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[ …そうしていたものだから、
迎えたとき、 両手は全く空いていて、
遮るものなんて唯ひとつもなく、
おかえり、 の言葉が届く前に 少女の方が近付いていた。
─── 男は、少女の行動を、
全く予想もできていなかったので、
ベッドには浅く腰掛けていたし、
抑スプリングは"考えうる以上に"ふかふかだったので
少女のかるい身体ひとつでバランスを崩し、
受け止めた体勢のまま後ろに転がった! ]
[ ぽふ、 と おとこひとつの身体にしちゃあちぃさな音で
仰向けに、 足だけをベッドのそとに投げ出して
"空いているところ"の 彼女を、碧は暫く瞬いて、]
──── 元気が良いね、ユーリエ。
[ 次第、 笑い出していた。
楽しそうに、 そう、 楽しそうに! **]
[ ひととおり笑って、生理的な涙さえ拭ってしまって、
はあ、 と 大きく溜め息もついた。
天井を見上げるように視線を上げれば、
"白乙女"の紅が見下ろしていて、 その景色さえ、新鮮で、
降ってくる言葉も ひとつひとつが 何か、
─── 琴線、 のような、
"何か"を擽っているようで、 また 笑いつつ、]
ふ、ふ そうだなあ "はじめて"だから
やさしくしておくれよ?
[ ガウンの胸元を引いて見たり等 して、
最中なのやら 事後なのやら、
"どっちが、"という状況でさえ あれど
──── 誰が見ているわけでもないし。
頬に手が伸びるまで、 茶化した様子だった。
ひとはだの ちぃさなてのひらが 触れるまで、]
[ そうして 降り注ぐ其れ等と、
反らされた紅を追い、 すこぅしばかり身動ぎして、
…それでも動かない彼の"少女"の、
──── 全く誰に似てしまったのか!
その向うまで 感じ取れてしまったんだ。
襟を引いていた指先で 前髪を上げ、 ]
──── 僕の"従者"を辞めて、
僕の……"だれかのかわり"も 辞めて
君は "誰"になるのだろうね。
[ 呟く様な 言い方ではあった。
傲慢にも聞こ得る言葉だが、 単に"これまで"の彼女の、
…諦めた、ような 其れを思うと、
また"誰か"になってしまうか、 とも 思わせ
"ユーリエ"でさえ、 きっと、 ]
[ 其処で ナイトテーブル上の手帳を見、
…空気を読んだ様に、彼女が手に取るから、
─── 珍しくも表紙を見せられているようで、
さて、 "罪人"は 誰か、 ]
"君"の これからに大事なこと、 だよ。
[ そうして、"ソマリ様"は 語る。
海軍の"えらいひと"のこどもが、
人身売買組織に拐われてしまったこと。
その経緯で "特別捜査官"が
人身売買組織に近づき、"元から絶つ"ための潜入捜査をはじめたこと、
──── 一番最初の、"救出された子"が、 ]
──── 君さ、 ユーリエ。
"売った"という"既成事実"のために、
・・・・・・・・・・
君は僕に買われたことになった。
── 僕が君を選んだのは、そりゃあ……
別の "思い"も 有りはしたけれど、
只、 …… "ひとめぼれ"だったんだよ。
[ 投げ出されていた 腕を持ち上げ、
手帳を辿る其れを越し、 今度は、
男から 頬に触れてみようと、
"誰か"には無かった ひとはだ
"誰か"には 無かった ひとの、 ]
──── どうだい、 ユーリエ。
君は今、 このときから "売られた子"じゃあ無くなったんだ。
戸籍だってちゃんと用意する準備はあるし ────
…君のほんとうの家族の方は… 僕の管轄外でね、
あんまり詳しく探せていないのだけど……
"本気"なら、 探しだしてもやれる。
何でも、 出来るのだよ。
──── それでも君は "御主人様"を 探すのかい。
[ 僕は、─────
此処で 一旦言葉をのみこんだ。
酔った節に呟いた、 宙に消えていった……きっと、 欲だ。
"誰かに仕えている君の姿なんて!"
──── 碧を反らした。
此処で力ずくでも彼女を"退かそう"としない辺り、
きっと "彼女のため"とでも思ってやがるんだ!
……さて、 誰に似たのやら。**]
/*
いんふるの件あたたかい御言葉ありがとうございました…
(今さら灰を浚った人)
診断貰ってからの方が楽だったりしています!御心配おかけしました(ぺこり)
( 救いだされた"ほかの子"たちの行方も、
─── 知らないわけじゃあ なかったが、)
[ "今 しあわせかどうか"は ……管轄で言えば、
地元の警察の仕事なので、
何が越権か、 って 結局ひとり囲ったとこだ。
"保護"なんて名目、
何時までも保たせておく訳にも───、 ]
[ ─── 片手が縫い止められ、
もう片方も 吸い寄せられるようで、
引き剥がすも何も、 身動きも取れなくなっていた。
逃げ場のない、 おんなじ問いも、
"なんでも" なんて! ]
[ 簡単には"教えて"あげられなさそうな
( "保護者"ってのも… 何だか違う気がするだろう? )
其れに 悩む暇も "罪人"にはそんなもの与えられもしなかった!
唯 紅が降り注ぐのを 呆、 と 見上げていたが
何れ言葉の問う意味に思い当たり、
静止した。 固まった、 でも良い。]
" 貴方の愛が ほんとうだったことなんて
──── これまで、あったのかしら。 "
[ 今さら、ちがうおんなのこえを 被せつつも、]
[ 君を"失うのが怖い"なんて、そんなの
"誰か"の写真を棄てるときにも思わなかったし、
──── 誰とも知らない女ごとき、
記憶の底に沈めてしまえ!]
[ 絡めた約束を引き、ちぃさな身体を懐に納めてしまえば、]
はじめての 恋だってことだよ、 ユーリエ!
[ 噛み合わない "こたえ"を! *]
[ そうして 暫し、体温をわけあい、
不意、 窓の外、 くらい水面がオレンジ色を写すから、
ベッドに寝転んだまま、ぽつぽつと明かりの灯る
くらい 底を見詰めていた。
そういえば、 前夜祭があるとか。
…明日には 次の港に着くってことだ。]
お願い事を するのだったっけ。
海の空に飛ばして ──── きっと海が叶えるのだろうな。
[
願事の船は 持っちゃいないが、
誰かの願いが届く先へ、
僕らの"理想郷"のたどり着く先を ────
ちぃさな ちぃさな うでのなかかな。
……なんてね。**]
/*
うじうじ悩ませてやろうと思ったけど時間が時間だからソマリらしからぬ爽やかさでしめたい
しめ(下手)
/*
ふーにっ!こちらが数日動けなくてほんとごめんなさいですよ………
きれい…ありがとう…見てくださいこの子……僕が買ったんです……(語弊)
たぶんかたてまになってしまうのではやめに
むらたてさま、同村のみなさま、
素敵な場所をありがとうございました(ぺこり)
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