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ゾフィがそう思ってくれるのは嬉しいよ。
でも、ゾフィにはそのままでいて欲しいな、俺は。
[同じだったらこんなにも寂しい思いはしなかっただろう。
ゾフィヤならば同じ属性でも前向きに考えるだろうけれど、やはり同じ境遇にはしたくない思いもあった。
そうして欲しい、そうさせてはいけない。
相反する想いが双子の共感力を鈍らせたか、ゾフィヤが抱く願いを叶えに行こうとするだろうことに気付けず。
「ゾフィが居なくなった!」と大騒ぎしたのもその頃だ]
[居なくなったことに気付いて街中を探し回り、どこにも居ないことに嘆いて。
「俺のせいだ」と泣いたのを、半泣きになりながらも帰還したゾフィヤは両親から聞いたことだろう。
両親にこっぴどく叱られた後のゾフィヤをぎゅっと抱き締めて、ヴェルナーは声をくぐもらせながら言った]
バカゾフィ…!
なんで、1人で勝手に行くんだよ!
お前が、いなくなるなんて……、
[怖かった、と囁くような声が零れ落ちる]
もう、こんなこと、しないでくれ。
行くなら、一緒に ────………。
[一緒に旅に出ると約束したその時に行こう、と。
新たな約束を口にした*]
― 『神魔の領域』・外周の森→ ―
[いつしか近くにひらめく蝶>>1:125が居た。
つかず離れずついてくるそれが、ただの蝶でないことは流石に気付く]
魔の類か。
[どこかで蝶を介してこちらを窺っているのだろうと。
そう推測した上で蝶は放置した。
こちらに害をなさないのであれば、相手にする必要はない]
[他にもこの森にいるだろうことは薄々感じていた。
『神魔』が残した言葉からもそれが窺える]
最低1人……いや、もっといるかもしれないな。
[勘めいたその感覚は戦場で培われたもの。
静かな森なのに戦場に似た感覚がそこにはあった]
[不意に歩む先を見る。
木々の重なりが少なくなってきたように思う。
このまま進めば、恐らく森を突破出来るだろう]
……フルフェイス。
[キーワードを口にすると、身に纏うオートメイルがいくらか組み変わり、鎧兜のように頭部をすっぽりと覆い隠した。
ヴェルナーのオートメイルは天命石を触媒として様々な形へと変化する。
腕には武器が、足や背にはスラスターが仕込まれ、その全てが天命石の力によって制御されていた。
だが高性能である反面、メンテナンス難度や維持費用が高くつく]
[オートメイルを介しての視界はやや狭い。
それをカバーする機能は未だ開発途中だ。
故に集音装置で可聴範囲を広げて感知する方法を取っている]
……水の音?
[その機能で得たのは、森が途切れた先から聞こえる音。
大量の水が落ちる音が前方から聞こえてきた。
警戒するように構えながら進む先で視界が開ける。
目にしたのは、断崖絶壁を落ちる水、巨大な瀑布 ─── 滝だった*]
/*
これさぁ。
翼見れば一目で分かるんだよなぁwww
どーすっかなーw
お互いを認識しないままのバトルが難しいぞw
/*
あと細かいこと言うと、「相まみえよ」だと『会え』って言ってるだけなのでは、というのがw
ログではぼかしたけど、戦えの意味で良いんだろうかなぁ。良いんだろうなぁ。
― 断崖・滝エリア ―
[滝の音に紛れる、離れた位置から微かな音を拾う。
隠れるでもなく佇んだまま視線を向ければ、1人の女性が森の中から現れた>>90。
女性の視線は滝へと向いていて、こちらにはまだ気付いていないよう]
………お前は、漆黒の花を持つ者か?
[声は低く、フルフェイスマスクを被っているにも関わらずはっきりと音として響いた。
「想い遂げたくば同じ花を携えし者と相まみえよ」
その言葉を確認するもの。
ヴェルナーの左胸には、オートメイルよりも濃い色をした煌めく花が留めてある*]
― 滝のほとり ―
[かけた声に返るのは、驚くような表情と、確認するような声>>134。
それもすぐに面倒そうなものへと変化した]
へぇ、俺も有名になったもんだな。
[知っている、と素性を当てて見せる相手>>135にそう返しつつ、示された花を目で追う。
花が抱く2種の煌めきは、確かにヴェルナーが持つものと同じだった]
[目的を問う言葉には、フルフェイスマスクの奥で瞳を細める]
分かっているなら答える必要はないだろう。
[詳細を教える義理はない、と言わんばかりに言葉を切った。
だが、「ろくでもない」>>144を言う言葉には眉根を寄せる]
知ったような口を。
ならお前が抱くのはまともな願いだとでもいうのか。
[浮上する相手に合わせ首を動かし見上げる体勢となる。
覚えのある翼の色。
同族かという思いと、古い記憶が揺さぶられるのは、刹那]
俺に武器を向けるということがどういうことか、教えてやろう。
[相手の持つ弓に弦が張られていくのを見ての臨戦態勢。
両腕がカシャカシャと音を立てた]
(アタック:ショット)
(アタック:スラッシュ)
[思考だけでキーワードを紡ぎ、両腕に仕込む武器を使用可能状態へと引き上げる。
見た目こそ変わらないが、意思一つで直ぐに顕現出来る態勢となり、左腕を相手に向けて持ち上げた。
その姿は、指を銃に見立てて構えるもの]
──── fire
[声と共に銃声が上がり、指先から発射された銃弾が相手目掛けて空気を切り裂いた**]
[双子を引き裂いた運命のあの日から、ずっと封印していた想いがある。
それは家族を探すこと。
故郷が滅んだことは聞いていて、生き残りを探すのは絶望的だろうとも言われた。
自由に動けなかった5年間で、人伝に家族を探してもらったことはあったものの、何も手掛かりが得られず諦めたのだ。
その中で唯一確信があったのは、片割れの生存。
なに、という根拠があるわけではない。
漠然とした感覚的なものだ。
そう信じたいという想いも多分にあったことだろう。
動けるようになった時に、いつか逢えればいいと、そう思っていた]
(まさかとは思う、が)
[黒髪で灰色の翼を持つ者。
顔立ちも面影があるようにも見える。
いくつもの符合はあれど、確信には至らず。
けれど願いを譲る気もなかったため、攻撃の手を緩める心算はなかった]
(もし、そうならば)
(”この地”で巡り逢ったというのも運命なのだろうか)
[ここは、いつか一緒に行こうと約束した場所だ**]
[宙で羽ばたく相手の姿が一瞬消えた>>*17]
(これは、)
[風を得て速度を上げたか、それとも。
また一つ符合が現れる。
フルフェイスマスクの奥で瞳を丸くしながら、羽ばたきの聞こえる音を拾い己の右へと意識を向けるが、相手の装填はとうに済んでいた]
ちっ!
[放たれる矢の速度が通常よりも早い。
右手に仕込んだブレードを顕現させるには間に合わず、鎧の強度を以て矢を受けることになった。
掲げた右腕に一度矢が突き刺さり、衝撃を与えた後、矢は地面へと落ちていく]
追い風……いや、加速、か?
[だとすれば、やはり彼女は。
過る思考を振り払い、居場所を変える相手へと意識を戻す。
相手が向かうのは滝より溢れた水が流れる場所。
どうやら足場の悪いエリアへと誘導したいようだ]
─── ふん、あんな場所、悪路でも何でもない。
(スラスターオン)
[ブォン、と足の裏からエネルギーが放出され、円形に砂埃を巻き上げる。
地面より僅かに浮いた身体は、足裏を後方へと向けることで滑るように地面を翔けた]
はっ!
[水際まで来た時、膝の屈伸も合わせ跳ね上がり、身体を宙へと持ち上げる。
その頂点でまた左手の指を相手へと向け、身体の正中線を狙い5発の連射を放った*]
/*
>>*27「足裏を後方へと向けること」
ここは片足を後方に向けることで、だったなー。
背中のスラスターで推進力得る形にしても良かったんだけど。
背中はこう、翼を開くタイミングをだな(
何っ。
[放った銃弾が水色の羽根にぶつかるや否や、弾かれるでもなく停止して水面へと落ちていく>>*38。
減速ではない、突然の停止。
風では作用し得ぬ現象だ]
(やはり同じ属性っ……)
[跳躍の頂点から岩場に身体を落下させつつ、相手の能力に苦虫を噛み締めたような表情をした。
フルフェイスマスクの下では一時、困惑の色が乗る]
[足場となる岩場に降り立ち、スラスターの威力を抑える。
スラスターは跳躍力や移動速度の上昇には使いやすいが、浮遊し続けることにはあまり向いていない。
再び推進力を得るためには反力を得るために地面なり壁なりを利用する必要があった]
そっちこそ、弾丸を止めるなんてやるじゃないか。
[身体のことを言われると>>*41、ほんの少し笑う色を乗せて声を返す。
結局、相手に届いたのはただの1発のみ、それも翼を掠めただけで痛手を与えることは出来なかった。
相手の力量を見誤っていたことを認める]
そういうことを出来ることを誇るべきだな。
[誰にでも出来ないことは、それだけで自分の宝だ。
一射放っただけにも拘らず、次々と足元を狙ってくる矢を、足場を飛び移ることで避けんとした。
その横で、水に落ちた矢が大きな水飛沫を上げる]
っ!
[水に紛れ飛来した一矢がヴェルナーの胴を捉えた。
四肢と異なり、鎧の下の頭と胴は生身。
突き刺さりはしないにしても、衝撃は腕に受けたものよりも強く感じられた]
かはっ……近づかなければ。
埒が明かない。
[射撃も出来る身だが、主戦力は近接戦だ。
矢を受けた腹部を抑えながら、機会を窺うように相手を見上げた*]
[動揺が見える声>>*54。
マスクの奥で、くっ、と喉奥だけで笑った]
相手の力量を認めちゃいけないなんてルールはない。
[詭弁めいたことを言い、腹部に残る衝撃に耐えながら膝を屈伸させる。
撹乱するように飛び回り始める相手>>*56。
それをマスクの奥で瞳を細めて見やった]
(意表を突けば、あるいは)
[隠し玉はまだある。
恐らくは、相手にしか通用しないものだろうけれど。
スラスターを噴射させ、屈伸からの伸びも合わせて宙へと飛び上がる。
次いで起動させるのは背に仕込んだ、前方へと推進力を生むためのスラスター。
足裏のものよりも大きなそれは、瞬間的な加速を生み出す]
行くぞ!
[声と共に爆発的な加速を生んだヴェルナーの身体は、飛び回る相手へと肉薄せんとする。
処々のバーニアは起動させていないため、その動きは直線的だったことだろう。
横に逃れるならば容易にヴェルナーの進む軌道から外れることが出来るもの]
[だがそこに、ヴェルナーは一手加えた]
フル・リリース……!
[発したキーワードは全身を覆う鎧を取り去るもの。
顔を覆っていたフルフェイスマスクも、胴を覆っていた鎧も全て四肢のオートメイルへと収納された]
[ばさり]
[背に灰色の翼が現れる]
[翼を動かし、飛び回る相手を追う。
全身で相手の懐へ飛び込もうとする姿は、奇しくも離れ離れになった”あの時”の体勢に似ていた。
両腕を前方へと突き出すような姿。
あの日、飛来した刃によりヴェルナーの両腕は失われたのだ]
[身体ごとぶつかるような動きで狙うのは、相手の身体を宙から地面へと引き摺り下ろすこと* 11(20x1)]
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