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俺は、あんたに一度も言ってねえよ、
[怒りが暴走に変わる淵で、ぎりぎり踏みとどまった。
それでも、胸を突く激情は、言葉となって溢れる。]
無駄だの無理だの、分かったようなことばっか言って、
諦めた顔で、腐ったことばかり言ってんじゃねーよっ!
道を探しもしねえで、簡単な方に流れてるんじゃねえ!
[走り出し、剣を振り上げる。
強引に、剣を合わせようと。こちらを振り向かせようと。]
これしかないと思ってる
[叫びはむしろ、泣き声にも*近かった*]
[語るテオドールを睨みつける。
視線で殺せるのならばそうしている。
今この瞬間は、真剣にそれを願った。
は、と小さく息を吐く。]
……世界か友達か、って言われたら俺だって選ぶさ。
[友の首を伝う赤に、目を細める。]
俺にとっちゃ、本当は世界なんかどうでもいいんだ。
どこで何万人死のうが苦しもうが、どうだっていい。
俺の大事な親友が引き換えだ、ってんなら、
世界の一つや二つ、滅びちまえばいい。
大事や奴らが生きていてくれるんなら、
世界がどうなろうと、構いやしねぇ。
――― けどな。
自分の為に他の奴を犠牲にした、って言ったら、
そいつ、泣くだろ?
たくさんの連中が死んだって聞いたら、
心の底から笑えなくなるだろ?
生きてるのに、死んじまう。
そんな、腐った連中みたいになっちまうだろ?
だから俺は!
なにひとつ諦めねーんだよ!
世界も、大事な奴も、全部、
この手で、掴む!
[叫んで、駆けた。
駆けながら剣を捨て、"鍵"を抜く。
あと数振りしか使えないだろうそれを抜くことに、ためらいはなかった。]
てめーが何見てきたか知らねえが、
未来ってのはこれから創るもんだぜ!
[立たせた友と再び視線を交わす。
視線と"声"とで短く意思を確認する。
二人で挟撃の構え。]
てめーが信じなくてもな!
俺は、俺を信じた連中を、
未来を託してった連中の想いを、全部背負ってんだ!
はいそうですかと諦めるわけにはいかねーんだよ!!!
["鍵"を携えて奔る。
直進ではなく緩やかに進路を曲げて。
相手の剣と右腕を狙うように、刃を振り抜いた。]
馬鹿はてめーだ!
[刃を振り抜く。軽い衝撃。
手ごたえを感じたと同時に、ひとつ、鎖が砕けるがする。]
てめーの過去は、しょせん過去だろ!?
未来は誰にもわかりゃしねえんだ!
これから!俺たちが創るんだから 、な … …?
[言葉が途中で途切れた。
斬り飛ばした腕から、血が噴き出さない。
その手ごたえはまるで、屍鬼を切ったときのよう。]
……あんた…
―――ッ ぁああぁァァッ!!
[気が逸れた瞬間に灼熱が腿を薙ぐ。
大腿を深く切り裂かれて、たまらず膝をついた。]
来るなっ!
[駆け寄ってくるシュテルンを制し、突き飛ばす。
振り下ろされた剣を、自分の体で受け止めた。
以前にもやった、格上の相手への戦い方。
相手の剣を受け、動きを止めたところを―――]
[かつて、瞬槍相手にやったときは、練習用の剣だった。
しかし、今は違う。
深く切り裂かれた傷口からはとめどなく赤い血が溢れ、急速に寒さが襲ってくる。
命に係わる深手だと認識しながら、唇には笑みがあった。
ぱき、と微かな音を立てて、最後の鎖が砕ける。]
は…。
[血を吐き捨ててよろめき倒れこむ。
テオドールを見上げれば、相手は未だ立っていた。]
やっぱあんた、人間やめてんだな。
[く。と笑う。
手元では、涼やかな音が鳴り響いていた。
"鍵"を覆うように鎖が巻き付いていく。
力を失い、再び眠りにつこうとしているのだ。]
あいつが言うように、"門"がある限りいつか開く。
なら、ぶっ壊しちまえばいい、って、おまえ言ったよな?
[横を見れば、テオドールもまた異変に見舞われていた。
膝をついた彼を見て、目を細くする。]
俺が持ってた"鍵"じゃ、力を使いすぎてた。
けど、きっと今なら―――。
おい、鍵。
俺の最後の願いを聞けよ。
[語り掛けるのは、友と共に握る"鍵"]
俺の命をくれてやる。
おまえの使い手は、今からこのシュテルン・フローエだ …っ。
["鍵"の切っ先を自分の血だまりに浸す。
血は刀身を駆け上がり、染み込んで、
――― 再び、鎖がほどけていく。]
[幼いころから"心"で通じ合っていた友。
同じように考え、同じように笑って過ごしてきた友。
彼ならば、きっと"鍵"を引き継げる。
そう信じて、賭けに出たのだ。]
鍵の全部の力をいっぺんに使うんだ。
そしたら、きっとなんだってできる…。
[もう一度息を吐いて、門へ近づくテオドールを見やる。]
悪いな、おっさん。
俺はもう、 動けねぇ …。
こいつを、代わりにやるからさ …。
[呼びかけに答えた声は、掠れて小さい。
先方まで届いたかはわからない。]
じゃあな、親父。
何とか生きろ。死ぬなよ。
[ 間違えたように、そう、囁いて、
少し笑った。 ]
[正しく継承された手ごたえに、友を見る。
金の鎖は、彼の手にあった。
未だ損なわれていない、力に満ちた文様。]
おれのいのちは、ひとりぶんじゃねーんだ 。
みなの ちからも 、 きっとそこに …。
[シュテルンの目を見て、力強く頷く。]
[ふ、と。
やりきった充足感に包まれていた顔が、驚きに見開いた。]
な……。 いま…… ?
[耳を掠めていった囁きに、まじまじとテオドールを見る。]
……なんだよ。
けっきょく、ばかばっかり、か。
[テオドールの言葉を、
「救い」を口にするそれを聞きながら零すのは、苦笑に似たもの。
胸元に下がるお守りを探り当て、ぷつりと紐を引きちぎる。]
テオドール。
もってけ。
マリーがくれた、お守りだ。
[桃色の結晶の中、淡い緑色が踊る石を、テオドールに向かって投げつけた。]
あとな。
俺に生きろ、って言うなら、
――― 道をこじ開けてでも、還ってこいよ。
この、ばかむすこ。
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