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卵のふわふわなのとトロトロなのが両方楽しめるのがいいのであります
鹿肉とは珍しいでありますな
シチューの中のキノコには注意するといいであります。昔それで酷い目……ん?
o0(いや、何を言っているんでありますか?自分はそんな記憶は…)
[ 妙な感覚に困惑していると突然隣のサシャが笑いを堪えるように噴出した。 ]
な、なに笑ってるのでありますか!
びっくりしたであります
はっ、もしやシチューのキノコを食べてしまったでありますか!?
[ そんなサシャを見てカシムは目を白黒させていただろう。
その後もそんな感じに他愛ない雑談に花を咲かせる。
ふと、思い出したようにずっと気になっていたことを一つ訪ねることにした。 ]
サシャ殿はどうして軍人になったでありますか?*
― 今ではない時、ここではない今 ―
[ そこはよく言えば牧歌的な、悪く言えば古臭い田舎村といったような場所だった。
しかしそんな何もないような場所で、多くの大人や子供が一人の少女を囲み糾弾していた。
自分らしき背中もその中に見える。
少女もなにか反論しようとするも多くの声にかき消される。
少女の顔は霧がかかったようによく見えなかった。
何度となく繰り返し見てきた光景。
これはいつもの夢だと、どこか冷静な自分が言っている。
この後の展開も見えている。
僕は彼女を一番信用していると今までずっと訴え続けていた。
なのにこうして彼女が糾弾され始めると、彼女を指さし一緒になって彼女が狼だと非難するのだ。
彼女が何を訴えても耳を傾けず、手を振り払い
……そして、最後は村人の総意によって殺された。
だけど、その後も人狼騒動は続くのだ。
彼女は狼ではないことが死後証明されるのだった。
そう、僕が彼女を裏切り殺したのだ。
彼女が最後どんな顔をしていたのか、……思い出せない。 ]
――…サシャ
― 夜間 ―
――…サシャ
[ なぜかこぼれ落ちる言葉、そしてどこからか人の気配を感じ意識が浮上する。
また、サシャが魘されているのであろうか?
そっと起きだしドロシーに言われたことを実践しようとサシャのベットに近づいた。
こんもりと盛り上がった毛布におっかなびっくりとカシムは自分の手を入れサシャの手を探すも、そこには人間の感触ではあり得ない、人工物のふわふわした感触が返ってくる。
不思議に思い、毛布をめくると中からは彼女の怪獣の着ぐるみが顔をだす。 ]
・・・・・・サシャ?
[ こんな夜更けに彼女はどこへ行ったのだろうか?
トイレかとも思い暫く待ってもみたが、その夜はついぞ彼女が帰ってくることはなかった。
……カシムはまた彼女の手を掴めない。* ]
― 廊下 ―
あ、フィオン殿。
心配して頂き感謝であります。
[ その後も大丈夫、安心していいと言った優しい言葉を掛けてくれるフィオンにカシムは安心感を覚え気を許していく。 ]
昨日でありますか?
昨日はずっと部屋から一歩も外には出ていないであります。
今日の朝なんて少し寝坊をしてしまったので、この騒ぎも先ほど聞いたのであります。
[ カシムは自分のことについてフィオンに対して素直に話した事だろう。* ]
― 食堂 ―
[ 昼食には少し早い為か席はまだ広々と空いていた。
とはいえざわめきがない訳ではない。
そんな中、何かに没頭するように銃を組み立てては分解し組み立てては分解しを繰り返す。
しかし、それでも勝手に耳に聞こえ来る噂話には知らず耳を傾けてしまう。
どうも昨夜未明にローゼンハイム少将が殺された為に起きた封鎖指令であると言う事。
その犯人が人狼である可能性が高いこと。 ]
カチャカチャカチャ
[ 手はこんなに動いているのに、頭の中では嫌な予想が浮かんでくる。 ]
o0(昨日サシャは一度も帰って来なかったであります)
[ それが指し示す答えなんて分かっている。
それでもカシムは分かりたくなんてなかった。 ]
o0(違う、そうじゃない!そもそもそれなら僕が始めに死んでたはずであります。
それにそうと決めつけるのはまだ早いであります。何かしらの都合で帰って来れなかったのかもしれないです。
やはり、まずはサシャ殿に事情を聴いて……)
[ 暫くは、考えを纏めるために一人で組み立てと分解の訓練に勤しむだろう。もしかしたら、その時誰かにあったかもしれない。* ]
― 訓練所へ向かう道すがら ―
あ、フィオン殿……。
先ほどのサシャ殿のことは勘違い、…で?
[ 昼食の後、サシャがいるかもしれないと訓練所に向かう道すがら偶然ばったりとフィオンに出会う。
余りに無理があるだろうが、なんとかサシャがいなかった事を誤魔化そうと口を開くが、先ほどとはどこか違う緊張した面持ちのフィオンから逆に何かの包みとメモ、そして紹介状を強引に押し付けられてしまう。 ]
こ、これは……?
[ 思わず聞き返すが、メモはここで開けるなときつく注意を受ける。
有無を言わせぬその表情に戸惑いつつも頷くことしかできなかった。
そして挨拶もそこそこに早歩きでフィオンは去っていくだろう。
カシムは茫然とそれを見送りつつも慌ててブツをしまう。
左右を確認したあと予定を変更して自室に向かうことにした。* ]
― 廊下 ―
[ 訓練所に向かう道すがらから踵を返し自室へと向かう途中、今度はカスパルとその部下たちに呼び止められる。>>80
思わず、ポケットの中のモノに手を当てそうになるも、直ぐに思いなおすように敬礼を取る。 ]
……サシャ殿でありますか?
[ 瞳孔が開き、額から嫌な汗が流れ落ちる。
返事に窮していると、なぜかカスパルの方から助け船がだされるだろう。
既にフィオンとドロシーへ喋ってしまっているが、思わずその話しに乗ってしまう。 ]
そ、そうであります!
昨日、自分はぐっすりと眠っていたであります。
な、なにも知らないであります!
[ この嘘は後々捜査の妨害とみなされるだろうか?
それにしても慌ててついてしまった嘘とはいえ、もう少しうまいかわし方はなかったのだろうか。
サシャを庇うにしてもこれではとても中途半端な答えである。 ]
[ しかし、寝ていたと言ってしまった以上それ以上のことをカシムはカスパルへと主張できなくなってしまう。
沈黙が流れ、それ以上得るものはないとカスパルは判断したのだろう。
カシムに礼を述べ、立ち去ろうとするカスパル。
そんなカスパルへ思わずカシムは彼を呼び止めてしまう。 ]
……そ、そのカスパル中尉殿
その、あの、サシャ殿がどうしたのでありますか?
[ その返答がどのような内容であってもカシムはカスパルに礼を述べそのままカスパルを見送るだろう。
その後は同部屋である自室に籠り、サシャがいないのであればフィオンのメモを見るだろう。* ]
― サシャとの部屋 ―
……ふぅ
[ 色々あったがやっとのことでサシャとの同部屋である自室へと帰って来れた。
残念ながら、ここにもサシャの姿はいなかった。
誰もいないことを確認して、フィオンから預かった包みを取り出す。 彼はこれを数日後に本部の人に渡せと言っていた。
どこかに一時的に隠せないものかと辺りを見渡すと、朝確認した時と微妙に物の配置が換わっている。
すれ違いでサシャが戻ってきたのだろうか?
目に留まる着ぐるみ。
ここに隠そうかと考えるも、何かあった時サシャに迷惑が掛かると思いとどまる。
結局、上手い隠し場所が見つからず、思いつくまでは胸のポケットにしまっておくことにした。]
サシャ殿はどこ行ったんでありますか……
[ また、すれ違いになってはいけないと着ぐるみを眺めながらこの日はサシャの帰りを待ち続けた。* ]
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