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― 上陸前・八幡 ―
…若!
[>>2呆けていたのは此方も同じだが、
意識が戻るのは此方の方がやや早かった。
呼びかけに応えるよう、こちらを向いたならば。]
ディークならば……おそらくヤクモと一緒。
御心配召されるな。
竜と騎竜師の絆は何よりも勝ります故。
[何があろうとも心強いと、男は主君を促した。
今後を指示する様には腰を折り、
統制室へ向かうその背を見送ると、自身は一度鳴丸の元へ赴く。
精霊師の治療が効いているのか、
とぐろを巻いて休んでいる鳴丸の鬣を軽くたたくと、
ずぶ濡れた着流しを取り換え、上陸まで暫しの休息を*]
― 上陸後 ―
ここではない場所…?
[>>18ユウレン側からの説明に、男は眉根を寄せた。
口頭の説明だけは、何とも理解し難い。]
ようは何者かの結界
その内に居るような物…と、
解釈すれば良いか。
[男は大体近い所を予想する。
とはいえ、状況改善は皆目見当つかなかったが。
>>64なおウルズの視線には気づいたものの、
先程派手に動いた事もあり、騎竜師が珍しいのだろう、
と解釈した為、左程違和感は感じなかった。
むしろ此方からは、あれが名のある精霊師か、
若いのに感心なものよと、大いに取り違えていた。]
[どちらにせよ船の修繕が先であり最優先である、
と決まれば、男もまた人手の一つとなり
守護すべく人へ付き従うつもり……だったが、
鳴丸を休息させるためにと少し離れた為に、
カナンよりやや遅れて草原へと踏み入れる事になる。]
― 島 草原 ―
…面妖な輩が出てきたな。
[遅れて草原へと踏み入れれば、
男は其処彼処から人ではない気配を感じた。]
急がねば。
[出遅れた事を悔いたものの、
男は先行隊らが辿っただろう道を駆けた。]
[初撃、二撃は難なくと餓鬼相手に繰り出せたが、
此方の技量の差を知ったか、
わらわらと現れた餓鬼が、足を重点的に狙ってくる。]
足止めか?小賢しい知恵を付けおって。
[鳴丸が居れば労せずたどり着けただろうがと思うも、
無い物は仕方がなかった。
時折足を止め、蹴り飛ばし蹴り上げた所を切りつけ、
男は奥へと進む。]
― 草原 ―
[多勢に無勢を物ともせず、男が前線らしき個所へと
たどり着いた時には状況混迷深まっていた。]
若!
[下がってきていた者らの中に姿は見えず、
未だ前かと、負傷者をすり抜けたどり着いた先、
>>80目にしたのは餓鬼の群れに囲まれる主君の姿。]
下郎が!
[怒気荒げるような声で腹の底から男は吼え、
地を蹴り隼のようにその傍らに立ち並ぶと、
離れよと言わんばかりに餓鬼らに向け太刀を振った。]
御無事ですか若!
[言いながら視線を走らせると、
胸に走る赤い一線を捉え、
男は目を見開いた後、眉を下げた。]
…御身大事にと
言うたばかりでは御座いませぬか。
― 草原 ―
…負った物は仕方ありませぬ。
蛟に水夜の精霊師が来ておりましょう。
何方に治療を。
[ガートルードの不調については知らないものの、
この際ユウレンの精霊師でも構いはしないと男は言う。
>>128何時もの強情さは掻き消え、しゅんとしたように、
右手で傷口押さえ、口噤む姿に男は太刀持たぬ空の手で、
カナンの頭に手を置いた。
撫でるような時ではないと知る故に、
手は添えただけではあったが、
どこか昔、まだ幼少の時を想いださせるような恰好ではあった。]
進むも勇、引くもまた勇。
然して引く方が難しい。
…そうお教えした事も御座いましたな。
此処は某が抑えます。
なに、某一人でもありませぬ故、
どうか安心して御下がり下さい。
[ちらと見るのは、ユウレンの白尾やその随行者ら。
約一名、不穏な心当たりのある物も居たが、
今は四の五の言う時ではないと、その件で男は口を噤んでいた。]
渦雷の騎竜師 シロウは、水破の精霊師 ガートルード を投票先に選びました。
― 回想 ―
[シロウと引き合わされたのは10年以上も前のこと。
女王である母上より武芸指導の任を与えられ、密に接する機会も増え。
私は師そのものとその在り方に憧れを抱いた。
師のような武人となる、それが幼心に抱いた夢]
[シロウは厳しかったが、ただ厳しいだけではなかった。
静かに見守り、褒める時はきちんと褒めてくれて。
私の成長を自分のことのように喜んでくれた。
それが親の如き見守り方であると当時の私は気付いていなかったが、シロウが傍に居ることで私は沢山のことを学べた]
[幼い頃の私は、姉が2人居たのもあって甘えん坊な一面もあったが、武芸の稽古の始まりと共にその一面は少しずつ薄れていった。
私は男児であり、姉達や妹、弟を護り、国を導く立場であることを稽古や学問の中で学び、母上譲りの負けず嫌いや強情さが強く出るようになった。
そんな私にシロウは手を焼いたりもしたのだろうか。
負けず嫌いで強情であるが故に、上手く行かない時には酷く剥れたりもしたものだ。
その時シロウは窘めながら、宥めるように頭を撫でてくれた。
諭されて、良く泣きもしたのも覚えている]
[そうして臍を曲げた時、機嫌を直すために鳴丸に乗せてもらい空を飛んだことも多々あった。
元よりあった空への憧れ。
自由なる空と解放的な空気に私は終始喜んだものだ。
私にとって空は自由の象徴。
幼い頃から王族として在れ、と当然のように過ごしてきたが、無意識に窮屈さを感じ取っていたのだ]
[シロウのような武人に───。
騎竜師への憧れは確かにあった。
しかしそれは”憧れ”なだけであり、私がなるべきものとは定められなかった。
言ってしまえば、騎竜師は他の者でもなれる。
けれど、私の立場は]
…私が、騎竜師に?
[師から受けた誘いに心が揺らがなかったわけではない。
竜と絆を結び、自由に空を飛べたなら。
そう願ったのも嘘ではない。
それでも、私は]
──…私は、騎竜師にはならぬよ。
とても、魅力的な話だが……私は、足を地につけて国を支えねばならない。
それがこの国の嫡男として生まれた私の、
[姉上を支え国を盛り上げる。
それが私に与えられた役目。
騎竜師になることでそれを放棄することにはならないが、その修行に充てる時間が惜しかった。
国を支えるため、私はまだまだ覚えなければいけないことが沢山ある]
それにディークが騎竜師になると言っていた。
空は、彼とシロウが居れば十分だろう?
私は国を支えることに専念するよ。
[師の胸中は知れない。
誘いを断ったことは申し訳ないと思うが、私はもう、自分の歩む道を決めていたから。
その道から逸れることは決して無いのだ**]
― 草原 ―
御意に。
[>>143下げた顔の奥で涙を耐えていた事、
何時かが思い出されれば予想つくものの、
男は見ないふりをした。
カナンが下がったのを見届けてから、
男は太刀を大きく、ゆるく振り流し餓鬼を威嚇する。
それでも幾らか飛びかかって来ようものなら、
容赦なくそれをふるい地に叩き伏せた。
それが幾らか続いた頃。]
獅子の…妖か?
[>>#2咆哮に身を引き締め、
>>135>>145現れたただの獣には見えぬそれに男は構え直すも、
ユウレン側からの離れろの声に、そこから先へは行かず。]
手並みを拝見せよと言うか。
ならば其方に任せよう。
[白尾が向かう姿が見えれば、太刀は鞘へと戻さぬままだが、
それよりは下がらぬつもりで、其方に立ち構えた。]
[妖同士の動きには目を見張る物がある。
あれに人が到達するには、おそらく時間が必要となろうと。
あるいは天賦の才のような物が。
それは戦に身を置く者には羨望ではあるが、
人である事を重んじ誇りを持つ者としては、
やはり易々許容出来る物ではなかった。]
―――――見事。
[だがその決着がついた後、
口から出た言葉に、翳りの色は無い。
思う所はあるものの、男は武に義を重んじる故、
その手腕の程には純粋な賞賛を口に登らせた。]
[その後の話し合いは、後方で静かに耳に入れる。
ほぼ強制的な選択肢に思う所はあるものの。]
……他に手段が在る訳でもあるまい。
[止む得まい、と男は太刀を収めながらそう言った*]
/*
私は40歳(挨拶)
とりあえずおっついた。
そして寝起きに来ていたごっついものにおののいたのだった。若そんな時間に頑張って…!
こっち側完結しちゃってるから、返すのはちょい難しいかなぁ。
なんか別な形にして投げられればいいが。
─ バロン討伐前・草原 ─
ふむ、そういう物…という訳か。
[>>199リュカが肩を竦める様に、
より上位の存在である事を男は知る。
彼女の素性は知らないままだったが、
その瞳の色の変化に目を細める。]
お主も妖の類か。
[そう低く呟くも、彼女の言葉を信じぬ訳ではなく、
また手も出さないとしてその場は下がった。]
─ バロン討伐後 ─
[討伐確認後、男は>>188主君の姿を見止め、
その傍らに控えるように立った。
傷が癒えている事に気づけば薄く笑みもし。]
若を治癒したのはお主か?
ならば礼を言うぞ。
[何処会話の合間、そうウルズに声をかけ、
男は緩く頭を下げた。]
─ バロン討伐後 ─
[アイリの出自に関して、
南方出だというのは解っていたものの、
王族だという名乗りには目を細める。]
………
ただの南方出だと言うのならば
まだ理解もあろうが。
[王族が敵対国へと乗り込んできたような物。
責務等を重んじる男にとって、
それは簡単には納得出来ない物だったが、
男は武人。彼女が王族であるからこそ、
政事に関わる恐れのある事には口を挟まなかった。
それを判断するのは、この隊シンシャ側の頭である主君のみ。]
驚くだけでは済まんだろうに…。
[>>240やたらと明るい声や、
>>247お姫様、王子様の括りには
悪い方の意味を込めて男は眼を細めた。]
…若がそう申されるならば。
[>>250保留の判断が出れば、それ以上何を言う事もなく、
男は従うように船への道へと続いた。]
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