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仕掛けるなら陽が昇っているうち、だな。
わざわざ相手の時間に合わせてやる必要はない。
こちらはずっと、相手の時間に合わせてやっているのだからな。
今度はこちらに合わせてもらう。
[昼ならば北からの流入も散発的になるだろうという予測の下、陽の昇るうちに仕掛けると決める。
あちらの規模が見えないのが問題だが、ざっと出入りの様子を見た限りでは、ほとんどの亜人はシラーを通過し南下しているようとのこと]
ここを食い止めれば魔軍の戦力の分断も可能か。
[そうなれば南の戦場も幾分か有利にことを進めることが出来るかもしれない。
改めてこの作戦は重要なものであると感じた]
[腰に佩く祓魔剣に一度手をやる。
支えを得た男に再びの異変は無い。
意志強くある間は、どうにか扱えそうな気がした。
異変を起こす可能性はあるが、この聖性は魔に十分な効力を発揮し、人々に希望を与えることが出来るはずだ]
陽が昇り次第打って出る。
それまでに身体を休め、支度を整えろ。
[男の軍は木々に紛れ、反撃の機を窺った**]
/*
ドワーフの崖登り…。
[先頭のドワーフが滑って転がって後方のドワーフ全部巻き込んで、ドワーフ全員で魔軍に雪崩アタックかますところまで幻想した]
魔王が動いているのか。
[祓魔剣を預かったのが徒になったかと悔やむ。
だがそれも一瞬のこと、直ぐにそれを掻き消して]
北の山脈から断続的に魔の軍勢が流入してきている。
シラーを通過している者達が多いことから、そちらを目指して移動しているのだろう。
明けを狙い仕掛ける心算だったが、こちらにも目が向くよう仕掛けた方が良さそうか。
[報告と共に提案にも似た言葉を紡いだ。
ディークの願いには当然のように是を返す]
ロシェ。
[意識をロー・シェンに向け呼びかける]
こちらはシラー付近まで辿り着いた。
機を計り奪還へと向かう。
[先ず紡ぐのは現状報告。
次いで、届けるコエに柔らかさを乗せて]
戦勝の暁には手料理を、だったな。
食後には私の手製の香草茶を用意しよう。
なかなか評判が良いのだぞ。
[先の約束に一つ加え、
…ここが正念場だ。
皆と共に乗り越えよう。
[人々の
― ミュスカ森林シラー側入口 ―
[明けを狙い仕掛ける心算でいた男の表情が曇る]
急いだ方が良さそうか…。
[コエでの通達はドワーフ達との同盟成立と、これまであまり前に出てこなかった魔王が前線に現れていると言うものだった。
それを聞き、男はシラー奪還の前倒しを考える]
斥候を。
シラーの門扉がどうなっているかと見張りの数。
可能であれば抜け道をこちらから使えるかも確認してくれ。
それから北の山脈から押し寄せる亜人共の規模の確認を。
[斥候隊に指示を出し、奪還の準備に入った*]
/*
ラストバトルではテディとぶつかりたい…(ごろごろ
伝えてみたいことがあるんだよなぁ。
どんな反応が返るにせよ、やってみたいやつ。
ともあれ、先ずはシラーの方頑張らねば。
― ミュスカ森林シラー側入口 ―
[支度の最中、男は左腕にローグの民達が身につけるスカーフを巻きつけて結んだ。
彼らに出逢った時、直ぐに示すことが出来るように]
剣の予備はあるか?
[祓魔剣のみを帯剣する男は、それをなるべく使わないようにと告げたロー・シェンに従い別の剣を求める。
男の愛剣は自分用に鍛え上げた特別製。
それと同様のものは流石に得られず、兵が使う量産型のロングソードを身につけた]
[やがて斥候が戻って来る。
門扉は北の山脈からやってくる同胞を受け入れるためにか開かれており、見張りはオークと亜人の混合部隊が行っているよう。
抜け道を確認するほどは近付けなかったため、正面突破を行うことになりそうだ。
北の山脈からの次の軍勢がシラーへ到達するのはもうしばらく先と推測された]
ならば今が機だな。
[そう呟き、男は愛馬に跨る]
[男が率いるのは騎兵の一団。
移動の迅速さを優先しての構成だったが、門扉が開かれているならば持ち得る突破力を発揮出来る。
今動くべきと決断した理由の一つでもあった]
征くぞ。
黎明を齎す時だ。
[深く濃くなった闇を祓うために。
男は軍を率い森を抜け、速度を上げてシラーへと駆けた*]
承知した。
そちらは頼む。
十分に気をつけてくれ。
[背を託すかのように紡ぎ、男は為すべきを為しに行く。
シラー奪還が成ればあちらへの加勢も可能となる。
己が為すべきはただ一つ、と。
男は前を見据えた**]
― シラー ―
[街道付近までは全速で駆け抜け、街道に出た後は駆け足で先へと進む。
闇の帳落ちる街道を行く一団は着実にシラーへと近付いていた。
民達は恐怖の中、震え眠りにつく頃だろうか。
それとも
逸る気持ちを抑え、軍の足並みを揃える。
やがて、シラーの城壁が暗闇に浮かび上がってきた]
全軍、全速。
門を駆け抜けよ!
[先頭に立ち、男は突撃の指示を出す。
闇に棚引く土埃は見張りの亜人達の目にも入っただろう。
異変に気付き門を閉めんと慌てふためく中を、男は先陣を切り門を駆け抜けた。
後に続く騎士や兵の一部が門に留まり見張りをしていた亜人達に斬りかかる]
民の保護を優先せよ!
逃げる者は追わずとも良い!
我らが目指すは我らの国をこの手に取り戻すことである!
[男の軍が雪崩れ込んだことで門扉周辺は騒然となった。
見張りだけでなく、そこかしこで宴をしていた亜人達も顔を覗かせ、戦いに加わってくる。
その中で、商いをするような亜人達は我先にと逃げ出す者が多かった。
逃げるであれば力は持つまいと、男は民の保護を優先させた]
魔法兵、声を。
[緒戦でロー・シェンが使った声の拡大魔法を魔法兵に指示する]
シラーに在りしモンテリーの民達よ!
黎明の時は来た!
今こそ立ち上がり、我らが地をその手に取り戻せ!
[響く声にそれまで静寂に包まれていた場所からも声が上がり始めた]
「あの声は将軍だ、間違い無い!」
「将軍が戻って来たぞ! 俺達も加勢に行こう!」
[守備隊としてシラーに詰め、民を護るためにそのまま囚われていた兵達が立ち上がる]
「黎明…?」
「夜明け……ううん、希望だ。あれは私達の希望だよ!」
[監視塔で人々を監視させられていた者達が瞳に光を宿す]
「この機を逃すな!」
「これまでの借りを返してやる!」
[抵抗を続けていた有志達が声をあげ戦線に加わる]
[そこかしこで声や戦闘音が響く中、男はシラーに駐留する魔軍の頭を探し駆けた]
我らが地に巣食う魔の者共よ!
我が前に出やれ!!
我が名はヨセフ・トネール・ド・モンテリー!
この地を守護する者なり!
[声を張り上げながら疾駆すると、処刑台が立てられた広場に数体のオークが待ち構えていた。
視線が交わされるとどちらとも無く距離を詰め、その手に握る得物を打ち合わせる。
男は愛馬を繰り、オーク達の間を駆け抜けながらロングソードで相手の武器を弾くと、距離を取った先で愛馬から飛び降りた]
──── 推して参る
[右手にロングソードを握り、左半身の体勢でオーク達に向き直る。
この地の統治者らしきオークの一団目掛け、男が単騎で躍り掛かった*]
― シラー奪還戦 ―
[男は左腕を視界の軸とするように前方に掲げ、振り下ろされるオークの武器を紙一重で、或いは籠手を当てることで往なし、その懐に踏み込まんとする。
己の右側に武器が通れば相手の首を狙い剣を繰り出し、左側に往なせば前方へと踏み込みながら右回転をかけ、振り返り様に胴を薙いだ。
屈強なるオーク達は流石に一撃では倒れてくれない。
けれど男は確実に、時に反撃を受けながらもオークの体力を削いで行った]
っ は、 ぁ、
[いつもは使わぬ武器であるために、男の動きも万全ではない。
ただでさえオーク数体を相手にするのは骨が折れること。
息を上げながらも男はそれでも諦めなかった]
せいっ!
[武器を振り上げるオークに先んじて蹴りを一つ放つ。
体勢を崩す間に横から飛びかかってきたもう1体のオークの武器を振り上げた剣で受け止めた。
拮抗する力にギチギチと武器同士が悲鳴を上げる]
[離れねば、と剣を引く機を窺っていた時、蹴り飛ばしたオークが体勢を戻し再び男に襲いかかって来た]
しまっ───!
[間に合わぬ、と身に衝撃が走るのを覚悟する]
[けれどその衝撃は終ぞ男に届くことはなかった。
眩い矢がかけたと思うや、武器を振りおろさんとしていたオークに直撃する。
聖の力を帯びた矢を受けて、オークは断末魔の叫びを上げて地面を転がった]
っ、 おおおおっ!
[男は突然のことに驚きながらも、受け止めていた剣を引き、相対していたオークと距離を取った後、前のめりになったオークの横を駆け抜け、首へと剣を振るった。
血飛沫を撒き散らし、オークの身体は頽れる]
[顔へと返った血を拭いながら、男は光の矢が飛んで来た方を見遣った]
「案外無茶をするのね。
これだけのオークを相手に一人で立ち向かうなんて」
[鈴のような透明度のある声が響く。
姿を見るに踊り子のようだ]
助力感謝する。
……もしや、貴女はローグの民か?
[手助けの礼を告げ、次いで問いを男は投げる。
彼女がロー・シェンから渡されたスカーフと同じものを身につけていたからだ。
「そうよ」と短い肯定が返る]
ロー・シェン・アウルム・ド・レオヴィルからの伝令は聞いているだろうか。
…申し遅れた。
私はヨセフ・トネール・ド・モンテリー。
彼と共に魔軍との戦いに身を投じている。
[気が逸り、伝令のことを問うてから己の名を名乗る。
左腕のスカーフを見せれば、踊り子はどこか納得した様子で頷いた]
「えぇ、聞いているわ。
ここに滞在していたのもそのためよ。
私達は貴方方に加勢するわ」
…感謝する。
[色よい返事に男はロー・シェンに感謝しながら、安堵の息を吐いた]
先ずはシラーから魔軍を追い払い、民達の安全を確保したい。
[目的を告げると踊り子は諾を返し、方々に居るローグの民達へその意思を伝えてくれた。
彼女らローグの民とは落ち着いた頃に再び会う約束をして、男は戦列へと戻る]
[魔が蔓延る
深い闇が斬り祓われ、光が満ち行くのは最早時間の問題だった*]
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