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[素早い詠唱>>30が足元に変化を齎す。
蹴ろうとした城壁が振動を起こし崩れ出したのだ]
ちぃっ!
やってくれんじゃねぇか!
[瓦礫となり始めた城壁を予定通り蹴り出すが、それは脱出への跳躍へと変わる。
上方向から横方向へ、崩れた瓦礫を足場に大きく跳躍して地面へと降り立った。
直ぐに振り返ったが、そこに彼の息子の姿は無い]
ふん、逃げることに専念したか。
まぁいい。
[逃げたのならまた顔を合わせることにもなろう。
根絶やしにするまで追い続けることになるのだろうから]
陛下の手により学園は既に陥落した。
合流すんぞ。
[城壁の瓦礫に巻き込まれた兵らを引き摺り出す部下達に声をかけ、中心部へと進んだファミルの軍と合流すべく移動を始める。
城壁崩壊の巻き添えをくらった者は少なくないが、合流まではきっと持つことだろう**]
― 五年前・帝都震撼 ―
[その気があるなら剣を払い、反撃をしてくるだろうと考え、突き出した波打つ剣をファミルの首元で寸止めする。
当然、反撃にも備えていたが、ファミルの手は止まったままだった]
そいつぁ違ぇねぇ。
[斧が床を叩く音>>36がした後も、しばらくは剣を突き出したままに小さく笑う]
[この状況で、「おまえは使える。」と言い放った>>37のには少し驚いた。
剣を突きつけられて尚、引かぬ度胸と言い切る胆力。
軽い口調ながら後ろ暗いものを滲ませ男を誘う言葉を聞き、理屈抜きで悟った]
[”これ”はこの時代の寵児だ、と]
[魔術師優位の世界を変えるに足る意志と行動力を持ち、あらゆるものの上に立つ器を持つ新たなる皇帝。
今この国で求められるのは、現皇帝ではなくファミルだろう]
…………ふっ、 はははは。
[僅かな沈黙ののち、零れるのは心底楽しげな笑い声。
突き出していた剣は緩やかに下ろされた]
…俺は魔法に恨みなどないが、あの世界で生きるのは窮屈だ。
求めるのは俺の
お前は、俺の使い方を間違えるなよ。
[現皇帝のように。
もし間違えたなら、今度はお前が現皇帝と同じ道を辿るぞ、という脅しも含んだ言葉。
実際はそんな心配はしていなかったから、くぎを刺す意味合いで口にした]
ファミル、お前に乗ってやる。
[はきと紡いだ寝返りの宣。
波打つ剣は鞘に納められ、男はファミルと同じ先を見据えた]
お前らも好きにしろ。
ただし……皇帝につくというなら、ここで俺が相手してやる。
[部下の近衛兵らに向けたのは、実質的な死刑宣告。
元より男を信奉していた者は直ぐに寝返り、ファミルの思想に賛同した者もそれに準じた。
残るのは、現皇帝の思想に賛同する者達。
それらを前にして、男は楽し気に笑った]
[後に残るのは、転がるいくつかの首と開け放たれた部屋の扉**]
― 学園都市 ―
[城壁側から都市内部へと移れば、勝利後の戦利品回収が既に始まっていた。
金品を始め、必要な食料品や他に価値のありそうなものが次々と建物の外へと運ばれていく]
お前らも行ってこい。
[ただ一言指示を出せば、部下達がわらわらと移動を始め、手近が建物から価値のありそうなものを運び出した]
武具の類は少ねぇか。
足りねぇ分はデメララから調達した方が早いな。
[運び出されたものを検分しながら、必要物資についてを考える。
金品ではなく物資に意識が向くのは、戦人としての性だろう]
[そんな中、不気味な
同時、迫るのは湖から発される重々しい霧。
すん、と漂うのは薬草のような匂い]
……仕掛けでもあったか?
[時間差で発動する魔法でもあったか、と辺りを見回すが、霧はだいぶ濃い。
閉ざされつつある視界の中で、部下が幾人かふらつき倒れ伏すのだ見えた]
おい、布で覆うか呼吸止めとけ。
[ただの霧ではないことは流石に分かる。
まだ動ける部下に指示を出し、撤収の準備をしていると、塔の上からファミルの声>>84が響いた]
だとよ。
お前らはそれ持って先に行け。
他のやつらは火ぃつけろ。
[改めて指示を出し、塔を再び見上げれば、その様相は僅かばかり変わっていた。
吊るされていた学長がいないのだ。
塔の中に引き戻されたか、それとも落ちたか。
別にどちらでも良かった。
どちらの道を辿っても、どうせ死んだだろうから]
[深い霧の中、部下に目指させたのは高い塔。
一番目立つ場所だったし、伝令兵からの指示>>106もあったからだ。
男もまた火をつける部下達と共に残党を捕まえながら、学園の校庭へと向かった]
[今宵はここで陣を張るようで、瞬く間に野営地が出来上がっていく。
兵達が先勝祝いの席を賭けて勝負する様は、我関せずの様子で笑いながら眺めていた。
賭けに参加せずとも宴に参加出来るのは上官特権だ。
そうでなくとも、こういう時は副官が見張り側へと回るため、体裁的には不戦勝となるのだった]
[そうしてファミルの宣>>107を皮切りに、戦勝の宴が始まる。
よくやった、の言葉には、皆声を揃えてファミルを讃えた。
勝利の美酒は良く回ると言ったもの。
兵達は大いに盛り上がっていた]
うるっせー。
[その盛り上がりを肴にするように、男は静かに酒を飲む。
戦で苛烈に戦う男だが、平時は近衛長が務まっていたくらいには静かなのである*]
[男が静かに飲むのを知ってか知らずか、兵達の乱痴気騒ぎはここまでやって来ない。
時折部下が酌をしに来るくらいで、長居する者も少なかった。
そんな中で近付く気配>>122に視線を向ける]
よぅ。
陛下直々にお出でとはありがたいね。
[注ぐ体勢なのを見て、素直にジョッキを傾けた。
ここで断る理由なぞ無いし、皇帝の手ずからを断るのは体裁も悪い]
逃した奴も多かったがな。
残っていたのは年寄りの魔術師と一般市民だろう。
どこに逃げたか探んねぇとな。
[肩を竦めて言い、合間にドライフルーツの欠片を口に放り込む。
それを噛みながら、僅かに苦々しい表情を浮かべた*]
そいつぁまた。
[向けられた言葉>>130に笑い、注がれたジョッキを口へと運ぶ。
男はファミルの中ではまだ使える『駒』ではあるらしい]
手掛かりはなし、か。
ま、この国から出る、ってこたぁねぇだろ。
[そんな選択肢を選びはすまい、と思うのは、城壁で即座に反撃してきた青年を見たからだろう。
あれは諦めの悪い部類だ。
何かしら策を弄してくるのではないか、と漠然と思う。
ファミルが尋問したらしい話には、アイツら死んだな、なんて思っておいた]
[殲滅を任せる>>131を言う言葉には、隣に座ったファミルを横目で見、片眉を上げる]
随分と大盤振る舞いだな。
……拝命仕った。
その『守るもの』にも心当たりがある。
俺が見た中で一人、随分と諦めの悪い奴がいた。
教師が無理矢理逃がすような奴だ。
ただの生徒にしても、あそこまで目をかけはすまい。
厄介なことに、魔法の才覚も随分とあるようだしな。
あれは、何か仕出かすぞ。
[笑いを治め、戦場で見てきたものをファミルへと伝えて。
魔法を受けた左手を軽く開閉させるのを眺めてから、ジョッキの酒を呷り中身を空にした]
敢えて奴らが動くのを待つ、と言うのも手かもしれん。
何もなければ炙り出すがな。
[兵も物資も好きなだけ使えるなら、近場の山狩りをしても良い。
手段は如何様にもなる、そんな思考を滲ませて、ドライフルーツの欠片をもう一つ口へと放り込んだ]
[ややあって気配がもう一つ近付いてくる>>137のに気付く。
まだ殿下と呼んでいた時からの付き合いである相手]
よぅ、お疲れさん。
[向けるのは労いの言葉。
相変わらずの格好に突っ込む言葉は無い。
相手が好んで着ているものに口を出す趣味は昔からなかった]
[殿下と呼んでいた時代は、彼もお仕着せの軍服を着ていたが、中身はそのままで。
やんちゃ盛りに悪戯>>138されたこともある。
それが男を試していた行動だった、ということには気付いているようないないような。
当時、背後からの蹴りには後ろを見ないままに横へと避けて、振り向き様に飛び蹴りをしていた彼を捕まえて抱え込む、という技を披露したのだったか]
[蹴られたところで倒れることもないのだが、蹴り飛ばした方が怪我をする可能性もある。
気配もバレバレだったし、万一があっては色々と面倒であるため、一番穏便な方法を取ったというのが真相だ。
それを相手がどう受け止めたかは、男には知らぬ話**]
陛下を睨んでいったか。
ギリギリまで粘ってやがった奴だから、恐らくそいつだろう。
[ファミルの話>>154を聞いて、このままでは終わらすまいとするだろう推測が強まった。
良い根性してやがる、なんて思い笑う]
ハッ、敢えて受けてやったんだ。
どれほどのもんかと思ってな。
ま、思った以上の威力だったがな。
[左手について>>155を指摘されれば、事実と正直な感想を口にした。
ファミルが胸に手を当てる様子は眺めるのみにし、続く話を黙って耳にする]
確かに、向こうにしてみれば是が非でも下したい相手だろうな。
故に最良の餌になる、か。
考えておこう。
我らが陛下は直接手を下したいようだしな。
[万一があれば国が崩壊するだろうことは分かっている。
それでも諫めず是とするのは、後ろにいるだけの存在ではないと思っているから。
自ら先頭に立ち、民を、兵を率いるのがこの皇帝なのだ]
[ドロシーが来た後は、ファミルと彼のやり取りを眺めて。
男への問い>>152が投げられたなら、ジョッキを軽く掲げた]
なら美人の酌を貰おうか。
[ある意味ではどちらも選択したと言える返答。
空のジョッキをドロシーへと向ける]
― 近衛時代 ―
[仕事が退屈だったとはいえ、別に不真面目にしていたわけではない。
やることはやった上でのぼやきだった。
ドロシーの突撃があった時も、サボっていたわけではなく、宮中の巡回をしていただけの話]
何って、仕事だが?
[幼いドロシーを抱えた状態での問いかけ>>153に、返したのはだるそうな声。
それが勘違いを生むことは分かっていたが、退屈なものは仕方が無かった]
殿下こそ、何をしておいでで?
[奇襲の理由を問い、抱えていた状態からドロシーを床へと下す。
対面する状態で下ろしたドロシーを、腰に両手を当てて見下ろした*]
/*
これだと、作戦決行時(街にでかいの落ちた後)に街に到着、もありかなー。
しかし俺だけ行くと陛下とドロシーが暇するのでは、と思いつつ。
あの二人だったら何か独自にやりそう、とも思う。
― 学園都市陥落の夜 ―
まだ視力が落ちた心算はねぇがなぁ。
[酔ってもおらず、見間違いでもない、とでもいうようにドロシー>>176へと返して。
豪快にジョッキへ注がれたエールを呷った。
まんざらではない様子を見れば、意図自体は伝わっているのだろう]
世事抜きにしても美人の部類だろうよ、お前さんは。
[美人は男女どちらでも使える言葉。
ドロシーにはぴったりだと言える]
― 近衛時代 ―
人ぉ?
[問いに返ったのは思いもよらない言葉>>177。
つまりは呼び止めの心算でもあったのだろうか]
随分と手荒な呼び止め方だな。
……何だ、俺に手伝って欲しいってのか。
[続いた問いかけを聞き、男はそのように解釈した。
仕える者の子だ、別に手伝うことに否やはない。
だがドロシーは男に対して交渉しようとしている。
それが何となく面白く感じた]
俺が求めるものを殿下が用意するってのは難しいんじゃないかねぇ……。
[そう呟いた後、何かを思いついて口端を持ち上げた]
人探し、手伝っても良いぜ。
その探してる奴のこと教えてくれや。
それが対価だ。
[警邏中だが、殿下の頼みを聞いていた、と言えば誰も文句は言うまい。
それにただ警邏するよりは面白そうだ、と言うのが本音。
要は退屈で無くなれば良いのである*]
― 学園都市陥落の夜 ―
留守番させられるよりマシさ。
陛下が前に出ても、俺も出ることは出来るだろ?
[向けられた軽口>>179には、気にしていない、と言った風に返す。
間違えていないならそれで良い、と言うよう]
へいへい、心得てるぜ。
…ま、その前に向こうが動く可能性もあるけどな。
[魔術師らも悠長に構えている心算はあるまい。
彼らは言わば崖っぷちだ。
諦めぬのであれば、攻勢に打って出ることも考えられる。
それこそ電光石火の如くに]
陛下の忍耐だと……そんな長くもねぇな。
デメララでの物資調達と炙り出しを並行させっかぁ。
[地形を考えるなら、隠れられるとしたら北の山岳地帯か、南の森林群だろう。
ロンリコからの距離を考えるなら、今のタイミングならば山岳地帯に散らばった可能性が高い。
山狩りを行うなら、デメララを拠点にするのが都合が良かった。
そんな算段をつけながら、男は戦利品の検分に向かうファミル>>180を見送る]
おい、あの賭け、陛下が開ける、に賭けてこい。
[近くを通った部下を捕まえて、金庫開封の賭けへの指示を出す。
ベット先にファミルの項目が発生せず受理されない可能性もあるが、ここまで開けられずにいるならファミルしか開けられまい、という思考があっての行動だった*]
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