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[左手にスケッチブックを抱え、右手には紫の野菜ジュースの入ったグラス。
真っ白な野菜ジュースはうっかり流れで置いてきてしまった。厨房に行く人がいたなら、目撃することになるだろう。目撃しても、野菜ジュースだとはわからないだろうが。
ローレルに手を振られると、にこりと笑んで、手を振ろうとしたが両手がふさがっていたので紫の野菜ジュースのグラスを零れない程度に揺らした]
? なにかあったんですか?
こちらはなんにもありませんでしたよ?
[「無事」とか「お怪我」とか物騒な単語の並ぶローレルのノートに首を傾げて、ですよね?とオズワルドの顔を見上げた]
それならよかった。
私も嬉しいから、おあいこですね。
[ふふ、と楽しげにそう言って]
大丈夫ですよ。
こうやって、いつまでお話が出来るのかはわかりませんけど……。
魔法が解けてしまっても、きっと、ずっとお友達ですから。
[こうやって話せるようになったこと、それはきっと、きっかけにしかすぎなくて。
そんなこと関係なく、友達だと告げた。
もちろん、ローレルが普通に話せるようになったら、それが一番嬉しいのだけど]
大きな音?
はて、私、全然気がつかなくて……。
[絶妙の火加減の卵をまぐまぐ食べながら、首を傾げた。
露天風呂に行ってた間に何かあったのかな?なんて思う。
ジューサーが大きな音だとは、やっぱり認識していない]
お役に立てなくてすみません。
[そんな返事をしながら、ヴェルザンディに軽く頭を下げて……]
……?
[視線は、その側のひよこ?に釘付けになった]
あら?
ひよこさんだと思ってたんですけど、その子、チョ○ボのヒナだったんですか?
[そんな馬鹿な]
えへへ、なんだか照れますね。
[ストレートに好意を表してくれるローレルに、くすぐったい気持ちになる]
でも、そうですね。
私も、大好きですよ。
[えへへー、両思いですねー、なんて冗談めかして伝えた**]
/*
百合じゃないんだ!百合じゃないんだよ……!
でもローレルさんが可愛くて可愛くてどうしよう。
[マリエッタの発言は、思わぬ波紋を呼んだ。
ひよこ?に降って湧いたチョ○ボ疑惑。
本人はというと、ひよこでもチョ○ボでも、可愛いものは可愛いじゃない大袈裟だなあという単純な思考で、のんびりと朝ごはんを食べている。
のんびりのわりによく食べる]
ヴェルザンディさん、いってらっしゃい。
[さくふわのトーストをかじりながら、広間を後にするヴェルザンディに手を振った。
うつむいたままのローレルにちらりと目をやる]
[ローレルがこれまでどんな生活をしてきたかなんて、マリエッタは知らない。
知らないけれど、マリエッタの思う「当たり前の生活」をしてきたわけではないということは、なんとなくわかる。
温かい食事を喜んで、アイスクリームを知らない。
お酒に酔うということがわからない。
ジュース作りは重労働という発想をするということは、ジューサーも知らないのだろう。
それは、マリエッタに、普通のこととは思えない]
……ローレルさん、そんな風にうつむいて食べたら、せっかくの朝ごはんが美味しくなくなっちゃいますよ。
[どこまで踏み込んでいいものか。言葉を選ぶようにして声をかけた]
「知らない」ということは、恥ずかしいことではないですよ。
あえて言うなら、恥じるべきなのは、ローレルさんが「わからなくて恥ずかしい」と感じるようなことを、教えてくれなかった人たちでしょう。
[頷いても、ローレルに見えるわけもなかったけれど、力強く頷いた]
当たり前じゃないですか。
私だって、知らないことなんて山ほどありますよ。
何かを知ることに、遅すぎるなんてこと、あるはずがありません。
教えられていないことを、知らないのは、当たり前のことです。
[それから冗談めかして]
何度教えてもらっても、道を覚えられない私の方が、よっぽどたちが悪いです。
[くすりと笑う]
ローレルさんに知らないことがあっても、ここにいる人たちは、誰もローレルさんを笑ったりしませんよ。
私の方向音痴だって、誰も笑わないでしょう?
[むしろ黙ってそっと誘導してくれる、そんな優しい人ばかりだ]
[食事の量が多い上にのんびりなマリエッタは、食べ終わるのも遅かった。
ヴェルザンディを見送り、ローレルを見送り、クレメンスを見送って、ようやく食べ終わる。
グラスに半分残っていた紫の野菜ジュースを飲み干すと、ほうっと一息]
ごちそうさまでした。
さて、後片付けしましょうかねえ。
[自分の使った食器と、残っていた朝食をカートに載せると、厨房へ向かう。
オズワルドが誘導してくれたら早々にたどり着いただろうが、一人だったなら厨房にたどり着くのは40分後になるのだった]
―厨房―
[たどり着いた時、ヴェルザンディは立ち去った後だったか、それともまだ大量の野菜のみじん切りを製作中だったか。
ともあれ、マリエッタを白いグラスが出迎えた]
……そうでした。これがあったんでした……。
[謎の白い野菜ジュース。牛乳というよりは、飲むヨーグルトのようなとろみがある]
ええい! 女は度胸!
[ぐっとグラスを煽った。
そのお味は、1.見た目からは想像のできない美味 2.なぜか紫の野菜ジュースと全く同じ味 3.超絶まずい 3(3x1)だった]
[どうやらヴェルザンディとは入れ違いだったようだ。
そして白い野菜ジュースは、やっぱり見た目どおりの味だった]
うぐぐぐぐぐぐぐ……。
[喉からせりあがってこようとする今まで味わったことのないえもいわれぬ激マズに、涙目で必死に耐える]
ああ、そういえば、ローレルさんには言ってませんでしたっけ。
何を隠そう、私の方向音痴は筋金入りですよ!
[ヴェルザンディに相談したりしたから、皆知ってるつもりでいた。
全然威張れないことなのに意味もなく胸を張る]
苦手なことなんて、そりゃもうたくさんありますよ。
朝も弱いし、お料理もへたっぴです。
ふふ、知っていることが増えましたねえ?
[明日使える無駄知識をトリビアというらしいが、この知識は明日からも使えない]
アイス……こんな時こそアイスクリームです……!
私に食後のデザートを……!
[半泣きになりながら、すがりつくような勢いで冷凍庫を開けた。
昨日狙っていたストロベリーのアイスを食べるのは? 今でしょ!]
―夕刻・屋根の上―
[昼食は、昨日のシチューをドリア風にして食べ、3時のおやつもしっかり食べた。
その後、景色のいいところを求めてふらふらしていたら、気がつけば屋根の上にいた。ドレス着てるのに。
まあいいか、と屋根の上でスケッチをしていたのだが……]
……いつの間にか、ずいぶん暗くなりましたねえ。
[のほほんとマリエッタは呟く]
……足元がよく見えなくて、これでは降りれませんねえ。
[大問題なのだが、やっぱりマリエッタからは危機感というものは感じられなかった]
……?
縁起でもないこと、言っちゃだめですよ。
[「忘れません」だなんて、まるで別れの挨拶みたいじゃないか、と口をへの字にした。
まさかローレルがそんな悲壮な決意をしているなんて、そんなことを悟れるほどにマリエッタは聡くなくて]
まだまだ、これからなんですから。
このお見合いを乗り切ったら、みんなでパーティーをして。
一緒にお出かけしたり、美味しいものを食べたり、やりたいことはいっぱいなんですよ。
……ああ、そうだ。
[ふふ、と楽しげに笑う]
ローレルさんに、もう一つ、教えてあげますね。
仲のいいお友達は、お互いのことを呼び捨てにするんですよ。
だからこれから私のことは、呼び捨てにしてくださいね。
私も、ローレルって呼びますから。
夕焼けの残りが綺麗ですねえ。
えもいわれぬ色合いです。
[日は沈んだが、まだ空の半分は明るくて。けれど、反対側の空からは夜の気配は忍び寄る。
夕焼けと夜の混ざり合ったようなその色が、マリエッタは好きだった。
いや、空の色を堪能している場合ではないのだが……]
……はっ!
[そしてマリエッタは何かに気づいた。ようやく、そんなことをしている場合ではないことに思い至ったのか]
ここからだと、露天風呂が覗けてしまう!?
[覗いてどうする]
当たり前じゃないですか。
私たち、お友達なんですから。
[楽しげに話しながら、本当は胸が痛かった。
マリエッタにしてみれば、当たり前のことを、ローレルはまるで宝物のように扱うから。
それはきっと、ローレルが今まで、そんなことすらも当たり前でない環境にいたということ]
お買い物に行ったり、甘いものを食べに行ったり、
……コイバナなんてしちゃったり?
[うふふ、と最後の言葉は冗談めかして]
……って、お風呂覗いてる場合じゃないですね。
なんとかしないと。
[降りれない。が、降りるしかない。
ずるずると屋根を降りようと試みる。
滑り落ちている、という表現の方が近い]
っきゃ……!
[滑り落ちるスピードの制御が利かなくなった]
はわわわわあああああああ!?
[ん? 名前呼ばれた? いや今そんな場合じゃないっていうか、これって走馬灯?
……なんて考えているうちに、端まで来てしまった。
落ちる――――!?]
当たり前じゃないですか。
ローレルが知らないなら教えてあげます。それって、当たり前のことなんですよ。
[夢の話をしているような、現実味を帯びないローレルの声に、思わずムキになる]
むむっ。さっそくですか!?
[と、投げかけられた質問に、ちょっとひるんだ。ほんの冗談のつもりだったのに、思わぬブーメランだ]
好きな人……好きな人、ですか……。
[声は少し、困った調子になる]
[痛いかなあ、木の枝がバキバキクッションになってくれたりするのかなあ、それとも露天風呂に落ちたり?
いきなり地面に直撃は、ちょっとごめんこうむりたいなあ……なんてとっさに人間は色々考えられるものである]
あ、あれ?
[けれど正解はどれでもなかった。しばし状況が飲み込めず、呆然と瞬きする]
あ、あれ? あれ?
オズワルドさん?
[屋根から落ちたのに、どうしてオズワルドに抱きしめられてるんだろう?
疑問符だらけの頭は、じわじわと状況を理解する]
あわわわわ。
ご、ごめんなさい!
オズワルドさん、大丈夫ですか!?
[屋根から落ちた人間をキャッチするなんて、並大抵のことではない。
腕とか腰とか大丈夫だろうかとあわあわした]
わ、私は全然なんともないです!
オズワルドさんのお陰です。ありがとうございます。
[真っ赤な顔のまま、必死でお礼を言う]
本当にごめんなさい。私、気がつけばよく高いところにいるんです。
ナントカと煙は高いところがすきなんです。
[そして言い訳にもならない言い訳をした]
オズワルドさんこそ、本当に大丈夫ですか?
お仕事に使う、大切な手なのに。
[猫?という言葉に、思わず笑ってしまった]
そんな可愛いものだったらいいんですけどねえ。
生憎、もっと残念な感じです。
[はっきり馬鹿と言ってしまうのはなんだか悲しい。そんな微妙な説明?をした。
屈んでもらうと、地面に足を下ろし、立ち上がる]
本当にありがとうございました。
でも、助けてもらった私が言うことじゃないですけど、大丈夫ならいいんですけど、無理はしちゃだめなんですからね?
ローレルに怒ったんじゃないです。
だから、ローレルが謝ることないんですよ。
[震えた声で謝られると、困ったように笑う。脅えさせてしまって申し訳ないと思ったけれど、怒ったことは否定しなかった]
いや、秘密にしたいわけでは、なくて。
……ちょっぴり悩んでいるだけですよ。
[全力の応援には、やっぱり苦笑した]
あら、ローレルじゃないですか。
[ローレルの姿を認めると、にっこり笑って手を上げる。
内心、墜落に伴う一部始終をまさか見られてなかったよね?とどきどきしていた]
あ、夕ご飯!
朝は習い損なっちゃいましたからね、皮むき以外のこともマスターしなくては!
[誘導はありがたい。一人ではどこへ行ってしまうかわからないからだ。
また屋根の上にいたりしたら笑えない]
ローレルじゃ力になれないとか、そんなことはないですよ。
全然違います。
[それだけはきっぱりと言い切って、苦笑した]
考えても仕方のないことなんです。
ここに来た時に、言われたんですよね。
恋人ができれば、お見合いから逃れられる。吊り橋効果でそんな人すぐに見つかる、って。
……だけどそれって、裏を返せば、アーなんとかさんと結婚したくないから、吊り橋効果で好きになるってことじゃないですか。
そうじゃなくても、そう思われるってことじゃないですか。
それって……失礼な話ですよね。
[いつになく落ち込んだような声音で、ぽつり]
もっと、全然別の場所で、会えたらよかったのに。
ローレル、冷たい!
冷え切っちゃってるじゃないですか。
[料理にしり込みする様子のローレルを促すように軽く肩に触れて、その冷たさに驚く。
厨房へと向かいながら、リクエストを聞かれると]
うーん。
あったまるものがいいですね。
このままだと、風邪を引いてしまいそうです。
[そういえば、マリエッタも長時間屋根の上にいたわけだが。
大丈夫、ナントカは風邪を引かない]
―厨房―
なんでも!?
[マリエッタからは逆さに振っても出てこない台詞がオズワルドから飛び出した。
かっこいい。一度言ってみたい]
うーんうーん。
ローレルは何がいいですか?
本とかで読んで「食べてみたいな」って思ったものでも。
[食いしん坊なマリエッタは何でも好きだ。何でも好きだから選べない。
選べないからローレルに振ってみた。
と、オズワルドからコーンスープという提案]
ああ、スープってあったまりそうですね!
美味しいし。
[まあ、マリエッタは激マズ料理でなければ、なんでも美味しくいただくのだが]
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