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― 天上宮・庭園 ―
『……ああ』
私も。……これまでと数が違うようですね。
[玄武神>>3:+32の問いに、一つの声が二つの調子で答える。
彼の推測>>3:+33にも頷きを返し]
ええ。憂いなく討伐に集中して頂かなくては。
[妨害の強まりは、敵も追い詰められた状況であることを思わせた。
困難ではあろうが決着が近付きつつある実感に、身が引き締まる。
そこに蒼龍神より言葉を掛けられた>>3:*6]
金気?
[第一声に生じた誤解はすぐ払拭される。
手を尽くした、との言葉に、姿勢を正しつつ転移の陣を見る]
わかりました、私に出来る限りのことを致します。
[そう答えた所で、伝えられるのは次代の状況]
はっ――そ、そう、でしたか。
[この上ない褒め言葉につい喜色を浮かべ、慌てて顔を引き締め直す]
勿体ないお言葉を。
これも、共に闘った皆様のお蔭でありましょう。
[伝え切れぬ感謝の意はその一言に籠め。
送られるであろう金気の持ち主の方へ、意識を向け直した]
孔雀様の……。
わかりました、確と。
[玄武神>>+3にも頷き返す。
その佇まいが変じ、纏う金気もより色濃いものとなっていく]
[気を操り術へと変ずるは、霊亀神の得意とする所。
故に回復に先んじて、憑代はその身を神へと委ねた。
この入れ替わりも、守護者としての務めの間に、随分と円滑になった]
『バルタザールという名であったか。
その者が回復した後、我らも外へ向かおう。
それまでは頼む』
[玄武神の宣>>+8に一礼を向け。
蒼龍神>>*0の言葉には微かに笑みを浮かべる]
『後の楽しみが増えたな。
これで戦いにも一層身が入るというもの』
[最後の言葉にこちらへも一礼を返し、散じるを見送った]
[さて、転移の陣より送られて来たものは、如何なる様子であったか。
歩けるなら肩を貸し、そうでなければ背負う形で、まずは治療院へ運び込む]
『憑代の身で失礼する。
我は霊亀神。今は今代の守護者ノトカーの身を借りている。
金気司る身ゆえ、其方の回復の助けとなろう』
[相手への第一声ではそのような言葉を掛け。
バルタザールの気が十分に回復するまでは、その場に留まる**]
― 天上宮・治療院 ―
[玄武神>>+13に再びの頷きを返す。
ならば今は、この状況を作るに尽力した者を治癒するため、存分に時間を費やそうと]
[そしてバルタザールを運び治療院へ辿り着いた時、擦れ違いにその場を離れようとする者と顔を合わせた>>+14]
『何、消耗は激しいが深手を負った訳ではない。心配はいらぬ』
[カサンドラの眼差し受け、浮かんだであろう懸念に答える]
[ノトカーと名を呼ばれ>>+15、浮かべたのは微かな笑み]
『如何にも。
但しその名の持ち主は、今はこの身を明け渡しているがな』
[その言葉の意味は伝わったか。
彼女が余裕なく問い掛けるのを聞けば、説明を重ねるはやめてその問いに答える]
『安心せい、ここに運び込まれる程の者は、他にはおらぬ』
[そうして言葉を交わす折、天より降り注ぐ気>>+16を感じ。
密かに、笑みを深くした*]
― 天上宮・庭園 ―
『無理せずともよいものを』
[治療院へと運ぶ前。
申し出を断り自らの足で歩くバルタザール>>+24に、彼にのみ届く声で呟いた]
『同じ金気を操る身、我が眷族も世話になったであろう。
その恩を思えば、この程度は安きものよ』
[金気の消耗は激しく、立っているだけでも困難と知れる。
それでも彼の意志を受け、移動の間は手を出さず付き添うに留めた]
― 天上宮・治療院 ―
[そして治療院にて、カサンドラと言葉を交わし別れた後]
『やれやれ』
[個室に入り戸を閉めるなり、崩れ落ちた男>>+28に、眉の端を下げる。
苦笑はすれど、そこまで耐えた心中を思い、それ以上の咎めは口にせず]
『良いだろう。
まずは寝台へ上がらねばな』
[今度こそ力尽きた様子のバルタザールへ手を貸して、寝台に身を移し。
気の増幅は得意という彼に頷いて、それが為せるまではと金気による治癒を始める。
その間に眷族の戦いぶりを聞いたなら、その口の端には二つの笑みのいろが浮かんだ*]
― 天上宮・治療院 ―
[都に張った結界へ触れる気配がある>>+34が、ノトカーの身に宿りし霊亀神は眉一つ動かさない。
編まれた金気は無理に越えたとて、浄化の刃が妖魔を斬り祓うは元より。
地にて護りに立つ玄武神へ、絶対の信を置いているというのもある。
故に今は、その意識を眼前の近衛官へ向ける]
『ふむ?』
[バルタザールの声>>+50に片眉を上げ、続く言葉に耳を傾ける]
『そうか……。
此度の初陣、良き経験になればとは思っていたが、どうやらそれ以上のものを得たようだな』
[そうして幾らか言葉を交わした後、バルタザールは眠りに就いた。
状態が安定したと見れば、寝台の傍らより立ち上がる。
向かうは、玄武神が護りに立つ、天上宮の門前]
[その道すがら、ふ、と霊亀神が笑みを零した。
その気配に気付いたか、控えていた体の主の意識が、表の神の意識向け問い掛ける]
どうかなさいましたか。
『――抜いたぞ』
[短い返答だが、その一言で体の主は、霊亀神の言わんとする所を察する]
覚悟を決めた、のでしょうか?
『近衛官殿のお言葉、其方も聞いたであろう。
よもや安易に抜いたということはあるまいよ』
……そうですね。
― 天上宮・門前 ―
『なれば、我らも』
果たすべきを、果たしましょう。
[剣を取るは、ノトカーの役目。
結界が保たれる限り、ここに現れる妖魔は力を削がれたもの。
故に、それらを残さず刈り取るべく]
玄武様、助太刀致します!
[憑代たるノトカー本人に、金気操る素養はない。
しかしその手にした剣に、一点の曇りもなく*]
― 天上宮・門前 ―
[口の端上げる玄武神>>+63に頷く]
――承知。
[それ以上は言葉交わさず、地中より現れたムカデを見据える。
任されたのは、右の一匹>>+64]
[金気生じさせるなら、霊亀神に任せる方が都合がよい。
それでも青年は、自ら剣を手に大ムカデと対峙する]
あの子が自ら剣を抜いたというなら――
私も、負けていられませんからね。
[単なる憑代ではなく、自らも護り手であると。
自覚したのは大祭の折、玄武神と力交えた時のこと。
そして近く訪れるであろう護り手の役目を譲る時のために、今ここで矜持を示さんと]
――はっ!!
[眼前の大ムカデを、一刀にて断つ]
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