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走れーーー!!
[まずは矢の届かぬ位置にまで駆け抜ける。
そこから綺麗に左右に分かれて弧を描くように走った。
戻るにせよなんにせよ、追いかけてくるものをどうにかしよう、と言いたいところ。*]
一旦休憩。
次を待つよ。
[指示を出しながら、イルフェに砂糖を舐めさせてやる。
もう一走りしてもらうことになるだろう。
見つめるのは敵陣の向こう側にいるだろう兄の姿。
本隊同士の交戦を観察しながら、動くべき機が満ちるのを待つ。
やれと言われれば、弓兵と騎兵の壁を抜いて、指揮官に突撃するくらいはしてみせるのだけれども。
今はまだ、未練がましい狼のように敵陣後方をうろついている。]
寝る前には希望出しておかねばなるまい。
正直まだ悩んでいるけれど、
【ノーラ】で出す、よ。
そう?
あとちょっとで向こうの指揮官に届きそうなんだけどなー。
[戦場を離れてもいい、との言に、まだやれると主張する。
ただ、体力面がかなり不安なのは確かだ。
今は戦場の興奮が疲労を上回っているから、動けているけれど。]
タイガの役に立ちたいんだ。
なんだってして見せる。
[風は繋げずといえども、今は自ら宿る場所を選んでいる。]
/*
ま、落ちが決まるまでは正直膠着状態だよね。
投票締め切りを早目にしても良かったんだけれども今回みんなのコアが遅いから12時締切は酷かなって。
あは。うん。嵐になったら困るね。
[軽い揶揄の裏にあるのは、こちらを気遣う情だろう。
それを振り切って飛び出すほど鈍感でも勤勉でもなかった。]
じゃあ、軽く王都見物してくるよ。
待ってる。
[無事で、と告げ、兄の心遣いを受け入れることにした。]
まだ頭も撫でてもらってないもんね。
[待ってる、は、帰るよ、でもある。
ちゃんといるべき時、いるべき場所にいるように。
今は兄に任せよう。]
よーし。
王都見物にでも行くかー。
[まだ戦闘中どころか、まさに佳境に入ろうというタイミングでの唐突な宣言に、驚きの声やらブーイングやらが上がる。
けれど猿の親玉は爽やかな笑顔で聞き流した。]
いいんだって。
ほら、行くよ。
[構わず声をかけ、馬を進める。
ティルカン軍の東側、散歩のような風情で《猿》たちはゆるゆると北上を始めた。**]
華冑の影 レトは、王国軍弓騎士 ノーラ を投票先に選びました。
なあタイガ。
王都って今入れるかな。
[先頭の真っただ中、指揮に忙しい兄へ投げる言葉としては暢気もいいところだろう。]
中まで入って、街のひとの顔を見てこようと思うんだ。
俺たちが戦ってるのを、どんなふうに見てるか。
[けれど、思い立ってしまったからしょうがない。]
― 戦場東側 ―
[囮の役目を終えた《猿》は、連邦軍本陣の後背でまだうろついていた。
長弓が届くか届かないかの距離で馬をゆるく歩かせている。]
よし。タイガの許可が出たから王都に行くよ。
[唐突に言い出した親玉に視線が集まるが、その空気は「あー、はいはい」という納得が主だった。レトが兄とどこにいても言葉交わしているのは、みなが知るところだ。]
まずは落ちた連中の回収からな。
[これには「えー」とか「あそこ弓兵の前ですよー」とかの声が上がるが、その不安を笑い飛ばす。]
どうせ向こうは俺たちのことを屁とも思っちゃいないって。
でなきゃ、追ってきてた騎兵帰らす?
へーきへーき。
[「あー」「だなー」との同意が上がり、「ハリボテだしなー」で笑いが起こる。
そんなわけでゆるゆると再び戦場へと戻り、弓兵の射程内で堂々と死傷者の回収を始めた。*]
ありがと。
[こちらがやりたいことをしているだけなのに、兄は頼むと言ってくれる。
それだけでどこか誇らしい気持ちにもなる。]
タイガが戦っているところも見たいけど、さすがに間に合わないかな。
馬を飛ばせばもしかしたら?
あっ。でも無理したら駄目だよ?
そろそろみんな疲れてるだろうからさ。
[まさか兄が自分のために戦闘を引き延ばすなんてしないとわかっているが、ついそんな心配が声に出た。]
俺さ。不思議なんだよね。
なんで王妃さまとあっちの王子さま、両方国を出たのかって。
どっちかが追い出されたなら、残りが国を纏めてるはずなのにさ。
だから実は、追い出した連中が中にいるのかもなーって。
単にどっちも、自分の国の兵に傷をつけずに済ませたいって思ってるなら、それはそれですごいなと思うけど。
[予想が正しいのかとか、王都に行ったからと言ってなにかわかるのかとか、言い出したらきりが無いけれど、だからこそ行って、見るつもりだ。]
だね。
なにか見つけてくるよ。
[何も見つからなくても、見るという行為は自分とタイガの世界を少し広げるだろうから。
まっさらな状態で現地へ送り出そうと口をつぐんだ兄の心遣いは知らずとも、背中を押してくれる気持ちは感じて、心強い。]
王都かぁ。
なにが美味しいのかな。
[感謝しながらも、負っと出た言葉は全然関係ないことだった。]
それじゃ王都の方へ行こうか。
戦場のど真ん中はさすがに突っ切るのが大変だから、このまま後ろ通らせてもらおう。
[王国の本陣に戻ろうにも南に大きく戦場が広がっていたから、連邦軍の後ろを通る方がむしろ安全に見えた。
いつでも全速力で走る用意はしつつ、とっとこと速足で馬を歩かせ、ぐるりと回って北上していく。]
[死者と負傷者は仲間に託し、後方に送ることにした。
自身は四人の仲間と共にさらに北上し、王都を目指すことにする。]
高みの見物してる連中の顔をちょっと見てくる。
[そう言い残し、戦場に背を向けて走り出した。]
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