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ま、俺もリォウリーも、そーゆーとこ好きだけどね。
[にぱ、と笑ってさらっというのは個人としての感情。
合わせるように、瑠璃の仔龍がぱたぱたしながらきゅー、と鳴く]
……俺たちと同じ方法じゃ戻れない……か。
来方が違うんなら、帰り方も違うって事かな。
[王の判断の所以は知らぬ身、そんな分析をして]
うん、キリク様はユウレンの空を護る騎竜師の、その筆頭だからね。
妖相手も慣れてるし、大丈夫、うん。
[口にするのは、王への信頼。
語る表情と声音にも滲むそれは、ユウレンの在り方の一端── 一つの想いの下に団結しているという事を端的に物語るか]
身体の方は大丈夫。
このくらいでへたばった、なんて言ったら、後でリュカやみんなにどんだけ突っ込まれるかわかんないしね。
一人で動き回るのも危なそうだし、一緒に行こうか。
[同行の申し出>>*75は断る理由もなく、素直に頷く。
瑠璃の仔龍もいっしょー、とでも言いたげにきゅきゅー、と鳴いた。**]
[瞬く様子>>*84に、素だったんだなあ、なんて思いつつ。
表情を崩しての言葉>>*85ににぱ、と笑った]
こういうのは、面と向かって言わないと伝わらない、って。
ウチのねぇさんが、にぃによく言ってる。
[ねぇさんとかにぃ、が誰かは、問われるなら説明するが、自分から言う事はなく。
瑠璃の仔龍は上がりかけた手の動きにきゅ? と短く鳴いて首を傾いだ。
トビウオを思わせる翅が、ぱたり、と動く]
うん、そーだね。
一人だけ安全なとこに、とか絶対ない、ない。
[むしろ、自分から危険な所に行こうとして、宰相に引き留められて、その間に軍務総括が突っ込むのが日常……というのはさておき。
活躍が届いている、という話>>*86に、嬉しそうな笑みを覗かせた]
さて、んじゃ、行こか。
リォウリー、どっち?
[出発を促す言葉に頷いて、肩の仔龍に問いかける。
瑠璃の仔龍はきゅ、と鳴いて、進むべき、と判じている方向へと尻尾の先を向けた]
こっちに、なんか感じるものがあるんだって。
行ってみよか。
[仔龍の思う所をカナンに告げて、とにもかくにも歩き出し]
にしても、夢幻竜の卵……。
綺麗なもの、っていうけど、どういう意味で綺麗なんだろな。
[歩きつつ、口にするのはずっと思っている事]
綺麗、って、一概には言えないもんね。
見た目の色とか形なのか、それとも、そういうのとは違う何かなのか。
そこらへん、はっきりすれば、もう少し探しようがあるんだけどなぁ……。
[思う所を垂れ流しつつ、首を傾げる。
この場所に来てから見たものは、お世辞にも綺麗とは言い難いものが大半で。
そんな場所だから、余計にその定義が引っかかっていたりするのだけれど。*]
/*
ふと思い立ってろぐあうとしてみたら、おっそろしいまでに不可解な世界が見えたwwwwwww
これが赤墓リンクスタイルの特徴とはいえwwwwww
[義兄たちの日常からの受け売りが伝わった事に浮かべたのは、笑み。
それは移動の開始と共に溶けて消えて]
竜同士が引き合う、っていうのもあるけど。
リォウリーにも上手く言えないらしいんだけど、なんか、引かれるものがあるみたい。
だから、何かあるんじゃないかな。
[元より、水先案内の役も果たせる、との東海龍王からのお墨付きもある仔龍、その感覚を頼るのはありだろう、と思いながら歩みを進め。
卵についての論>>*98に、うーん、と言いつつ頭を掻いた]
あー、うん。
綺麗、の基準って人によって違うし、妖によっても違うから、冥狐のおにーさんの綺麗と俺たちの綺麗が同じじゃないかも、っていうのはあるよねぇ。
[特に妖の美意識というのは、本当に根底が違う事もあるから、多岐に渡る、なんて言葉じゃ納まらない]
そう、考えると……案外、綺麗の基準とかはかんけーないのかも。
[だとしたら、その言葉は何を意味するか……と。
そんな事を考えながら進んでいると、仔龍がきゅー、と鳴いた]
どしたの、リォウリー?
[しったぱたと落ち着きなく尻尾を振る様子に短く問えば、瑠璃の仔龍は今までとは違う方を尻尾で示す]
……あっち?
あっちに、人の気配?
[言いながら、首を傾げる。
仔龍の見やる霧の奥に、時の異邦人がいる>>+50とは、知る由なし。*]
こんな状況だし、なんにでも当たって砕けるしかないしねー。
[返る同意>>*106に軽い口調でこう言って。
夢の世界との同化、という推測にこてり、と首を傾げた]
……あー……そういう考え方もありか。
[でも、そうだとして、と。
思考を伸ばすのは、感じ取った気配と、呼びかけてくる声>>+60に一先ず横に置いた]
……へ?
サイプレス、って……えーと、確か、北西の方の国……だよ、ね?
[向けられた名乗りに、最初に口をついたのはこんなとぼけた疑問。
それから、あ、と声を上げて居住まいを正し]
俺は、東方沿海州が一、ユウレン王国の者。
ユウレン水軍の白狼児、ゲルト・ラフィッカ。
……おにーさんも、ここに迷い込んだクチ?
[例によって家名を名乗り忘れつつ、投げかけるのはこんな問いかけ。*]
[足りない、の突っ込み>>*118に、あ、って顔をしたのは一瞬の事。
とりあえず、見知らぬ男性とカナンのやり取りを見守って]
……ほんと、いろんなとこのいろんな人が迷い込んでるなあ……。
[探す人がいる、というジークムントの言葉>>+68に、零れるのはこんな呟き。
それに同意するように、瑠璃の仔龍がきゅう、と鳴いた。*]
うん、そっちも気を付けてね。
[ラフィッカ、という呼び名を訂正する事なく、立ち去ろうとする白の騎士を見送る。>>+72
瑠璃の仔龍が何かに気づいたように声を上げたのは、その直後]
ディーク!
あー、良かった、無事で。
[見えた姿>>*128に安堵の声を上げる。
お約束の突っ込みは先に入っていたので自分は言わずにおいた。
その傍らでのもう一つの再会らしき光景にはこてり、と首を傾げたものの、ガン見するのはよくないよな、ともう一人の同行者の方へ視線を向けたのは、自然な流れ]
えーと、そっちのおにーさんは、どちら様?
[こてり、と首を傾いで問いかけるのと、風の唸りはどちらが先か]
……っ!?
[嵐の予兆を思わせる風に、反射的に身構える。
合わせて、瑠璃の仔龍がきゅーっ! と甲高い声を上げた。
その響きになにが、と問おうとするより先、風が強く吹き付けて。
その風に、吹き攫われるような感覚に、とっさに瑠璃の仔龍を抱え込んだ。*]
[吹き荒れる風の中、瑠璃の仔龍以外の誰かに触れる事はあったかどうか。
確かめる余裕もないまま、巻き起こる風に攫われて]
……ぅー……ほんとに、なんなの、ここ……。
[ぼやくように呟いた後、ふるる、と首を振る。
それから、改めて周囲を見回して]
……え、なに、これ。
鏡?
[目の前にあったのは、月を思わせる大きな鏡。
片腕で抱え込んだ仔龍がきゅう、と鳴くのをどこか遠くに聞きつつ、白狼児はどこかぽかん、とその輝きを見つめていた。*]
[どこか呆然、と月の如き鏡面に見入る。
惹き寄せられるのは、月に近しき血脈故か。
無意識、伸ばしかけた手が鏡面に触れるのを遮るように、その面が揺れて]
『……ラフィ』
[微かに覚えのある声が、違う名前で呼んできた]
……っ!?
だ……れ?
[問いかける声には二重の疑問。
それに応えるように現れたのは──]
……かー、さん?
[現れたのは、碧い瞳の女性の姿。
自分と同じ色の瞳は、先の霧の幻で見たのと変わらぬもの]
『ラフィ……ラフィッカ。
駄目よ、こちらに来ては』
ラフィ……って。
俺……?
[義兄に保護された時、唯一記憶にはきと残っていた言葉。
名前なのかそうじゃないのかわからなくて扱いに困っていたら、そっちも名として取り込めばいい、と笑ったのは義兄たちが兄と慕う人だった。
『……他は曖昧なのにそれだけ覚えている、という事は、それは彼にとって大事な言霊なのですよ。
縁を切るべきではありません』
そんな助言があったから、『ラフィッカ』は名前の中に止められて。
でも、その意味を知る機会なんて、ずっとなかった──ない、と思っていた]
[問い返す様から記憶の混濁は伝わったのか、母は少しだけ、寂しげに笑む]
『ラフィ、ごめんね。
あなたには、辛い思いをさせた……あのまま、あのひとの領域で生き続けていれば、しなくてもすんだ想いをさせてしまった』
[紡がれる謝罪に、淡い碧が瞬く]
『わたしだけが、領域を離れて。
そして、たまに会いに行けばいいだけだったのに……手放したくなくて。
連れて帰った挙句、辛い思いさせて……本当に、ごめんね』
[紡がれる言葉が、記憶の霞や上書きを正していく。
妖の領域で生き続ける事ができなくなった母と共に、人里へと降りた事。
人の里での暮らしは、少なくともあの時までは平穏だった事。
──それから、全てが崩れて……妖として、人を傷つけて、それから放浪が始まって、死ぬような目に何度もあって……そうして、海の香のする、琥珀と出会って、救われて]
…………俺、は。
[どういえばいいんだろう、どうすればいいんだろう。
そんな迷いに落ち込みかけた時]
『……でも。
生きていて、くれて。
よかった』
[かけられた柔らかい言葉に、いつの間にか俯いていた顔を上げる。
見えたのは、ほろほろと涙をこぼしながら──でも、確かに笑っている顔で。
そこにこめられた想いは、言葉にはならないけれど。
感覚が、はっきりと、捉えていた]
……かーさん、俺。
[は、と一つ息を吐いて、ぽつり、ぽつりと言葉を紡ぐ]
ひとりになったばっかりの頃は、かーさんの事、恨んでた。
なんで置いてっちゃたんだって。
親父の事も……恨んでた。
なんで、追いだしたんだって。
[恨む、という言葉に、母の眉が僅か、下がる]
でも……それでも、ね。
今は、ちょっと違うんだ。
まだちょっと、ぐるぐるしてるとこ、あるけど、前とは違うんだ。
[それは、ユウレンという国の中で、自分の居場所を見出せたから。
ここで上書きした記憶の下を目の当たりにしたから、も少なからずあるけれど]
辛かったり、痛かったり、嫌だったりした事、いっぱいあったけどさ。
そういうのがあった、その先で、俺、大事なものたくさん見つけた。
にぃに見つけてもらって、ひとの側で生きる場所、見つけて。
護ってやんなきゃって思うやつとか、少しでも力になりたいって思う人とか、いつか追い越したいって思う人とか、そういうひとがいっぱいいて、やりたい事もいっぱい見つけた。
だから、俺、今……しあわせ、だから。
[ここで一度、言葉を切って]
だから……かーさん。
ありがと。
[短い言葉に込めた想いは多々ある。
けれど]
今、しあわせって言えるのは。
……かーさんが、俺を産んで、それから、外に導いてくれたから、だから。
[今、笑えるのは始まりを与えてもらえたからだから、何よりも伝えたいのはその事で。
伝えた言葉に、母の笑みのいろが少しだけ──変わったように、見えた]
『……ラフィ……』
大丈夫……迷わない、よ。
今、やんなきゃなんない事、この先でやりたい事、ちゃんと見えてる……わかってる。
だから……心配、しないで。
[言い切る姿に、迷いはない]
俺は、舵を取るもの。
俺が迷ったら、船のみんなも迷っちまう。
だから、ちゃんと、選んで進むよ……一番、いい流れをさ。
[ひとの中で生きる、ひとともに生きる、という宣を、今の在り方に例えて伝えると、母は穏やかな笑みを浮かべて頷いてくれた]
『……ええ。
あなたの信じるまま、思うままにいきなさい。
それが、路を拓いてくれるから』
……うん。
[こくり、頷く。
なんか視界がヤバい気がするけれど、気合で押し止める。
情けない様子は見せたくない──そんな意地が働いていた。
それでも、抱えている瑠璃の仔龍は何か察しているのか、少しだけ、案ずるような視線を向けていたのだけれど。
頷きに目を細めた母は淡い光の中にとけるように消えて行き。
その姿が消え失せた所で──色々、緩んだ]
……あれ?
[急にぼやけた視界に、上がるのは惚けた声。
瑠璃の仔龍がきゅー、と鳴く]
あちゃあ……なんかなあ、もう。
俺、ほんと、ここ来てからかっこわる……。
[泣き顔なんて、それこそ拾われた時に義兄相手に大泣きした時以降は人目に晒してないから、決まり悪くて。
早口に言い放つと、仔龍はそんな事ないよ、と言わんばかりに小さな頭を頬に擦りつけた。
そんな仔龍の気遣いが嬉しくて、ぽふぽふ、と頭を叩いてやってから]
……さて。
いつまでも、止まってらんないし。
捜し物、再開しないとな、リォウリー。
[ぐ、と目元を拭い綴る言葉はいつもと変わらぬもの。
上書きされた記憶の修正や、それによって思い出した自分が過去になした事への複雑さなど、昇華しきれていない部分はまだあるけれど。
それらはきっと、これから時間をかけて向き合っていかなきゃならないものだから、と思い定めて。
鏡に背を向け、歩き出して間もなく、周囲はまたふわりと霧に包まれる。
ただ、それは先ほどよりも淡く、見通しもだいぶ良くなっているようだった。**]
/*
うむ。
まさかの裏設定フル回収である。
この子のあれこれには触れる機会ないだろう、と思ってたんで、ちょっと嬉しい。
/*
ところで、泣き顔絡みのあれこれにまたか、とか突っ込まれそうな気がしますが。
……そこは仕方ないんだ、うん。
だって、似た者同士が共鳴したんだもん、にぃとは(
[霧の中に戻って歩き出す事しばし。
不意に、瑠璃の仔龍がきゅ! と高く鳴いた]
……リォウリー?
どした……。
[どしたの、と問うのと、頭上を何かの影が飛び過ぎるのとはほぼ同時。
その影を見た仔龍はまた、きゅー、と鳴く]
もしかして、今のが?
……ん、わかった、行こう!
[影はほんの一瞬で過ぎてしまったけれど、どちらに行ったかは覚えている。
だから、迷うことなくそちらへ向けて駆けだした。*]
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