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[続きを言葉にはせず、腰を動かし始めた。
最初は慎重に、次第に大胆に。
快感の糸に操られ、音の立つほど激しく深く打ち付ける。
いい。達く。
このまま突き進めば自分は絶頂を極めるだろうが、それでは儀式にならない。
それに、すぐ終えてしまうなんて、もったいない。
暴走する欲望に苦労して理性の手綱を掛け、一度手を緩めた。]
…… あなたの顔が見たい。
[押さえこんでいた手を離し、代わりに足を捕まえる。
膝裏を掴み、腰を支え、横へと倒すように力を加えた。]
仰向けになってください。
一緒にいきましょう。
[あなたはいまどんな顔をしているのだろう。
知りたい。どれだけ感じてくれているのかを。*]
[ シグルドの動きと連動して熱量が行き来する。
その度に覚えこまされていった。自分という器の秘めた大きさ。]
んッ く、ぅ ふ…
[ シグルドの邪魔をしないよう、声を押し殺して、腰を高くとどめた。
与えられているばかりではいけないと、中をきゅうっと締めると、シグルドも震えるのがわかる。]
[ そのまま完遂するのかと思いきや、シグルドは仰向けになれと言う。
あなたの顔が見たいという理由は、儀式に必要な過程ではないということか。
確認する間もあらばこそ、膝裏を捕まれてひっくり返された。
繋がったままの部分が想定外の刺激に戦慄く。
それはきっと苦痛であるのに、消え去るのが惜しい。]
[ 下肢を折りたたまれて、寛げられ、濡れた局所も波打つ腹筋も、尖った乳首も紅潮した顔も、潤んだ双眸も喘ぐ舌も、彼の眼差しの下に晒されてしまった。
その代わり、自分もシグルドがどんな顔をして儀式を行っているか目の当たりにする。
弾む息と、汗ばむ肌と──眼鏡の奥に灯るのは情欲か。]
ふ、 ふ
[ 口元が緩む。
幸福だ、と思った。]
一緒に、だな。
[ 滾ってくる。*]
[思うよりも軽い力で返せたのは、彼もそれを望んだからと信じたい。
繋がった部分を支点に向かい合う。
紅潮している彼の顔を見るのなんて、なかなかない経験だ。
自分も、同じような顔をしているのだろうか。]
辛くないですか?
ですが、この姿勢はいろいろなところに届いて、良いですね。
[案じる言葉を掛けるも、彼の負担より感じさせたいことを優先する自分は、導き手として失格なのかもしれない。
いや。むしろ合格なのか?]
ここ、感じませんか?
ここも。こんなに尖らせて主張して。
触って欲しいようですよ。
[名指ししながら手を差し向ける。
ぷくり膨らんだ乳首。脇腹と腰骨の間。鎖骨の下。
反応を確かめながら触れ、身体を折り曲げて唇を合わせる。
舌を吸い、息を絡め、たっぷりと堪能してから身を起こした。]
… 好きです。
[ぽつ、と零れる。]
[口にしてしまったことに混乱して、同じくらい煽られて、再び腰を動かした。
同時に、香油ではないもので濡れた彼自身を握る。
腰と手を合わせて動かせば、淫猥な水音が耳に響く。
音でさえも快感を呼び込むのだと、初めて思い知った。*]
[ 気遣いと確認の言動に、思いやりを感じる。
それは同時に彼自身の実経験の薄さを透かせて、親近感を抱かせた。]
辛くなど ない。 良い…
[ シグルドの紡ぐ言葉を追っているだけで、自分の中に新たな官能が花開くのがわかる。]
感じ…てる、 欲 しい…っ
[ 触れられる箇所に電流が走る。それはきっと気持ちのいいもので。
素直に溺れ、上り詰めてゆく。 ]
[ 舌を絡める深い口づけに言葉は行き先を失い、解放された直後に落とされた一言は、また新たな扉を開く。]
シグルド──、
[ 見つめあったのは一瞬。
再開された律動は、より真摯で切羽詰まったものだった。]
っあ… ふぁ、 あ! あ!
[ 煽るような刺激に声がうわずる。
貫かれながら扱かれて、もはや限界だ。 ]
── 来 … 、
[ 両手をあげて枕を掴み、善がり悶えるすべてを余すところなく見せつけながら、奔流に棹差すシグルドに委ねた。*]
[見下ろす視界の中で主が悶えている。
相手の反応を探りながらしていた時とは違う激しさだ。
髪を振り乱し声を上げる姿に、こちらも煽られる。
このままふたりとも砕け散るまで貪っていたい。
忘れられない痕を刻みつけたい。自分だけの物にしたい。
けれど傷つけたくはない。
思慕と欲望と使命と嗜虐の狭間で揺らぎ、全てを抱えたまま、今は喜びだけを追いかけて、声に導かれ導いていく。]
カーク…、
いき、ます……っ ───!
[あらゆる感情が愛おしさに行きついて、呼びかけたのは柵も無かったころの名。
自分の声が最後の一押しとなって、彼の内側に己を迸らせた。**]
[ 意識が螺旋に巻かれて伸び上がり、一点に向かって集約されてゆく。
その根源にも頂きにもシグルドがいた。
ならば、怖くない。 ]
シグ── !
[ 昔と今をつなぐ呼びかけに応えて、魂を解放する。]
[ 阿頼耶識の崖を翔んで、その先へ。
無我夢中の中で、かろうじてネクタイピンを離さなかったのは褒められていいだろう。
物理世界では、自分の肉体が灌頂の喜びに雄々しく吠えて、白を迸らせていた。
それもまた現実であり、同等に味わっている。
めくるめく悦び。]
おまえが いる
[ 深く咥え込むように、脈打ち求める。]
[解き放ち、没入する。意識を繋いで飛翔する。
彼とひとつになっているという認識が、全てを可能にした。
今や自分たちは彼岸と此岸の両側に存在している。]
うまくいったようですね、カーク。
[カァ、と鳴いて翼を広げる。
白い烏は一回り飛んで、もう一度鳴いた。]
[あの瞬間は、快感で意識が飛びそうなくらいだった。
今はむしろ、普段よりも思考がクリアになっている。
繋がっている悦びは、今も自分の中にあるというのに。
否。だからこそ、だろうか。]
カーク。あなたとだから、こうしたかった。
あなたの力になりたいと願ったのです。
これからも、ずっと、共にいてください。
[意識体というものは、肉体の中に在る時よりも隠し事ができなくなるものらしい。
言葉がすらすらと烏の嘴から流れだす。]
では、さっさと片付けてしまいましょうか。
あなたと私の初仕事です。
今のあなたの敵ではありませんよ。
なにしろ、私が側にいるのですから。
[白い烏は未来を見通し、魂を導くもの。
これからもただ一人の主の為に、*飛ぼう*]
ハニーありがとう♪
わっふわふ。
シグルドって感じの名前の神話級鳥いたよなーと思って探しに行ったら「シームルグ」だった。
似てる?
シメオンの引き出しすごいよなw
えろおもしろ
その相方ディークもあのSNSの創作者であることをおれは忘れない
[ 白く輝く鳥が導く。]
初仕事だからといって手加減はしないぞ。
[ 儀式を通して漲る力が、それを可能にしている。]
[ それに、帰った後も二人の時間は続くから。]
迅速にケリをつけよう。
[ 意識の腕を鳥へと伸ばし、重ねた。*]
― 灯火の夜 ―
[ それは、この船そのままに盛大な催しだった。
炎というものは暖かい色をしているのだと、改めて感じる。]
っな、 いいだろう。
[ 案外、なにも書いていないのでは、と推察されて声をあげる。]
[ シグルドの何やら含みのある願いに検のある艶やかな眼差しを向けて、それから、共に空を眺める。
自分は今日という日を、決して忘れないだろう。**]
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