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しまった、二人を引き離すことを目的にするなら頭じゃなくて肩口目掛けて撃つべきだった。
武器にクロスボウを選んだのは"それほど訓練を必要とせずに使えるから"なんだけれど…武器選択ミスった感がある。
もともと直接戦闘に参加することあんまり考えてなかったんだよねえ…でもバディっていう立場上、絶対最終戦には参加することになるっていうのを失念していた。
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おおう、そう来るとは思ってなかった。
いや盾にされる可能性は考えたけど、肩より上狙えば盾に出来ないだろって思ってた。
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ロードとの出会いを上手いこと文章化できなくて悩むこと3時間。なぜか本編とは関係ない変なネタばかりが思いつく脳の不具合。
ベネ「カレルを盾にするとは卑怯な!」
ギィ「ふはははは」
ベネ「エディのお陰で外れたからもう一本撃つわ(バシュン」
カレル「ふあっ!?」
ベネ「君に当たったらメンゴ☆(ゝω・)vキャピ」
カレル「絶許」
しまっ……!?
[不覚だった。身長から考えて、頭を狙えばカレルを盾には出来ないだろうと推測していたが、奴はそれを上回っていた。
幸いにもエディが対応してくれたお陰で、ボルトがカレルを傷つけることはなかったが。]
我が呼び掛けに応えよ 魔石の力!
彼の者を護る盾となれ!
[駆け出したエディを援護しようと、魔石を取り出し盾の魔法を唱える。
もっとも、自分が使えるのは初歩的なものであり先ほど彼が唱えたようなものとは比ぶべくもない。
それでもせめて、少しでも緩和できればと。]
[唱え終わると同時に短剣を抜き二人の元へ駆け出そうとする刹那。
自分の周囲を魔法の煌めきが舞う。]
――カレル!エディ!
[全力で走り必死に手を伸ばすけれど、時既に遅し。
煌めきに包まれて、目の前は真っ白になった*]
― 過去・3年前 ―
(…………まずったな。)
[クロスター領内、王都からいくらか離れた山道の中程。
自分はいま、地に膝を屈し、手は縄で縛られ、首に冷たい剣を突きつけられている。そう、賊に捕まってしまったのだ。]
(極秘の任務だったとはいえ、無名の護衛を二人しか雇わなかったのは失敗だったな。)
[その
――首と胴体とが離れた状態で。]
(……次は僕の番、ここまでか。)
[もっと大規模な賊であれば捕虜にして身代金を請求するなりやるのだろうが、こいつらは違うらしい。
捕虜は取らず順番に首を斬られていき、最後は僕だ。]
(――はっ、ここまでだと?何を馬鹿な。)
[一瞬でも諦めた自分に腹が立つ。こんなところで諦められるものか。
とにかく、何としてでも生きなければ。]
おい、そこの貴様。
[近くにいる賊の一人を呼び止める。]
僕を殺した後は、そこの奴らとは別の棺に入れて丁重に葬るように。
そうすれば、叔父上の軍がやってきた時に僕の遺体を手厚く引き取り、お前たちには褒美が与えられることだろう。
[怪訝な顔をする賊どもに続けて告げる。]
覚えておけ賊ども。我が名はベネット・グレーナー。
クロスターの公安長官クレメンス・グレーナーの甥である。
貴人に連なる者として、これ以上の恥は受けぬ。
――さあ、さっさと討て。
[賊にもよく知られる公安長官の親族を騙った、遠回しな脅迫。
高貴な者らしく、高圧的に、尊大に。]
[――どうやら、脅迫の効果はあったらしい。
恐れをなした賊どもは、討伐しないことを条件に僕を解放すると申し出てきた。]
(九死に一生、だな。)
[ただ喜んでばかりもいられない。
賊どもに奪われたままの大切なものを、なんとか奪い返さなければ。
あれが無ければ、こうして極秘にしてまで運んできた意味が無い。]
(さて、どうするか――)
[そんなことを考えていた時だった。]
(あれは、鳥?)
[遙か空高く、陽の辺りに何かが見えた気がする。
鳥じゃない。なにか、もっと大きな――]
……うわあっ!?
[急降下してきたそれは、近くにいた賊を踏みつぶす。]
[同時に、ペガサスから飛び降りた金色の人影がもう一人の賊を切り払う。]
[そうして、気づいた時には既に事は済んだ後。金色の青年の手により賊は討たれたのだった。
ただひとりペガサスに潰されていた者だけは生きていたようで、捕虜にすることが出来た。]
誰だか知らないが、助かったよ。
礼を言わせてもらう。
[青年に頭を下げて、生き残った賊に向き合う。]
貴様ら、誰かに雇われているのだろう?
雇い主の名前を言えば、解放してやってもいい。
[ふだん人の通らない山道で、護衛付きの人間をわざわざ襲撃するなんて賊の行動にしてはおかしい。もしやと思い聞いてみる。]
――そうか、この山道を通る者は全員襲って荷物を奪えと。
雇い主はカスパー商会で間違いないな?
……よし、解放してやろう。
[予感は的中した。どこからか情報が漏れていたのだろうか。
とにかく、賊の後ろに回り縄で縛った手首に短剣を当てると――]
[――"手首を"切り裂いた。]
賊相手の約束を守るとでも思ったか?
[放置しておけば、すぐ出血で死ぬことだろう。]
……何か文句でもあるのか?
[こちらを睨みつけていたのは、先ほど助けてくれた青年。
約束を守らなかったことが気に食わないらしい。]
[彼の意見を聞いて、思う。]
甘いな。よくもまあ、そんなお人好しに育ったものだ。
まあ、いい。腕の立つ君に依頼がある。
この役立たずどもに代わって、僕を王都まで護衛して欲しい。
報酬は十分な額を出そう。どうだ?
[青年に護衛を依頼する。気は進まないが、仕方がない。
その彼の方も、護衛を引き受けてくれたようだが――]
……なんだ、まだ文句があるのか!
言いたいことがあるならはっきり言え!
[それから帰るまでの間、お互いの考え方について口論を交わして。
それなのにどうしてだか仲良くなって、お互いのことを理解し合い。
青年が隣国の王子だと知った時には驚いたりもして。
そうして、僕は彼の人となりに、器に惹かれたのだ。
そう、僕はこの日、太陽の光に出会った――]
― 過去・転移後のどこか ―
――ッ!
[一瞬とも永遠ともとれる転移の煌き。
そうして気づいた時には、どこかの森の中にいた。]
……ここ、は……?
[全く見覚えのない場所。おそらく、転移が正しく動作しなかったのだろう。]
そうだ、カレルは……!
[どこに飛ばされたかは分からない。
けれど、彼も近くに転移している可能性がある。]
カレルー!いたら返事をしてくれー!
[何度も呼びかけてみるが、返事はおろか人の気配もない。]
……くそっ!
[完全に別の場所に飛ばされたらしい。
カレルは、そしてエディは大丈夫だろうか。]
とにかく、まずは場所を把握しないと。
少し周囲を歩いてみよう。
[なにか目印のようなものでもあればいいのだけれど。]
― 数日後 ―
[歩けど歩けど道らしきものも見つからず、迷い続ける。
果ては、最初に自分が飛ばされた辺りに戻ってきてしまった。
このまま森を彷徨い続け、野垂れ死ぬのかもしれない。
そんな絶望が頭をよぎる。]
……まだ、まだ歩ける。
生きているうちは、諦めるものか。
[木の実で飢えに耐え、果実で乾きを凌ぐのもそろそろ限界が近い。
早いところ、道か川でも見つけなければ。]
……?
[いま、人の声が聞こえた気がする。]
[こんな森にまで人がやってくることがあるのだろうか。
警戒すべきか否か。少し悩んだ末に、こちらも返答してみることにする。]
おーい!こっちだー!
[人であれば良いのだけれど、もし人ならざる者であれば応戦するしか無い、と。
杖代わりにしていたクロスボウに矢弾を込めておく。]
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ベネディクトくんの無人島樹海0円生活
……は、企画倒れですね。
ちなみに、ロードとの出会い回想でやったことの元ネタは、三国時代の名軍師である賈[言羽](カク)の逸話に基づいてます。
そう、ベネディクトの苗字は彼と姓と字から貰ってるのです。
[木々の合間から現れた男は人間のようで、賊にも見えない。
助かったかもしれない、と安堵するが]
────!
[彼がカレルの名を口にすれば、警戒を強め。]
カレルと僕を知っているのか。あんたは、いったい…
[そこまで口にしたところで、ふらりと前へ倒れこむ。]
み、水……
[体力が限界だった。]
ああ、ありがとう……。
[渡された水を一気に飲み干せば、なんとか力も湧いてくる。]
……見ていた?あの場にいたのか。
そしてカレルを探している、と。
[はっきり言って、このローランドと名乗る男を信じていいのかは分からない。本当のことを言っているのか嘘をついているのかも。
ただ、とにかく今は彼のいうことを信じるほかはないと思った。]
僕はカレルの友人で、ベネディクトと言う。
改めて、助けてくれて感謝するよ。
[それから、どういう経緯で魔人と戦うことになったのかを一つ一つ説明したことだろう。]
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ちょ、ちょっと待って。この後ハールト行ってレトと会うじゃん?故郷に戻って情報収集するじゃん?ハールト撤退戦やるじゃん?再会&義勇軍の下地やるじゃん?
全部やれる時間あるか…!?
もちろん、カレルを探す。
[即答。考えるまでもないことだった。]
……けれど、今の僕には力がない。
自分の足で探すというのも、たかが知れている。
だから、僕は一度地元に戻って情報収集をしようと思う。
[忘れられない、戦いの時に何も出来なかった無力感。
今はとにかく、自分にできる最善を尽くさなくては。
それに、カレルからの預かり物もあることだし、と。]
そうすると、海路で帰るのが一番手っ取り早いのだけれど…
ハールトは今どうなっているだろう?
[もしハールトまで占拠されているようなら、面倒にも陸路を使わなければならなくなる。]
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