龍は空を舞う。
海からの強い水気は上空まで押し入るよう肌に感じ、
男は傷のある頬を片手で撫でつけた。]
あの烏賊もよう化け物だと思うたが、
これはまた別格だのう。
[そう言いながら、口元に浮かぶ笑みもある。]
[御しやすい。とはどういう意味だろうか。少し考えて自分なりに思いうかぶことはあるがそれは口にはださず]
も、勿論です。アタシだってシンシャの人間です。殿下に仕えるのは光栄であっても断るなどありえません。
お任せください。
[護衛としての心得を学んでいるわけではないが、それでもやる気と緊張とを半々でいながら、声が大きくならないように注意して、シロウ様へと応えた]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新