情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[ゆるゆると余裕をもって這い上がる指は、
体温より、今日も変わらぬ所有を確かめるよう>>255]
……ッ、
貴方は、――…熱くないの…?
[湯に入って数分と経たず、逆上せ上がる眩暈。
僅か乱れる呼吸を潜めて尋ねる声は、否定を期待する響きは隠し切れず。
指先が水面を掻いて浮かび、大きな掌が胸を包む所作を間近に見せられる。身体に篭もる熱を知らせる言葉は、聴覚までも侵して]
[柔く膚を爪弾く感触が不意に薄れ、次に訪れたもの>>255
彼に余さず触れられた肉の器さえ融かして、自身を形作る全ての根源へと至る意志]
貴方、ほんとうに。
……全部、欲しがってくれるのね。
[身体を重ね、心を繋げて、それでも先をと止まない希求。
精霊としての命の在り処、意図を込めて圧を加えれば、
呆気なく生を掻き消せるその場所。
唯一の人に触れられる刹那、際限なく互いを融け合わせる悦に震え、許せることに安らぎさえ覚える]
[輪郭を滲ませ戯れる指。
憩う仕草を阻まぬよう、緩やかに指先でくすぐって]
――……ね、ルート。
私に触れると、…どんな感じがするの?
自分では、触れないから。
[耳朶に唇を宛がい、気恥かしげに尋ねる*]
/*
>>-530旦那様
ええ、試練?はもう、絶対やろうと思って…
嫁が全ての拠り所なルートを、自ら突き放すとどうなるのか、見たくて堪らなかったというか…
絶対切なくて胸が締め付けられる反応が見られると思ったら、もう。
第一イベントがなくても、魔物より何より貴方が恐いの、的な事は開始前からやろうと決めていたのは秘密。
ほんとはもっと全力で拒絶しようかと思ったけど、この嫁、仮に異形に見えてても罵ったりまではしないタイプだな……と諦めました。
予想外に早くその機会が訪れて、案の定ときめく反応を返してくれたせいで、あの時点で好きです愛してるを言いそうになって、ぎりぎりで思い直したとか。
>最初からアクセル全開でプロからエピまで毎秒いちゃいちゃ
奇遇ね、バイオリズムかしら。
私も今回こそは…!と固く心に決めてた故の初っ端からのデレ。
私頑張った。ツン封じ頑張った。
なので、ご褒美に捕らわれているといいと思うのよ。
/*
そして私もそろそろタイムリミットが…。
皆様おやすみなさいませ、良き夜を。
眼福をぜひぜひ増やしておいて下さいな。
光の精霊 イングリッドは、旦那様の抱き枕のお勤め開始。定位置でごろごろ…**
[彼の言葉に耳を澄ませる狭間にも、逸る呼吸が織り込まれる。
五感さえ超えて、伴侶の存在を内に感じとり、昂る根源が
じわりと瞳を霞ませた>>328
自分に触れる彼の表情を、所作を、全てを見ていたくて、
頬を擦り寄せ眼差しを掬う]
嬉し……、貴方にそう、されるのが。
何より好きなの、だから――…、
[彼に穿たれ、この身を掌中に収めるべく育まれた彼の力、彼の熱情そのものを、奥深くに孕まされる至福。
潤沢に注がれる精気に、結合を解いてなお蹂躙を余韻に変えることさえ許さぬように、胎を隅々まで舐め上げられる感触を恋しがる]
[はっきりと感じる、緩やかに蠢く指の形>>328
甘い記憶に耽る感覚が、身の内に深く、細やかに張り巡らされる闇に引き裂かれる]
ん、ぁ、ああっ――…… ルー、ト…
[焦がれ続ける彼に、満たされていく瞬間。
銀糸に指を絡め、加減もできずに彼を手繰り寄せる。
埋める距離さえ失くしているのに、伴侶の形にもっと寄り添いたいと、止まぬ渇望に焦がれ]
……私、は。貴方に触れられると、いつも。
息が出来なくなって、身体が何処かに行ってしまうみたいな…
何時でも私は貴方のものだけど、もっと、――…ずっと、
自分のものではなくなるの。
貴方に蕩けて、融かされて。
今ならこのまま、一つになってしまえるんじゃないかって――…
…いつも、そう思うの。
[互いを深く繋げる度に耽る錯覚。
それさえ今は、手が届きそうに近しく感じられる*]
[波打つ胸に、胎の深部に、自身の存在そのものに混じり合う闇。
相反する存在を緩慢に削いでいった責苦以上に、
逃げ場一つ与えてくれない彼の苛烈に深く溺れる。
背徳も枷にならず、惹きつけられた彼の本質]
ルート、 ルート……っ、
まだ、もっと、貴方が――…
[欲しいの、と囁く声音に溶かし込む温度は、
重なる身体から受け取る体温。
情欲に震える告白が、賛美にも似た甘さで耳を侵す>>339]
[自身の全てを苛む熱と同時に、齎される口接の柔らかさ。
甘い微笑に贈られる言葉に、そっと笑みを重ね合わせて>>340]
…貴方に埋め尽くされるのが、どんなに幸せで、
何度でも満たされるか。
これだけは、貴方とも分かち合えない、私だけのものね。
[私だけが未だ残ってた、と密やかに微笑む。
それすら今なら知ってもらえるだろうかと、重なる胸の隙間に指を滑らせ、ゆっくりと時間をかけて、漆黒の深淵に溶け込ませる]
ルートヴィヒ、…愛しい、貴方。
――感じてくれる……? 私の、全部。
[陽射しの下にあろうと、恵みを零し蓄えることのなくなった器。
闇夜に淡く差す一条の光に依存する存在。
翳に巣食う邪に抗する術も、もう持たない。
それでも、眩い加護を集めて成した身よりずっと愛しく、頼もしく思う。
幾ら近づこうと闇を白く塗り潰すことのない力。
凪いだ心に懼れはなく、最後の境界さえも超え*]
/*
お帰りの方はお帰りなさいませ、
お疲れ様の方はお疲れ様です。
そしてフレデリカちゃん、どうぞお大事に…!
また別の村でもお会いできれば。
昨日村建てさまからご挨拶あったのね、いつも素敵な村にお邪魔させて頂いて本当にありがとう。
なかなか絡めなかった皆様にも、ありがとうを先に!
>>-617旦那様
ふふ、嬉し。最後の最後まで、愛を届けます。
いっぱい伝わるといいな。愛されてて幸せです。
[ごろごろ、ぎゅう]
光の精霊 イングリッドは、そうよね、心はぴゅあぴゅあよね。うん(むぎゅう)
― 闇の生まれた日 ―
[一片、揺影、それは全ての始まり。
大望と野望と、長い長いの恋の始まり。
夜明けを知らぬ森の片隅で闇から零れ落ちたのは意識一つ。
揺らぎから切り離された意識は、器も持たぬ最下級の精神体。
生まれて程なく、強大な夜に沈んで、自然へと回帰する。
―――――最初はそんな雫の一粒の筈だった。]
[時に身を任せる以上の自主性を持たぬ意識は、
生まれて程なく、誰かの声を聞く。
それでも然したる興味は生まれず、再び心を閉ざしてしまう。
されど、夜の森を騒がせるのは、闇の欠片より安寧を遠ざける。
じりじりと近づいてくる違和感は、闇の知らぬ光であった。
闇にとっての初めての陽は、実に弱々しく泣いていた。
実際に涙の雫を落としていたかは知らないが、
とても悲しげに、そして心細く、夜の狭間に響いたのだ。
何故、そうも悲哀に暮れるのか。
自身の意識を起こしたのは、他愛無い疑問だった。
そうして初めて、何かを“見る”感覚。
“在る”だけを抜けた時、闇は知らぬ内に唯の一片から、
少しだけ特別な存在と変わっていた。]
[明かず森の中に漏れ日を落としながら彷徨うのは、
淡い髪の色した儚げな幼子だった。
幼態で生まれる精霊は、由緒正しい正統種だ。
寄る辺なくして、掻き消えそうな自分とは異質なるもの。
先ず、抱いたのは相違に対する興味ではなく、違和感だった。
光と違う自身に対する違和感。
遠くなる背中に、何故か惜しいと覚えて、
いつの間にか、彼女の背後を進む二本の脚が闇から生まれていた。
光の姿を投影するように、幼い両足。
自然と彼女の後ろを付いていく。
揺ら揺らと誘われるように。光の導く方へ。]
[ 何故、悲しみ続けるのか。
幼子の孤独は、自身に疑問ばかりを齎していく。
確かめるように自己を意識すると、
瞳が瞬き、次の瞬間、視界を手に入れた。
概念だけで捉えるのではなく、映像して結ばれる世界。
静かで冥い、死んだ夜の世界。
―――視力を手に入れた己は、確かに世界は寂しいと、
光から悟った想いを、飲み干して、また器と心が造られてゆく。]
[静寂を伴い、光の後をついていく足音は、
徐々に質量を増して、草を踏む音色に変わる。
―――パキリ、
足先で踏み砕いてしまった欠片の音が、光の肩を震わせた。
誰も居ないと思っていた場所で、聞こえてきた確かな音。
彼女の意識が此方へ向けば、己の存在は更に重くなる。
精神世界に漂っていた意識は、大地に引き寄せられ、
光に照らされて固着していく。
彼女の認識は、己の心を繋ぎとめ、初めて息を吐き出した。]
[咄嗟に振り返ったのは“少女”だった。
白皙の肌理に、暖かい陽色の髪。
不安げな眼差しは、何かを探しているようにも見えた。
しかし、彼女は勢いづいて体勢を崩し、ぐらりと身体が揺れる。
己は摂理を理解するより早く、彼女を護りたがる意志が生まれた。
思わず両の腕を伸ばし、細く幼く、頼りないまま突き出した。
急遽、彼女を抱きとめはしたが、衝撃に横転は避けられない。
彼女が傷付いてしまうと思った。
もっと、沢山の腕が欲しいと思った。
彼女を抱きとめ、支えられるような。
―――彼女を、捕まえておけるような。]
――――ッ、
[二人で草叢に落ちて、月明かりが影を重ねて照らす。
瞬きふたつ繰り返し、彼女の顔を正面から見たときに、自身の顔も造られた。
美しいと思った金の煌きに添う銀色の髪と眼、
黙していれば光精にも見えよう容姿。
恐る恐ると彼女に手を伸ばし、何も知らぬ癖に、頭を撫でて慰める。
彼女を怯えさせぬように、見目で厭わせぬように。
――――彼女の傍に、居られるように。]
貴女は―――…、誰ですか?
如何して、そんなに悲しんでいるのでしょうか。
[ゆるゆると身体を起こすと、既に己は意識体ではなく、
五体満足に揃える闇精と化していた。
けれど、それに驚くよりも彼女が気になった。
彼女の心細さに、自覚したばかりで脆い闇の腕が戸惑い、躊躇って、
肩だの頬だのを擦り擦りと、本能的に慰撫してみせる。]
[そうしえ、迷子だと聞けば、意味は判然としなかったが、
出口を探していると聞いて、安堵した。
彼女の要求の昇華はきっと、悲しみを癒してくれると思った。
彼女の悲しみが癒されたのなら、
この胸に覚える息苦しさも晴れるだろう。
元々、森の闇であった少年は彼女の手を取り歩き出す。
触れた指先が温かくて、ゆるく握りこんでしまったのは無意識の業。]
[―――けれども、器を伴った自身が招いたのは安息ではなく、
また新たなる感情の理解であった。
迷い子たる彼女を、森の始まる場所に案内すれば、
当然、どのような末路が待ちうけるかは分かるはずだ。
生まれたばかりの己以外は。]
―――…あの。
[森の始まりには彼女を按じた光精長が迎えに来ていた。
当たり前のように回収されてしまう彼女に、今度こそ己は驚いた。
唐突に訪れた別れ際、なんと呼び止めれば良いかも知らなかった。
なんと言えば、彼女が帰らぬのかも知らなかった。
彼女との別離を、厭っている自覚すらなかった。
それでも、生まれたての心は素直に出来ていた。
何を本当は求めているのかを理解していた。]
―――…また、逢えますか。
私は貴女に、また、逢いたいです。
[じろりと胡乱な眼差しを光精長に送られても、
ただずっと、双眸は彼女ばかりを見ていた。]
また、逢いにきてください。
また、逢いに行きます。
[離れていく彼女に覚えるのは寂しさ。
大きな腕から奪えない悔しさ。
己を突き動かす歯痒さと、愛しさ。]
―――…私の名は、ルートヴィヒ・レナトゥス。
闇より生まれ、貴女に変わるもの。
[そして、貴女を変えて見せるもの。
少年ははっきりと、未来を見据えて、胸に願望を抱く。]
[闇から生まれた一滴。
不遜な一言を隠した別離より長い長い時を懸けて、
未熟な約束を永遠のものに変えるのは、まだ、先の話。
姓も生も同じくする未来の話は、
きっと存外他愛無い―――*新婚物語。*]
[そっと指先を埋めれば、温かな闇に誘われ、漆黒に深く沈んでいく。
彼の根源、その真中に位置する懐かしい記憶。
全てを賭して寄り添うことを選んだ伴侶の、全ての、始まり。
漸く彼を知って、また思慕は深くなる。
突き上げる衝動のまま、彼の根源を宿す胸に唇を寄せ]
――…何処までも連れていって。
ルート、何時だって私を導くのは、貴方だけ。
[自ら彷徨いこんだ闇に惑いながらも、手を引かれるままに辿り着いた夜の底。
二人で溺れる深淵は、悠久を費やしても遥か限りなく]
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新