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…できるか、できねえかじゃねーんだよ。
やるか、やらないかだ。
[間を置いて、静かな声で言う。]
一人を見捨てて勝ったって、それは本当の勝ちじゃねえ。
誰かを犠牲にしてみんな助かろうなんて、考えちゃいけねえんだよ。
助かるかもしれないなら、最後まで手を伸ばし続けなきゃだめだろ?
その2人が、俺の大事な奴と嫌いな奴でも、両方助ける。
でなきゃおかしいだろ?
それで騎士団全部を危険にさらすのは、
―――被害を出して魔物を倒せないとなったら、
それは俺の責任で、罪だ。
[脳裏に浮かぶのは、先の戦いでのこと。
自分が暴走したせいで、多くの騎士が失われた。
少女を助けようとして助けられず、多大な被害を出した。
その事実に、押しつぶされそうになったこともある。]
……でもな。
一人でも見捨てる選択をしたら、俺は俺じゃなくなる。
俺に託してくれた人と、俺自身を裏切ることになる。
だから俺は両方を助ける。届くまで手を伸ばす。
― カレン・騎士公館 ―
[飛びかかってきたイングリッドに胸倉をつかまれても、振り払うことはしなかつた。
ただ、彼女の叫びを眉を寄せて聞く。
世界の終わり。すべての命の終わり。
途方もない大きさの話に、理解が一瞬飛ぶ。
それでも、イングリッドが言う"彼"が、テオドールを指していることはわかった。
彼女がすべて話し終えてから、その手首を握る。]
たとえそうでも、俺は自分の選択を変えねえよ。
世界が滅ぶかもしれない。
そう言って手を止めるのが正しいなら、アランだって、"鍵"だって俺を選んだりしなかったはずだ。
俺が、選ばれた。
なら、俺のやり方で、やるべきなんだ。
間違ってる? 世界は救われない?
そんなの、誰が決めたわけでもねえだろ。
たとえ未来がそうだと決まっててもな。
それをぶち破っていかなきゃ、先には進めねえんだよ!
[ふつふつと溜まっていた激情が声に噴き出す。
イングリッドの手首を握ったまま、想いのたけをぶつける。]
半分を殺して、半分生き延びればいいなんて世界なら俺はいらねえ!
そんな世界、生きてても死んでるみたんなもんだろ!
俺はあきらめねーよ。
誰一人、誰一人だ!犠牲にしないで済む世界をあきらめねえ!
諦めたらその時点で死んでるんだよ!
あがいて、あがいて、最後まであがき通すのが人間だろ!?
俺は、皆が笑って生きていける世界を作るんだ。
誰かを殺して生き延びる世界になったら、だれも本気で笑えなくなる。
そうなったら、俺を信じていった連中に申し訳がたたねえ。
俺は、俺の未来を作る。
運命だのなんだのが邪魔しても、だ。
そいつをぶち破って、新しい未来を掴む。
それが俺のやるべきことで、俺の"一番大事なこと"なんだ。
[そこまで言って息を吐き、イングリッドから手を離した。]
― カレン南駐屯基地攻略戦 ―
[夜の時間が終わりに近づいたころ、騎士団は静かに進軍を始めた。
攻城兵器は牛に牽かせているため、進軍速度は遅い。
道中の襲撃はなく、魔軍駐屯地を目視できる位置まで到達する。
できるだけ静かに進んでいるとはいえ金属鎧を身に着けた一団である。
加えて、大きな攻城塔は遠くからでも目立つ。
それでも魔軍からの攻撃なくここまで進めたのは、魔物たちが守備に徹するつもりかとも思われた。
実態は、恐怖の支配者が南へ去り、監督する者にも欠けていたための動きの鈍さであったが、さすがにそんな予想は成されなかった。]
[隊列を保ったままさらに近づけば、生者の接近を感知して屍鬼たちが集まってくる。
次々と現れた屍鬼だったが、そこに秩序や明確な意思は見られなかった。
同行させていた祈祷師たちが彼らを塵に帰し、小袋に聖水を詰めた矢を持つ弓兵たちが数を減らしていく。
それを超えて襲ってくる屍鬼に対しては、事前に清めた武器を支給されている一隊が前に出て、打ち払った。
屍鬼の攻撃をしのぎながらさらに前進し、カタパルトの設置位置まで進む。
ここにきて、駐屯地からゴブリンやオークたちが現れた。
手に手に雑多な武器を持ち、ひと固まりになって向かってくる。
これまでと違って無秩序な様子に、さすがに騎士たちも首をひねった。.]
[歩兵で受け止め、騎兵で横撃を加える。
奇を衒わない用兵で魔軍を押しとどめている間に、攻城兵器がその威力を発揮し始める。
カタパルトに装填されたのは、油やコールタールの袋だった。
攻城塔に登った弓兵たちが構えるのは、火矢だ。
それらの兵器から、炎が魔軍駐屯地へと降り注ぐ。
真昼に、なおも明々と炎が燃え盛った。]
[魔物を倒してもすぐに屍鬼となって蘇り、再び襲ってくる。
その事実は、騎士たちも認識していた。
ならば、屍鬼となってもすぐに葬ることができるよう、燃やしてしまえばいい。
これが、今回の作戦の要だった。
火の雨に混乱した敵前線が崩れ出せば、騎兵は一旦本陣後方に戻る。
松明とわら一束を持って再び駆け出し、防御の薄い場所を狙って駐屯地を囲む壁に近づき、火を放つ。
何重もの火計と、風の向きを計算した配置が功を奏し、やがて炎は天を衝くほどに高く上がった。]
[この戦いの最中、盟主の姿はミシェイルとともに空中にあった。
ペンホールズのクロイス家から送られてきた竜具を装着し、専用の鞍に跨って飛竜を操る。
今回の作戦、自分の役割は戦況の把握だった。
上空から見た敵の動きをリアルタイムでシュテルンに伝え、時には指示を出す。
古参の騎士から大きく戦局を見るよう勧められた結果であり、空からの偵察が効果的だと知れた結果でもある。]
おまえの前で変なとこ見せられねーしな。
任せろ。
絶対にぶちのめしてやる。
…いや、一緒にぶちのめしてやろうぜ。
[昔のガキ大将としては、これ以上の無様は見せられないところ。
任せろと請け負いかけて、拳をぐいと前に出した。
拳を打ち合わせるいつものしぐさ。
頼もしくなった友人と一緒に困難に立ち向かう。
なによりも心躍ることだった。]
/*
繰り返しても変わらない、と言っている陣営に確証を見せるのは大変なのです。
何を言っても単なる言葉。そう。単なる言葉。
なにかこう、いろんなものをひっくり返せるような考えが思いつければいいと思うんだけれども、今のところは青臭い理想論で押しまくるしかない。
新しい未来、がこちらのキーワードかなあ。
― カレン・騎士公館 ―
[離れていくイングリッドの手に、ちらりと視線を落とす。
彼女の最後の言葉には、少し驚かされた。
魔軍のためであれば、利敵行為だ。
でも彼女はただ、彼のことだけを考えているのだと知れる。
テオドール。彼女にそこまで思われている男。
自分が知らない彼の顔があって、そのためにイングリッドは彼を救おうとしている。
そう考えると、不思議な心地だった。]
……信じてくれてありがとな。
後悔は、させねえ。
必ず、やり遂げてやる。
で、そのチャンス、今すぐじゃねえと無理か?
俺はすぐには動けねえから―――
[ちらとシェットラントを見た。]
[シェットラントと言葉を交わし、方針の確認をする。
その結果はともあれ、話の最後にひとつだけ、とイングリッドを見た。]
聞かせてほしいんだけどさ。
あんたから見て、テオドールってどんな奴なんだ?
[今まで相手の姿も知らずに戦ってきた。
きっとそれじゃいけないのだろうと思うのだ。*]
― カレン南駐屯基地攻略戦 ―
[上空から見下ろす地上は、まさに火の海だった。
作戦がうまくいっていることに喜びながら、
地上の様子を見つめ、敵の動きを読み、伝える。
戦いの全体を知ることの大切さを、身に染みて感じていた。
時折飛行する魔物に襲われたが、ミシェイル自身が叩き落とすか、自分の愛用の剣を抜いて応じた。
"鍵"の剣は腰にさしたまま、抜いていない。
こんなところで『使用期限』を減らしたくなかった。]
― カレン南駐屯基地攻略戦 ―
どうした!おい、って!
落ち着けよ!
[暴れるミシェイルを苦労してなだめ、幾度か振り落とされそうになりながら落ち着かせる。
だが、その時には上空に巨大な赤い竜が迫っていた。
かぱりと大きく開いた口は洞穴のよう。
黒々とした喉の奥からせりあがるように、劫火が渦を巻いて伸びるのを見る。]
[このまま上昇し、炎の範囲から抜けることはできただろう。
ミシェイルはそうしたがったし、それで助かることも分かった。
だが、地上には幼馴染がいた。
一緒に最後までいこうと約束した、幼馴染がいた。]
させるかっ! くそおおぉぉぉっ!!
[幼馴染を守るように炎の前に立ち、"鍵"を抜いてかざす。
守るつもりだった。
どうあっても。
この剣で炎に対抗できるかはわからない。
それでも、身体は動いていた。]
/*
興奮して落ち着きがないなうww
マリーは、最後にこんなの差し挟んでごめん!
でも、こいつならきっとやると思ったんだ…。
/*
ここまで時間が押すと、イングリッドの墓落ち大変そうだなあとおもうけど、きっと魔王様がどうにかしてくれる!はずだ!
あとはマリーを応援するだけの簡単なおしごとです。
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