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― 都市内 ―
く、
[高速飛行も言霊の展開には間に合わず、障壁>>2に弾かれ右手が空を切る。
上へ舞うローレルを追い掛けるように自身も方向転換するが、待ち構えたように矢の連射が襲い掛かる>>3]
そんなんじゃ当たらないよ!
[鎖鎌の左右を持ち替え、狙いの甘い矢を振り回す鎖で弾き落とす。
しかしその直後に飛ぶ、力込められた一矢]
ち……!
[慌てて鎖を引き戻すも、高速で飛ぶ矢には掠める程度にしか当たらず、僅かに軌道を背中側へ逸らすのみ。
かわし切るための方向転換は無駄と判じ、首を逸らして左肩に矢を掠らせつつ、更に加速をかける]
こっちはどうかしら?
[矢を逸らすのに使った分銅を、その勢いのまま長弓目掛け振り回す。
自らの手による一撃より、それは格段に重いはず*]
― 都市内 ―
[分銅が弓に当たる衝撃>>8はこちらへも伝わった。
弾き落とすには至らなかったが、攻撃の手が止まるのを見、追撃を掛けるべく分銅を引き戻して距離を詰める。
しかし]
――便利な能力、ねっ!
[生成される翡翠の矢>>9。
手投げではあるが、特殊能力への警戒が、追撃よりも大きく距離をとっての回避を優先させる。
結果こちらをやや引き離したローレルは、街路樹の枝へと舞い降りた]
休ませると思って!?
[体力面で消耗が多いのは自分の方だ。
それを理解しているからこそ、疲労が溜まる前の短期決戦を狙う。
斜め下方へ、落下による加速をしながら、飛び立つ瞬間の足元狙い鎖を投げた**]
― 都市内 ―
[鎖の一撃はローレルの左足を打ったが、追撃を阻むように頭上から大量の木の葉が舞い落ちる>>12]
邪魔よっ……!
[手や鎖鎌で振り払うのでは到底追いつかぬ量。
その間にも翡翠の翼は、梢の更に上へと距離を離していく]
させるか!
[一瞬上昇速度を緩めたのは"溜め"の動作。
直後、後翅から爆発的に光を放出し、加速によって目晦ましの木の葉を吹き飛ばす。
目元を庇った左腕と頬に、幾つも細かな切り傷がつくが、気にしてはいられない。
開けた視界で、腕をどかし薄目を再び開くと――眼前には翡翠の煌めき]
…………!
[取れる手段はそう多くはない。
右手に鎌の柄、左手に鎖を握り、来るべき攻撃に備えた*]
― 都市内 ―
[飛行に特化した特殊能力を持つ蟷螂でも、一日にそう何度もは使えない超加速。
風を追い越し木の葉を突き抜けた瞬間に、まるで全ての音が消えたような不思議な間があった。
ローレルの呟き>>15が耳に届いたのはそんな折]
――褒めても、何も出ないけど。
[少女の手が矢を番え、奇妙な一瞬は終わる]
[真っ直ぐに飛ぶ一矢を、鎖で下から上へ弾く。
軌道を読むのは容易いが、意志の籠る一撃は重く、反動で鎖は勢いを失い体は下へ下がる。
その位置を狙ったかのように、僅かに下方を狙う二の矢]
この……っ!
[撓んだ鎖を強引に引き下ろすも、矢を打ち落とすには至らず、右脇腹から斜め下へ掠める衝撃と共にじわりと熱が滲んだ。
力を放出し切った直後であり、立て直しも不十分な所に、三の矢が構えられる>>16]
撃たせるか!
[狙い定めるその隙を突くように、ローレルの顔へ向け鋭き先端を持つ鎌を放る。
当てて傷つけることよりも、怯ませることでほんの僅かでも矢の狙いを逸らせればと。
同時に蟷螂自身は撃たれた際の防御も顧みず、鎖の分銅側を手にローレルへの接近を試みる*]
― 都市内 ―
[うるさい、あんたに言われても嬉しくない、と]
[常ならば反射的に飛び出す言葉が、ローレルの呟きを聞いた時には何故だか出て来なかった]
[そうだ、ゾフィヤと戦った時に気付かされた。
嫌いだと拒絶する言葉の裏側は――]
[――だからと言って、勝ちを譲るつもりはないのだが]
[振り回した鎌の先は、ローレルの髪を僅かに散らす>>22。
傷つけるには至らなくても、狙った効果は発揮されたようで。
こちらへ飛ぶ矢の精度は低く、鎖を掲げるような動きのみで弾き落とすことが出来た。
絶好の機会を逃さぬようにと、分銅側を右手に持ち替え、更に加速を試みようとして]
ぐ、……
[一瞬後翅の光が消え、僅かに飛行の軸がぶれた。
慌てて前翅で羽ばたいた所で、光が戻り持ち直すも、投擲のタイミングはやや遅れる。
それでもこの後に及んで引く手はなく、両手で握られた弓目掛け、横薙ぎに分銅を振るった*]
― 都市内 ―
[僅かに飛行が乱れた間に紡がれる言霊>>28。
それはこちらを害する性質のものではなかったが]
く……!
[本来より遅れた分銅の一撃は、武器を落とさせるには至らない。
激突の衝撃が伝わるのはこちらとて同じこと、傷付いた掌に布越しでも響く]
でも、……退けない!
[悲鳴は上げずとも動きを止めるローレル>>29。
飛行力が心許ない今、回復を許すだけ自身が不利になるのはわかりきっていた。
歯を噛み締め痛みに耐える顔は、決して少女に似つかわしいものではないだろうが]
いくよ!
[左手で鎖を引いて右手に鎌を持ち直し。
ローレルへ向けて突撃する。
そして近接攻撃には向かぬであろう長弓相手に、痛む掌の限界まで、鎌を振るい連撃を仕掛ける**]
― 都市内 ―
――そう。
なら、受けてみなさい!
[宣言>>33と共にこちらを待ち受けるローレルへ、鋭き鎌を容赦なく振り下ろす。
幾らかは弓に当たり弾かれるも、それを潜り抜けた斬撃は、彼女の腕を切り裂き徐々に朱へ染めていく。
それは大気に散った紅色すらも、目に見えるほどで>>34]
これでもまだ、耐えるの……!?
[無理矢理にでも距離を離すと予測していたが、彼女はそうはしなかった。
連撃を続けるこちらの右腕の方が、びり、と痛んで、掌に巻いた布は紅く染まる。
それでも鎌の動きを止めぬのは、こちらも退かぬと決めたからこそ]
これで、終わりだよ……!
[ローレルの肩まで届かせようと、勝負を賭けた一撃は。
ガキン、と硬い音と共に弓に受け止められ、逆に押し返される>>35]
なっ……!?
[か細い少女にこれほどの力が出せるとは、予想していなかった。
鎌が宙に浮いた瞬間を狙うように、真正面へ振り下ろされた弓の一撃。
頭を打たれることは辛うじて避けたが、右肩を強打され一瞬呼吸が止まる。
翅の動きが乱れ、ぐら、と体が傾いだ]
やるじゃない。
[落下する刹那、ごく自然に称賛が零れる。
宙に浮いた鎖を再び掴む手と、葉の繁る街路樹向け落下位置をコントロールする様は、まだ勝負を諦めてはいないことを示しはするだろうけれど。
ローレルとの距離は開いていく*]
[背中がやや乱暴に、街路樹のクッションを突き破る。
落下を始める瞬間に見えた、ローレルの微笑>>40。
ならば自分も応えねばと、太い枝に引っ掛かり止まった身を起こす。
葉の隙間から垣間見えるのは、宙に留まり弓を引き絞る翡翠の姿]
待ってなんかあげないわよ。
[翅の付け根は熱を持っているが、しかしまだ動かすことは出来る。
勝負の決着が近いことは感じられたから。
枝を駆け上がり、強く踏み切って、全力で舞い上がる]
さあ、あなたの
[矢から目を逸らさず鎌を振り上げる、そのポケットからはインフィニティ・ピースが輝きを零していた*]
― 都市内 ―
[『月』のカードが散らす淡い光>>44。
暗い道を照らす光、その力を受けて矢が放たれ、翡翠色の光が舞う]
優しい光だね。
……あんたらしいよ。
[そんな呟きと共に、目を細めたのも、一瞬]
『太陽』よ!
闇を吹き飛ばして――輝け!
[月を照らす光の源を選んだのは、狡くとも勝利を掴みとらんとする意志の表れ。
後翅の輝きは、オーロラの淡い虹から太陽の如き金色へ変わり、爆発的な加速力を生み出す]
[その一瞬は、カードを発動させた蟷螂自身、上から下へ流れる風景を目で追うことが出来なかった。
気付けば煌めく翡翠は足元を通り過ぎ、翡翠の翼すらも眼下にあった。
この速度で飛び続けるのはさすがに無理だな、と頭の片隅で思う]
[金色が消えた翅で、空中で身を転じ頭を下にする。
もう意のままに飛ぶことは出来ないから、重力に身を任せ。
落下の最中、かっさらうように長弓へ鎖を巻き付ける]
蟲鳥 グレートヒェンは、翡水 ローレル を投票先に選びました。
/*
負けた時の台詞は考えてたけど勝った時の展開は真っ白だったり。
…しかしあれかな、後出し勝利の法則がダイスにまで及んでいる?
次は先振りしようかしら。
えっ?
[長弓は狙い通り、ローレルの手を離れる。
しかしその直後。
か細い声と共に、翡翠は落下を始めた>>51]
……に、やってんのよ……!
[舌打ちひとつすると、ローレルの下方で一瞬滞空し、腰の辺りを左腕で受け止める。
一方右手は鎖を弓から解き、手近な街路樹の枝向け放った]
軟着陸は無理だからね!
歯ぁ食い縛んなさいよ!
[風圧の中叫びながらの助言は聞こえたかどうか]
[街路樹へ斜めに突っ込んだ体は、更に水のクッション>>55に受け止められて、ようやく落下を止めた。
さすがに完全に衝撃を消すまでは至らなかったが、枝による擦り傷以外に怪我をするようなことはなかった]
――無事?
[何気ない調子で傍らのローレルに尋ね、慌ててぷいと視線を逸らす。
それから軽く溜息ついて]
助かったわ。
あんたの力がなかったら、もっと酷い怪我してたでしょうし。
……護るための力も、悪くないんじゃないかしら。
[自身の持たぬものに対し、視線を逸らしたままぽつ、と称賛する*]
[落下の瞬間腕に感じたのはしがみつく力>>57。
慣れぬ状態にどきりとするが、振りほどくようなことはせず。
こちらの礼に返る言葉>>58を、相変わらずそっぽを向いたままで聞き頷く]
そう……。
わかった。もらうわ。
[差し出された4枚のカード>>59を受け取る。
彼女の言う約束や、背負っているものまではわからないけれど、視線を戻しひとつひとつの言葉を頷きながら聞いて]
諦めるんじゃないわよ。
[笑顔向けるローレル>>60に、掛けるのはそんな言葉]
そりゃ、こんな機会が何度もあるなんて思わないけど。
でも。
前よりちょっとは高く飛べたのに、そのままにするなんて勿体ないじゃない。
[見上げれば相変わらず堅牢な籠がそこにあり、まだそこに届いてすらいない蟷螂には、甘すぎる言葉かもしれないけれど]
飛んでみせなさいよ。
――もし籠の向こうに辿り着いても、待っててあげるから。
[月と星と太陽、
夢を奪った少女への、餞になるかはわからないけれど*]
[こちらの言葉に頷きが返る>>65。
それは自身にとっても、心に支えをまた一つ得たように感じられ]
じゃ。
また"後で"、ね。
[やさしい祈りと淡い光を受け取って。
消え行く翡翠へ掛ける言葉はごく軽く。
その未来の示す時間は、あえて口にしないまま*]
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