情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
軍師 ベネディクトは、灰鋼色の竜 ディルドレ を投票先に選びました。
……まあ、いい。
君が君自身の意思でそこにいるというのならば、話は早い。
カレルの道を阻む者は、誰であっても――
[クロスボウに、特殊なボルトを装填する。]
――排除するだけだ。
[その先端には、魔石。]
我が力となれ、純なる結晶。
空を裂き進み、岩をも打ち砕く大槌となれ!
[エディのいる、真下の橋に向けてボルトを撃ち出す。
これは当たった物体に、強い衝撃を伝える魔術。
魔法の打ち合いになれば、言うまでもなく僕が不利。
だから、まずは彼の足場を揺るがして隙を作る。]
(……崩れないといいんだけどな、橋。)
[まあ、もし崩れても修理すればいいか。]
/*
エディの裏切りの理由がよくわかってないんだよね。
血に潜んでいた魔的なアレなのはわかったんだけど、それとは別に光の楔云々の所。
カレルを恐れたor力が欲しかったとかなら説得のしようはあるんだけど。
[光で照らした後には影が出来る。
そも、常に太陽が天にある訳ではない。
だからこそ、僕とエディで影の部分を担うものだと思っていた。
カレルには常に前を向いていて欲しいから、僕らが代わりに後ろ見るのだと。]
……はは、褒め言葉と受け取っておくよ。
[そんなことを思い浮かべながら、馬鹿真面目で盲信>>14と言われても悪い気はしない。
しかし、こちらの攻撃が浮遊>>15で防がれれば、厳しい表情を浮かべる。]
(やっぱり、魔法戦ではどうにも経験の差があるな……。)
[直接戦えば勝ち目はないのは分かっている。
だからこそ、搦め手から攻めなければ。]
[そもそもこの作戦の最低限は、陽動だけ済ませたら撤退すること。
そして最悪なのは、この船団が潰走すること。
それを考えれば、混乱が治まってきた時点で一度撤退し体制を建て直してから、再度攻撃に転ずるのが妥当だっただろう。
けれど、戦場での高揚感が成せるものか、それともエディと相対したことによるものか。
この時は、普段よりも冷静さを欠いていたのだった。]
[そもそもこの作戦の最低限は、陽動だけ済ませたら撤退すること。
そして最悪なのは、この船団が潰走すること。
それを考えれば、混乱が治まってきた時点で一度撤退し体制を建て直してから、再度攻撃に転ずるのが妥当だっただろう。
けれど、戦場での高揚感が成せるものか、それともエディと相対したことによるものか。
この時は、普段よりも冷静さを欠いていたのだった。]
(僕の立てた作戦に間違いはない。
このまま戦闘を継続し、敵をここに押しとどめる。)
[それはもしかしたら、慢心や油断だったのかもしれない。
援軍が近づいていることなど、知る由もない*]
くそっ、完全に退くタイミングを逃した……!
[撤退の判断が遅れたことを悔やんでいる暇はない、今は一隻でも多くを離脱させなくては。
いくら捨て石となりかねない陽動作戦だったとはいえ、ここで船団をすべて失う訳にはいかないのだ。]
――――!
[咄嗟に短剣を抜き、真後ろからこちらに襲いかかろうとしていた狼を切り伏せる。
危機一髪、正面のエディばかりに気を取られていた。]
[少しずつだが、後方の船は離脱を開始できたようだ。
壊滅だけは避けれそうだと安堵するが、最大の問題は――]
(この船は、完全に身動きがとれないってことだな……。)
[座礁に近い状態のため、満足に操船が出来ない。]
ならば、開き直って殿軍を務めるしかない、か。
[僕が先頭にいたのは、果たして運がいいやら悪いやら。]
[川に飛び込んで潜ったところからでも、燃え盛る船の様子が知覚できる。]
(やってくれたな、エディ。)
[自分の油断と判断ミスが招いた、痛い敗戦だった。]
(ともかく、今は生きなければ。)
[丁度いいことに、川の流れは早いが溺れるほどではない。
上手く流されながら潜り、敵の居そうな場所を避けて陸に上がろうと思った*]
― 河口付近 ―
(なんとか、生きているか。)
[外洋の方へ目をやれば、離脱できた船がこちらへ向かってくるのが見える。
自分と同じく、無事に河口へ辿りつけた兵士の救助に来ているのだろう。]
……半分も離脱できたというべきか、半分も失ったというべきか。
これでは合わせる顔がないな。
[指輪を口許にあてて、報告をする。
その後、カレルの支持に従い船を河口付近に待機させたのだった。]
……すまない、カレル。失策した。
エディの罠に嵌まり、船団の半数近くを消失してしまったよ。
[申し訳無さそうに。]
僕は生き残った船団と合流して河口付近にいる。
このままここで待機しているよ。
/*
ベネディクトくん、やっぱり戦争前の準備とか作戦立案でなら超有能だけど実際の指揮ではわりと失策するタイプだよね。
射殺もそうだし、今回の撤退ミスもそうだし。
今更だけど、ハールトにいるときにディルドレばあちゃんとお話しておけばよかったーよ。
― 再編後・河口付近 ―
[半壊した船団の指揮系統を立て直した後は、北側から逃げてくる民間人を船で南に誘導したり、偵察兵を出して魔軍の様子を探るなどしながら、カレルの軍を待っていた。
そんな中、指輪を介して決戦通知やそれに関する相談が寄せられる。]
ただ正面から戦うだけでは勝ち目が薄い……。
[相手は決戦などと言っているが、彼我の兵力差から、普通に戦えば勝負にならないと知ってのことだろう。]
[戦力を互角に近づけるにはどうすればいい?地の利のある場所を得るべく橋を渡って進軍するか?
いや、それではカトワールの駐留軍に後背を突かれる可能性がある。
そもそも、この辺り一帯に兵力差を覆せるほどの優位を得られる場所はなさそうだ。
ならば、ここは基本に立ち返って――]
分断と、各個撃破か……。
[何らかの方法で敵を二分し、魔王の居る方と戦うのが上策か。
などと、そんなことを相談していたのだった。]
とても久しぶりな気がするよ。
それほど長いあいだ離れていたわけでもないのにな。
離れていても指輪で話せるのも悪くないが…
…やはり、直接笑い合えるほうが心地よいな。
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新