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― 天上宮・門付近 ―
[出立する一団を見送る位置に、霊亀眷属の従者たるノトカーの姿もあった。
親と子ほども年の差のある主に付き添う姿は、保護者めいて見られることもあったのだけれど。
出立前に浴びせる小言は年々少なくなり、今では「行ってくる」と短く言い駆け出す背中を見守るばかりだ。
此度は彼が戦友と呼ぶ神将の姿が見えたこともあり、背中が遠ざかる速度は一段と速い]
もう子供ではない、か……。
[家の事情があるとはいえ、異例の早さでの当主就任は、それを裏打ちする実力あってのことだ。
一方、守護者の任を解かれた従者が、依代という形で霊亀神の助力を受けることはもう叶わない。
それでも、天界の護りに手が必要とあらば、それに否やを唱えることはないのだが]
おや、あの方は……。
[今後のことを思いつつ、ふと一団から視線を外せば、先の大祭で言葉交わした記憶のある女性が視界に映る>>+12。
今は玄武神の妃となったかの御方も、どうやら見送りに来ているようで]
久しくしております、孔雀様。
いえ、今は玄武神妃さまとお呼びするべきでしょうか。
[出立の後となるだろうか、視線が交わることあれば、近付き一礼する]
大祭の折の縁より、玄武様にはお世話になっております。
我が主も、そちらの神将殿と親しくして頂いているようで。
[主従共に良くしてもらっていることを改めて感じつつ、口にした*]
― 天上宮・門付近 ―
[出立する一団向け、祈るように瞳伏せていたかの御方>>+15は、しばらくしてこちらへ視線を向けた。
そちらからも歩み寄る神妃に一礼し]
はい。
守護者の任を正式に譲り渡し、しばらくは慌ただしくしていたものの、今はようやく落ち着いたところでして。
[肩書きを言い直す姿に僅かに笑みを零す]
そうですね……依り代という大役を降り、霊亀様を内に感じることがなくなったという意味では、「変わり」はあったのかもしれません。
[借り物と重々承知はしていたものの、大いなる力を失ったという変化は、護りを担う者として無視できるものではなかったから]
そう思って頂けたなら幸い。
我が主も、伝えれば喜ぶことでしょう。
[助力>>+16に関しては、自分一人への礼ではないこともあり、謙遜せず受け止める。
それに続けて、居住まい正し伝えられたのは>>+17]
ああ――そうでした、あの御方は、孔雀様付きの護衛でありましたね。
[謝礼の指す人物に思い当たり、瞬いて]
いえ、それに関しては、こちらこそ――
特に当主などは、多くの助けと教えを頂いたようで。
[同じ金行を扱う先達ということもあり、戦場を共にしたことは多くの糧にもなったのだと。
初陣の報告をする当主の口振りから伝わってきたことを思い出し、神妃以上に深く頭を下げる]
[そこに投げ掛けられたのは、思いも寄らぬ申し出>>+18]
はっ。
いえ、そんなお気遣いなどは――
[むしろこちらから礼をすべきところではないか、とは思うが。
とはいえ当主の働きに対する礼を、自分が辞するものでもないだろうと思い直し]
そうですね。
食べ盛りなので、食べる物ならなんでも――といったところですが。
まあ、菓子などがいいのではないかと。
[単純に喜びそうなものとしてそこに行き着く辺り、当主の精神年齢が窺われてしまうだろうか]
土地柄、領内での食事は質素になりがちなものですから。
[一応はそう付け加えるのだった**]
はっ。私――ですか?
ええ、その……それを口に出来る貴重な機会があるなら、遠慮なく頂きますとも。
[常は贅沢品との意識もあり滅多に口にすることはないが、嫌いであろうはずもない。
無論、贈られるものが何であれ、有難く受け取るに決まってはいるのだが*]
― 天上宮・門付近 ―
[応龍神と視線が交わった>>+33所で黙礼を交わす。
ローズマリーに気付いた様子の蒼龍神は、その間に近くの地面へと降り立っていた>>+32]
はっ、これは蒼龍様。
ご挨拶が遅れまして。
[声を掛けられれば深々と一礼を向ける。
茶会の誘いを受ければやや恐縮したように]
私のような者には勿体ないお誘いですが。
ええ、同席をお許し頂けるなら、是非に。
[守護者としての立場を得ていたかつてと違い、今は単なる従者の身。
そのような場に招かれてよいものかとは思うが、辞することはなく]
いえ……この地にて手に入る品には詳しくないものですから。
お任せいたします。
[茶請けに関してはそう答えた*]
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