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― 回想2:出立前 ―
……にしても、どーこ行ったんだあいつ、
うろちょろしたらいくら目立つ髪でも分からん。
[弓を得手とする彼女は獲物を射んとすれば高所を取る。
近接武器を操ることが増えたエドルファスと
鎮圧軍との接触で出会うことがなかったのはまだ分かるが、
砦内で探しても見つからぬとはどういうわけか、と渋い顔。]
避けられてんのかな……
[まさかな、と。
何も言えず消えた上手紙すら書きはしなかったけれども、
それは事情は違えどディーンらへも同じことで、
別にだからといってどうというわけでもない。
6年前に別れたきりの、同い年の知己を探して翠色の瞳を人波に彷徨わせる。]
[ディークやカークらを交えての友誼は8年になるが、
サシャ・カリュオン個人とは幼少の頃から関わりはあった。
森の民と平原の民、立場は違えども、
獲物の取り扱い等、特に自然に関するルールは似通うところも多く、過干渉にはならず不干渉でもない距離感で交流を持ち共存していたからだ。]
[サシャが病によって五感の一部を奪われた後も、
子供ならではのコミュニケーション力で自然に意思疎通手段を編み出し、取り立てて関係は変わらなかった。
尤も、耳が聞こえぬことを奇異に思うことがなかったゆえか、多感な時期に閉じこもりがちになったサシャを無理に引っ張り出そうとして泣かせそうになったり、ディークらと行う男の子遊びを覚えてからは若干距離遠くなったりはしたものだが、それから然程経たぬうちに「クマ」事件が起きて、昔のように言葉を交わすようになったのだから誤差といって良いだろう。
エドルファス自身は「仲間が増えた」感覚で彼らとの交友関係を温めていた。
6年前に、彼らの居る土地を遠く離れるまでの話だ。]
―――まじめな話なのだけれどね。
―――おとなたちが、「ラモーラルが王国に下ってから、住みにくくなった」って言うんだ。
―――森の方……サシャのところは、どう?
―――こどもだから分からなくていいって、言うんだけど、
―――本当にそうなのかな?
―――変化って、なんだろう。
―――変えられたとか、変わってゆくとか、……あとは……
―――サシャはどう思う?
[サシャの両親を病魔が襲うよりも前、奇しくも、こんな会話があった。
未来を憂う同族の想いを当時は正しく理解していたわけではなく、
己に落とし込んで考えることが出来ていたわけではないが。
当時は単なる子供同士の不安の吐露に終わったそれは、
経験を重ね年も重ねた今ならば、問いの形も変わるだろう。
今ならば、どういう答えが返るだろう。
………聞かずとも、この場に居ること、そのものが答えの一つなのだろうが。]
[漸くと赤髪を見つけたのは点呼が始まる間際だった。
もしかすると、探す目線の高さが違ったのか、と苦笑する。
それほどに小さく見え、時の流れを痛感した。
我彼の間には距離もあり、傍で話す時間は取れはしないだろう。
初めての戦で高揚している血気盛んな男らの隊列を押しのければ
どんなことになるか目に見えている、冗談ではない。
と、せめて気づける位置まで移動して、口を動かす。]
サシャ!!!
[サシャが気づいたなら、片手を挙げてみせて。
久しぶり、とか、その辺りはもう、省く。]
武運を。
―――持ってけ!
[挙げた手を何度か動かし、投げるぞ、というのを素振りで伝え、
チャールズに渡したもの>>204と同じ薬缶を彼女目掛けて投げた。コントロールはお手のものだ、薬缶は放物線を描いて飛んでゆく。
平原や森で採れた自然の産物はそこに住まう人々との大事な繋がりであり、だからお守りにしていたのだと、察するか、チャールズに聞くか、…特に知らずとも良いけれど。
丁度眼前の隊列が動き出し視界が紛れてしまい、無事に届いたかまでは確認出来なかったが、大丈夫だろうと背を向けた。
此方は此方、仲間は仲間で、
それぞれに戦線に加わり、後は武運を祈るのみである。**]
/*
出会っている時間はないのでこんな形だが
これで全員とエンカウントは出来ましたか、ぜえはあ。
後は朝方頃にオクタヴィアスが何かちら見せしてくれていた記憶があるのでそれを確認しつつ、何か出来るかどうか考えよう…。
あっ兄さんのお返事!!
ははっ、
変な薬でマーティンさんを巨大化させるってこと?
そりゃいい案だ。
[今よりも更にずっと大きなクマが
肩に腕に頭に兵を担いで、闊歩する様を思い浮かべた。
なんてことだ、最強だ。]
…でも、なんだ、兄さんも考え中か。
てっきり、大体決まっていて試験でもされたのかと思った。
橋を造る、造らずとも架ければいいんだろうけど……
[可能なんだろうか、と、
ふと真面目な顔に戻り、砦を睨んだ。**]
こちらこそ。
[チャールズに丸投げのような口振りの中には、
副将同士の確かな信頼が伺えた。>>0:340
前を預かるマーティン、殿を護るチャールズ、解放軍の双璧だ。
一任すれば間違いがなかろうとは、疑う余地もない。]
出立前に話が出来てよかった。
ああ……サシャの弓は、森の民の中でも飛びぬけていたから、きっともう右に出る者も居ないんだろうな。
それに、目もいい。
[数年ぶりに耳に届くようになったサシャの腕前への評価は、
エドルファスが知る頃よりもずっと磨きがかけられている。
熊殺しの号を持つ幼馴染はクマことマーティンとも奇縁があるだけに、この状況がなんとも可笑しいが]
こっちもまだ会えていないんですよ。
何処に行ったんだろうな、本当。
[マーティンも彼女を探しているらしいと知れば、
出立前に挨拶しておきたいという言葉に同意の意味で首肯した。>>0:348]
ああ、はい。
…長く引き止めてしまって。
まだまだしなきゃならない事は山とあるから、休息とも行ってられないけど。
寝ずの移動からの参戦だけど、州都でたっぷり寝てきたし。
―――…大丈夫ですよ、若いから。
[などと胸張り口端を上げて嘯いてみせるが。
すぐに破顔して、片手上げる。]
なんて。
気遣いありがとう、休める時に休んでおく心算。
[細やかに気配りをしてくれる人だ。
これも昔から変わらず、戦渦にあって心和む心地になる。
マーティンの姿が見えなくなった後に、エドルファスもその場を後にしたのだった。
次に彼の姿を見るのは少し先、南下行軍が集合を開始してからとなった*]
/*
回収は終えたろうか…
あとはディー兄との話だけど、
現在軸に織り込む方向がスマートかな。
まだわかめもぐもぐ中ゆえ、
ロールが夜間に食い込むことは許されたい…。
/*
実はまだわかめに巻かれてるんですけどね
wwww読み終わった横から増えてゆくwww
把握困難!!!
ところでツェーザルは大丈夫かな。
体調崩されていたとのこと、お大事になさってください。
ログ読みだけでもきっと大変だよね、今を生きるにしてもある程度読んで把握しないと辛いことを思うと……
無理なくね。
[軽歩兵隊はマーティンの元へ。堅実かつ効果的な判断だ。
騎馬弓兵隊の指揮を預けられたのには僅かに瞠目し、
次いで、馬上の同胞の表情をぐるりと見回した。>>230]
―――心得ました。
[自身もまた、得手とする剣の他、背に弓を携えている。
州都では弓の扱いは修練場での一人稽古に留まっており、
心研いで獲物を狙う狩猟の場からは長らく離れていたが。
生活から切っても切り離せぬ日常武器は、吸い付くように手に馴染む。
騎兵に使える数少ない馬を平原の民へとしたディーンの采配に感謝する。
馬も弓も風も平野も、我が一族から切り離すことの出来ぬもの。
残りのヴィダンの民の多くは歩兵弓隊に組み入れられ、
ディーンの指示の元、別働隊として動くらしい。
振り返り強く頷くと、「次」を考え始め――――]
[盟主の行動に、刹那、思考も吹き飛ぶ。]
…て、あなたが直接!?
偵察など、他の者に任せればいいのに!
ちょっ、ディー兄、 盟主殿!!!!
[少数の騎兵を伴い駆け始めるディーンの背に
思わず大きな声を投げかけてしまった。]
……ああ、 でも、
そうか。
[15年前の変事。
ラモーラルの歴史を州都で学び、漸く認識したのだ。
幼い頃には理解し得なかった、国政の傷跡。
誇りと等しく傷を持つ者たちが中枢を担う、今。
彼は彼で、逢わねばならぬ者が居るのだ。**]
/*
ディーン発「いつか皆で狩りに行こう」は
全員に対しての秀逸な死亡フラグであると認識している。
叶わないんだよね、分かってる。
wwwこれは死にたいね……
――― 応。
[進軍の合図と共にマーティンが動き出せば、
エドルファスも後方に目で合図を送り馬を駆る。
ディーンが30余りの騎兵を伴って隊列を離れたゆえ、
周辺域の偵察と警戒を引き継ぐ形で請け負って、怠らず進軍の補佐に当たる。]
さて、
[200少々の騎馬に、30を引き、
各将に与えられた騎馬を引いて170ほど。
警戒を続ける中で目算し、概ね間違いはないようだ。]
……どうするか。
[直接武器を触れ合わせる近接武器と違い、
弓の飛距離と機動を生かすにしろ、その立ち回りは。
幸い、サクソー川に架かる橋近辺の地形に難はない。
つい先日、州都から砦に向かう道中にも通った経路だ。
マーチェス平原は緩やかな平野だが、騎兵、特に弓騎兵は地形に弱い。
武芸は嗜むが戦術戦略には明るくないがゆえに、運用を「これ」と定めかね、まずは戦況を睨む]
[砦より行軍を開始するよりも前に、エドルファスは備蓄倉庫に出向き、折よくテレピン油が倉庫から運び出されようとしている所に居合わせた。
用途はと聞けば、チャールズが使用するという。>>0:289
かなりの量が用意はされているとは言うが、彼ならばその量も周到に計算していることだろうと、話を回して貰った。
大量には必要ないのだが、可能ならば作戦に影響を出さぬ程度、分けて貰えないだろうかと。
交渉の中で、それがカークから送られた荷の中身であると知れば「流石」と口笛を内心で吹きながら。
渡河……というより橋の扱い自体も、
進攻の課題であるとディーンとの議論で認識した。
例の提言はいずれにせよ独断で行える策ではないが、可能性は考えて備えておくことにしたのだった。
マーティンをはじめ各将にも、経緯は伝えてある。]
[ディーンが「偵察」に向かった先に絶えず耳を欹ててはいたが、
無事に彼が本隊に合流したことに安堵の吐息を漏らす。
逸らぬ速度で進軍を続け、開戦の号が轟けば、
歩兵隊の接敵を確認し一拍の呼吸を見て
弓兵、騎馬弓兵共に斉射。]
弓騎兵隊出る!
…敵を選びすぎて接近されるなよ。
いきなり深くも狙えまい、狩りと同じだ。
欲をかかず戦線前方から確実に狙う。
[現状の役割は斥候と前哨と心得、弓番え駆ける。**]
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