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[何が何やら。理解できているわけではないが、おそらくこの腰から崩折れそうな形切の状況を作った原因は、昴にあるわけで]
昴センパイは、どうするんすか。
[お願いされれば、応と答えはする。するが、何したか知らんがこういう状態にした責任かなんかあるんでないの、と。
行かぬと言われれば問うかもしれない]
[気が向いたら。ああ、彼女の常套句じゃないか]
……まだ始まるまで時間はあるんで、その間に気を向けといてください。
しばらく待って来ないようなら、迎えにいきますんで。
[一方的に、宣言した]
引き受けたからな。
まずはお前を他の連中のところまで、送ってくさ。
[しゃがみこんだ彼女を。抵抗されることもなければ、両の手で抱えるようにして持ち上げるだろうか]
追っかけるのはその後だ。
言っただろうが、迎えに行く、って。
しゃがんでるの放置とかできんやん。
はよ追いかけたいやん。
じゃあ、もう抱えていくしかないやん。
あ、買い出しいけんな。
ん。……じゃ、そっちは任せた。
行けるな?
[問うまい。憂いもないというのなら、今は往くのみ。
昴が去った方角へと、ひとり歩んでいった*]
[建屋を離れるにつれ、並足は早足になり、早足はやがて駆け足になった。
砂浜のそこかしこを、彼女の姿を求めて渡りゆく]
いねえ……
[やがて、入江のそばまで辿り着いたところで──見た。
月に照らされた彼女が、無造作に海へ入っていく。
波間に揉まれる木の葉のようにその身を浮かべ、やがて沈んでいく
──]
……ふざっけんな!
[吠えて。駆ける。入江の砂を蹴り、波をかき分け。
沈み行く己が姫へと手を伸ばし、抵抗もされなければ強引に波間の上へと救い上げるだろう]
ふざけろっ……!
ふざけやがって。ふざけやがって……!
[しばらく、胸の内を占める、その言葉だけが口を突いて出た]
用事ってのは、これか? こうすることか?
[胆から吹き上がるような激情は須らく怒の感情に他ならぬ。
鼻と鼻がこすれるほどの距離まで顔を寄せ、怒りに顔を歪めて彼女に問いかける──]
やべえ。
ペース早過ぎるかもしれん。
さっき飲み始めたのに、もう四合瓶ぼちぼちなくなりつつ……俺の酒量じゃないぞこれ
勘違い? 勘違いだ?
[彼女の背を追って。発する言の葉は未だ収める鞘を持ってはいない。
思い出す。
海に沈み行く彼女は、先の口笛も相まってまさしく人魚姫のごとく思えたのだ──泡の如く消え去ってしまいそうに]
本当だろうが嘘だろうが、目を見て喋れんヤツを信じるか!
[不慣れな敬語もすっ飛ばして。苛立ちと、怒りと、そして得も知れぬ悲しみと──説明できぬ己が感情に、理屈もなく吠えた]
そうやって人のせいにしながら逃げ続けるだけか。
[その調は先程までの大きさから、普段のそれほどまでに潜められ。だが、刺々しさは変わらず]
[空回りだ、と言われれば、もうひとつ深く息を吸って、吐いた]
……そうすか。
俺、馬鹿っすから。センパイが、俺の勘違いってんなら、そうなんでしょう。
──用事は終わったと思っていいんすよね?
[肯定の返事があれば、彼女が他の面々の元に行くのを見送って、己は頭を冷やしにいくつもりで居た。
いつだって、俺は馬鹿で阿呆だ]
/*
いかん、マジで酒入れたの失敗だった。
丈二の基質とこっちの精神状態の乖離が激しくなってようわからん。
……任せる。
話ついたら、向こうと合流してくれ。
[告げて、踵を返す。もはや他の面々と合流する気にはなれなかった。
智慧に目を向けた後、独り、元来た海の方へと歩き去っていった**]
[他の面々がいるだろうところから多少離れた岩浜の上、海水を吸ったシャツを脱ぎ捨てて上半身裸になると寝っ転がって夜空を見上げた。
月明かりは薄雲に覆い隠され、星の瞬きもまた数を減じていて]
やっぱ、ずっと俺は馬鹿なまんまだよ、兄ちゃん……。
[思い込んで。突っ走って。繰り返して。それでうまく行くならいいけれど、だめなら引っ掻き回すだけになって、より悪化させて。
髭の下の顔のように、六年経とうが背のように成長もしちゃいない]
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