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―――最初の船は…!
[>>142特装を拾い上げたときに見たのだから、蟻が群がっていた辺り。
ちょうど、光に穿たれた穴のヘリの辺りだった気がする。
…あれ?そうだったっけ…?もっと前に、見たような…>>15]
…最初の最初に見たのは呉の埠頭ですっ!
[あそこから上陸した?ついてこられた?想像自体はできなくもないけれど、考えられる可能性が多すぎて絞りきれない]
なんにしても、こんな数相手じゃ無理ですっ!
一回呉基地に戻って、救援を…!
[その呉基地が大変なことになってるなんて、まだ知らない。それに、そうしている間にもじわじわと染み出した水溜りが繋がり、干潟みたいになり始めている]
―――バルタさん、こっち!私が足になります!
[四本腕で抱えていた機体を二本の腕全体を使って抱え込むように持ち直し、空いた腕を伸ばしてバルタザールの機体を持ち上げようと駆け寄っていく。
それで持ち上げれば、バルタさんの機体を水没から遠ざけることができるし、それに。
敵の船は、小さいから攻撃を当てにくいけど、そのためなのか水流砲を積んだ固体は見当たらない。
攻撃は、体当たり攻撃だけ。
だったら、的をひとつに絞れば、勝手にひとつにまとまるはず!]
十分に集まったら合図してください!
跳びます!
[一箇所にまとめて一網打尽にするってことなら。それに、バルタさんが言った内容を考えるなら。たぶん、攻撃は広範囲射撃。
だから、その発射の瞬間に、飛び跳ねることで距離をとる。
それまでは、自分の操縦とクレイカさんの脚力で、できるだけ小船たちをひきつける]
文句言わないの!落としちゃいますよ!?
[当然、そんなことするつもりはないけど。
このくらいは言ってもだいじょうぶって思えるような雰囲気があった>>154からきっとだいじょうぶ]
(…糸川くんだったら…)
[今、乗っている機体が糸川くんだったらどうだろう?
白騎士さんを抱えて飛ぶことができるのは、間違いない。
だったら、抱えて飛びながら…違うか。それだとこっちはよくてもバルタさんのほうにかかる慣性力が大変なことになってしまう。
じゃあ、硬い装甲を生かして、抱えたまま走って、片方の手は自動モードにして、逃げ回るよりもこっちから向かって行って、集めながら斬り払って、数を減らして…]
(…違うか。今は、操縦に集中しないと!)
[ばしゃばしゃとクレイカの脚が跳ね上げる水飛沫が、もう顔にかかってくるくらいまで水かさを増している。
ましてやこのコクピットは壁も窓もあったものじゃない吹きさらしなんだから。
一度攻撃でも受けようものならそれこそ大変なことになる。
そのことをしっかりと意識しながら、行く手を阻まれないように誘導しながら、小型の船を引き連れ回すようにして掻き集めていく]
やった…?
…ってこと、ですよね…?
[増えてない。
まだ難を逃れた船が動き回っているから実感は沸きづらいけど、でも、増えてない。あとは、削るだけ、だ]
索敵はこっちでもしますから、落ちないように気をつけてくださいね?
[ざぶざぶと波を掻き分けながら、群がってくる船たちをキョロキョロと見回して、バルタさんの死角になりそうな船がいれば声をかける。
糸川くんの時点で索敵を肉眼に頼ってたから、こういうのは結構得意だ]
…もう、いませんよね…
[バルタさんの操る槍が、最後の一層を貫いたとき。
達成感と疲労感が同時にやってきた]
………侵略防衛手当て。申請するにしても、この破片をかきあつめるのは…
[見渡す。ぷかぷかと浮かんだ、小船の破片たち]
さすがに、明日でいいと思うんです。私…
[もう、夜も遅い。
居眠り運転はしたくないし。
クレイカさんの上。
頭上のバルタさんに、問いかけた。
その、手当てを申請するはずの、呉基地の惨状も、まだ知らないままに**]
町工場の サシャが「時間を進める」を選択しました。
町工場の サシャが「時間を進める」を取り消しました。
…好物?好物ですかぁ…
ジャコビニ豆乳鍋とか、いいですねー…。
[今、ひそかに日本の食肉業界を席巻し始めている、怪獣肉。
実は最初に食べて、『あ、これカニの味だ』って言ったのが、ウチの食卓だったことはあんまり知られていない]
−夜明けごろ・呉基地埠頭−
…なに…これ…?
[惨状。そうとしか表現の仕様がない有り様だった。
基地の防衛に当たっていた特装のそのほとんどが破壊されてしまっている。
戦闘に巻き込まれたのか、施設のあちこちにも破壊の痕跡が見えるし、その復旧に追われているらしい人たちで、夜も明け切らないのに基地の中が人でごった返していた。
その中に、おじぃの姿も、見つかった]
おじぃ!ちょっとこれどうなってんの!?
『紗々!?
お前、どこ行ってやがった!こんな時にッ!!』
どこって…戦場跡のほうに機体の回収に行ってて、そこで深海帝国の船が出て、それで…
『おまっ…おまっ…まぁた戦闘なんざして帰って来たんじゃねぇだろうなッ!?』
…そう…だけど…。
でも!ちゃんとバルタさんがやっつけてくれたし!
ちゃんと回収すれば、防衛手当てでお金だって…
『カネの話なんざしてねぇよっ!!
バカかお前ッ!クレイカは戦闘用じゃねぇんだぞ!?分かってんのかバカ孫!!』
そ、そんなこと言ったって、逃げるよりもやっつけたほうが、被害だって小さくてすむはずだし、それに…
『〜〜〜〜〜〜!!!
もういいッ!お前にはもう働かせねぇッ!
分かったらとっとと部屋もどれッ!!』
そんなっ!!
基地がこんな状態なのに!?
私だけひとりで休んでられるようなときじゃ…!
『うるせぇ!ホウレンソウもちゃんとできんヤツに働かせられるか!!
ガキのわがままがそういつもいつも通るかぁっ!!』
なっ…!ガキって、ちょっと!!
[まだ言い返してやろうと思ってたのに。
おじぃのヤツときたら、襟の後ろ捕まえてぶら下げて、部屋まで連れて行きやがったのだ。
ただでさえ疲れてるし筋肉痛みたいに体痛いっていうのに。、身長差のせいで地面に足がつかなかったら抵抗なんかできるわけない。
おのれ卑怯な]
うぐぐ…おじぃのやつめ…
[悪態ついても、外鍵を物理的にかけられるように作られた部屋からは、出ようとすることもままならない。
このまま寝てやろうかともちょっと思ったけど、あんまり腹が立ったから眠気も来ない]
…謎の機体の襲撃…?
[仕方ないから、ニュースサイトを覗いて気を紛らわせることにした。
呉基地の状況はそれでなんとなく分かったけど、まだ情報が新しすぎて詳しいことは分からない。
でも、どこかのロボが襲撃したことは間違いないようだ。
迎撃した機体として、シュテルンさんのビルトラプターと、その相棒らしいビルトファルケンが映し出されている。
機体がかなりの損傷を負ったって書いてあるけど、どうなったのかな…。
せめて、直せる状態ならいいけど…今は、それを確かめることもできない。
もどかしい。
これじゃ気分転換にならない。
次のニュースに移った。エジプトの独立宣言のニュース。
武力衝突の可能性についても触れられていた。
…なんで、人の作ったものが、人を撃たなきゃいけないんだろう。
そうじゃなくても、蟻とか、船とか、向こうだったら天使とか、大変なのに]
『おじぃ。私エジプト行きたい』
[あの戦闘を、なんとかしたいから。内線繋いで、ダメ元で、言ってみた]
《バカ言ってねぇでさっさと寝ろ。こっちゃ日本の国内だけでも大変だってのに》
[分かりきってた返事が返ってきた]
…うー…。
[ぼすん。ベッドに横になる。
もどかしい。納得できない我慢できない。
こんなのいやだってことがはっきりしてるのに、手が出せない。
悔しい。
なんでもっと仲良くできないかな。
例えばウチの組合なんて、みんなそろいもそろって頑固者なのに、がっちり団結してがんばってるのに]
…糸川くん…
[その存在が大きいのは間違いない。
ひとつの目標に向けてがんばってれば、多少の食い違いは呑み込めるみたいだから。
だったら、あっちこっちの軍の人たちも、ひとつの目標に向けてがんばればいいのに。
侵略者退治なんて持ってこいじゃん。
なんでできないかなぁ。
具体的な方法が見えてないから?
みんなが、これならいける!って思えたら、協力できるのかな。
じゃあ、例えば、蟻とか、深海帝国とかやっつけるとしたら?]
…むむむむむむ。
[ぼふぼふぼふ。脚を振って、ベッドのマットを蹴っ飛ばす。出てこいアイディア。
…蟻をやっつける方法は分かってる。女王をやっつければいいのだ。
それは今日…昨日?の戦闘でも分かってたこと。
でも、今回は、巣の移動でちょうど女王が出てきてたからできたこと。
普段だったら、地下深くに潜って出てこないから。
掘り進んでやっつけに行こうとしても、地下は相手のホームだから、掘り進んでる途中にやられてしまう。
例えば、そう。
幼稚園のころ、近所の誰かがやってたみたいに、水でも流し込んでやったら、無理やり巣穴から引っ張り出すことだってできるのかもしれないけど…
…ん?水?]
…深海帝国?
[深海帝国は、水を呼ぶ。
あいつらをうまいこと誘導できたら、水攻めだってできるかもしれない。
でも、あの連中がそんな話の通じるやつらだとも思えないし…]
(――――――光ヲ)
[それが、ヒントかもしれない。
深海帝国をおびき出すためのヒント。
例えばそれが、あの、女王を撃ったあの光のことだとしたら。
あれを使って、深海帝国をおびき出せる…?]
…ちょっとまとめてみよっかぁー
[ちょうど今いる場所は呉軍基地。
何かの拍子にでも、作戦として提案できるかもしれない。
そう思って、個人端末を起動した。
ぱたたたたたっ。
一人っきりの部屋に、パネルを叩く音だけが、静かに響いた]
【侵略反攻作戦草案】
・フェーズ1:地底甲殻人類のネストを探索します。
彼らは地下に生息するため、地盤の調査を行ない、不自然な振動や、空間が確認できた場所にネストがある可能性が高いと思います。
・フェーズ2:地底甲殻人類のネストを貫通する穴を掘削します。弊社の掘削ドリルを使えば、黒蟻種の襲撃を受ける前に穴を掘ることだけならば可能だと自負しています。
※ドリルで開けられる穴の直径には限りがあるので、その場での戦闘には向きません。
・フェーズ3:掘削した穴をめがけ、衛星兵器による攻撃を加えます。
ネストに巣食う蟻の大半を、この攻撃で無力化できる可能性があります。しかし、深部に巣食う大型種までは有効な一撃が届きにくい可能性もありますので、その場合に、フェーズ4へ移行します。
フェーズ4:重爆撃機隊による空襲。衛星兵器の攻撃によってあぶりだされた黒蟻種を、空襲により掃討します。
なお、衛星兵器使用時の目撃情報により、このとき、深海帝国の艦船が集結する可能性があります。
深海帝国の海洋災害を利用すれば、さらに黒蟻種を追い込むことが可能になると思いますが、同時に味方への損害の可能性も高くなります。
ネスト周辺の安全を確保し、味方部隊を引き上げた上での作戦決行がいいと思います。
フェーズ5:有人機による掃討、殲滅作戦。深海帝国と地底甲殻人類のうち、爆撃で打倒し切れなかった残党を殲滅します。大規模な戦闘が予想されるので、できるだけこちらも戦力を確保したほうがいいと思います。
戦争してる場合じゃないです。協力してください。←重要!
…うん、できた。
[上出来じゃない?と、徹夜明けのハイテンションで自画自賛。
ほかのヒトが見たら穴だらけかもしれないけれど、でも、実現自体は可能なはずだし、仮に失敗しても被害は少なく、それなりの成果は上げられるような計画にできたはず…だと思う。
協力してもらえさえすれば]
………すこー…
[その計画を実行に移すことができるかどうかは分からないまま。
今はただ、夢の中。
…書き上げたそのまま、デスクに突っ伏して寝ちゃったのはまずかったかもしれない。
ほんの少しの寝返りで、徹夜のテンションで書き込んだ連合軍統括局のアドレスに、メールを送付してしまっていたから**]
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