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[>>151歪んだ視界でも、
こちらを見るシェンの表情は分かる。
声にも苛立ちを隠さぬまま、重ねられる言葉は
竜と絆を結んだ者なら当然の思い。
シェンだけじゃない、エルナトにとっても
侵害しちゃいけない領域なんだって
これだけ説明されて、やっと分かって]
……ごめん、なさい。
[これくらいも分かってないなんてって
きっとまた幻滅させてる。
でも何より、一番大事にしなきゃいけないものを
侵してしまった後悔で頭がいっぱいになって。
いつもなら張る虚勢も捨てて、頭を下げて謝った]
[そのまま中々顔をあげられなかったけれど
>>152続いた声の色はさっきより柔らかくなっていて。
ゆっくりと頭を上げたら、
初めて見る表情をシェンがしていたから]
……ないて、ない、もん
[ぐし、と鼻を啜って、明らかな嘘だと分かる言葉を返す。
まだ新しい筋が増えるから意味は無いだろうけれど、頬を拭って]
ないてない、けど。
なこうと思って、ないたんじゃないもん。
[びっくりした、心配した、ほっとした。
色んな感情が一気に溢れたから、涙が止まらなくて]
シェンは、教えてなんになるって言ったけど
おしえてくれてたら、泣いたりはしなかったよ
[他の子たちには見せても、
今までシェンには見せたことのなかった素直な表情で]
いらないって言われたって心配するよ
あたしだけじゃなくて、きっと他の人だって
あたしも、シェンも
一人で騎竜師になるんじゃないんだもん
[同じ門戸を叩いて、共に学ぶ環境にあるのだ。
だからどうして欲しい、とは言わないけれど]
[そうしているうちにも
教員が治療のためにこちらへやってきた。
怪我人に長々と、と怒られたのに頭を下げて]
治療の邪魔してごめんなさい、
もう離れます。
[言葉通り離れようとして、シェンをもう一度見遣り]
エルちゃんにも、謝ってくる。
[そう告げた通り、竜舎に向かうのだったが。
ソルベの忠告により、
エルちゃんの好きなお菓子を持って謝罪にいったので
物でごまかしてるように思われないかと
内心ひやひやしたのだが、結果はどうだったか*]
─ 霊王の領域 ─
[>>147ヤコブから返された言葉に更に笑顔を返して。
グレーテとユリアみたいに治療したりとかは出来ないから
私が出来ることはただ見届けるだけ、なんだけど]
……ふぁ…
[ただただ息を飲んで目を瞠って、
知らず拳を握っていたのは
自分が知っていると思っていた以上の学友の凄さのせい]
─ 回想 ─
ごめんね、エルちゃん。
私、エルちゃんにも悪いことしちゃった。
[>>209竜舎に居たエルナトに謝りながら
持ってきたお菓子をあげて、とソルベが言うので
口元に持っていったらご機嫌になってくれて。
だいじょぶだよーとばかりニコニコしてくれたので
良かった、と安心の方で胸がいっぱいになっていたから
エルちゃんの刷り込みには気付いておらず。
次の飛行訓練の時もシェンはやっぱり負傷したけど、
流石にもう分かっていたから泣きも騒ぎもせず
自分もソルベを休ませに竜舎へ──
と思っていたら、何故かまっすぐこちらに来る
エルちゃんに気が付いて、きょとんとなった]
?
どしたの、エルちゃん?
[なんで私の所来たの?って聞くついでに撫でたら
撫で撫でちがーう!とばかりにお顔を振られ首を傾げたら、
何故かすごくショックな顔をされてしまって。
目の前でしょぼーんと縮こまる様子に
どうしたらいいのか分からず困惑していたら
ソルベから助け船があり、ようやくエルちゃんが
前回あげたお菓子を今回も──というか
訓練の後は毎回貰えると思っていたらしいと分かって
困った末に、シェンにあげて良いか確認だけして
毎回ちょっとしたお菓子をあげることになったのだった*]
─ 霊王の領域 ─
[他の何も目に入らない、
聞こえない程に集中して息を詰め
ヤコブの槍が始まりの騎竜師へと届くのを見届けて。
>>196浮かんだ笑顔のままの声で
受け止めた、と告げる言葉にやっと息を深く吐き出し]
すごい…
凄かった、ヤコブ!
シリルさんもすごかったけど、
ヤコブもグラナートちゃんもすごかった!
[そんな語彙力を忘れた感嘆は、
>>206突然響いた女性の声に途切れ、
シリルが彼女と会話を始める──というか
一方的に怒られてるのを、さっきとは違う意味で
息をひそめて見守った]
[シリルがティアと呼んだことから見当はついていたけれど、
実際に名乗りを受けるとやっぱりひゅってなる。
>216紡がれた呪によって注がれた薔薇色の癒しに、
>>217ふわりと降りかかった薔薇と紫水晶の承認と祝福に
綺麗だなんて思う余裕も無く、
>>218次が最後の難関だから休んでという言葉に
ようやくひそめていた息を元に戻して]
……オクタヴィアスさんが
実はシリル様だってのもびっくりだし
ティアナ様まで出てきちゃうし
ヤコブはすごかったし、
ちょっといっぺんに起きすぎだよぅ…
[一度に驚くことが多すぎて、理解が追い付かないと
身体よりもオーバーヒートしそうな頭を休めることになったのだった*]
─ 虚無の深淵 ─
[休息を経て進んだ扉の先。
今までは色んな景色があった其処は
なんにもなかった。
薄墨色だけが広がる空間は、
それだけでも寂しさと薄ら怖さを感じるものだったけれど]
ひ……っ
[それを目に入れた瞬間、複雑な感情に喉が引き攣った。
>>221シリルの言葉の邪魔にならないよう、
両手で口を押さえて悲鳴を堪え、
>>222静かな願いになんとか頷きを返した]
[シリルからの願いに続き、
>>223柔らかな声が紡ぐ響きが喚んだ風、
光と共にティアナからも託された願いに
なんとか自分を奮い立たせて]
───がんばり、ます。
[それでも>>224シリルとティアナ、二人に返す言葉は
ちょっと、というか結構情けなかった]
[そんなところに>>244シェンから掛けられた声が
いつも通りの響きだったから]
へ、平気だもん!
ていうか、ないてないって言った!
[いつも通りにむきになって、
いつも通りの私を取り戻せた。
気付かれたのかな、なんて気持ちは
言葉にして確かめることはできないけど
小さな、ありがと、と呟いた声は届いただろうか]
[シェンがどんな顔をしてるか
確かめる余裕が無かったのは心情的だけじゃなく
実際そんなことしてる場合じゃないからだ]
えぃ!
[こちらに向かって伸びてくる触手を
咄嗟手にしたブーメランで直接叩きつけ
更にブーメランを巻き取られぬよう
足で蹴り飛ばして距離を取る。
生理的に受け付けない、触れたくないけれど
ブーメランを投げて絡み取られても困るし
腕より脚の方が威力があるのだ、致し方ない]
[私が対峙している体は動いていない。
蹴り飛ばしたことで触手が離れ、
開いた距離はこちらの猶予を稼いでくれて]
ソルベ!
[名を呼べば、それだけで応じてくれる相棒が
雹のような氷粒のブレスを吐きだして
触手ごと虚無の分体を撃ちつける。
見た限り効いているようだし、と更に追加で
氷の槍を作り出させ、射出したのだが──]
……あれ?
え、やだあの身体やらかいの?
[ぷよん、と音無く
薄墨色の身体に飲み込まれるのを見て
目を丸くした。
流石に前の領域から数えて三回目だから、
前よりも隙は少ないはず、だけど
傍から見たら格好の餌食にみえたのだろう。
また蠢いた触手が、うねりこちらに向かい来て]
[足を、腕を、胴体を。
私だけでなく、ソルベまで巻き取ろうと来る触手に、
思いっきり睨みつけて]
そう何度も……
やられてたまるかー!!!
[ぐん、と思いっきり振り上げた脚を
大きく横に回して、
何本もの触手ごと文体を蹴り飛ばした*]
/*
ておもったらシリルさんも1出してた
あ、そういやオクタヴィアスさん騎竜師じゃないんだろなって思ってたけどちゃんと騎竜師だったんだーって驚いたの置いてなかった。
覚えるだけの時間があったから精霊術つかえるってことだね。
─ 虚無の深淵 ─
うぇえ…
[思いっきり蹴飛ばした分体は
そのまま本体にぶつかって──
ずぶりと沈み込んでいった。
やっぱりあれもやらかいのかなぁ、なんて思いながら
中に沈みこんだら気持ち悪そう、と顔を顰めて。
そうしている間にも、学友たちが
分体を一つ、また一つと消し去っていき。
>>297変化が起きたのは、程なく。
>>298シリルからの言葉で、前哨戦が終わったこと
文字通り、必殺の一撃が必要なことを告げられて
名乗り出たのは、一番重く、硬い身体を持つ竜の半身]
[>>303ハンスの言葉よりも早く
>>299>>301視線を向けた彼らとは違い、
私の視線は虚無へと向いていた。
うねうねと動く触手は私達を排除するだけでなく、
自らを護っているようにも見える。
>>307再生するというシリルの言葉通り
いくら刈り取ろうと、近づかせない為に
何度も向かってくるだろう───それならば]
じゃあ、私が道を作るよ。
ほんとにほんとの大一番の花道だもん、
つるつるぴかぴかの綺麗な道を作ってみせる。
[道を拓くのは、ヤコブが、カレルが、
シェンが叶えてくれる。
なら私は、その道を綺麗に舗装してみせよう]
[でもそのためには、私だけでは、ソルベだけでは
きっと力が足りないから]
グレーテ、ユリアちゃん。
二人の力も借してくれないかな。
皆が触手を刈り取った後
あの本体まで蔦を這わせてほしいんだ。
それとね、お花を私にもくれたら嬉しい。
ティアナ様の力はすごいけど、
やっぱり私もソルベも、
グレーテとユリアちゃんの術の方があったかいから。
[彼女に笑い掛け、願いの言葉をかけた*]
─ 虚無の深淵 ─
ありがと、グレーテ!
これで百人力だよ!
[>>323グレーテは私のお願いを受け入れてくれた。
白花がもたらす強化と命中率上昇の効果は
私を通じてソルベにも伝わり、
ソルベもお礼の代わりに一鳴きし。
>>324カレルからも頼むと声が返ったから
笑顔のままで頷いて]
うん!
その代わり、前は任せる──
あ!
合図したら離れてね!
[その答えは、カレルだけでなくヤコブと
>>320シェンにも向けてのもの]
[視線の先、先駆けとばかりに飛び出したシェンが
エルと共に触手を刈り取っていく。
後に続かんと、328カレルとアークが
風の刃で道を塞ぐものを斬り裂き
>>310ヤコブとグラナートはその後に続き
>>327ハンスの通る道を護らんと力の限り押し留めて
>>325そんな彼らをも護るために
グレーテとユリアが白花と蔦を操り道を模る。
私が陣取ったのは、更にその後方]
皆、離れて!!!
[そう言って、ソルベの羽毛に埋もれるように
背中に身体を預けたのは、皆が拓いた道を護る為]
─── 銀華、招来
[それは今まで私が使ったことのない、
ソルベを解放する言葉。
私の全部を引き出して、エルの全部を使わないと
この場を──虚無を抑える氷を産むことは出来ないから。
エルナトが抑えていたように、
ソルベもまた抑えていた本気を引き出し
銀の華が咲き開くように、拓けた道が凍り付いていって。
それを見ることのないまま、私の意識は暗く沈んだ*]
[意識を失ったのは、文字通りの全てを
ソルベに明け渡し、使わせたから。
ソルベは元はロー家が保持していた竜だ。
エルナトが乗り手を選ぶように、
ソルベもまた半身を選ぶ条件はあったのだ。
ソルベにとっては必要なのは耐え得る体では無く、心だった。
騎竜師ではなくとも竜に寄り添い、慈しみ、
全てを受け入れる心の器を持つ者を。
エルが本気で跳ぶ時に、後方を護るための氷壁を産むには
騎竜師が全てを与え、ソルベが全てを吐き出す要がある。
貴族としての責をもつロー家には、
本当の全てを与えられる者の排出は難しかったから
竜に寄り添う者、ステーシーが選ばれたのだ]
[ソルベの選ぶ基準は、竜に全てを委ねられるか否か。
だからこそソルベはゾフィヤを選び、
ゾフィヤはそれを受け入れた。
ソルベの体は、そんな乗り手を護る為に特化している。
必要以上の羽毛は、乗り手を保護するためのもの。
意識を失ったままでも、背中に保持が叶うよう。
氷に覆われなかった部分から伸びる触手から逃れる為
空へと向かおうとしたソルベは、
>>345花竜がこちらに飛んでくるのを見て
礼を言うように、くぁ、と鳴いた。
それは、自分の代わりに先駆けた
>>344一対にも向けられたものだと竜には伝わるだろう*]
/*
とゆーことで、シェンとエルちゃんの設定をみて
即席でうかんだ設定を表にぺったり張ったのだった。
多分シェンの人ならゆるしてくれそうだとしんじてる。(
/*
しかし最初はちょうどシェン貴族だから縁故結んでってたーのも、って軽い気持ちで頼んだのに
まさかこんながっつり設定できると思わなかったなぁ…
狙ってたわけじゃないのに気付けばちゃんと対っぽく出来てた…
─ 虚無の深淵 ─
[ゾフィヤが意識を失った後もソルベは飛行を保ったまま
>>365ユリアが補佐してくれるに任せて上昇し、
距離を稼いだ上で為される全てを見届ける。
>>347鎧竜が真っすぐ、重さを乗せた速さで
>>348この空間の真の中心、露わになった虚無を
此の場にいる全ての力を乗せて打ち砕き
>>357下がれという言葉に
>>366花竜に支えられる形で後方へ移動して尚
意識を失った半身の代わりに、
>>358始まりの騎竜師と、精霊のいとしごが成すを
その最後まで見届けて。
>>368傍らの少女が浮かべた優しい笑みと、
温かな労いの声に、応えるようにまた、
くぁ、と鳴いた*]
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