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四人。
……否。二組と数えるべきものか。
[宙に映る人影を数えて、城主は片手を前に伸ばした。
見えない球が乗っているかのように、もう片方の手で空間を撫でる。
どこからか赤い月の光が差し込んで城主を染めた。
ざわりと森が蠢く。]
来たか。
[世界を訪れたものたちは、いまやみな城館の中にいるようだ。
城主は満足げに頷く。]
では、彼らをもてなすとしよう。
[城主の意思を受けて、影たちが再び動き出す。
彼らはきっと喜んでくれることだろう。
永いまどろみからようやく覚めつつある城主は、ひとつ大きな伸びをした。*]
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