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── 二人と ──
ああ、すまない。
実はぼくも彼の店に行こうとしていたところなんだ。
[だから、望む情報は持たない
尋ねられた内容>>235に肩を竦める。
美味しいパンがあるといいね、と付け加え。
いや、味“は”いつでも一流だったと心中訂正する
奇人の店主の姿を脳裏に描いた。
そんなことを考えていたから
行商人といっても商品を持ってきたわけではないと
伝えることをうっかり忘れてしまった。]
そうだね、いくら暖かくてもこの季節はどうしても
ありがとう。助かるよ。
[シモンの善意>>236に短い言葉で感謝を述べる。
それから、体調のことに話を移したのなら
大袈裟な返しに思わず笑って。]
ぼくは大丈夫。
兄さんが鼻水を垂らすのなら、
それはどこででも寝るせいでだろうさ。
[おどけた調子で、けれどその内容は否定しなかった
知らない兄の姿を教えてくれた>>223>>224
あの日のやり取りをよく覚えているから。
この村は山の中で、求められるのは学者や詩人より働き手。
けれど皆に勉学ではない、大切なことを教えてもらっている。
パメラに身の上を打ち明けた時もそうだった。]
お手伝い、最後まで頑張るんだよ。またね。
[硝子の小物入れを喜ぶ姿を今でも思い出せる
何が「本当」なのかは自分自身の心で決まるのだろう。
今ならそう思うことが出来た。
無邪気な友達>>281に手を振り返しつつ
二人と別れ、歩いてゆく。]*
[パン屋を目指して歩きながら
彼らと出会う前、宿での一件を思い出す。
レジーナさんが受け入れてくれて、とても安心したけれど
優しげで細やかに礼節を重んじるあの男性は
村で過ごす間、彼女と上手くやっていけるだろうか。
本当は、とても優しい人だと思う。
客商売だと知りながら押し掛けて
それでも邪険にせず、料理を教えることを決めてくれた。
普段の態度は、女性一人で宿を切り盛りするからこそ
彼女にだって素直な一面もちゃんと存在する。
アルビンさんもまた、好ましい人だ
仲良くしてくれるといいけれど。
一人になれば、人の少ない村は静かなもの
思考はあちらこちらへと。]
── 友達の兄と ──
[あの時、彼女の前でパメラの兄をへんだと言った
その考えは今でも変わっていない。
兄と同い年なだけある楽天家気質に、思い立ったらすぐ行動する積極性。
良いものであっても、周りに心配させることもあるだろう。
だけどわたしは、その数よりずっとずっと。感謝することのほうが多かった。]
ディーターさん……ありがとう
わたし、もしかしたら……
[兄のことでも、村を飛び出す程思ってくれていて。
それだけじゃなく、わたしにも声を掛けてくれた。
その頃はまだおどおどとしていて
途切れた言葉は首を横に「なんでもないです」と
言いたいことを全て伝えることが出来なかったけれど
「君は自分が信じた道を進めばいい。」
あの時、ずっと誰かにそう言ってほしかったのだと気づいた。]
[引き合いに出された惨劇も
本人を体現するように力強い言葉の前では
彼なら人狼に会っても勝てるような
大切な人たちを守れるような……そんな気になるばかり。]
……ふふ。
ディーターさんは、変わらないね。
[そういえば、あの頃も
泣きそうになりながら、笑ってしまう。
不思議な心地で思い出したものだ。
子供同士のからかいだ、成長した後なら割り切れても
幼い頃はすぐに男の子に泣かされて
そんな時はいつも、目立つ赤色が遠くに見えた。
兄を連れて駆け付ける様は
わたしにとって御伽話の王子様よりかっこよくて。
良くも悪くも真っ直ぐな彼へ
今ではパメラを思って小言を向けることはあるけれど。
敬愛する気持ちは消えてなんていない。]*
── それから、神父様と ──
[……分かっていた。
どれだけ祈ろうと、兄の視力が戻らないことくらい。
それでも通い、時間の許す限りに祈り続けたのは
祈ることで、縋っていたのだろう。
兄の為であり、自分の為だった。
ディーターに言葉を掛けられて
誰かに肯定してほしかったと気づいたように。]
わた……ぼくは
抱え込んだりなんて、しませんよ
[先代と違い、若者然とした印象が強いひと
だけどその指摘は、とても鋭くて。
短くしたばかりの落ち着かなく髪に触れ
視線を落とし、返した言葉
神の御元で神父様に付こうとした嘘は
思い出せば笑えるほど、下手過ぎて。]
………… ごめんなさい。
[その時もすぐ気づき、震える声で謝った。
嘘をついてごめんなさい
心配をかけてごめんなさい、と。
本当は、ディーターのように強くなりたかった
だけどそれは難しいのだと思う。
わたしは、とても弱い。]
辛いのはお兄ちゃんなのに
ぼくまで皆に助けられてばかり
[駄目ですね、って
浮かべた笑顔も下手だった。
優しい言葉には、子供みたいに頷いた
そうして時折、相談に教会を訪れて
自然に振る舞えるように変わっていけたと思う。]
[風に靡く髪は短く、スカートを履かなくなって久しい
宿の女将のように女でも強くなりたくて
意識する振る舞いも、今では自然になっていると思う。
嫁の貰い手はちゃんと見つかるだろうか、と
両親には冗談半分に心配されたりもするけれど。
「わたし」は「ぼく」として
自分が信じた生き方で
周りに助けられながら、此処にいる──]
── パン屋前 ──
あれ…… ?
[──それはオットーと入れ違ったこととは全く関係無い。
ついてないなと頭を振り、小さくため息。
配達だろうか、そう考えて。
店の前で待たせてもらうことにした。
多少時間が掛かっても問題はない
シモンにも会うことが出来たのだし
用事という用事ももう、無いから。]**
── いつかのこと、オットーと ──
[パン屋の家の、綺麗な瞳をした男の子
年上が多い村の子供の中では、彼とは近いほう。
あんな性格になったのはいつからだろう?
それが自然だと受け入れ、記憶に無いけれど
わたしにとっては最初からだったのかもしれない。
責めるのは難しいその悪癖から
昔は顔を赤らめて逃げていたものだ。 ]
君は本当に自分が好きなんだな。
女の子より鏡を見ている方が幸せなんじゃないか?
[腕を組み、ため息をついて見せたのは
兄のことがあってから、ずっと後のこと。
手と共に口も働き者なのがオットーだ
すぐに返された内容に肩を竦めて、言い合いは諦める。]
だけど、羨ましいよ。
……どうしたら君のように自信を持てるのかな。
[そんな本音をぽつり落としてしまったのは
その時店内には二人だけだったから
それに、まあ。決して言いはしないし、
彼が自賛する内容とは少し違うけれど
この村の男性らしく我が道を行く姿は
確かに輝いて感じられていたからなのだろう。]*
── 金糸の旅人と ──
[金髪、男性、そして旅人
違うとは分かっていても耳にした時は息を呑んだ。
あれはそう。彼が来てすぐのことだろう
教会に大怪我をした旅人がいる話は噂として村を回り
心配した両親にいつもより多く届け物を持たされて。]
あなたが、ニコラスさん……?
[会ってみれば想像とは違う人だった
女性と紛うことは無くとも、顔立ちは“綺麗”と呼称するのが合うような。
そして何より若い。だからこそその身に負った傷がより痛々しく見えた。]
[教会の二人程関わることは無かったし
互いの身の上のことだとか、深い話もしなかった。
それでも、自分なりに彼を心配していて。
あの頃は頼れる薬師の青年は村にいなかったから
本を読み博識な印象があるシスターに何か出来ることはないか聞いたり
近くに住み家同士親交があり、自然と関係深いヤコブには
薬草が沢山生えている場所を知らないか聞いてみたり。
彼にも、頼られる大人にももしかしたら迷惑だったのかもしれないけれど。
無事に旅立って行った姿を見送り、安堵と共に寂しさを覚えるくらいには
思い入れる気持ちも、あったんだ。]*
── 現在・パン屋からの帰り道 ──
……なんだか、
[いつもより寒い気がする。
随分と空けてしまった牧場へ、帰路の途中
空を見上げて独り言が落ちた。
パン屋の前で暫く待ち、オットーは帰ってきただろうか。
会えたのなら幾つか言葉を交わしてから、兄の好きなパンを二つ受け取って。
そうでなければ、ほんの少し気落ちしつつ両手は空のまま。
曇り空を目にふと過ぎったのはこの村に伝わる話。
確か百年前には──
首を横に振り、思考を止める。
こんなことを考えていたら兄に笑われてしまうだろう。
人狼なんていない、彼の口癖のような言葉を唇の動きがなぞった。]*
/*
近すぎない相手もいないと不味い
シスター、ヨアヒム、ニコラスがそうなる?
まあ通らなくても鬱鬱して全員を信じることはないように……
── 少し前・パン屋前で ──
毎日あってぼくの姿なんて見飽きているだろうそれに偶然じゃないのはパンを買う為に君を待っていたからだ
[返事は息継ぎなく一気に畳み掛けた
目的の相手と漸くと会えた>>416というのに
じとりとした目を向けることになるとは、全く。
嫌っているわけではないし、この程度で落ち込む彼ではない筈だけれど。
昔ならまだ女らしい格好はしていたけれど、今の自分にもこの態度を変えない揺るぎなさ。
あの時の彼の反応を思い出す>>416
素敵な世界で生きる完璧な彼はいつでも幸せそうだ。
呆れが大半、残りはやはり羨みだろうか。
関わるといつもなんだか悩みがバカらしくなってきて、落ち込む心が打ち払われたことは一度ではない。]
ありがとう、腹ペコで待っている兄さんも喜ぶよ。
[店内へ入れて貰って少し後
兄が好きなダルニツキーを二つ──どうやらお勧めでもあったらしい──受け取って
口許を緩め頭を下げれば、数歩離れたところで
ふと立ち止まり、ドアに手を掛けたまま振り返る。]
ところで……今日はなんだか寒いんだね。
[別れ際に言い残したのはそんな一言。
その時はまだ、何も気づかずに
この店の中が冷えているのだと勘違いしていた。]*
── それから・キルマー家 ──
[レジーナさんに教えてもらったスープ
いつだって美味しいオットーのパン。
いつもより広いテーブルには良い取り合わせが揃っているのに。]
兄さん、今日の天気はおかしいよ。
羊たちもなんだか落ち着かないみたいで……。
[窓の外をしきりに気にして、食は中々進まない。
何も心配はいらないと両親を送り出したのに
いい年をして、不安になっている。
気にしすぎだと笑う兄に、ぎこちなく笑って頷いた。
その楽天家ぶりが、救いになることもある。
きっとそう、彼の言うとおり
明日は二人が帰ってくる大切な日だ。
寒さなんて薪をくべて忘れればいい。]*
/*
もうその一発言だけでレジーナさん好き……ってなる
格好いい大人の女性をRP出来るの凄いなあ
自分女キャラ自体ほぼ初めてだ
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