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うっかりざっくり指を負傷してしまったので文字が打ちづらくて画家困っている…
薬指って普段意外と使ってるのね…知らなかった……
― 瓦礫の街 ―
[ 足元に散らばる木の欠片、焼け焦げた煉瓦の壁。
戦火が去った後、雨風を凌ぐ建物も殆どが穴の開いた廃墟。
瓦礫の山に埋もれた小さな街に取り残された子どもたちは僅か十数人。
街に大人の姿が無くなってからすでに一年以上が過ぎようとしていた。
ローレルと名を付けてくれたのが誰であったかも少女はすでに忘れていた。此処では名前で呼ばれることは少ない。意味がないから。覚える必要もないから。
一緒に暮らしている子どもの誰かが翌朝に死んでいるのを見つけたり、死んだと知るのは珍しくなかった。冬の寒さ、空腹、あるいは戦禍の爪痕の残る別の街で大人に殺されたり、死に方は様々で、誰しも苦し気な表情で死んでいた。
ああ、いつか自分もこうして死んでいくのだと幼心に思いながら寒さに震えて眠り、遠く聞こえる砲撃の音で飛び起きる毎日。
生き抜こうと必死になればなるほど、誰かが死んでいくのを見る日が増えた。誰しも生きるのに必死だった。子どもも大人も年老いた人さえ、自分が生きるために必死だった。
ある時、瓦礫の街にほど近い焼け跡で崩壊した建物に潰されかけている兄弟を見た。
見ていた。きっと、そこを通りかかった誰もが見て居ただろう。幼い弟と弟を庇うように瓦礫に挟まれている兄弟の姿を。
兄はすでに絶命しているのか弟の泣き叫ぶ声だけがよく聞こえた。それでも誰も助けようとはしなかった。
誰かを助けようとすれば自分が生きていくための物資が減る。手段が減る。それは間違いなく損失だったから。
自分が生きていくために、誰もが助けはしなかった。
二人分の子どもの遺骸は誰が片づけたのか、数日後にはすでに影も形もなかった。 ]
[ 人間は極限状況まで追いつめられると本性を現すのだと少女は知った。
誰も自分以上に大切なものなどない。だから人は真に人を愛さない。愛せない。
わが身の為なら人は大切な人間のことすら裏切れる。そういう生き物、種族だから。
アタッチメント…所謂愛情、愛着といった感情は当人が持ち合わせていると思っているだけの空想の産物だと思っていた。
瓦礫の街。焼け落ちた都市の残骸に生きながら、少女はすでに死人だった。
過度の栄養不足による低い身長は元より、心が死んでいた。 ]
[ 日々触れ合う者の死に慣れ、時には死を迎えようとする者に手をかけさえした。
苦しまないようになどという慈しみの心からではない。ただ、生きていると自分が生きていける確率が減るから。それだけの理由だった。
斃れる人の血で血を洗うことは数度も繰り返せば効率的に出来るようになる。そのうち、赤い色を見ても死臭が鼻先を過ぎてもまたかと思うばかりになった。
(なぜ生きているんだろう。なぜ。なんのために?)
幼い子どもの問いに答えをくれる人はいない。問いを声にする意味も無い。
瓦礫の街からは今や子どもの数すらも減りつつあった。
温かいと感じるのは夜に他の子どもたちとくっついて眠るときだけだった。それは外気に体温が奪われないよう身に着いた習慣であったけれど、段々と顔を見る人数が少なくなっていた。
十人が五人になり、三人になる。
数が少なくなって来ればやっと名前を覚える気にもなろうというもので、ある折に瓦礫の壁に石の欠片でものを書くことを覚えた少女は早速自分以外の名前を壁に書き付けて覚えようとしていた。
残った自分以外の二人の子ども少年と少女は幾つかローレルよりも年上で、ローレルに優しかった。 ]
[ 残った二人のうち、少女の命の灯が絶えたのはある朝のことだった。
気温が低い日は空がとても青く見えると微笑んでいた。その通りに、海ほどに深い青を湛えた眩しい蒼穹の夜明け。
目を開いたローレルの手のひらに色を失った手のひらが触れた。それだけで死に親しんできた身には分かってしまった。…死んでいるのだと。
こうして、ローレルと少年の二人だけが瓦礫の街に残された。* ]
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多分ここからローレルの心を生き返らせてくれたのは養父とウェルシュ王子なんだけどね、自分で裏切ってしまったからね。
「あたしって…ほんと…バカ……」という心情((
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でも瓦礫の街で過ごした少年の事も思い入れがあったから、南の国の人間として現れた彼の言葉で揺らいでしまったんですね
『平和なんて結局一過性のものでしかないんだよ、とりあえず大きい方についとけば平和で居られるんだぜ、わかるだろ?』みたいな。
そんで賭けをしようって話になったわけだけれども、黒王子とアレクシスさんがトンでもないこと(国王暗殺)やらかしてくれたので踏ん切りがついてしまった感じだよなあ。迷いつつも。
南も北も、どちらともそう変わりはないのかもしれないねえ
一時の平穏なんて仮初のものなのも知れない。
ラメールも、いつかきみの…ボクの故郷のように、
"別の国に行った方がマシ"だと思われるようになるのかも。
未来が見えるわけではないから断言は出来ないけれどだ。
[ 彼女の苦笑の底には何が在るのだろう。
…あるいは、どんな景色があるのだろう。>>*5
ローレルはそれを汲み取れはしないけれど
薄っすらと自分の生まれ暮らした街のことを思う。 ]
要塞――精鋭の兵士が多いと言うゾネス要塞か。
うん、北の国にはあの要塞はさぞ邪魔だろうねえ
逆に掌握が叶えば侵略の足掛かりに出来ただろうに。
[ ふふりと微笑し、思い出すのは
王宮へ詰めかけた軍勢のことで。 ]
……矢張り、災難だったとしか言えないね。
あやうく拳骨では済まないところだった。
[ 無鉄砲な上司を持つと大変だねえと
苦笑を交えて相槌を打つと、
付け加えられた言葉>>*6を聞いて瞬く。 ]
…殺す心があった分、幸せだったかもしれないよ?
少なくとも――知らぬうちに死んでいたよりずっと。
[ きょとりと首を傾げながら言う自分と、
彼女は似ているようで似ていないのだろうと
絵描きの娘は心中で何となく感じていた。
殺せと言われ続けて来たというのはつまり、
そう"なって"しまう前には心があったということで。 ]
…きみって、本当は優しい人なのかもしれないね。
[ あるいはホンの少し生い立ちが違えば、と。
ぽつり。静かに呟いてみたりなどしたのだった。* ]
― 街角か、あるいは ―
[ 燃え上がる街の絵を描き上げて
一息つく頃にはどれほど時間が経っていただろう。
すでに空は暗くなりかけ、
水平線の向こうに日が沈もうかという頃だった。
昔ならば感情のままに書き殴ることで
気が晴れることもあっただろうけれど
今や激情を形にしたところで気は晴れない。
それどころか、ざわざわと
落ち着かない気分にすらなる。
一所に居ることに耐え切れなくなって、
ローレルは夕暮れ時の街へ一人で出かけていた。
そうして絵を一枚抱えて歩いていた時か。
薄暗い路地の中にその人の姿を見かけて声をかけた。 ]
――――… ジューダス
[ 裏切者という意味を孕む言葉。
いつか彼に教えてもらったとおりに
そっと街の喧騒に紛れるほど小さく囁く。 ]
きみの仕業で人が一人死んだ。
…わかっているだろうが責めるつもりはないよ。
只、伝えに来ただけだ。
もう
[ 返事が返るなら待って、
返らぬようならそのまま続けようか。
彼が人一人を殺めている最中、
王宮の前で何が起きていたのか。
どれほど国政に関わる人間が死んだのか。 ]
あと数日もすれば鐘の音が鳴る。
…国の弔う音色を聞くかどうかはきみ次第、
―――… が、その前に。
個人的に渡しておこうかと思ってね。
[ 小脇に抱えた
差し出して見せて、数舜沈黙した。 ]
……貰ってくれないか。
[ やや間をおいて、
一歩、距離を詰めるようにして声をかける。 ]
鳥の羽根に乗せるには
重すぎるのなら無理にとは言わない。
だけれど…、
ボクの願いが叶うことを祈ってくれるのなら
…風と空の果てから願ってくれるのなら
連れて行って欲しい。この絵を、きみと共に。
[ 他でもない彼に、絵を託す気になったのは
詩人の一言>>3:208が一助になっていたけれど
それを彼が知る由はない。
自分が彼と旅をする。
そんな未来も存在する可能性はあっただろう。
…もし、何もせずに安穏と暮らして居たなら。
争乱の渦中に巻き込まれただけの画家だったなら。
けれど、それは夢物語でしかなく。
だからこそ『絵』にその役割を託そうとした。
果たして受け入れられるかは別として。* ]
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>フェリクス王子メモ
>お、本当か!?(そわり)じゃぁお願いしていいかな?(そわそわ)
これは毒盛るしかないね?(毎度言ってる)
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何この挑発し合い混ざりたい(正座して見つつ)
口喧嘩(若干手は出てるけど)っていいよね。
フェリクス王子のことも盛り上げてキル出来たらいいね
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でもフェリクス王子→ローレルが
何か見覚えあるやつだなあくらいなんだよなー
お茶しませんかって言って来てくれるのか非常に微妙
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背中にいきなりダガーナイフはめちゃくちゃ痛いし
刺された側びっくりどころじゃないね?
一般人だと痛いのと動転で動けなくなるところだ…
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