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― →霧の海/『八幡』 ―
んじゃあ、後任せた!
[なんて、軽い言葉で後を頼んで『八幡』へ。
それでも伝わってしまうのがシュタイフェ流というか、ユウレン流というか。
ともあれ、集合場所として指定された『八幡』へと移動して]
こんな時でも変わんないなあ。
[真っ先にガートルードの所へと向かうクレステッドに、つい、こんな呟きが漏れていた]
うん、こーゆー事には、多分、俺が一番強いからね。
[自分の所にやって来たクレステッドの、お前もか、と言う言葉に>>3一つ頷く。
つつかれた仔龍はきゅー、と鳴いて、翅をぱたぱたさせた。
挨拶の後もどこかそわりとした様子から、落ち着きを失しているのは見て取れる]
ま、現状考えればね……それに、大人数でわーっと行ってどうにか、って手合いでもない気がするし。
[何故そう思うのか、と問われても、そこは半妖としての本能的な察知だから説明はできず。
何となく、と返すに止めておいた]
― →幽霊船 ―
[カナンの号令>>0:72を受けて出発し、件の幽霊船へと近づくにつれて、肩の上の瑠璃の仔龍は落ち着きを失していく。
右手首の腕輪に宿る、異郷の地の守護神の力も何かに反応しているような気がした]
(なんか、結構、強いのがいる……?)
[それが何、とまでは特定できないが、かなり強い力が行く先にあるのは感じられる。
やがて小船は幽霊船へと接舷し、乗り移る事となるのだが]
その気になれば一気に登れるから。
海からのなんか警戒かねて、俺、殿で行くよ。
[クレステッドが先行する、というのに合わせて、こう告げる。
意識は主に海面へと向いていたから、上での出来事に気づく由はなく]
え、なに?
今の、ヤクモだよね?
[響いた声>>0:71に、とっさ、上を振り仰ぐ。
それでも上る順番は違えず、他の面々が上に抜けると息を整え]
い、よっと!
[ロープには手をかけず、小船の底を蹴って跳躍する。
くるり、と一回転したその身は白狼へと転じていた]
リォウリー、ちゃんと捕まってろ!
[しがみ付いている瑠璃の仔龍に呼びかけつつ、幽霊船の船体を足掛かりに強引に駆け上がる。
上に着いた頃には、既にディークは甲板に下ろされ横たえられていた]
一体、何が……。
[起きてんの、と。言おうとするより先、青の鬼火が集約する。>>10
一瞬見えた形に、今は金に転じている瞳が瞬いた]
今の……狐?
[呟く声に重ねて、瑠璃の仔龍がきゅー、とか細くなく。
そうだとしたら、と、過った思いは、直後に当事者から肯定される事となった]
……なんで、こんなとこでお狐の眷属に出くわすかなぁ。
[ぽろ、と漏れたのはこんな呟き。>>14
だって、結構面倒じゃないこいつら、との思いが声に滲んだのは許されろ。
なんて思いながら、冥狐の要求を聞いて]
どう考えても、選択の余地ないよね、それ。
[高位妖の常套手段だよなぁぁ、なんて。
慣れているが故の諦観もあるから、あっさりとこう口にした]
んでもまあ、利害が一致してるなら、こっちハメはしないでしょ。
……そこは、妖としての筋通してくれるんでしょ、冥狐のおにーさん?
[言霊にも通ずるものであれば、容易く約を翻しはすまい。
そう、思うから一応こんな問いは投げかける。
最終的な場の決定権はカナンにあるからそれ以上は言わないが、ほんと、俺来てよかったかも、なんて。
そんな思いはきっちり過っていた。
……主に、対妖・超常的な意味合いで。**]
― 幽霊船 ―
そういう褒められ方、嬉しくなーい。
[にっこり笑う冥狐にさっくりと返して尻尾を振る。
瑠璃の仔龍は後ろに隠れたクレステッド>>30にだいじょーぶ? と言いたげな視線を向けていたが、東海龍王の名>>23に、くるりと冥狐を振り返った]
まあ、あそこと事を構えたいのなんて、ふつーにいないよね。
……そこは、信用しとく。
[仮にも四海を統べる存在、力は強い。
こっちだって、吹っかけられなきゃ事を構える気になんてなかった、そんな相手だ。
智に長ける妖狐の眷属が無闇とそこに仕掛けるとはとても思えなかった]
ま、なんにしても、やらなきゃ動けないのは確かだしねー。
[それと分かっているから、カナンの諾>>28に異を唱える必要はない。
故に、零すのは肯定の言葉]
……うん。
むしろ、相応力ある少数の方が、こういう時には対処しやすいんだよ。
いろんな意味で、集中できるから。
[クレステッドの言葉>>31にこく、と一つ頷く。
相手が力ある存在だからこそ、少数の精鋭を持って当たるべし、とは。
過去体験から身に沁みたものだったりするがそれはそれとして]
……あ、そこは俺も知りたい。
夢幻竜って、なにさ。
[少なくともユウレンでは聞いた覚えないな、と思いつつ。
投げられた問いの答えを待つ。*]
― 幽霊船 ―
[投げかけた問いの答え>>36は、黙って聞く。
冥界と夢の領域、そこを司るもの]
……つくづく。
[この開拓って、竜に振り回されるよなあ、なんてちょっと思ったのは已む無しとしておきたい]
うん確かに俺らはあっちには縁遠いからね。
……でも、そこが交差しすぎるのが良くないのは、わかる。
[妖白狼は、現世で生きる意志によって生じた妖。
その血を継ぐ白狼児もまた、現世に根を張り息づく側の存在だ。
とはいえ、妖の領域は様々な世界を交差しているもの。
それ故に、正しい境界が損なわれる事の意味はわかる。わかるからこそ]
面倒な事になる前に、カタつけないとなんない、って事ね。
[そこに至るのは、わりと早かった。*]
― 幽霊船 ―
……まあ、確かにわかんないとこに飛び込むのは問題ありだよね。
[にぃならやるだろうけど、というのは声にはしなかったし、態度に滲むそれに気づく妹分はシュタイフェに残っている。
故に、その思考は誰かに気取られる事もなく。
空間が開かれ、垣間見えた向こう側の様子に、今は金色の瞳を僅かに細めた]
うーわー。
思いっきり、俺と相性悪いのがいる。
[夢魔や悪夢の話には、ぼやくような声が上がった。
正直な所、そういう掴み所のないものは、余り得意とは言えない。
ちょっと考えて動かないとなあ、なんて思った矢先、その姿が目に入った]
……え?
[霧の中に見えた姿に、だらんとしていた耳がぴん、と立つ。
それは丁度、カナンがこちらを見やる>>53のとほぼ同時か]
……キリク、様?
え、なんで、ここにっ……。
[上がる声は、ぽかんとしたもの。
自国の王であり、信と忠とを寄せる相手、見間違えるはずなどなく。
その後は思いっきりぽかん、としていて、肝心の卵の話はするっと抜けていた。
代わりに、背中に捕まった仔龍が神妙な面持ちで聞いていたが]
……ん、そう、だね。
どうなってんのかわかんないけど、とにかく、行かないと。
[ぽかん、としていた白狼児が我に返ったのは、行こう、というカナンの声>>75が届いてから]
……なんで、あの方がここにいるかはわかんないけど。
ほっとくのは、絶対できないから。
[はきと宣した後、くるん、と回って人型に転じ。
碧に戻った瞳を、霧の奥へと向けた。*]
[揺らめく狐火に導かれるようにしてたどり着いた場所。
共に向かったはずの面々の姿はなく、唯一、肩に陣取る仔龍の存在だけが変わらない]
……ってか、なんていうか。
ぞわっとするなぁ……。
[先にも思ったが、基本的に自分はこの場所と相性が悪いらしい。
早目に遣る事やんないとなあ、と思いつつ、周囲を見回して]
とりあえず、卵探しと、あと、陛下捜し。
……なんか、違和感あったけど、そこも含めて、ちゃんと確かめないと。
[そう、思って歩き出す、ものの。
なんだか、会っちゃいけないような、そんな本能的な危機感も、同時に感じ取っていた。*]
[霧の中をゆっくりと歩いて行く。
肩の仔龍は忙しなく周囲を見回し、時折、ぱたりと尾を振っていたが]
……ん。
[不意に上がった短いきゅ、という声に、白狼児は足を止める]
そういや、なんかいる、って言ってたっけ。
[移動前の冥狐の説明を思い出して呟く。
ちなみに、うっかりすっ飛んだ後半部分は、歩いている間に仔龍から聞いていた]
まあ、邪魔される訳にはいかない、し……。
[呼吸整え、右手に意識を凝らす。
紅い光がふわりと舞い散り、金色の爪が具象して]
っせい!
[横薙ぎに振るわれた一閃は、霧の中から滲み出たもの──極彩色のヤスデを捉え、吹っ飛ばす]
………………。
[さすがにちょっと。
今のはキツイ。
なんて思って動きが止まったら、仔龍がきゅー! と甲高く鳴いた]
ぅおっとおっ!?
[その声と近づく気配に何事か、と振り返れば、今吹っ飛ばしたはずのヤスデが再びこちらに向けて近づいてくるのが目に入った]
……叫!(吼えろ!)
[とっさに焔を引き出す言霊を紡ぐ。
生じた火炎は跳びかかって来たヤスデを捉え、その姿は霧の内に焼け落ちた]
……なんつーか。
ここって、物凄く、気疲れる……。
[気配が消えたのを感じて、は、と一つ息を吐く。
同意するように、仔龍がきゅー、と鳴いた。**]
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