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別の国、ですか。
[思わぬ言葉に、虚を突かれた顔をした。>>1:22
ふと脳裏に、恐ろしいほどに美しい光景が浮かぶ。
黒と青の狭間に浮かぶ艦隊。
滝のようになだれ落ちる艦の航跡。
ザイヴァルの艦尾に踊る鯨の尾。
あれは夢であったか。あるいは。]
次はあなたに銃口を向けられない世界がいいですね。
[小声になったのは、同じ幻視を共有しているかと少しばかり不安になったからだ。]
海が通じている場所なら良いですが。
[情報を集めろというのに頷いて、椅子を引いてくる。
伝声管の蓋を固定して、その前に座れば首が疲れなくて済む。]
こちら、モルトガット帝国所属の艦船です。
声が聞こえましたら返答をお願いします。
[皇帝のためにも椅子を用意したのち、呼びかける。
伝わるかはともかく、伝声管本来の使い方をする形だ。
あちらの方からは、既にいくつか声は聞こえていた。*]
[空と星の狭間。
空を飛ぶ船への搭乗。
自分と同じ顔をした敵との邂逅。
天使との出会い。
夢そのもののように荒唐無稽ながら、記憶を手繰れば手繰るほどに鮮明になっていくその光景、手触り、熱気。
ああ、そういえば――]
陛下が、大量に私を呼び出したこともありましたね。
[確かそんなことがあったはずだ。]
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