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― 《カルカリアス》号 ―
味方艦?
[ルートヴィヒに示されて、その存在に気づく。>>2:348
追尾してくる細身の巡洋艦。]
回り込ませていたか。
[用意周到なことだ、と苦笑と感嘆の入り交じった感想を漏らす。
《ザイヴァル》の船尾で揺れているのは舵ではないような気がしたが、追求しないことにした。]
[にこやかに告げられた希望に、軽く肩をすくめる。>>349
優秀なこの副官は、”目”に唆されていたとはいえアレクトールが一度ならず銃口を突きつけたのを、いつまでも忘れないだろう。
命の瀬戸際にあってなお、彼の信が揺るがなかったことを、アレクトールがこの先も思い返しては味わうように。]
おまえの可愛げのないところを、とくと見せてもらおう。
[ルートヴィヒのことだ、皇帝の旗艦であれ、どうすれば沈められるのかシミュレーションしたことはきっとあるに違いない。
指先の動きだけで、作戦に承認を与え、この機会を最大に活用することにする。*]
― 宇宙の渚 ―
[航空機のエンジンのようなものが船体についているのだろうか、
ルートヴィヒの指示に従い、戦艦は角度をつけて上昇してゆく。
船体そのものを転がすように傾かせて砲の狙いをあわせてくる《シュヴァルツアイン》の動きも、なかなかの見ものだった。
アレクトールは艦長席の椅子の背にもたれ、それを愉しむ余裕があったが、
隣に立っているルートヴィヒにはなかなか耐力のいることだったろう。
緩んだ包帯には血が染みている。
それでも涼しい顔をして見せるのだ、この扶翼は。
攻撃を受けて艦が振動した時も、変わりはなかった。]
もはや矜持といってもいいな。
[この艦の頑健さも、おまえも、と微笑む。]
[機を得た巡洋艦《ザイヴァル》が、影から抜け出すように《シュヴァルツアイン》の船腹へと近接し、風穴をあける。
その光景を見ながら、ルートヴィヒは新たな発想を得たようだった。]
水中艦?
まさに魚のごとく、か。
そのうちに、海底都市も造りそうだな。
[海洋帝国の申し子たちは、そんな夢を共有して視線を交える。]
臨戦指揮ご苦労。
またとない経験だったぞ。
[そう告げた声は、地上から伸びくる巨大な柱じみた果樹を認め、コンラートからの報告を聞いて、今一度、決断のいろを乗せる。]
ルッツ、
本艦および友軍の損害を把握しておけ。
[祝杯をあげるのは、少しばかり先になりそうだが、
包帯を巻き直してやる時間くらいあるだろうと、手招いた。**]
/*
お、こんな時間にも人がいてた。
寝る人はおやすみー
提督&タクマだー
ここでウルケル軍船来てくれたら熱いんじゃないの、ウヒョヒョ♪…ってなったなう。
では、ベッドに向けて潜航である。**
ふ、ここでは釣りもできなそうだしな。
[私たちの海、と告げたルートヴィヒにうなづく。]
おれたちがいなくなったら騒ぎになるのは必至だろうし。
[それをおさめるのにルートヴィヒが奔走するのまで予測できて笑う。]
あれが我らの航路を塞ぐならば、打ち払うのみだ。
[空から近づいても巨大な大樹であった。
手を上げて、攻撃のタイミングをはかる。
その時 ── **]
[威嚇するごとくワサワサと揺れる大樹に武器の照準をあわせる。
と、不意に《カルカリアス》の艦橋に人影が満ちた。
舞踏会の会場に紛れ込んだかの密度である。
しかも、それらはすべて ── ルートヴィヒなのであった。
正装の、略服の、あるいは出会った頃の少年の姿で入り乱れ、視界を遮る。]
──っはは
[驚くというよりも、呆れてしまう。
先程の目玉と発生源は同じなのだろうか。]
同じ手が二度も通じると?
[惑うなど論外であったが、さりとて殲滅するのも趣味が悪い。
この上、口を開かれようものなら、何を聞かされるかわかったものではない ── と思ったところへ、新たに増えた者がある。]
ヒューペンタール提督
[そして、その副官の姿を認め、鷹揚に頷いた。
タクマ・ナギとは近く謁見の予定であったが、ゲオルグはウルケル首都の執務室にいるはずで、]
ますますもって、賑やかなことだ。
[そうこうする間に、《カルカリアス》へ触手めいた枝が伸ばされる。*]
/*
大量のルートヴィヒとともにただいまw
このゲオルグ&タクマは大切な人たち幻影かもしれないし、外世界からの介入かもしれない()
女装のはいないのか?
[ただでさえ氷点下なところに油を注ぐ発言をしつつ、ルートヴィヒ・コレクションを眺める。
圧巻だ。 だが、今、愉しむべきものでもあるまい。]
ルッツ、 撃て。
[船体が蔦で拉がれる前にと、命令を発する。]
[が、いつもなら瞬時にシンクロするはずの動きが、止まっていた。]
── ルッツ
[寄り添うは、さやけき幻影 ── 否、亡霊か。
見えたのは、自身にも関わりのある
[なるほど、これはキツいな。
じっとしてなどいられない。
ルートヴィヒの壁を押しのけて、扶翼に直接触れる。
亡霊の入り込む隙間もないように、太陽の熱を与えるように、背後から抱きしめた。]
おれを見ろ。
── おまえは、誰にも渡さん。
[手に手を重ね、ボタンを押し込んだ。17(20x1)*]
/*
ウルケルの両名は無理なくー
君たちも俺の大切な人だよ、というラブコールである。
もうこんな時間だ、寝るぞー**
[幻影に対して分析をしたルートヴィヒは、いつもの彼であった。
ボタンを押す力に、二人分の意志が宿る。]
ああ、そうだ。
おれたちは、互いを見出した。
[人間が太陽抜きでは情熱と成長を保てぬごとく、月なしでは暦と詩を作れぬごとく、
二人の出会いは世界を導く。
今も ── ここには力があった。]
[幻が消えてゆく。
帰れと呼ぶ声が聞こえたような気がした。]
待っている者たちがいる。
── 旋回するぞ、ルッツ!
[争乱を終わりにする権限を持つ若き皇帝は、自信に満ちた声で命じた。*]
[帰った後で待ち受けているアレコレを示唆されて、伸びをひとつ。]
かつて、自ら帝位を退いて放浪に旅に出た皇帝の話があったよなあ。
プランのひとつに入れとくか。
[珍しく融雪な告白をするルートヴィヒに、共に切り拓く未来を語る。]
まずは、水中艦から取りかかるとするか。
[世界は広く、知識も情熱もまた広大であった。*]
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